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アレイダに食べさせられたフェルディナントは私に食べさせようとしてころちゃんに食べられてしまいました
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私達は結局強引なアレイダを加えた3人でフルーツパフェを食べることになったのだ。
「まあ、凄い」
私は出てきたフルーツパフェを見て喜んだ。
出てきたフルーツパフェはガラスの大きな入れ物にイチゴやメロンなど色とりどりのフルーツが所狭しと載っていたのだ。その周りをクリームやアイスでデコレーションしていた。見た目もとても美味しそうだった。
「カーラ様にそこまで喜んで頂けたら、お誘いした甲斐がありました」
フエルディナントは微笑んでくれた。
「まあ、このパフェはフエルディナント様をお招きした我が家でお出したフルーツケーキに似ておりますわね」
アレイダが出てきたフルーツパフェを見て、横から話し出した。アレイダとフェルディナントは私とフェルディナントと違って今までも二人で会っているみたいだ。
「アレイダ嬢の家で出てきたフルーツケーキよりもフルーツの量はこちらの方が多いと思いますよ」
フェルディナントがアレイダに言っていた。
「そうだ。カーラ様、カーラ様のお口に合うかどうかは判りませんが、一度我が国のパフェを扱う店がこの王都にも出来たのです。是非とも食べて頂きたいのですが」
フェルディナントが私を誘ってきた。
「まあ、フェルディナント様。私もとても楽しみですわ」
横からアレイダがしゃしゃり出てきた。
「アレイダ嬢にはこの前、お土産で持っていったと思うが」
「お店で食べるのと家で食べるのは違いますわ。それともフエルディナント様は私とは行きたくないとおっしゃるのですか?」
「いやいや、そんなことは」
アレイダの声にフエルディナントが慌てて否定した。
そんなにアレイダと行きたいのならば、私を無視して行ってくれば良いのに!
私は少しささくれた。
そんなむかつく二人を無視して私は目の前のフルーツパフェに集中しようとした。
メロンをスプーンですくって自分の口の中に入れる。
「美味しい」
クリームと一緒に口に入れたメロンはとても美味しかった。
「そこまで喜んで頂けるとお連れした甲斐がありました」
フェルディナントは喜んでこちらを見るが、アレイダをほっておいていいのか?
ちらりとアレイダの方を見るとなんかとても怖い顔で私を睨んでいた。
私が見ると愛想笑いで誤魔化すが、柳眉を逆立てていた。
「はい、有り難うございます。美味しいよね。ころちゃん」
私はアレイダの怒りの視線を躱すために私の膝の上で犬用のパフェを食べているころちゃんに聞くと
「わんわん」
犬用のパフェを食べていたころちゃんは喜んで答えてくれた。
「フェルディナント様。このオレンジもとても美味しいですわ」
「そおで……」
「えっ?」
私はぎょっとしてそれを見ていた。
なんとアレイダがフォークに刺したオレンジを振り向いて話そうとしたフェルディナントの口の中に入れたのだ。
食べさせだ!
アレイダがフェルディナントに食べさせしたのだ。
私は開いた口が塞がらなかった。
「アレイダ嬢。何をしてくれるんですか」
フェルディナントが少し怒って文句を言うと、
「まあ、フェルディナント様。私とフェルディナント様の仲では無いですか! この前もケーキを私の手ずから口に入れさせて頂きましたわ」
なるほど、フェルディナントはアレイダとよく食べさせするほどの関係にあるらしい。
私は理解した。
「何を言ってくれるんですか、アレイダ嬢! あれは私があなたのお父上のお手伝いをしていて手が離せない時にアレイダ嬢が私の口に入れて頂けただけでしょう」
何か、フェルディナントは言い訳してくれたが、それだけ頻繁にフェルディナントはアレイダの家に行っているという証拠だった。
「いや、カーラ様。これは事故でして」
「まあ、フェルディナント様。私が食べさせたのは事故だとおっしゃるの?」
少し目をつり上げてアレイダがフェルディナントに怒ると、
「いや、事故とは言い過ぎかも知れませんが、私には予期せぬ事でして」
「まあ、フェルディナント様。そこまで喜んで頂けるなんて。もう一ついかがですか」
どこをどう見ても迷惑そうなフェルディナントにアレイダがフォークに突き刺して今度はイチゴを差し出した。
「いや、もう結構ですよ。アレイダ嬢」
少し慌ててフェルディナントが拒否していた。
「そうですか? これはとても美味しいのに」
アレイダが残念そうに言うんだけど。
「そう、カーラ様。この仲にはいつているメロンも絶品で」
フェルディナントの声に私は既にメロンを食べてしまった後で残念だとそちらを向いた時だ。
フェルディナントがフォークに突き刺したメロンを私の口元にもってきてくれていたのだ。いつもの私なら思わずそのまま食べているところだった。
パクリ
なんと、私の膝の上にいたころちゃんが伸び上がってそれをパクリと食べてしまったのだ。
「まあ、ころちゃん!」
私は驚いてころちゃんを見た。
ころちゃんはそれを喜んでむしゃむしゃ食べている。
それをフェルディナントは唖然として見ていた。
「わんわん」
ころちゃんは驚いて固まっているフエルディナントの方を向いてもっと無いかと吠えだしたのだ。
