はい!喜んで!

みおな

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リエル・イグリットの場合

リエル・イグリットの帰還

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 カルロスは王籍を剥奪され、平民となった上でファーゼンバーグ王国の東にある畜産地帯の収容施設に送られることになった。

 鉱山に送られなかったのは、カルロスではろくに戦力にならないからだ。

 畜産や農業、治水施設など、収容施設には収容される人間の力量に合わせて送られるようになっている。

 もちろん収容施設のため、逃げることも出来ないようになっている。

 チナも平民となったが、こちらはその手の人間をいたぶるのが好きな貴族に売り渡された。

 カルロスよりも体力がなく、あの性格から収容施設に入れたら他の者たちに悪影響を及ぼしかねないことで断念された。

 マナーひとつまともに身に付いていないため、娼館送りにもできない。

 どうするか迷っていた時、とある貴族から買い取りたいと申し出があった。

 少々特殊な性癖のある貴族だが、こういう場合、送り先に困る犯罪者を受け入れてくれるので、助かっている。

「お父様。説明してくださいませ。リエル様との契約ってなんなんですか?」

 全てが片付いた後、リズはオビュス公爵邸にて父親に詰め寄っていた。

 あの終業パーティーで、リエルの元に行こうとしたリズを、父親は後で説明するからと引き留めていたのだ。

 学期末休暇に入ってしまったために、学園が始まらないとリエルに会えない。

 だから、父親に説明を求めることにしたのだ。

「分かった。説明しよう。まず、リエル・イグリット嬢とカルロスの婚約は、最初から破棄されることが決まっていた。この婚約は、カルロスに対するテストだったのだ」

「テスト、ですか?」

「ああ。カルロスが王太子として正しくあれるかどうか、それを調べるためのものだった。だから、途中でカルロスを叱責するわけにはいかなかった。あくまでも、カルロスの意思で行動させなければならなかったのだ」

 父親の説明に、リズは思う。
カルロスが王太子に相応しいかどうかをテストしていたというのは理解した。

 だがのかを知りたい。

 そうだ。リエルは、役目だと言っていた。

「どうしてリエル様が、そんな役目を?」

「・・・リズ。これだけは言っておこう。リエル・イグリット嬢は、我々とは別の次元にいる方だ。彼女のお考えを我々が知ることは出来ないし、知ろうとすることも許されない。彼女自らが口を開くなら別だが、彼女のことに関しては我々が勝手に話すわけにはいかないんだよ」

 父親に諭すように言われ、学園が始まったら、リエルに尋ねてみようとリズは考えた。

 だが、新学期の教室にリエルの姿はなかった。
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