悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

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どうなっても知りません発業火の怒り行き

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「なんだと!」

 お兄様やユスタフ様、ミリエッタ様に説明していると、後ろから地を這うような低い声が聞こえました。

「アグニス」

 現れたアグニス様は、見たことのないような、鋭い目でご令嬢方を睨んでいます。

「それは、本当か?ローズ嬢」

「ローズが嘘を言うわけがないだろう」

「お兄様、ただの確認ですわ。アグニス様。このご令嬢方は、アネッサ様がアグニス様を罠にかけて妊娠した悪女だの、アグニス様に相応しくないだのとおっしゃっていました。腹立たしくて私が文句を言いましたら親に文句を言ってやるとおっしゃったので、お兄様を呼びましたの」

 知り合って間もない私でも、アネッサ様が素敵な方だと分かります。

 アネッサ様がアグニス様をお好きで、手に入れたいとお考えになったとしても、罠にかけて子を成すような卑怯な方法を取られたりはなさいませんわ。

 あの方は、アグニス様とよく似ていて、真っ直ぐなお方。

 好きなら好きだと真っ直ぐに告白して、振られたとしても「分かった」と引き下がる気性だと思います。

 ご自分が卑怯な性格だからといって、相手もそうだと考えるなんて、絶対に許せません。

「ありがとう、ローズ嬢。アネッサのために怒ってくれて」

「当たり前です。アネッサ様は、私のお兄様の大切なお友達アグニス様の愛する方ですもの。それに、私もアネッサ様のことが大好きですから」

「ローズはいい子だな」

「お兄様」

 子供扱いしないで!と言いたいところですけど、お兄様がローズの中身をヴァイオレットと理解っていて子供扱いしているのは、私が大人になるのを待っていてくれているからです。

 だから、私も今は子供らしく振る舞います。

 ご令嬢方は・・・
アグニス様から出る怒気に、床に座り込んでしまわれましたわね。

 無理ないですわ。
アグニス様はアネッサ様のことを大好きですもの。

「そういえば、アネッサ様は?」

「今は多分、ドレスを替えてるのだと思うわ。ボトルゴートでは結婚式で衣装替えをするのよ」

「そうなんですね。なら、早く片付けて戻ってアネッサ様のドレスを見たいです」

 今度はどんなドレスでしょう。
それに、アネッサ様にこんな騒動を知られたくありません。

 せっかくのお祝いの場なのですから。

「そうだな。アグニス、どこの誰か分かってるんだろ?さっさと牢にでも掘り込んでおけばいい。アネッサ嬢に知られないうちに戻ろう」

「あ、ああ。そうだな」

 ユスタフ様に肩を叩かれて、アグニス様は騎士を呼んでご令嬢方を牢へ入れるようにと命じました。

 仕方ありませんわよね?
魔王妃様への不敬に、他国の王族への不敬。

 人間の国でも極刑ものですわ。
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