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42.それはないだろう?
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「り、領主様っ…………ぁっ……ま、待って…………っ!!」
待ってって言ってるのに、なんで服のボタン外すの!??
そもそも僕ら、こんなことしてる場合じゃないはず。だって、ベリレフェク様を止めようとしてたんじゃ……
部屋の方を見渡しても、そこにはすでに誰もいない。
あれ……? ベリレフェク様は??
さては僕らを置いてオフィガタス様を追いに行ったな!??
「あ、あのっ……領主様っ…………!」
「どうした?」
「ひっ…………!」
僕、まだ話してるのに……なんで僕の首元を舐めるの!??
ちゅって、いやらしい音がする。まるで美味しいものでも舐めるようにされて、怖いくらい気持ちいい。それなのに、そんな快感初めてで、腰が引けそうになる。けれど、怯えて逃げようとする体は簡単に抱き止められて、何度もその舌先でくすぐるようにされて、あまりの快楽に、体がおかしくなりそう。
「んっ…………あっ……あのっ…………ベリレフェク様がっ……」
「………………放っておけ」
冷たく言って、領主様は僕を抱き止めて、簡単にボタンを全部外してしまう。
弄ばれて、濡れた肌が曝け出されて、僕は、怖くなった。
「領主様っ……!! 放っておけって…………だ、だめっ……ですっ…………!」
「なぜだ? 俺に愛されるんじゃなかったのか?」
「だ、だって…………それはっ……謝りますからっ…………あぁっ……!!」
あくまで優しいのに、領主様の唇は、僕の肌に微かに触れて、まるで煽るみたいになぶっていく。
……さっきはもっと強くしてくれたのに。少しだけ触れてすぐに離れてしまうのが、なんだか寂しい。
だけど、どうやら僕は、領主様を怒らせてしまったようだ。
怯えて抵抗していた両手に、魔法の鎖が絡み付いてくる。
「へっ……え…………り、領主様っ……??」
鎖に怯えながら、領主様を見上げる。
すると彼は、拘束されていく僕を、どこか嗜虐的な笑みを浮かべて見下ろしていた。
「謝る? それはないんじゃないか? ……俺と婚約するんだろう?」
「それはっ…………そのっ……」
それは妄想の中のベリレフェク様と領主様が話していたから領主様が婚約なんて嫌で…………つい……
だけど、妄想の二人がどうだろうが、今目の前にいるのは、現実の領主様。
なんだか妄想の領主様より怖いっ……!!
「あ、あのっ……僕っ…………それはっ……ご、ごめんなさっ…………っっ!!」
言いかけたら、鎖は僕の腕に一気に巻き付いて、僕をそこに吊るしてしまう。
「あっ…………あ、あのっ…………り、領主様っ……っっ!!」
まだ話してる途中なのに、領主様の指が僕の唇に触れた。まるで、話すことを制限されてしまったようで、僕はそのまま、動きを止めた。
足は床についているけど、もう逃げることなんて、できそうにない。
怖くなる僕の顎を上げて、領主様は、僕の顔に唇を近づけてきた。
また狙われているようで、怖いはずなのに、ゾクゾクする。もっとされたい……そう思ってるんだ。
怯えながらも期待していることが、領主様にもバレてしまったのか、領主様は恐ろしい顔で笑う。
「…………謝るなと言っただろう?」
「……ぁ、あの…………」
「俺は、期待したのに」
「……き、期待??」
「俺に、愛されてくれるんだろう?」
「……んっ……!!」
まだ返事なんてしてないのに、吊るされたまま抱き寄せられたら、すでにもう火照っていた体から熱が溢れていく。それだけで昂揚して辛いのに、僕の胸に触れていた手が、今度は僕の乳首を掠める。
「ひっ…………あっ……領主様っ…………やだっ……! 待ってくださいっ……!!」
「なぜ待たなくてはならないんだ?」
「…………っ! だってっ…………!」
「俺に愛されると宣言しておいて、それはないだろう? 好きなだけ泣き叫んでいい。すでに結界を張った。誰も来ないし、誰も入れない。たっぷり愛してやる」
「ま、待ってっ…………っ……!!」
ズキっと乳首の先が痛い。つままれたらしい。そのまま何度も力を入れられて、痛いのに、むずむずしてきた。弄られてるのは乳首なのに、全身が快楽を感じてるみたいで、堪らない。
「んっ…………んんっ……ぁっ…………あぁっ……領主様ぁっ……やめてっ…………」
「期待させておいて、それはないだろう? 喘ぎ疲れるまで弄ってやる」
「ま、待って…………だってっ…………!」
「だって、なんだ? いい加減諦めて愛されないと、恐ろしい目に遭うぞ?」
「へっ…………!? ……っっ!!」
胸の辺りをいじっていた彼の手が、今度は僕の股間に触れた。
もう逃げられないって分かってるのに、一番弱い底に触れられて、僕の体は痙攣するみたいに震えた。そんなところに触れられるのは初めてなのに、領主様の手は意地悪く僕のそこをじっくり撫で回す。
「あ…………ぁ……あぁ…………」
力が抜ける。
何で僕がこんなことされてるんだ??
訳が分からないのに、制止するどころか、ねだるようないやらしい喘ぎ声が、空腹を伝えるような涎と一緒に勝手に漏れる。
こんなことしてる場合じゃない。ベリレフェク様を追わなきゃ。悪役になることを回避して、領地だって守りたいのに……
「り、領主様っ…………待って…………ぁっ……あぁっ…………!」
「喘ぎながら、何が待てだ。大人しく弄ばれていろ」
「だって…………ベリレフェク様を、おっ……追わないとっ……! オフィガタス様がっ……」
「放っておけ…………あれは死んだほうがいい。そうならなかったら、俺が殺す」
「何言ってるんですかっ……」
待ってって言ってるのに、なんで服のボタン外すの!??
