24 / 64
第24話 鍛冶師のじーちゃん
しおりを挟む
翌日、ばーちゃんの元夫と会うことになった。
鍛冶は騒音問題があるらしく、秩父の山奥に住んでいるらしい。
交通の便が悪い場所だ。移動はどうしようと思っていたんだけど、ばーちゃんはタクシーを用意してくれた。料金がすごいことになっていたけど、お釣りはいらないと言って現金支払いをしていたから驚きだ。
ばーちゃん、お金持ちだったんだな。
無事に元夫の家に着いたので、玄関でブザーを鳴らすと老人が出てきた。腰が曲がっているけど、全身は鍛えられているように見える。腕が太かった。
「久しぶりじゃな。多恵」
「ふん、その名で呼ぶんじゃないよ」
「弟子の前だからって恥ずかしがるんじゃないって」
はっ、はっ、はっと笑っていた。
どうやら親しみやすい性格のようだ。
「それで隣にいる男がヒヒイロカネを持っているのか?」
「愛弟子の裕真だ」
背中をポンと押されて一歩前に出た。
「ばーちゃん最後の弟子、天宮 裕真です。後ろにいる少女は契約している精霊のユミ、本日はよろしくお願いします」
最初の挨拶はしっかりしろと、ばーちゃんに念押しされていたので、軽く頭も下げておいた。
「ふむ、話と違って礼儀はなっているようだな。俺の名前は鉄蔵だ。よろしくな」
「じーちゃんよろしく」
「この俺が、じーちゃんか……」
しまった。油断して砕けた口調になってしまった。
ギロリと睨まれたけど、何も言われることはなかった。
呼び方は認めてくれたんだろうか。挨拶が終われば、いつものノリで言っても問題なさそうだ。
「ま、そういうヤツだ。ヒヒイロカネを扱わせてやるんだから、細かいことは気にするんじゃないよ」
ばーちゃんは家の中に入っていき、じーちゃんも続く。
俺とユミは置いていかれてしまった。
「マスターは初対面の人でもフランクなんですね?」
「ばーちゃんの元夫なら身内だからね。知らない人なら、適切な距離を取って接するよ」
「そうならいいんですけど……」
明らかに信じてなさそうだけど、やるときはやる男なんだ。
安心してくれ。
細かい話は、ばーちゃんがしてくれていたみたいで、すぐ鍛冶場に連れて行かれた。
ヒヒイロカネは金床に置かれていて、じーちゃんはミスリルとアダマンタイトの手槌を持っている。炉に火は付いていない。
錬金術や鍛冶のスキルは合成する過程を簡略もしくは省略して、結果を出してくれる。
だから金属を熱して叩いて鍛える、みたいな作業は不要なのだ。その代わり魔力を込めた手槌で金属を叩き、イメージした形に成形していく必要はある。しかも込めた魔力が、どのくらい金属に浸透して含まれるかによって、品質は大きく左右される。
スキルを扱う際は、火の扱いではなく魔力の扱いが重要なのだ。
「ドラゴンパウダーは、どのタイミングで使うの?」
「最初からだ。持っているなら俺に渡しな」
瓶に入ったドラゴンパウダーをじーちゃんに渡すと、半分をヒヒイロカネに振りかけた。
ふりかけみたいだと思っていたら、お腹が減ってきた。
「残りは使わん」
思っていたよりも使用量は少ないらしい。ドラゴンパウダーが余ったので、強化系のポーションでも作ろうかな。
俺が持っているとなくしてしまいそうなので、隣にいるユミへ預けると、マジックバッグに入れて保管してくれた。
「作業は見ていてもいいんだよね?」
「多恵の弟子ならかまわん」
許可が出たので、ミスラムを椅子の形にして俺が座り、膝の上にユミを乗っける。
じーちゃんは俺のことをチラッと見たけど、それだけ。無言で手槌を振り上げると全体が光り出した。魔力を注いだのだろう。周囲に糸のような帯が見える。
「光の帯が強ければ強いほど、鉱石へ注がれる魔力が増える」
ばーちゃんも来たようだ。椅子を持参しているなんて用意がいい。
元夫の仕事ぶりでも見に来たのかな。
「じーちゃんってどのぐらいすごいの?」
「……日本一じゃ」
照れくさそうにしていた。頬がちょっと赤い。
