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サンタさん、目標を決める
27 4歳の誕生日
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シロクマッテ先生が私の能力を聞いて思考ダウンした時、ホッパーさんがニコニコしながら部屋に入ってきた。
「どうだねシロクマッテ君、2人とも優秀だろう?
アンタレス君は間違いなく秀才だし、サンタさんは天才だよ。
サンタさんは最年少で王立能力学園に入学するだろうし、アンタレス君は首席合格もあると私は思っている。
そんな逸材を教えられるなんて、もう幸運以外の何物でもないだろう?」
ホッパーさんの盛りに盛った秀才・天才発言に、私とアレス君は顔を引き攣らせるけど、何故かシロクマッテ先生は、瞳をキラキラさせて「仰る通りですホッパーさん!」って喜んでいる。あれれ?
『サンタや、お主は自分が規格外だという自覚を持った方がいいぞ。
アレスは懸命に努力して、勉強も魔法もお主に近付こうとしておるんじゃ。
このシロクマッテが凡人であれば、2人の教師は務まらんじゃろうて』
『私が規格外? それって、全部サーク爺のせいじゃん。勝手に私の脳に様々な知識を覚え込ませたからでしょう?
私は学校に行ったことがないんだから、他の子のレベルなんて分かる訳ないし、ファイト子爵家では、ぼんやりっ子として暮らしてきたのよ!』
……再びぼんやりっ子になるなんて無理。やっと手に入れた自由なんだから、もう駄目な子のふりはしたくないし、私はアレス君を守りたいもん。
まあ、そんな感じの初日だったけど、先生の試験を受けた結果、私の知識にはかなりの偏りがあり、特に近代の歴史や貴族社会の仕組みなどは、基本から学ぶ必要があると分かった。
アレス君が先生と初級学校のおさらいをしている間、私は初級学校の教科書をざっと読んで、知らない知識を自分で補い、分からない部分を質問する。
学び始めて僅か2週間で、私とアレス君は初級学校の過程を全て終了した。
来週からは、中級学校の教科書をゆっくりと学んでいく。
午後はできるだけアレス君と魔法の訓練をして、体力作りにも励みたい。
トレジャーハンター協会ゲートル支店には、1週間に1度だけ顔を出すようチーフから指示があったので、週に一回はアレス君と別行動になる。
アレス君も、ハンター協会の魔術師試験を受ければ合格できるレベルなんだけど、目立つことは避けて、魔術具の勉強を商会の店長から教わっている。
新ロードには危険な地底生物が居るので、当分の間は封鎖するとチーフとサブチーフが判断し、協会の掲示板で発表した。
【最速踏破者】の皆も不満そうだったけど、サンタさんが同行しないと死ぬ確率が上がるぞとサブチーフに脅され、渋々他のロードの探索に出ている。
早く新ロードに行かせろとごねるハンターたちには、巨大トカゲを討伐した時は、魔術師のファーズさんとサブチーフが同行していたから討伐できたのだと、サブチーフが説明し黙らせた。
長期遠征から戻ってきた金級パーティーが、うちは【下位・魔術師】が2人居るから大丈夫だと難癖を付けたが、【中位・魔術師】2人以上でなければ許可しないと蹴散らしたらしい。
因みに私が協会に行く時は、ホッパー商会長の御供として行っている。
最近、幼児が【最速踏破者】の探索に同行していたという噂が出回っている。
