拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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もう関わりたくないくらいです。

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 アルトナー王国の貴族が通う学園で、従妹・・・周囲は義妹と思っているけど、と仲睦まじく過ごす。

 それがどういうことか、婚約者様もファンティーヌ様も

 兄妹として仲睦まじいだけなら、周囲も眉を顰めたりしない。

 婚約者がいながら婚約者とは、義妹との距離感が兄妹のそれではない。

 まるで恋人のように、ベタベタとお互いに触れ合い、微笑み合い、常に行動を共にする。

 それをと思う人は、ほとんどいない。

 当然のことながら、教師からも注意を受けた。

 効果はなかったけれど。

 むしろ、教師に噛み付いたと聞いたわ。
 体の弱いファンティーヌのそばにいるのは当たり前だと。

 教師だからといって、公爵家の自分たちに文句を言うのか、と脅しみたいな発言をしたそうよ。

 だから婚約者様もファンティーヌ様も、周囲から孤立している。

 本当に馬鹿よね。

 入学時は真面目だったというのが、信じられないわ。

 元々学園は、一般授業の他は各自が求めるコースを選択するため、私が婚約者様やファンティーヌ様と遭遇することはほとんどない。

 遠くから、あれはもしかして婚約者様かな?と思う程度だし、向こうもそうだろうと思う。

 アルトナー王国において、私の黒髪もファンティーヌ様のピンク色の髪も珍しいから。

 婚約者様は、私が婚約者だと周囲に知られたくないから・・・もちろんほとんどの方は知っているけど、私には近付かない。

 私も、最初の数回はお手紙などで交流の機会を求めたけど、今ではそんな無駄なことに時間を割くつもりはない。

でしたわよ。嘆かわしい」

 友人の言葉に、私は全く気にしていないと、返答を返した。

 婚約者様は、子爵令嬢の私には友達なんていないと思ってらっしゃるみたいだけど、残念。少なくとも婚約者様とファンティーヌ様よりはいるわ。

「クロエ様がお優しいからと、本当に許せませんわ!」

「ええ!ええ!コンラッド公爵様も何をお考えなのかしら!」

「皆様。お気遣いありがとうございます。ですが、後二ヶ月の辛抱ですし、私は大丈夫ですわ」

 そりゃ最初の頃は、一応王家からの指示で決まった婚約だし、婚約者様との仲を深めようと努力するつもりでいたわ。

 でも、すぐに馬鹿らしくなって会おうとする気持ちもなくなったわよ。

 あちらがしもしない努力を、どうして私がしなきゃならないのよ。

 そもそも、私が婚約なのに。

 解消で結構。
むしろ、いまさら関わらないで欲しいくらいだわ。
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