はい!喜んで!

みおな

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リエル・イグリットの場合

リエル・イグリットの役目

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 結局、カルロスは口ではリズには敵わず、その場から捨て台詞を吐いて立ち去るしかなかった。

「はぁ。どこの破落戸かしら」

「お疲れ様、リズ様。でも、私は気にしていませんのよ」

「理解っておりますわ。これはわたくしの、公爵家後継としての役目を果たしているだけですわ。でも、あれはまたやってきますわよ」

 リズはため息混じりにそう言う。

 チナもだが、カルロスの方もムキになっている気がする。

 裏付けを取れば、チナが嘘をついていることなどすぐに分かるのに、それをしようともしない。

 いや、周囲が話をしようとしないのは嘘ではないのだが、リエルが言ったという予想は外れている。

 周囲が、二人を見て勝手に距離を取っているだけだ。

 関わり合って、巻き込まれるのを防ぐためだろう。

「・・・そうですね。おそらく、次は・・・学期末の終業パーティーあたりでしょうか」

 リズの目には、リエルがほんの少しだけ笑みを浮かべたように見えた。

 学期末の終業パーティーとは、その字の如く学期末に行われる学園主催のパーティーのことである。

 学期末試験の結果が貼り出され、その成績優秀者をパーティーにて学園長が表彰する。

 成績優秀者の学年別の上位三人は、それぞれ本人が試験前に特典が与えられる。

 ちなみにその特典は、学期が始まる前にそれぞれが希望を書いて学園に提出することになっている。

 もちろん、常識の範囲内の望みであることは当然である。

「終業パーティーですか?」

「ええ。おそらくですが、殿下たちは多くの人の前で、私の罪とやらを語ろうとなさるはず。終業パーティーは、保護者が参加されますから、多くの貴族の前で私を断罪したいのではないでしょうか」

 リエルの予想に、リズはそこまでカルロスが阿呆でないことを願った。

 あんな女に引っかかって、リエルと親戚になるというリズの夢を潰したカルロスのことは許せないが、リズは叔父と叔母のことは大好きである。

 息子を廃籍することになれば、叔父も叔母もきっと心を痛める。

 リズ自身は、カルロスがどうなろうと自業自得だと思うが、大好きな叔父たちが傷つくのは見たくない。

「り、リエル様はそうなってもかまわないのですか?」

「・・・ごめんなさいね?リズ様。私は、王太子殿下のなさることに、文句を言うつもりも抵抗するつもりもないのです。これは私のだから」

「リエル様?」

「リズ様が国王陛下や王妃殿下のことを、家族同然に思われていることは、理解っていますけれど・・・ごめんなさい」
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