転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。

山椒

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 しばらくしてリリスがお風呂から出てくる音が聞こえてきた。

 洗面室にはちゃんとバスタオルと服を用意しているから言わなくても分かるだろう。

「ふー、いいお風呂だったー。すごくいい温度だった」
「ぶっ!」

 そうして開けていた扉からリビングに入ってきたリリスは全裸だった。

 全裸で見ればその肉体が一目見ただけでフル勃起するほどのものだ。

「なんで裸なんだよ!」
「リリスさん! 服を着てください!」
「えー、こうして涼むのがいいんでしょ」

 いや分かるけどそれは一人の時だろ!?

「それに恥ずかしい体をしているわけじゃないからいいじゃん」

 それは確かに……そうだが……口にはしないがハッキリと言えば見ていたいほどの魅力は全裸のリリスにはある。あってしまう。

「そういう話をしているのではありません! 相手が不快に思うかもしれないのですよ!」

 聖女とサキュバス。色々と相反する存在たちだ。

 ていうかエイルさんがいなかったら俺はリリスを全裸のまま放置していたと思う。リリスがいる間ずっとフル勃起のままだったろうな。

「それなら優斗がいいって言ったらいい?」
「えっ」
「優斗様がいいと言うはずがありません。そうですよね? 優斗様」
「あー、そうですね……」
「男はこの体を見れば喜ぶものだからねー」

 そう言って胸を強調したりお尻を向けたりしてくるリリス。

「そのようなものを優斗様に見せないでください!」

 立ち上がったエイルさんは座っている俺の頭を包み込んでリリスを見せないようにする。

 だがそれは聖女の服では分からないがいつもの服で分かる大きな胸を俺の頭を包み込んでいるわけで、リリスよりも刺激的なことをしているのをエイルさんは理解していない様子だ。

 えっ、サキュバスってこういう状況もエロくすることができるのか……! サキュバスすげぇ!

「もー、真面目ちゃんなんだからー」

 そう言ってリリスがリビングから出ていくのが音で分かる。

「リリスさんと一緒に暮らすのは少し大変そうですね」

 そう言って俺の頭を解放してくれたエイルさん。

 俺がリリスから目をそらさなかったことを責めはしないのはなぜだろうかと思いながらもその言葉に答える。

「まあ裸族だと思えば分かりやすいですよ」
「裸族……?」
「家の中を裸で過ごす人たちの総称です」
「……そんな知性をなくした者たちがいるのですね」

 それは暗にリリスに知性がないと言っているのか。まあそういう種族だから思ってはいないだろうな。

「もう少し裸でいたかったんだけどなー」

 戻ってきたリリスはちゃんと俺が用意した服を着ていた。

「暑いのか?」
「ちょっとね」

 まあエアコンをつけてもいいくらいには暑いか。帰ってきたばかりだからエアコンをすぐにはつけなかった。

「それならエアコンをつけるか」
「はい、リモコンです」
「あぁ、ありがとうございます」

 もはや俺が行動する前に行動を開始しているエイルさんによってリモコンを渡されて冷房をつける。

「えっ……なに?」

 冷房をつけたことで困惑する様子のリリスであるがすぐに涼しい風がエアコンから出ていることに気がついた。

「これはどういうもの?」
「エアコンです。設定温度になるまで冷たい風や暖かい風を出してくれる機械です」

 リリスの質問にエイルさんが答えてくれる。

「えっ……サイコーすぎない?」

 あっ、こいつは俺と同じだ。エイルさんのように便利と思うのではなくサイコーと思う側だ。

 リリスは風が出ているエアコンの前に立って風を浴びることで気持ち良さそうな顔をしている。

「リリスさん、ご一緒に昼食を食べますか?」
「たべるー」

 そう言えばリリスが入ってくるまでは昼食の準備をしていたんだったな。

 俺も心なしかお腹が減っているしエイルさんの手料理を食べたいと思う。

「……魔族は人間のものを食べるのですか?」

 それは俺も思った。

 魔族って人の肉とかサキュバスなら精液とかを食べるんじゃないのか? ……それなら、俺が?

「食べるよ。魔族も大して人間と変わらないからねー」
「そうなのか?」

 魔族について勉強をしていないから大して変わらないことも知らない。

「こんな姿をしているんだから人間と似ているに決まってるじゃんか」
「まぁ、そうだな」

 それなら魔族ってなんだよ。明らかに人間ではない角や尻尾があるし人間とは思えない男を魅せる体をしているのだから根本的に違うような気がするのだが。

 という疑問はさておいて、エイルさんは途中だった昼食の準備を再開する。

 昼食は冷やし中華。一人分増えたがエイルさんは文句を言うこともなく一人分を増やして料理をしている。

「後ろから襲いたいとか思ってるんじゃない?」

 料理をしているエイルさんを少しのエロい目で見ていれば後ろからリリスが心を読んだかのようにそう言ってきた。

「な、何を言っているんだ?」

 さ、サキュバスってエロいことなら何でもできるのか……?

「分かるって。魅力的だよね、エイル。後ろから抱きしめればきっと乗ってくれる」

 俺の後ろにピッタリとくっついて耳元にそう囁く。まるで悪魔の囁きを聞いているかのような感じだ。

 いや、こいつは魔族だったな。どういう性格なのかまだ分からないけど確実にサキュバスだということは分かる。

 なんだよ、男を無意識に誘うことは嫌っている癖にこういうところはサキュバスすぎだろ!

「エクソサイズ」
「いったぁ!」

 まあこちらが見ているということはあちらからも見えているということだ。

 エイルさんの祓魔魔法がリリスの顔に当たってのたうち回っている。

「なにをする!?」
「こちらの台詞です、魔族。優斗様を誘惑しないでください」
「そんなことしてないってー。ただ二人の仲を進めようとしていたのに」

 一歩間違えれば俺はエイルさんに嫌われていたんだぞ。あぶねー。
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