拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな

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元婚約者様たちの現在。

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 元コンラッド公爵家次男のクライヴ様と、その従妹でファンティーヌ・アキレタ男爵令嬢様。

 お二人はコンラッド公爵様の指示で、アルトナー王国西区の街道整備の就労をされているのでは?

 それを以て、お姉様と私への慰謝料に充てることになっていたと思うけど。

「何かありましたの?」

「それが、ファンティーヌがクライヴ男の子供を身籠りまして・・・」

「は?」

「文句はずっと言っておりましたが、働かなければ食事にはありつけませんし、懲罰を与えると言ってありましたので、渋々ですが二人とも働いておりました。ですが、先日ファンティーヌが体調を崩して医師が診たところ、妊娠していると」

 さすがに妊婦に就労刑罰は与えられないので、出産が終わるまで就労は保留となったそうなのだけど・・・

「クライヴとファンティーヌは、その、最後の一線は超えていなかったようなのです。正確に言うと、超える前に就労に放り込まれ、日々の就労に疲れ果てたクライヴは行為に至れなかったのだろうとコンラッド公爵様が」

 それは、まぁ・・・
お悔やみ申し上げれば良いのかしら?

 あれほど大切にされ、婚約者よりも優先していた従妹様に、裏切られたのね。

 ご愁傷様。

 カロリーナ様は、コンラッド公爵様のことを公爵様と呼んでいるのね。

 まぁ養子縁組はしたけれど、ご両親は健在だし、叔父と姪の関係だものね。お父様とは呼びにくいわよね。

 私は、元婚約者様にもファンティーヌ様にも興味がない。

 二人が結婚しようと、別れようと、極端な話、もし亡くなったとしても

 私に、いえ私の大切な人たちに関わってさえ来なければ、好きになされば良いと思っている。

「それで、どうなったのです?」

 グレース様の問いに答えたのは、ベリンダ様だった。

「王家が調査したところ、ファンティーヌの相手は元伯爵令息の傭兵もどきの男で、自分は継母に騙されてここで働くことになったが、ここを出たら伯爵家に迎え入れられるのだと嘯いていたとか。実際はそんなことはありません。継母ですらなく、放蕩し続けて伯爵に勘当されています。追い出された後、傭兵をしていたみたいですが、大した仕事もできず、盗みを働いて就労に放り込まれました」

「つまり元アキレタ男爵令嬢は騙されたと?」

「そうなりますね。で、その相手の男に殴りかかろうとした元コンラッド公爵令息ですが、逆に殴られて鼻の骨が折れて、病院に収容されました」

 私興味がないと思ったから、ベリンダ様は私には何もおっしゃらなかったということかしら。

 まぁ実際、話を聞いてもふーんとしか思わないわ。


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