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本編
後編3
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そこからさらに一週間が経過した。
体がなまらないように、藍は離れで欠かさず運動していた。
それに運動していれば、嫌なことを考えずに済む。
昨日の夜。兄①が離れにやってきた。
「飛世殿が瑠璃を引き取った。」
「瑠璃が…?なぜ?」
「瑠璃は試練を終えて帰ってきた後、お前の昇進を見届けて、すぐに飛世殿のところに飛んで行ったそうだ。まるで、相棒のいない蒼ノ宮には用はないというように。
それを見て、飛世殿も瑠璃を引き取ることを条件に今回の婚約話の解消を受け入れた。」
婚約話の解消を受け入れた。瑠璃と飛世の意思疎通はやっぱりうまくいっていないのではないかと震えた。
飛世との縁が切れるのがこんなにも嫌だなんて、私はやっぱり…飛世が好きなのだ。
珍しく泣きそうになったところをぐっとこらえて兄①に向き直る。
「では、兄上のお望み通り、私が外に嫁ぐことはなくなったわけだ。もう、ここを出てもいいか?」
「いや。お前は今、対外的に死んだことになっているから、当面はここにいてもらう。」
藍は兄①を睨みつけた。兄①はぼそりとつぶやいた。
「お前は昔から瑠璃と会話してるんじゃないかと思うようなことが多々あった。」
…まあ、兄たちは察しているんじゃないかと思ってはいた。
「実際どうなんだ?」
「…瑠璃は頭が良くて、私の考えていることをわかってくれる。それがどうしたっていうんだ、兄上。竜とチームワークがいいと婚約者も相棒の竜も奪われて幽閉されるのか?」
兄①ははっとしたように”龍の子”について語りだした。
「お前が瑠璃と話せるなら、お前は蒼ノ宮家から出て行ってはいけないんだ。」
「私は生まれてからずっと、蒼ノ宮家にいた。でも問題は全く改善されてはいない。」
藍は兄①を正論で刺した。
「それはつまり、私が”龍の子”ではないか、蒼ノ宮家の異変に”龍の子”は関係ないか、だ。兄上は馬鹿になったのか?そんなこともわからないなんて。」
あの後、兄は少ししょんぼりして帰っていった。
この会談の後、藍は瑠璃と念話で話し、何か計画を立てているらしいとは聞こえてくるが、細かい意思疎通を瑠璃と飛世はできないため、詳しい内容はわからない。
飛世も瑠璃と藍が意思疎通できることを知らない。
なんとなく察してはいるかもしれないが、離れても意思疎通できるとはわからないだろう。
だから、瑠璃に計画を話してくれるわけでもない。
つまり、藍には飛世が何をしようとしているのか、全く聞こえてこなかった。
私のことを助けようとしてくれてる?
でも、一度死んだことになってしまった藍を助けても、貴族の当主と結婚することは難しいだろう。
そもそも藍の力を借りたいなら、嫁にする必要はない。蒼ノ宮家から引き抜く上で、嫁が都合がよかっただけ。
当主直属の秘書とかで雇ってもいいわけだし。
それに飛世は、藍が飛世を好きなように、藍を好きなわけではないだろう。
ーこんなことになるなら、飛世に一言好きだと言っておけばよかった。
『だからー!そんなことないってー!もしかして、それがマリッジブルーってやつなの?』
瑠璃が大げさにため息をついた。
『視覚の情報がないとこんなにも伝わらないのかしら。飛世、こんなにも自分で考えてがんばってるのに。』
「だっていつも私の意見をきいてくるし、便利屋だと思ってるんだ。」
『わかったわ。大人しく待ってなさい。まあ、何があっても私は一緒にいるんだから、それは覚えておいてよね。』
ーーーー
『藍、起きてる?』
その日の真夜中、瑠璃からの突然の念話に藍ははっと目覚めた。
『そのまま起きてて。』
…何が起きるの?
その時、コンコンと戸をたたく音がした。
「誰?」
ここは周りに警戒心の異常に強い竜が住む森だ。蒼ノ宮家の者でなければ奥まで入ってこれない。
藍の声をきいてすぐに戸が開いた。
「藍。」
そこにいたのは黒い服に身を包んだ飛世だった。
「…飛世?」
藍は寝台の上で固まってしまった。飛世は藍に駆け寄ると思い切り抱きしめた。
「よかった…!無事だった…!瑠璃が生きてる、みたいなこと伝えてくれたんだけど、確信が持てなくて…!」
体を離して目を合わせる。
「怪我はない?すぐここを出よう。」
「飛世、どうやってここまで…そっちこそ怪我は?このあたりには竜使いなしの竜がいて、部外者を襲うんだぞ?」
「知ってる。偵察に来た朝子が言ってたから。覚えてない?私は藍とこの森に一度だけ入ったことがあるんだ。賭けだったけど、特に何もなかったよ。」
…あの時、竜に追い出されてなかったっけ?