そもそも僕ら、こんなことしてる場合じゃないはず。だって、ベリレフェク様を止めようとしてたんじゃ……
部屋の方を見渡しても、そこにはすでに誰もいない。
あれ……? ベリレフェク様は??
さては僕らを置いてオフィガタス様を追いに行ったな!??
「あ、あのっ……領主様っ…………!」
「どうした?」
「ひっ…………!」
僕、まだ話してるのに……なんで僕の首元を舐めるの!??
ちゅって、いやらしい音がする。まるで美味しいものでも舐めるようにされて、怖いくらい気持ちいい。それなのに、そんな快感初めてで、腰が引けそうになる。けれど、怯えて逃げようとする体は簡単に抱き止められて、何度もその舌先でくすぐるようにされて、あまりの快楽に、体がおかしくなりそう。
「んっ…………あっ……あのっ…………ベリレフェク様がっ……」
「………………放っておけ」
冷たく言って、領主様は僕を抱き止めて、簡単にボタンを全部外してしまう。
弄ばれて、濡れた肌が曝け出されて、僕は、怖くなった。
「領主様っ……!! 放っておけって…………だ、だめっ……ですっ…………!」
「なぜだ? 俺に愛されるんじゃなかったのか?」
「だ、だって…………それはっ……謝りますからっ…………あぁっ……!!」
あくまで優しいのに、領主様の唇は、僕の肌に微かに触れて、まるで煽るみたいになぶっていく。
……さっきはもっと強くしてくれたのに。少しだけ触れてすぐに離れてしまうのが、なんだか寂しい。
だけど、どうやら僕は、領主様を怒らせてしまったようだ。
怯えて抵抗していた両手に、魔法の鎖が絡み付いてくる。
「へっ……え…………り、領主様っ……??」
鎖に怯えながら、領主様を見上げる。
すると彼は、拘束されていく僕を、どこか嗜虐的な笑みを浮かべて見下ろしていた。
「謝る? それはないんじゃないか? ……俺と婚約するんだろう?」
「それはっ…………そのっ……」
それは妄想の中のベリレフェク様と領主様が話していたから領主様が婚約なんて嫌で…………つい……
だけど、妄想の二人がどうだろうが、今目の前にいるのは、現実の領主様。
なんだか妄想の領主様より怖いっ……!!
「あ、あのっ……僕っ…………それはっ……ご、ごめんなさっ…………っっ!!」
言いかけたら、鎖は僕の腕に一気に巻き付いて、僕をそこに吊るしてしまう。
「あっ…………あ、あのっ…………り、領主様っ……っっ!!」
まだ話してる途中なのに、領主様の指が僕の唇に触れた。まるで、話すことを制限されてしまったようで、僕はそのまま、動きを止めた。
足は床についているけど、もう逃げることなんて、できそうにない。
怖くなる僕の顎を上げて、領主様は、僕の顔に唇を近づけてきた。
また狙われているようで、怖いはずなのに、ゾクゾクする。もっとされたい……そう思ってるんだ。
怯えながらも期待していることが、領主様にもバレてしまったのか、領主様は恐ろしい顔で笑う。
「…………謝るなと言っただろう?」
「……ぁ、あの…………」
「俺は、期待したのに」
「……き、期待??」
「俺に、愛されてくれるんだろう?」
「……んっ……!!」
まだ返事なんてしてないのに、吊るされたまま抱き寄せられたら、すでにもう火照っていた体から熱が溢れていく。それだけで昂揚して辛いのに、僕の胸に触れていた手が、今度は僕の乳首を掠める。
「ひっ…………あっ……領主様っ…………やだっ……! 待ってくださいっ……!!」
「なぜ待たなくてはならないんだ?」
「…………っ! だってっ…………!」
「俺に愛されると宣言しておいて、それはないだろう? 好きなだけ泣き叫んでいい。すでに結界を張った。誰も来ないし、誰も入れない。たっぷり愛してやる」
「ま、待ってっ…………っ……!!」
ズキっと乳首の先が痛い。つままれたらしい。そのまま何度も力を入れられて、痛いのに、むずむずしてきた。弄られてるのは乳首なのに、全身が快楽を感じてるみたいで、堪らない。
「んっ…………んんっ……ぁっ…………あぁっ……領主様ぁっ……やめてっ…………」
「期待させておいて、それはないだろう? 喘ぎ疲れるまで弄ってやる」
「ま、待って…………だってっ…………!」
「だって、なんだ? いい加減諦めて愛されないと、恐ろしい目に遭うぞ?」
「へっ…………!? ……っっ!!」
胸の辺りをいじっていた彼の手が、今度は僕の股間に触れた。
もう逃げられないって分かってるのに、一番弱い底に触れられて、僕の体は痙攣するみたいに震えた。そんなところに触れられるのは初めてなのに、領主様の手は意地悪く僕のそこをじっくり撫で回す。
「あ…………ぁ……あぁ…………」
力が抜ける。
何で僕がこんなことされてるんだ??
訳が分からないのに、制止するどころか、ねだるようないやらしい喘ぎ声が、空腹を伝えるような涎と一緒に勝手に漏れる。
こんなことしてる場合じゃない。ベリレフェク様を追わなきゃ。悪役になることを回避して、領地だって守りたいのに……
「り、領主様っ…………待って…………ぁっ……あぁっ…………!」
「喘ぎながら、何が待てだ。大人しく弄ばれていろ」
「だって…………ベリレフェク様を、おっ……追わないとっ……! オフィガタス様がっ……」
「放っておけ…………あれは死んだほうがいい。そうならなかったら、俺が殺す」
「何言ってるんですかっ……」
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