「まあ、飼い犬は飼い主に似るのね」
ぼそりと言ったアレイダの声ははっきりと私の耳に聞こえて私はむっとした。
でも、ころちゃんの活躍で、私は女にだらしないフェルディナントに食べさせられる事は防げたのだった
「まあ、凄い」
私は出てきたフルーツパフェを見て喜んだ。
出てきたフルーツパフェはガラスの大きな入れ物にイチゴやメロンなど色とりどりのフルーツが所狭しと載っていたのだ。その周りをクリームやアイスでデコレーションしていた。見た目もとても美味しそうだった。
「カーラ様にそこまで喜んで頂けたら、お誘いした甲斐がありました」
フエルディナントは微笑んでくれた。
「まあ、このパフェはフエルディナント様をお招きした我が家でお出したフルーツケーキに似ておりますわね」
アレイダが出てきたフルーツパフェを見て、横から話し出した。アレイダとフェルディナントは私とフェルディナントと違って今までも二人で会っているみたいだ。
「アレイダ嬢の家で出てきたフルーツケーキよりもフルーツの量はこちらの方が多いと思いますよ」
フェルディナントがアレイダに言っていた。
「そうだ。カーラ様、カーラ様のお口に合うかどうかは判りませんが、一度我が国のパフェを扱う店がこの王都にも出来たのです。是非とも食べて頂きたいのですが」
フェルディナントが私を誘ってきた。
「まあ、フェルディナント様。私もとても楽しみですわ」
横からアレイダがしゃしゃり出てきた。
「アレイダ嬢にはこの前、お土産で持っていったと思うが」
「お店で食べるのと家で食べるのは違いますわ。それともフエルディナント様は私とは行きたくないとおっしゃるのですか?」
「いやいや、そんなことは」
アレイダの声にフエルディナントが慌てて否定した。
そんなにアレイダと行きたいのならば、私を無視して行ってくれば良いのに!
私は少しささくれた。
そんなむかつく二人を無視して私は目の前のフルーツパフェに集中しようとした。
メロンをスプーンですくって自分の口の中に入れる。
「美味しい」
クリームと一緒に口に入れたメロンはとても美味しかった。
「そこまで喜んで頂けるとお連れした甲斐がありました」
フェルディナントは喜んでこちらを見るが、アレイダをほっておいていいのか?
ちらりとアレイダの方を見るとなんかとても怖い顔で私を睨んでいた。
私が見ると愛想笑いで誤魔化すが、柳眉を逆立てていた。
「はい、有り難うございます。美味しいよね。ころちゃん」
私はアレイダの怒りの視線を躱すために私の膝の上で犬用のパフェを食べているころちゃんに聞くと
「わんわん」
犬用のパフェを食べていたころちゃんは喜んで答えてくれた。
「フェルディナント様。このオレンジもとても美味しいですわ」
「そおで……」
「えっ?」
私はぎょっとしてそれを見ていた。
なんとアレイダがフォークに刺したオレンジを振り向いて話そうとしたフェルディナントの口の中に入れたのだ。
食べさせだ!
アレイダがフェルディナントに食べさせしたのだ。
私は開いた口が塞がらなかった。
「アレイダ嬢。何をしてくれるんですか」
フェルディナントが少し怒って文句を言うと、
「まあ、フェルディナント様。私とフェルディナント様の仲では無いですか! この前もケーキを私の手ずから口に入れさせて頂きましたわ」
なるほど、フェルディナントはアレイダとよく食べさせするほどの関係にあるらしい。
私は理解した。
「何を言ってくれるんですか、アレイダ嬢! あれは私があなたのお父上のお手伝いをしていて手が離せない時にアレイダ嬢が私の口に入れて頂けただけでしょう」
何か、フェルディナントは言い訳してくれたが、それだけ頻繁にフェルディナントはアレイダの家に行っているという証拠だった。
「いや、カーラ様。これは事故でして」
「まあ、フェルディナント様。私が食べさせたのは事故だとおっしゃるの?」
少し目をつり上げてアレイダがフェルディナントに怒ると、
「いや、事故とは言い過ぎかも知れませんが、私には予期せぬ事でして」
「まあ、フェルディナント様。そこまで喜んで頂けるなんて。もう一ついかがですか」
どこをどう見ても迷惑そうなフェルディナントにアレイダがフォークに突き刺して今度はイチゴを差し出した。
「いや、もう結構ですよ。アレイダ嬢」
少し慌ててフェルディナントが拒否していた。
「そうですか? これはとても美味しいのに」
アレイダが残念そうに言うんだけど。
「そう、カーラ様。この仲にはいつているメロンも絶品で」
フェルディナントの声に私は既にメロンを食べてしまった後で残念だとそちらを向いた時だ。
フェルディナントがフォークに突き刺したメロンを私の口元にもってきてくれていたのだ。いつもの私なら思わずそのまま食べているところだった。
パクリ
なんと、私の膝の上にいたころちゃんが伸び上がってそれをパクリと食べてしまったのだ。
「まあ、ころちゃん!」
私は驚いてころちゃんを見た。
ころちゃんはそれを喜んでむしゃむしゃ食べている。
それをフェルディナントは唖然として見ていた。
「わんわん」
ころちゃんは驚いて固まっているフエルディナントの方を向いてもっと無いかと吠えだしたのだ。
「まあ、飼い犬は飼い主に似るのね」
ぼそりと言ったアレイダの声ははっきりと私の耳に聞こえて私はむっとした。
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