『”龍の子”を助けにきた王子様を竜たちが追い出すわけないじゃない!』
「早くここを出よう。」
藍は大きく頷いて寝台から降りた。藍は白いワンピース型の寝間着を着ていた。
「着替えがないから、寝間着のままだけど…それじゃ寒いよね。」
「ちょっと待って兄上に手紙を置いていく。」
「手紙?」
「私を追いかけても無駄だって。」
手紙には竜たちが蒼ノ宮家に愛想をつかしかけている本当の理由を記した。信じてもらえれば、もう藍を追ってくることはないだろう。
「行こう。今のところ気配はないけど、人が来るかも。」
「ちょ、飛世。」
飛世は毛布で藍をぐるりとくるんで抱き上げた。そのまますっと離れを出る。
「私たちはこのまま森を抜けて、瑠璃と合流するよ。」
『待ってるわ。急いでね。』
そして、飛世は藍を抱えているとは思えないほどのスピードで走り去った。
ーーーー
飛世は森を本邸とは反対側に抜けて、瑠璃と合流した。そして、瑠璃に乗って朱天楼へと飛んだ。
まさか、部外者が森に入って藍を探し出せるとはだれも思っていなかった。また、藍には寝間着と書物しか与えられておらず、寒くなってきた冬の夜間に数時間かかる逃亡劇を藍がやることも考えられず、藍の警護は甘かった。
もちろん森の入口には詰め所があり、そこには人がいたが、飛世はそこを通らず、竜たちも騒がなかった。
早朝に世話の者が来るまで、藍の誘拐は発覚しなかった。
「ここまで来れば、大丈夫。朱天楼は鉄壁の要塞だからね。」
藍たちが朱天楼に到着したのは、夜明けの頃だった。瑠璃から降りて、朱天楼の中に入ると、潤が上階の一室に案内してくれた。
『ちゃんと飛世と話しなさいよ。私は接続を切っておいてあげるから。』
そう言って瑠璃の声は止まった。
「藍、本当に無事でよかった。少し休む?」
「大丈夫。それよりも、話がききたい。」
飛世は頷いた。
「助けてくれてありがとう。まさか急にこんなことになるなんて、うかつだった。婚約は破談になったって兄上にきいた。」
「うん。蒼ノ宮藍は死んだことになってる。…ねえ、藍、どうしてこうなったのか話してくれる?」
藍は頷いて、自分と瑠璃が念話でつながていること、”龍の子”のこと、蒼ノ宮家の考え、すべて包み隠さず話した。
飛世は厳しい顔をしながらすべてを聞いてくれた。
「瑠璃が突然、私のところに飛んできて、手で頑張って文字を書いたんだ。『あいをたすけて』って。それも藍の指示?」
「瑠璃が、字を?知らなかった…。瑠璃はなんとかするとしか言わなくって。」
「突然、藍は死んだなんて言われて、全く信じられなかった。結婚する約束をして、これからもずっと一緒にいるんだと思ってたから。」
飛世は藍の手を握った。
「藍に大切なことは何も伝えていないこと、すごい後悔した。
…私は藍のことが好きだ。藍といつまでも一緒にいたい。結婚するのも、藍しか考えられないよ。
これまで助けられてばっかりだったけど、これからは私も藍を助けたい。まだ、私と結婚してくれる?」
気づけば藍はぽろぽろと泣いていた。飛世が優しく涙をぬぐう。
「藍が泣いてるの初めて見た。…返事は?」
「結婚したい。私も、飛世が好き。…でも。」
頭のいい藍の頭に現実がぽんぽんと浮いてくる。
「何も心配しないで。私がうまく立ち回ったところを、藍にみせてあげるよ。」
ーーーー
正月のお披露目を終え、飛世は正式に臣下へと降りて九条姓を賜った。
合わせて、飛世が異人街の責任者であるロジャーズ卿の養女と結婚することも報告された。そしてその日のうちに婚姻を結んだ。
翌日の帝への新年のあいさつの場には飛世は妻となった女性を連れて登場した。
緑の黒髪を結い上げ異国の花で飾り、白い異国のドレスを着たまだ若い美しい女性だったという。
体がなまらないように、藍は離れで欠かさず運動していた。
それに運動していれば、嫌なことを考えずに済む。
昨日の夜。兄①が離れにやってきた。
「飛世殿が瑠璃を引き取った。」
「瑠璃が…?なぜ?」
「瑠璃は試練を終えて帰ってきた後、お前の昇進を見届けて、すぐに飛世殿のところに飛んで行ったそうだ。まるで、相棒のいない蒼ノ宮には用はないというように。