やっぱり好きなんだと思う。俺の鋭い直感がそう言っているんだ。
「行くぞッ!」
じーちゃんから気合いの入った声がすると、手槌が振り下ろされた。
金属のぶつかり合う甲高い音がするのと同時に、ふりかけ……じゃなかったドラゴンパウダーと共に光の帯がヒヒイロカネに吸い込まれていく。
形は変わったように見えない。一度だけじゃ変化は足りないのか。
もう一度、手槌を振り上げてからヒヒイロカネに叩きつける。また光の帯が吸収された。
これを十回ぐらい続けていくと形も変わっていき、延べ棒になる。脇差にはほど遠いが、手槌の動きは止まった。
「魔力切れじゃ。休憩する」
第一世代は魔力量が少ない。じーちゃんは技術があっても、魔力だけはどうしようもないので、こまめに休憩が必要なようだ。
「ユミ、じーちゃんにマナポーションをあげて」
「マスター、わかりました」
マジックバッグから瓶を取り出したユミは、俺から飛び降りてスカートをなびかせながら、じーちゃんの前に立った。
「どうした?」
「魔力が回復するポーションです。どうぞ、お飲みください」
「そんな貴重な物をもらってもいいのか?」
「はい。マスターがそう、望んでいますので」
「そりゃぁ助かる」
マナポーションを受け取ったじーちゃんは、ユミの頭をグリグリと撫でた。
孫と祖父みたいだな。優しさを感じる。
それがたまらなく嬉しい。ユミはずっと優しい世界に包まれて、生きて欲しいなと願っていたからだ。
鍛冶は騒音問題があるらしく、秩父の山奥に住んでいるらしい。
交通の便が悪い場所だ。移動はどうしようと思っていたんだけど、ばーちゃんはタクシーを用意してくれた。料金がすごいことになっていたけど、お釣りはいらないと言って現金支払いをしていたから驚きだ。
ばーちゃん、お金持ちだったんだな。
無事に元夫の家に着いたので、玄関でブザーを鳴らすと老人が出てきた。腰が曲がっているけど、全身は鍛えられているように見える。腕が太かった。
「久しぶりじゃな。多恵」
「ふん、その名で呼ぶんじゃないよ」
「弟子の前だからって恥ずかしがるんじゃないって」
はっ、はっ、はっと笑っていた。
どうやら親しみやすい性格のようだ。
「それで隣にいる男がヒヒイロカネを持っているのか?」
「愛弟子の裕真だ」
背中をポンと押されて一歩前に出た。
「ばーちゃん最後の弟子、天宮 裕真です。後ろにいる少女は契約している精霊のユミ、本日はよろしくお願いします」
最初の挨拶はしっかりしろと、ばーちゃんに念押しされていたので、軽く頭も下げておいた。
「ふむ、話と違って礼儀はなっているようだな。俺の名前は鉄蔵だ。よろしくな」
「じーちゃんよろしく」
「この俺が、じーちゃんか……」
しまった。油断して砕けた口調になってしまった。
ギロリと睨まれたけど、何も言われることはなかった。
呼び方は認めてくれたんだろうか。挨拶が終われば、いつものノリで言っても問題なさそうだ。
「ま、そういうヤツだ。ヒヒイロカネを扱わせてやるんだから、細かいことは気にするんじゃないよ」
ばーちゃんは家の中に入っていき、じーちゃんも続く。
俺とユミは置いていかれてしまった。
「マスターは初対面の人でもフランクなんですね?」
「ばーちゃんの元夫なら身内だからね。知らない人なら、適切な距離を取って接するよ」
「そうならいいんですけど……」
明らかに信じてなさそうだけど、やるときはやる男なんだ。
安心してくれ。
細かい話は、ばーちゃんがしてくれていたみたいで、すぐ鍛冶場に連れて行かれた。
ヒヒイロカネは金床に置かれていて、じーちゃんはミスリルとアダマンタイトの手槌を持っている。炉に火は付いていない。
錬金術や鍛冶のスキルは合成する過程を簡略もしくは省略して、結果を出してくれる。
だから金属を熱して叩いて鍛える、みたいな作業は不要なのだ。その代わり魔力を込めた手槌で金属を叩き、イメージした形に成形していく必要はある。しかも込めた魔力が、どのくらい金属に浸透して含まれるかによって、品質は大きく左右される。
