はい!喜んで!

みおな

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リエル・イグリットの場合

リエル・イグリットの無関心

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 婚約者が他の令嬢と親しくしている。

 普通なら、文句の一つや二つ、三つや四つ言ってもおかしくない事態である。

 だが、リエルは全くもって無関心だった。

「リエル様は、あの馬鹿二人のことはよろしいの?」

 リズに問われても、平然と答える。

「ええ。ご自由になされば良いと思いますわ。私にはことですから」

 自分の婚約者のことなのに《関係ない》と言い切るリエルに、リズも何とも言えない気持ちになった。

「なら、わたくしがあの令嬢に罰を与えてもかまわなくて?」

「私のため、とかいうのでなければリズ様にお任せしますわ」

「ええ。これは国の為、そしてチナ・パンランチ準男爵令嬢のためですわ」

 理由は分からないが、リエルは誰かが自分のために何かするということを嫌がる。

 カルロスに何か言われたとしても、チナに絡まれたとしても、リエルのためにというなら何も言わないで欲しいと、リズは言われていた。

 だから、リズは国の為だと答えることにしている。

 実際カルロスのしていることは、臣下の離反を招きかねない愚行だ。

 そして、準男爵令嬢であるチナ。

 彼女のしていることも、国を傾かせる愚行だし、彼女自身のためにもならない。

 リエルを軽視するカルロスも気に入らないが、父親の言った通り国王陛下は甘くない。

 すでに、王太子交代の準備は始まっているだろうし、リエルとの婚約解消もあるかもしれない。

 いや。
このまま愚行を続ければ、間違いなく王籍からも廃籍され婚約は解消されるだろう。

 リエルがカルロスを好きなのなら、イグリット侯爵家に婿入りという手もあるだろうが。

 しかし、リエルは全く興味すら持っていないのでその可能性はない。

 そういえば、イグリット侯爵家はどうやって生計を立てているのだろうか。

 領地もなく、当主も王宮勤めというわけでもない。

 公爵である父親に「イグリット侯爵家に関することは聞くな、探るな」と命令されていなければ、調べただろうが。

 父親がそう言うということは、これは国としての極秘事項ということだ。

 公爵令嬢が踏み込んでいいことではない。

 リズは、その点キチンとわきまえていた。

 リエル様と親戚になれると思っていたのに!

 それを駄目にしたカルロスと、チナ・パンランチ準男爵令嬢に怒りが湧く。

 身分というものは、どういうものか、分からせる必要がある。

 準男爵ということは元々は平民で、今代限りの爵位ではあるけれど。

 両親はマトモらしいけど。

 リズはチナを許す気はなかった。

 
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