はい!喜んで!

みおな

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シリル・イグリットの場合②

アーシャ・ソレルの罠

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 フミナは思っていた。

 最近のエドワード様は、イライラしている気がする。

 話しかけても、話を聞いていなかったりする。

 どうしたのかしら?

 それでも、私に怒鳴ったりはしないけど。

 そうしたら、クラスメイトの子爵令嬢・・・確かソレル子爵令嬢だったかしら?彼女が他の令嬢と話していたのを聞いた。

「殿下ってば、最近はご夫人方にお相手いただけなくて、大変みたいね」

「まぁ!そうなの?でも、女遊びもほどほどにしないと駄目ということじゃない?ご夫人方だってご主人にバレたら困るでしょうし」

「そうね。婚約者はいるけど、殿下の寵愛はほら、あの方にあるみたいだし?あの方をお相手すれば良いのじゃないかしらね」

 フミナも、エドワードが多くの令嬢や夫人と浮き名を流していることは知っている。

 だけど、フミナにはそういう行為をしようとしない。

 フミナはそれを、エドワードが自分のことを大切に思ってくれているからだと思っていた。

 でも、エドワードが他で欲を発散できないのなら!

 の私が受け止めてあげるべきよね!

 欲の晴らし場所がないからって、婚約者とそういうことをして欲しくない。

 婚約者相手なら、誰からも責められることがないから、もしかしたらフミナから離れていってしまうかもしれない。

「絶対にそんなの駄目なんだから!」

 フミナが何か決心したように離れて行くのを、アーシャは笑みを浮かべながら見ていた。

「次は、アチラね」

「ん?何か言った?」

「いいえ、何でもないわ。殿下のお声がけがないように、お互い上手く逃げないとね」

「ふふっ。私は平々凡々だから、大丈夫よ」

 王太子殿下から声がかかれば、と決定していない限り、拒むことは難しい。

 だが二人きりになってから拒んでも、二人きりになったということが同意と取られかねない。

 身分の差というものは、そういう弊害のあるものなのだ。

「あんなのは、ちょんぎってしまえばいいのよ」

 アーシャは、一人になってからボソッと呟いた。

 貴族令嬢としては、はしたない発言だがあんなのが王族とかあり得ないとアーシャは思っている。

 身分と容姿はいいのかもしれないが、中身が最低である。

 ああいうのは、フミナ・イヤーズ子爵令嬢みたいな頭のおかしい相手とお似合いだと思う。

 あとは、あの下半身の緩い王太子を上手く、フミナとヤっちゃうようにけしかけなくちゃ。

 アーシャも貴族令嬢である。
王太子殿下にそんなことをするのは、不敬だし、正しくないと思っている。

 ただ、アーシャはエドワードを王太子として相応しくないと思っているだけである。


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