あの時は、パトロンになったホッパー商会長の身内に魔術師見習いが居るから、どうしてもと頼まれて同行を許可したのだと、探りを入れてくる金級パーティーとか銀級パーティーにチーフが言い訳をしている。
その言い訳で、ハンターたちには幼児は魔術師見習いだと認識されてしまった。
だから、なんとか私に声を掛けようと皆が熱い視線を向けるけど、ホッパーさんがきっちりガードしている。
どうせ4歳になったら、私は【最速踏破者】メンバーとして探索に同行するからと、お爺様の判断で魔術師見習いという言い訳をしたみたい。
そんなこんなで充実した日々を送っていたら、明日はいよいよ4歳の誕生日だ。これで探索に同行できる。
今日はお爺様と母様、そして兄さまから誕生日を祝うカードとプレゼントが届いた。母様からは手作りの下着類、兄さまからは、ファイト子爵家の従姉兄たちの近況を面白可笑しく綴った【へっぽこ姉弟日誌】だった。
うちの兄さま、頭もいいけどユーモアセンスが抜群だった。
笑い過ぎてお腹が痛くなった。
お爺様から一切の援助を打ち切られたナリスティア8歳は、新しいドレスが買ってもらえないイライラを、弟たちにぶつけて姉弟喧嘩が度々勃発しているとか。
弱者を虐めるなんて、ナリスティアって本当にオバサンの性格にそっくり。
お爺様は、何故か私に魔術具を分解したり組み立てたりするための工具をプレゼントしてくれた。
お爺様は私を技術者にしたいんだろうか? まさか後継者として育てるつもりだったりするのかな? 確かに欲しかったけど・・・
ホッパーさんは、先日討伐した巨大トカゲの尻尾で作ったウエストポーチをプレゼントしてくれるって。アレス君とお揃いでカッコいい。
……みんな、ありがとう。幸せな気持ちで明日の誕生日を迎えられるよ。
明け方、聞き慣れない声が頭の中に響いて目が覚めた。
……あれ、予想していた誕生日の爽やかな目覚めが・・・ん? 誰?
『だからぁ、俺も輪廻の輪から来たんやって』
『いや、もうわしが来とるからお前はいらん!』
『違うって、輪廻の輪が10歳まで年毎送れるって言うたから俺が来たんやって』
『なんじゃと、それじゃあ来年も誰か来るってことか?』
『そうらしいで。仕事が被らない奴が来るはず。俺は3千年前の王国紀の開拓者で、名前はトキニで32歳や先輩』
『誰が先輩じゃ、馴れ馴れしい』
「うるさーい! もう少し寝ていたかったのにー! 何なのよ、もう」
……ああ、なんだか騒々しい予感がする。ぶるり・・・
「どうだねシロクマッテ君、2人とも優秀だろう?
アンタレス君は間違いなく秀才だし、サンタさんは天才だよ。
サンタさんは最年少で王立能力学園に入学するだろうし、アンタレス君は首席合格もあると私は思っている。
そんな逸材を教えられるなんて、もう幸運以外の何物でもないだろう?」
ホッパーさんの盛りに盛った秀才・天才発言に、私とアレス君は顔を引き攣らせるけど、何故かシロクマッテ先生は、瞳をキラキラさせて「仰る通りですホッパーさん!」って喜んでいる。あれれ?
『サンタや、お主は自分が規格外だという自覚を持った方がいいぞ。
アレスは懸命に努力して、勉強も魔法もお主に近付こうとしておるんじゃ。
このシロクマッテが凡人であれば、2人の教師は務まらんじゃろうて』
『私が規格外? それって、全部サーク爺のせいじゃん。勝手に私の脳に様々な知識を覚え込ませたからでしょう?