それを見て、飛世殿も瑠璃を引き取ることを条件に今回の婚約話の解消を受け入れた。」
婚約話の解消を受け入れた。瑠璃と飛世の意思疎通はやっぱりうまくいっていないのではないかと震えた。
飛世との縁が切れるのがこんなにも嫌だなんて、私はやっぱり…飛世が好きなのだ。
珍しく泣きそうになったところをぐっとこらえて兄①に向き直る。
「では、兄上のお望み通り、私が外に嫁ぐことはなくなったわけだ。もう、ここを出てもいいか?」
「いや。お前は今、対外的に死んだことになっているから、当面はここにいてもらう。」
藍は兄①を睨みつけた。兄①はぼそりとつぶやいた。
「お前は昔から瑠璃と会話してるんじゃないかと思うようなことが多々あった。」
…まあ、兄たちは察しているんじゃないかと思ってはいた。
「実際どうなんだ?」
「…瑠璃は頭が良くて、私の考えていることをわかってくれる。それがどうしたっていうんだ、兄上。竜とチームワークがいいと婚約者も相棒の竜も奪われて幽閉されるのか?」
兄①ははっとしたように”龍の子”について語りだした。
「お前が瑠璃と話せるなら、お前は蒼ノ宮家から出て行ってはいけないんだ。」
「私は生まれてからずっと、蒼ノ宮家にいた。でも問題は全く改善されてはいない。」
藍は兄①を正論で刺した。
「それはつまり、私が”龍の子”ではないか、蒼ノ宮家の異変に”龍の子”は関係ないか、だ。兄上は馬鹿になったのか?そんなこともわからないなんて。」
あの後、兄は少ししょんぼりして帰っていった。
この会談の後、藍は瑠璃と念話で話し、何か計画を立てているらしいとは聞こえてくるが、細かい意思疎通を瑠璃と飛世はできないため、詳しい内容はわからない。
飛世も瑠璃と藍が意思疎通できることを知らない。
なんとなく察してはいるかもしれないが、離れても意思疎通できるとはわからないだろう。
だから、瑠璃に計画を話してくれるわけでもない。
つまり、藍には飛世が何をしようとしているのか、全く聞こえてこなかった。
私のことを助けようとしてくれてる?
でも、一度死んだことになってしまった藍を助けても、貴族の当主と結婚することは難しいだろう。
そもそも藍の力を借りたいなら、嫁にする必要はない。蒼ノ宮家から引き抜く上で、嫁が都合がよかっただけ。
当主直属の秘書とかで雇ってもいいわけだし。
それに飛世は、藍が飛世を好きなように、藍を好きなわけではないだろう。
ーこんなことになるなら、飛世に一言好きだと言っておけばよかった。
『だからー!そんなことないってー!もしかして、それがマリッジブルーってやつなの?』
瑠璃が大げさにため息をついた。
『視覚の情報がないとこんなにも伝わらないのかしら。飛世、こんなにも自分で考えてがんばってるのに。』
「だっていつも私の意見をきいてくるし、便利屋だと思ってるんだ。」
『わかったわ。大人しく待ってなさい。まあ、何があっても私は一緒にいるんだから、それは覚えておいてよね。』
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『藍、起きてる?』
その日の真夜中、瑠璃からの突然の念話に藍ははっと目覚めた。
『そのまま起きてて。』
…何が起きるの?
その時、コンコンと戸をたたく音がした。
「誰?」
ここは周りに警戒心の異常に強い竜が住む森だ。蒼ノ宮家の者でなければ奥まで入ってこれない。
藍の声をきいてすぐに戸が開いた。
「藍。」
そこにいたのは黒い服に身を包んだ飛世だった。
「…飛世?」
藍は寝台の上で固まってしまった。飛世は藍に駆け寄ると思い切り抱きしめた。
「よかった…!無事だった…!瑠璃が生きてる、みたいなこと伝えてくれたんだけど、確信が持てなくて…!」
体を離して目を合わせる。
「怪我はない?すぐここを出よう。」
「飛世、どうやってここまで…そっちこそ怪我は?このあたりには竜使いなしの竜がいて、部外者を襲うんだぞ?」
「知ってる。偵察に来た朝子が言ってたから。覚えてない?私は藍とこの森に一度だけ入ったことがあるんだ。賭けだったけど、特に何もなかったよ。」
…あの時、竜に追い出されてなかったっけ?
