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最終章それぞれの未来へ
悪役令嬢の未来《最終話》
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教会の鐘が鳴り響きます。
フォレスト王国の王都に響く鐘の音に、私は涙がこぼれそうになってしまいました。
だめです。泣いたりしたらお化粧が崩れてしまいます。せっかく我が家の侍女が綺麗にしてくれましたのに。
普通は、貴族の結婚式が王宮内の教会で行われることはありません。
そこで行うのは、王族に連なる方ばかりです。
ですが、王弟であるサードニクス公爵家の嫡男と、王太女殿下の義妹の結婚式だということで、私はセシル様と王宮で式をあげました。
このあと、何故かバルコニーに出て、皆様に手を振らなければなりません。
・・・何故でしょう?
私は公爵家に嫁ぐのであって、王族になるわけではないのですが?
「可愛いアリスはみんなに愛されているから」
いえいえいえ。ルイスお兄様。
確かに私は家族や友人の方々に大切にされていると思います。
サードニクス公爵家の使用人の皆様やビスクランド伯爵家の使用人たちにも良くしていただいています。
ですが、私は王族じゃないのですよ?バルコニーから手を振る意味がわかりません。
何度そう言っても、国王陛下も王妃様も、アナスタシアお義姉様もルイスお兄様も聞いて下さいません。
レイモンド様は「姉上は言い出したら聞かないから、諦めた方がいい」などと言われますし。
プリシア様は「アリス様なら皆さんの祝福を受けて当然です」なんておっしゃるし。
それは皇太子妃になられるプリシア様の方だと思うのですが。
エルンスト様は笑っておられるし、ハロルドは「諦めろ」などと言いますし。
どうして一生に一度の結婚式で、こんな恥ずかしい目にあわなければならないのですか?
バルコニーに出て、人がまばらだったらどうしてくれるんですか!
いっそ、飴でもばら撒きましょうか?そしたら子供たちが拾いに寄ってきてくれるかもしれません。
「いや。そんなことしたら怪我人が出るから」
セシル様が苦笑されます。
また私の考えてることを読まれましたわね?
だって、こんなに派手にして、見窄らしい結果だったら、噂になってしまいます。
「アリスは自己評価が低すぎだよ。ケルドラード皇国の皇太子妃に、フォレスト王国の次期女王陛下、公爵子息をはじめとする高位貴族の子息令嬢、誰もがアリスのことを大好きだよ」
もう!セシル様は私に甘すぎると思います。
確かに、プリシア様もアナスタシア様も私のことを大切にして下さいますけど。
「さあ、我が愛しの奥様。手を」
セシル様が手を差し出されます。
恋人だと思っていた男に、お財布扱いされて、別れを切り出したら電車に突き飛ばされて殺されました。
目が覚めたら、記憶の中の乙女ゲームのキャラクターたちがいる世界にいて、悪役令嬢になっていました。
生まれ変わっても殺される運命が嫌で、それに抗った結果、前世の話をしてもそれを信じて私を溺愛してくれる婚約者が出来ました。
家族も、攻略対象も、元婚約者も、そしてヒロインも、私に優しい世界で、これからも生きていきます。
私はそっと、旦那様に自分の手を重ねましたー
***fin***
ご愛読ありがとうございました。これにて完結です。
感想を下さり、読んでくださる読者様のおかげで、悪役令嬢もヒロインも攻略対象も幸せな結末を迎えることができました。
本当にありがとうございました。
フォレスト王国の王都に響く鐘の音に、私は涙がこぼれそうになってしまいました。
だめです。泣いたりしたらお化粧が崩れてしまいます。せっかく我が家の侍女が綺麗にしてくれましたのに。
普通は、貴族の結婚式が王宮内の教会で行われることはありません。
そこで行うのは、王族に連なる方ばかりです。
ですが、王弟であるサードニクス公爵家の嫡男と、王太女殿下の義妹の結婚式だということで、私はセシル様と王宮で式をあげました。
このあと、何故かバルコニーに出て、皆様に手を振らなければなりません。
・・・何故でしょう?
私は公爵家に嫁ぐのであって、王族になるわけではないのですが?
「可愛いアリスはみんなに愛されているから」
いえいえいえ。ルイスお兄様。
確かに私は家族や友人の方々に大切にされていると思います。
サードニクス公爵家の使用人の皆様やビスクランド伯爵家の使用人たちにも良くしていただいています。
ですが、私は王族じゃないのですよ?バルコニーから手を振る意味がわかりません。
何度そう言っても、国王陛下も王妃様も、アナスタシアお義姉様もルイスお兄様も聞いて下さいません。
レイモンド様は「姉上は言い出したら聞かないから、諦めた方がいい」などと言われますし。
プリシア様は「アリス様なら皆さんの祝福を受けて当然です」なんておっしゃるし。
それは皇太子妃になられるプリシア様の方だと思うのですが。
エルンスト様は笑っておられるし、ハロルドは「諦めろ」などと言いますし。
どうして一生に一度の結婚式で、こんな恥ずかしい目にあわなければならないのですか?
バルコニーに出て、人がまばらだったらどうしてくれるんですか!
いっそ、飴でもばら撒きましょうか?そしたら子供たちが拾いに寄ってきてくれるかもしれません。
「いや。そんなことしたら怪我人が出るから」
セシル様が苦笑されます。
また私の考えてることを読まれましたわね?
だって、こんなに派手にして、見窄らしい結果だったら、噂になってしまいます。
「アリスは自己評価が低すぎだよ。ケルドラード皇国の皇太子妃に、フォレスト王国の次期女王陛下、公爵子息をはじめとする高位貴族の子息令嬢、誰もがアリスのことを大好きだよ」
もう!セシル様は私に甘すぎると思います。
確かに、プリシア様もアナスタシア様も私のことを大切にして下さいますけど。
「さあ、我が愛しの奥様。手を」
セシル様が手を差し出されます。
恋人だと思っていた男に、お財布扱いされて、別れを切り出したら電車に突き飛ばされて殺されました。
目が覚めたら、記憶の中の乙女ゲームのキャラクターたちがいる世界にいて、悪役令嬢になっていました。
生まれ変わっても殺される運命が嫌で、それに抗った結果、前世の話をしてもそれを信じて私を溺愛してくれる婚約者が出来ました。
家族も、攻略対象も、元婚約者も、そしてヒロインも、私に優しい世界で、これからも生きていきます。
私はそっと、旦那様に自分の手を重ねましたー
***fin***
ご愛読ありがとうございました。これにて完結です。
感想を下さり、読んでくださる読者様のおかげで、悪役令嬢もヒロインも攻略対象も幸せな結末を迎えることができました。
本当にありがとうございました。
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