転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな

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ヒロインの攻略対象

超シークレットな攻略対象《プリシア視点》

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 目の前にエルンスト・ケルドラード皇太子殿下がいる!

 顔に出さないようにしながら、心の中で歓喜の声をあげます。

 私が前世でコンプリートした乙女ゲーム『最後の恋をあなたと』の最推しのキャラクター。

 もちろん、目の前のエルンスト皇子がゲームの中のエルンスト・ケルドラード様とは違うことは分かっています。

 でも、もっと知りたいと思ってしまいます。攻略対象としてでなく、目の前のエルンスト皇子を知りたいです。

 それは多分、アリス様を知ったからだと思います。

 アリス・ビスクランド様は、乙女ゲームの中ででも悪役令嬢なんかじゃありませんでした。
 大人しくて、婚約者のダートン子息の言うことに何ひとつ反論しない、そんなご令嬢で、だから私はゲームの中のアリス様のことも大好きだったのです。

 そして現実に出会ったアリス様は、前世で私が命を落とした時、助けてあげたかった女性でした。

 そのことをアリス様はとても気にされていて、私のことを色々と気にかけてくれます。

 前世のその女性と私が転生したからなのか、アリス様はまき戻りの人生を歩まれているようです。

 転生前には、ゲーム通りにダートン子息の婚約者で、彼に冤罪をかけられて処刑されたそうです。

 その記憶と、前世の女性の記憶があるアリス様は、ダートン子息との婚約を避けようとされたみたいです。

 そこに手を差し伸べたのが、サードニクス様。

 もしこの世界がゲームの世界だったとしても、私とアリス様が転生した時点で、ゲームの規則からは外れてしまっています。
 だからこそ、本来レイモンド王子ルートのモブであり、シークレットキャラであるサードニクス様がアリス様と婚約された。

 ダートン様はアリス様に執着されていたみたいですが、多分ゲームの強制力ではなく、アリス様の魅力に惹かれていただけでしょう。

 そのダートン様も婚約者を迎えられ、攻略対象で婚約者がいないのは、トワルスキー様とアトラス様、そしてエルンスト皇子様。

 私の知っている攻略方法で、エルンスト皇子を攻略できるのか、よく分かりません。

 だけど、ゲームの中のエルンスト皇子は女性蔑視の発言をされる方でした。
 それは、ケルドラード皇国がそういうお国柄のせいで、『女は常に男の後ろを歩き、男の言うことに従っていれば良い』そんな考え方の国だからです。

 その考えを光の聖女であるヒロインが、根本から叩き潰すのです。
 そして、暗殺されそうになったエルンスト皇子を光の聖女の力で救うことで、エルンスト皇子はヒロインのことを認めるのです。

 その時点で、好感度はマックスになり、それ以降はヒロインが何を言おうと、何をしようと好感度は下がりません。

 なんだかまるで・・・サードニクス様のよう。アリス様を溺愛なさっているサードニクス様は、攻略されてもヒロインに紳士的な態度を崩さなかったゲーム内とは大違いです。

 まあ、気持ちはわかります。
アリス様は本当に愛らしくて優しくて、素敵な方ですから。

 目の前のエルンスト皇子が女性蔑視をしているようにも見えません。
 私もゲームにとらわれず、アリス様のように目の前の現実に真摯に向き合うべきだと思います。
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