『”龍の子”を助けにきた王子様を竜たちが追い出すわけないじゃない!』
「早くここを出よう。」
藍は大きく頷いて寝台から降りた。藍は白いワンピース型の寝間着を着ていた。
「着替えがないから、寝間着のままだけど…それじゃ寒いよね。」
「ちょっと待って兄上に手紙を置いていく。」
「手紙?」
「私を追いかけても無駄だって。」
手紙には竜たちが蒼ノ宮家に愛想をつかしかけている本当の理由を記した。信じてもらえれば、もう藍を追ってくることはないだろう。
「行こう。今のところ気配はないけど、人が来るかも。」
「ちょ、飛世。」
飛世は毛布で藍をぐるりとくるんで抱き上げた。そのまますっと離れを出る。
「私たちはこのまま森を抜けて、瑠璃と合流するよ。」
『待ってるわ。急いでね。』
そして、飛世は藍を抱えているとは思えないほどのスピードで走り去った。
ーーーー
飛世は森を本邸とは反対側に抜けて、瑠璃と合流した。そして、瑠璃に乗って朱天楼へと飛んだ。
まさか、部外者が森に入って藍を探し出せるとはだれも思っていなかった。また、藍には寝間着と書物しか与えられておらず、寒くなってきた冬の夜間に数時間かかる逃亡劇を藍がやることも考えられず、藍の警護は甘かった。
もちろん森の入口には詰め所があり、そこには人がいたが、飛世はそこを通らず、竜たちも騒がなかった。
早朝に世話の者が来るまで、藍の誘拐は発覚しなかった。
「ここまで来れば、大丈夫。朱天楼は鉄壁の要塞だからね。」
藍たちが朱天楼に到着したのは、夜明けの頃だった。瑠璃から降りて、朱天楼の中に入ると、潤が上階の一室に案内してくれた。
『ちゃんと飛世と話しなさいよ。私は接続を切っておいてあげるから。』
そう言って瑠璃の声は止まった。
「藍、本当に無事でよかった。少し休む?」
「大丈夫。それよりも、話がききたい。」
飛世は頷いた。
「助けてくれてありがとう。まさか急にこんなことになるなんて、うかつだった。婚約は破談になったって兄上にきいた。」
「うん。蒼ノ宮藍は死んだことになってる。…ねえ、藍、どうしてこうなったのか話してくれる?」
藍は頷いて、自分と瑠璃が念話でつながていること、”龍の子”のこと、蒼ノ宮家の考え、すべて包み隠さず話した。
飛世は厳しい顔をしながらすべてを聞いてくれた。
「瑠璃が突然、私のところに飛んできて、手で頑張って文字を書いたんだ。『あいをたすけて』って。それも藍の指示?」
「瑠璃が、字を?知らなかった…。瑠璃はなんとかするとしか言わなくって。」
「突然、藍は死んだなんて言われて、全く信じられなかった。結婚する約束をして、これからもずっと一緒にいるんだと思ってたから。」
飛世は藍の手を握った。
「藍に大切なことは何も伝えていないこと、すごい後悔した。
…私は藍のことが好きだ。藍といつまでも一緒にいたい。結婚するのも、藍しか考えられないよ。
これまで助けられてばっかりだったけど、これからは私も藍を助けたい。まだ、私と結婚してくれる?」
気づけば藍はぽろぽろと泣いていた。飛世が優しく涙をぬぐう。
「藍が泣いてるの初めて見た。…返事は?」
「結婚したい。私も、飛世が好き。…でも。」
頭のいい藍の頭に現実がぽんぽんと浮いてくる。
「何も心配しないで。私がうまく立ち回ったところを、藍にみせてあげるよ。」
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正月のお披露目を終え、飛世は正式に臣下へと降りて九条姓を賜った。
合わせて、飛世が異人街の責任者であるロジャーズ卿の養女と結婚することも報告された。そしてその日のうちに婚姻を結んだ。
翌日の帝への新年のあいさつの場には飛世は妻となった女性を連れて登場した。
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