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第二章 フェイク
第32話 狩りへ
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結界石を張って次の日、一安心と思っているともう一つの問題が立ち上がった。家で帳簿とにらめっこをしていたお父さんが大きなため息をついて天井を見上げる
「王都への税収とみんなの給料。城壁や家の建て材に金がかからなかったのは良かったが、それでも金貨100枚じゃすぐになくなってしまうな」
お父さんは慣れないお金の計算で頭を抱えてるみたい。オーベンの村だったころは王都への税収が免除されていたんだけど、特産品を登録することで税収を納めないといけなくなってしまった。特産が出来ることは良いことだけど、面倒なことが増えるんだよな~。
「ローズさん達の給料はどうなったの?」
「ああ、それはブランド様が補ってくれるらしい。騎士団を解散したわけじゃないらしいからな」
「そうだったの?」
お母さんが悩むお父さんに質問すると説明してくれた。ローズさんは脱退したようなことを言っていたけど、それは僕らを心配させないためだったのかな?
「いつかは俺達が払わないといけないかもだけどな。今は甘えさせてもらおう。鉱石の特産品が安定するまではな」
お父さんはそういって微笑む。
「結局あの洞窟はダンジョンだったのよね?」
「ああ、魔物が湧きだしてるらしい。鉱石の一部もな」
ダンジョンか、僕はすでに知ってる。ゴーレム君はあそこで手に入れたからね。
ローズさんの報告があったんだけど、再度地下一階のボス部屋が湧いて騎士団の人達で倒したらしい。ワンダーパペットとかいう人形の魔物だったらしい。物質系の魔物がボスとして出やすいのかもな。
それで分かったのが入った人の強さでボスもきまるみたいなんだよな~。僕はエンシェントゴーレムだったからね。勝てる魔物が出るのは安心して見ていられる。
「ジーニアスのおかげで結界も張られているしな。金以外の問題は解決してるんだが。インゴットの量産を考えないといけないな。それと流通に関しても、マジックバッグがもっとあればな」
お父さんが僕の頭を撫でながらため息をつく。マジックバッグか~。Aランクの魔物討伐の報酬で出ることはあるんだけど、Aランクの魔物ってそうそういないんだよな~。遠出してもいいなら行ってもいいんだけど、もう心配させたくないんだよな~。
「バブ~……」
「ジーニアス? ため息なんてついてどうしたんだ?」
「バブ~バブバブ」
「……わからん」
ん~、お父さんが抱き上げて聞いてくれたんだけど、赤ん坊言葉は分からないよな~。身振り手振りで遠くに行くと言っているんだけど、伝わらないや。
「マジックバッグが欲しいって言ったから取ってこようと思ってるんじゃない?」
「!? ダメだ! ジーニアス! 絶対に遠くに行くなよ!」
「バ、バブ!?」
お母さんには少しだけ伝わったみたいで呟く。するとお父さんが僕を抱きしめて声をあげてくれた。
「フェイクなんておかしなやつに狙われてるんだ。俺から離れるんじゃない」
「ジーク……」
お父さんはものすごく心配してくれる。お母さんと一緒に僕を抱きしめてくれる。温かくてついつい眠たくなってきちゃう。
「あらあら、ふふふ」
「心配してるって言うのにこいつは……」
少し涙目のお父さんを最後に僕はうたたねをしてしまう。
眠りから覚めると窓から差し込む光がオレンジ色になっていた。お昼くらいから寝たはずなんだけどな~。
「おきたのねジーニ。エリカちゃんが来たけど、寝てたから帰っちゃったわよ。いつものジュースを飲んでね」
「バブ……」
エリカちゃんだけじゃないけど、うちに来た人たちには秘薬をちょくちょく飲ませている。フェイクが来る前からこの計画は進めていたんだよな~。
お母さんに頼んでお茶の代わりに秘薬を出すように言ってあるのだ。そのおかげでみんなそれなりに強くなってくれてる。これも試練のおかげだな。
「それにしても美味しいよな、このジュース」
「そうね。それに元気になるような気がするわ」
お父さんとお母さんももちろん飲んでる。どうなるのかは説明できていないからみんな知らずに強くなってくれてる。
ふふふ、知らぬ間に強くなっていく人々、それを秘密裏に遂行している赤ん坊。なんだかマッドなサイエンティストになった気分だ。そのうちフランケンシュタインでも作ってしまいそうだよ。
「さて、少し出てくる」
「え? こんな時間に?」
「ああ、ダンクさんやローズさんと作戦会議だ。主に金銭面のな」
お父さんはお母さんの疑問に答えて立ち上がると家を出ていった。お母さんはため息をついて机に頬杖をついた。
「もう、夕飯になるって言うのに……」
お父さんはダメだな~。お母さんはみんなで食事をしたいと思っているのにな~。と言いつつも僕も家を出ようとする。
「ジーニ! あなたはダメ~」
「バブ!?」
お母さんに抱きしめられて授乳される。もう固形物を食べても大丈夫だと分かってるんだけど、お母さんには抗えない。寝るのを待つかな。
お父さんが帰ってきて一つお母さんと言い合いになってイチャイチャすると眠りについてくれる。
丑三つ時、静まり返るジーニアスベルを出る。そして、【試練変更】。
ーーーーーーー
試練
Aランクの魔物の討伐 0/1
報酬 マジックバッグ
ーーーーーーー
何度か試練変更を使用して引き当てる。スキル使用は5秒待てば再度使える。変更はランダムだけど、割と今までやった試練に偏ってくれる。報酬は同じになることは低いけど、まるでほしいものを理解しているかのように変わってくれるんだよな。優しい試練様だこと。
「タッタッタ~」
「ゴ~!」
「「早く走れる!?」」
ゴーレム君と双子を連れて街道を進む。王都とは逆の方角。双子は自分たちにも驚きながらついてきてくれる。ゴーレム君も見た目よりもかなり早いから驚くのも無理はないな。
ゴーレム君に投げられた時に海が見える方向に進んでる。海の魔物ならAランクが居てもおかしくないと思って向かってる。
「大海原か」
シャルがそういって水平線を眺める。この世界に来て初めての海だな。ジーニアスベルから何キロ走ってきたんだろう? 時速80キロは出ていたと思うけど、一時間は経たなかったかな。帰りも考えると早めに済ませないとな。
「王都への税収とみんなの給料。城壁や家の建て材に金がかからなかったのは良かったが、それでも金貨100枚じゃすぐになくなってしまうな」
お父さんは慣れないお金の計算で頭を抱えてるみたい。オーベンの村だったころは王都への税収が免除されていたんだけど、特産品を登録することで税収を納めないといけなくなってしまった。特産が出来ることは良いことだけど、面倒なことが増えるんだよな~。
「ローズさん達の給料はどうなったの?」
「ああ、それはブランド様が補ってくれるらしい。騎士団を解散したわけじゃないらしいからな」
「そうだったの?」
お母さんが悩むお父さんに質問すると説明してくれた。ローズさんは脱退したようなことを言っていたけど、それは僕らを心配させないためだったのかな?
「いつかは俺達が払わないといけないかもだけどな。今は甘えさせてもらおう。鉱石の特産品が安定するまではな」
お父さんはそういって微笑む。
「結局あの洞窟はダンジョンだったのよね?」
「ああ、魔物が湧きだしてるらしい。鉱石の一部もな」
ダンジョンか、僕はすでに知ってる。ゴーレム君はあそこで手に入れたからね。
ローズさんの報告があったんだけど、再度地下一階のボス部屋が湧いて騎士団の人達で倒したらしい。ワンダーパペットとかいう人形の魔物だったらしい。物質系の魔物がボスとして出やすいのかもな。
それで分かったのが入った人の強さでボスもきまるみたいなんだよな~。僕はエンシェントゴーレムだったからね。勝てる魔物が出るのは安心して見ていられる。
「ジーニアスのおかげで結界も張られているしな。金以外の問題は解決してるんだが。インゴットの量産を考えないといけないな。それと流通に関しても、マジックバッグがもっとあればな」
お父さんが僕の頭を撫でながらため息をつく。マジックバッグか~。Aランクの魔物討伐の報酬で出ることはあるんだけど、Aランクの魔物ってそうそういないんだよな~。遠出してもいいなら行ってもいいんだけど、もう心配させたくないんだよな~。
「バブ~……」
「ジーニアス? ため息なんてついてどうしたんだ?」
「バブ~バブバブ」
「……わからん」
ん~、お父さんが抱き上げて聞いてくれたんだけど、赤ん坊言葉は分からないよな~。身振り手振りで遠くに行くと言っているんだけど、伝わらないや。
「マジックバッグが欲しいって言ったから取ってこようと思ってるんじゃない?」
「!? ダメだ! ジーニアス! 絶対に遠くに行くなよ!」
「バ、バブ!?」
お母さんには少しだけ伝わったみたいで呟く。するとお父さんが僕を抱きしめて声をあげてくれた。
「フェイクなんておかしなやつに狙われてるんだ。俺から離れるんじゃない」
「ジーク……」
お父さんはものすごく心配してくれる。お母さんと一緒に僕を抱きしめてくれる。温かくてついつい眠たくなってきちゃう。
「あらあら、ふふふ」
「心配してるって言うのにこいつは……」
少し涙目のお父さんを最後に僕はうたたねをしてしまう。
眠りから覚めると窓から差し込む光がオレンジ色になっていた。お昼くらいから寝たはずなんだけどな~。
「おきたのねジーニ。エリカちゃんが来たけど、寝てたから帰っちゃったわよ。いつものジュースを飲んでね」
「バブ……」
エリカちゃんだけじゃないけど、うちに来た人たちには秘薬をちょくちょく飲ませている。フェイクが来る前からこの計画は進めていたんだよな~。
お母さんに頼んでお茶の代わりに秘薬を出すように言ってあるのだ。そのおかげでみんなそれなりに強くなってくれてる。これも試練のおかげだな。
「それにしても美味しいよな、このジュース」
「そうね。それに元気になるような気がするわ」
お父さんとお母さんももちろん飲んでる。どうなるのかは説明できていないからみんな知らずに強くなってくれてる。
ふふふ、知らぬ間に強くなっていく人々、それを秘密裏に遂行している赤ん坊。なんだかマッドなサイエンティストになった気分だ。そのうちフランケンシュタインでも作ってしまいそうだよ。
「さて、少し出てくる」
「え? こんな時間に?」
「ああ、ダンクさんやローズさんと作戦会議だ。主に金銭面のな」
お父さんはお母さんの疑問に答えて立ち上がると家を出ていった。お母さんはため息をついて机に頬杖をついた。
「もう、夕飯になるって言うのに……」
お父さんはダメだな~。お母さんはみんなで食事をしたいと思っているのにな~。と言いつつも僕も家を出ようとする。
「ジーニ! あなたはダメ~」
「バブ!?」
お母さんに抱きしめられて授乳される。もう固形物を食べても大丈夫だと分かってるんだけど、お母さんには抗えない。寝るのを待つかな。
お父さんが帰ってきて一つお母さんと言い合いになってイチャイチャすると眠りについてくれる。
丑三つ時、静まり返るジーニアスベルを出る。そして、【試練変更】。
ーーーーーーー
試練
Aランクの魔物の討伐 0/1
報酬 マジックバッグ
ーーーーーーー
何度か試練変更を使用して引き当てる。スキル使用は5秒待てば再度使える。変更はランダムだけど、割と今までやった試練に偏ってくれる。報酬は同じになることは低いけど、まるでほしいものを理解しているかのように変わってくれるんだよな。優しい試練様だこと。
「タッタッタ~」
「ゴ~!」
「「早く走れる!?」」
ゴーレム君と双子を連れて街道を進む。王都とは逆の方角。双子は自分たちにも驚きながらついてきてくれる。ゴーレム君も見た目よりもかなり早いから驚くのも無理はないな。
ゴーレム君に投げられた時に海が見える方向に進んでる。海の魔物ならAランクが居てもおかしくないと思って向かってる。
「大海原か」
シャルがそういって水平線を眺める。この世界に来て初めての海だな。ジーニアスベルから何キロ走ってきたんだろう? 時速80キロは出ていたと思うけど、一時間は経たなかったかな。帰りも考えると早めに済ませないとな。
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