私は学校に行ったことがないんだから、他の子のレベルなんて分かる訳ないし、ファイト子爵家では、ぼんやりっ子として暮らしてきたのよ!』
……再びぼんやりっ子になるなんて無理。やっと手に入れた自由なんだから、もう駄目な子のふりはしたくないし、私はアレス君を守りたいもん。
まあ、そんな感じの初日だったけど、先生の試験を受けた結果、私の知識にはかなりの偏りがあり、特に近代の歴史や貴族社会の仕組みなどは、基本から学ぶ必要があると分かった。
アレス君が先生と初級学校のおさらいをしている間、私は初級学校の教科書をざっと読んで、知らない知識を自分で補い、分からない部分を質問する。
学び始めて僅か2週間で、私とアレス君は初級学校の過程を全て終了した。
来週からは、中級学校の教科書をゆっくりと学んでいく。
午後はできるだけアレス君と魔法の訓練をして、体力作りにも励みたい。
トレジャーハンター協会ゲートル支店には、1週間に1度だけ顔を出すようチーフから指示があったので、週に一回はアレス君と別行動になる。
アレス君も、ハンター協会の魔術師試験を受ければ合格できるレベルなんだけど、目立つことは避けて、魔術具の勉強を商会の店長から教わっている。
新ロードには危険な地底生物が居るので、当分の間は封鎖するとチーフとサブチーフが判断し、協会の掲示板で発表した。
【最速踏破者】の皆も不満そうだったけど、サンタさんが同行しないと死ぬ確率が上がるぞとサブチーフに脅され、渋々他のロードの探索に出ている。
早く新ロードに行かせろとごねるハンターたちには、巨大トカゲを討伐した時は、魔術師のファーズさんとサブチーフが同行していたから討伐できたのだと、サブチーフが説明し黙らせた。
長期遠征から戻ってきた金級パーティーが、うちは【下位・魔術師】が2人居るから大丈夫だと難癖を付けたが、【中位・魔術師】2人以上でなければ許可しないと蹴散らしたらしい。
因みに私が協会に行く時は、ホッパー商会長の御供として行っている。
最近、幼児が【最速踏破者】の探索に同行していたという噂が出回っている。
あの時は、パトロンになったホッパー商会長の身内に魔術師見習いが居るから、どうしてもと頼まれて同行を許可したのだと、探りを入れてくる金級パーティーとか銀級パーティーにチーフが言い訳をしている。
その言い訳で、ハンターたちには幼児は魔術師見習いだと認識されてしまった。
だから、なんとか私に声を掛けようと皆が熱い視線を向けるけど、ホッパーさんがきっちりガードしている。
どうせ4歳になったら、私は【最速踏破者】メンバーとして探索に同行するからと、お爺様の判断で魔術師見習いという言い訳をしたみたい。
そんなこんなで充実した日々を送っていたら、明日はいよいよ4歳の誕生日だ。これで探索に同行できる。
今日はお爺様と母様、そして兄さまから誕生日を祝うカードとプレゼントが届いた。母様からは手作りの下着類、兄さまからは、ファイト子爵家の従姉兄たちの近況を面白可笑しく綴った【へっぽこ姉弟日誌】だった。
うちの兄さま、頭もいいけどユーモアセンスが抜群だった。
笑い過ぎてお腹が痛くなった。
お爺様から一切の援助を打ち切られたナリスティア8歳は、新しいドレスが買ってもらえないイライラを、弟たちにぶつけて姉弟喧嘩が度々勃発しているとか。
弱者を虐めるなんて、ナリスティアって本当にオバサンの性格にそっくり。
お爺様は、何故か私に魔術具を分解したり組み立てたりするための工具をプレゼントしてくれた。
お爺様は私を技術者にしたいんだろうか? まさか後継者として育てるつもりだったりするのかな? 確かに欲しかったけど・・・
ホッパーさんは、先日討伐した巨大トカゲの尻尾で作ったウエストポーチをプレゼントしてくれるって。アレス君とお揃いでカッコいい。
……みんな、ありがとう。幸せな気持ちで明日の誕生日を迎えられるよ。
明け方、聞き慣れない声が頭の中に響いて目が覚めた。
……あれ、予想していた誕生日の爽やかな目覚めが・・・ん? 誰?
『だからぁ、俺も輪廻の輪から来たんやって』
『いや、もうわしが来とるからお前はいらん!』
『違うって、輪廻の輪が10歳まで年毎送れるって言うたから俺が来たんやって』
『なんじゃと、それじゃあ来年も誰か来るってことか?』
『そうらしいで。仕事が被らない奴が来るはず。俺は3千年前の王国紀の開拓者で、名前はトキニで32歳や先輩』
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