スキルを扱う際は、火の扱いではなく魔力の扱いが重要なのだ。
「ドラゴンパウダーは、どのタイミングで使うの?」
「最初からだ。持っているなら俺に渡しな」
瓶に入ったドラゴンパウダーをじーちゃんに渡すと、半分をヒヒイロカネに振りかけた。
ふりかけみたいだと思っていたら、お腹が減ってきた。
「残りは使わん」
思っていたよりも使用量は少ないらしい。ドラゴンパウダーが余ったので、強化系のポーションでも作ろうかな。
俺が持っているとなくしてしまいそうなので、隣にいるユミへ預けると、マジックバッグに入れて保管してくれた。
「作業は見ていてもいいんだよね?」
「多恵の弟子ならかまわん」
許可が出たので、ミスラムを椅子の形にして俺が座り、膝の上にユミを乗っける。
じーちゃんは俺のことをチラッと見たけど、それだけ。無言で手槌を振り上げると全体が光り出した。魔力を注いだのだろう。周囲に糸のような帯が見える。
「光の帯が強ければ強いほど、鉱石へ注がれる魔力が増える」
ばーちゃんも来たようだ。椅子を持参しているなんて用意がいい。
元夫の仕事ぶりでも見に来たのかな。
「じーちゃんってどのぐらいすごいの?」
「……日本一じゃ」
照れくさそうにしていた。頬がちょっと赤い。
やっぱり好きなんだと思う。俺の鋭い直感がそう言っているんだ。
「行くぞッ!」
じーちゃんから気合いの入った声がすると、手槌が振り下ろされた。
金属のぶつかり合う甲高い音がするのと同時に、ふりかけ……じゃなかったドラゴンパウダーと共に光の帯がヒヒイロカネに吸い込まれていく。
形は変わったように見えない。一度だけじゃ変化は足りないのか。
もう一度、手槌を振り上げてからヒヒイロカネに叩きつける。また光の帯が吸収された。
これを十回ぐらい続けていくと形も変わっていき、延べ棒になる。脇差にはほど遠いが、手槌の動きは止まった。
「魔力切れじゃ。休憩する」
第一世代は魔力量が少ない。じーちゃんは技術があっても、魔力だけはどうしようもないので、こまめに休憩が必要なようだ。
「ユミ、じーちゃんにマナポーションをあげて」
「マスター、わかりました」
マジックバッグから瓶を取り出したユミは、俺から飛び降りてスカートをなびかせながら、じーちゃんの前に立った。
「どうした?」
「魔力が回復するポーションです。どうぞ、お飲みください」
「そんな貴重な物をもらってもいいのか?」
「はい。マスターがそう、望んでいますので」
「そりゃぁ助かる」
マナポーションを受け取ったじーちゃんは、ユミの頭をグリグリと撫でた。
孫と祖父みたいだな。優しさを感じる。
それがたまらなく嬉しい。ユミはずっと優しい世界に包まれて、生きて欲しいなと願っていたからだ。
101
あなたにおすすめの小説
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~
榊与一
ファンタジー
幼い頃の鑑定によって、覚醒とユニークスキルが約束された少年——王道光(おうどうひかる)。
彼はその日から探索者――シーカーを目指した。
そして遂に訪れた覚醒の日。
「ユニークスキル【幸運】?聞いた事のないスキルだな?どんな効果だ?」
スキル効果を確認すると、それは幸運ステータスの効果を強化する物だと判明する。
「幸運の強化って……」
幸運ステータスは、シーカーにとって最も微妙と呼ばれているステータスである。
そのため、進んで幸運にステータスポイントを割く者はいなかった。
そんな効果を強化したからと、王道光はあからさまにがっかりする。
だが彼は知らない。
ユニークスキル【幸運】の効果が想像以上である事を。
しかもスキルレベルを上げる事で、更に効果が追加されることを。
これはハズレと思われたユニークスキル【幸運】で、王道光がシーカー界の頂点へと駆け上がる物語。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる