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第一章 愛
第17話 レンお姉ちゃんとダイジロウおじちゃん
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「紫炎の里に伝わる伝承にこう記されておる」
ダイジロウおじさんがアイの言葉に頷いて言葉を続けているの。
「七つの精霊を操りし巫女現れる時。黄金の時代が始まるだろう。他の伝承よりも短く、皆は信じていなかった。しかし、里の長である儂は知っておる。伝承に無駄な物はないと」
ダイジロウおじさんはそう言って、アイを見ているの。輝く目でとても綺麗な目なの。
「巫女様を守る為に我々、紫炎の里は存在しておると別の伝承にも記されておってな。巫女と共にドラゴンを討伐したりと色々と記されておるのだ」
「そんな伝承を信じるのかしら?」
「儂は少なくとも信じておる。長の儂が信じるのだから、里はアイ様の味方になるという事」
「そんな事言って、裏切るんじゃないの?」
「では、こうしよう。儂に隷属の首輪を」
「お父様、それは既にやっていますよ」
「レイ!?」
ルナちゃんとダイジロウさんが怖い顔で話し合ってるとアイゼンさんとレイお姉ちゃんが部屋から出てきたの。レイお姉ちゃんは首に変な輪っかがついているの。その首輪を見て、ダイジロウさんが驚いているの。
「何故、お前が隷属の首輪を」
「こうでもしないと信じてもらえなかったから。アイゼン様にお願いしたのです。お父様、我々は謀れたのです。情報は全てうそでした」
レイお姉ちゃんは俯いて話したの。それを聞いてダイジロウさんが唇を噛んで血を出しているの。信用していた人に騙されてしまったみたいなの。それはとても悲しい事なの。アイもお友達にお母さんの事を悪く言われた時はとても悲しかったの。友達なのになんでそんな事言うのって本当に悲しかったの。ダイジロウさんはあの気持ちになっているの、可哀そうなの。
「ふふふ、紫炎の里も舐められたものよ。恐ろしさを思い出させてやるぞ」
体が震えていたから泣いていると思ったら、笑っているの。黒い炎みたいなものが見えるような気がするの。何だか怖いの。
「アイ様! 拘束を解いてくだされ。儂らに嘘をついた罪を、裁きに行きまする!」
「お父様、それよりもアイゼン様にお詫びを!」
「いや、レイ殿。お詫びなどしなくて大丈夫だ。それよりも罪人の裁きの方が大事」
「流石は宰相殿。話が分かる! レイはここに残り、アイ様の護衛をするのじゃ。儂は、里総出で根絶やしにしてくる...」
黒い炎みたいなものを纏ったダイジロウさんが拘束を解いてあげると外へと歩きながら話しているの。扉が勝手に開いて一瞬でダイジロウさんが消えたの。忍者さんはやっぱりカッコいいの。
「アイゼン様、どうか、この度の事は」
「ああ、分かっている。王には言わないでおく。しかし、紫炎の里に嘘を言うとは、何処の馬鹿なのだ?」
「ノジック国の者です」
「...ノジックか」
ノジックさんはおバカさんなの?
「あの国はやたらと好戦的のくせにすぐに人のせいにするのだ。攻撃したくせに攻撃した人間が先にとか言ってな。何とも自分勝手な国なのだよ」
「私達もそれは知っていたのですが、まさか、紫炎の里に嘘を言うとは思わなかったので」
「確かに、馬鹿でも知っているものね」
紫炎の里ってとっても有名人さんみたいなの。怒らせると怖いって誰でも知ってるのにノジックさんはそれをやってしまったらしいの。怒られても仕方ないの。
「これから私、レイは、アイ様の護衛奴隷です。どうぞ、アイ様。わたくしをお使いください」
「どういう事なの?」
レイお姉ちゃんが正座してお辞儀をして来たの。アイは知っているのこれは土下座と言うものなの。お父さんがお母さんのプリンを食べた時に見たことがあるの。プリンの恨みは怖いの。プリンって言ったらプリンが食べたくなったの、作り方分からないから無理なの、悲しいの。
「レイ殿はアイちゃんの事を聞いて、ダイジロウ殿のような事を言っていてね。アイちゃんが巫女様だって言っているんだ。アイちゃんはレイ殿が近くにいても大丈夫かい?」
「いいの! くノ一のお姉さんはカッコいいから好きなの」
「くノ一? アイちゃんがいいならばいいか。旅に紫炎の者がいると言うのは願ってもない事だしな」
アイゼンさんは顎に手を当てて考えているの。やっぱり、ルナちゃん達と離れるのは心配みたいなの。レイお姉ちゃんは強いからありがたいみたいなの。
ダイジロウおじさんがアイの言葉に頷いて言葉を続けているの。
「七つの精霊を操りし巫女現れる時。黄金の時代が始まるだろう。他の伝承よりも短く、皆は信じていなかった。しかし、里の長である儂は知っておる。伝承に無駄な物はないと」
ダイジロウおじさんはそう言って、アイを見ているの。輝く目でとても綺麗な目なの。
「巫女様を守る為に我々、紫炎の里は存在しておると別の伝承にも記されておってな。巫女と共にドラゴンを討伐したりと色々と記されておるのだ」
「そんな伝承を信じるのかしら?」
「儂は少なくとも信じておる。長の儂が信じるのだから、里はアイ様の味方になるという事」
「そんな事言って、裏切るんじゃないの?」
「では、こうしよう。儂に隷属の首輪を」
「お父様、それは既にやっていますよ」
「レイ!?」
ルナちゃんとダイジロウさんが怖い顔で話し合ってるとアイゼンさんとレイお姉ちゃんが部屋から出てきたの。レイお姉ちゃんは首に変な輪っかがついているの。その首輪を見て、ダイジロウさんが驚いているの。
「何故、お前が隷属の首輪を」
「こうでもしないと信じてもらえなかったから。アイゼン様にお願いしたのです。お父様、我々は謀れたのです。情報は全てうそでした」
レイお姉ちゃんは俯いて話したの。それを聞いてダイジロウさんが唇を噛んで血を出しているの。信用していた人に騙されてしまったみたいなの。それはとても悲しい事なの。アイもお友達にお母さんの事を悪く言われた時はとても悲しかったの。友達なのになんでそんな事言うのって本当に悲しかったの。ダイジロウさんはあの気持ちになっているの、可哀そうなの。
「ふふふ、紫炎の里も舐められたものよ。恐ろしさを思い出させてやるぞ」
体が震えていたから泣いていると思ったら、笑っているの。黒い炎みたいなものが見えるような気がするの。何だか怖いの。
「アイ様! 拘束を解いてくだされ。儂らに嘘をついた罪を、裁きに行きまする!」
「お父様、それよりもアイゼン様にお詫びを!」
「いや、レイ殿。お詫びなどしなくて大丈夫だ。それよりも罪人の裁きの方が大事」
「流石は宰相殿。話が分かる! レイはここに残り、アイ様の護衛をするのじゃ。儂は、里総出で根絶やしにしてくる...」
黒い炎みたいなものを纏ったダイジロウさんが拘束を解いてあげると外へと歩きながら話しているの。扉が勝手に開いて一瞬でダイジロウさんが消えたの。忍者さんはやっぱりカッコいいの。
「アイゼン様、どうか、この度の事は」
「ああ、分かっている。王には言わないでおく。しかし、紫炎の里に嘘を言うとは、何処の馬鹿なのだ?」
「ノジック国の者です」
「...ノジックか」
ノジックさんはおバカさんなの?
「あの国はやたらと好戦的のくせにすぐに人のせいにするのだ。攻撃したくせに攻撃した人間が先にとか言ってな。何とも自分勝手な国なのだよ」
「私達もそれは知っていたのですが、まさか、紫炎の里に嘘を言うとは思わなかったので」
「確かに、馬鹿でも知っているものね」
紫炎の里ってとっても有名人さんみたいなの。怒らせると怖いって誰でも知ってるのにノジックさんはそれをやってしまったらしいの。怒られても仕方ないの。
「これから私、レイは、アイ様の護衛奴隷です。どうぞ、アイ様。わたくしをお使いください」
「どういう事なの?」
レイお姉ちゃんが正座してお辞儀をして来たの。アイは知っているのこれは土下座と言うものなの。お父さんがお母さんのプリンを食べた時に見たことがあるの。プリンの恨みは怖いの。プリンって言ったらプリンが食べたくなったの、作り方分からないから無理なの、悲しいの。
「レイ殿はアイちゃんの事を聞いて、ダイジロウ殿のような事を言っていてね。アイちゃんが巫女様だって言っているんだ。アイちゃんはレイ殿が近くにいても大丈夫かい?」
「いいの! くノ一のお姉さんはカッコいいから好きなの」
「くノ一? アイちゃんがいいならばいいか。旅に紫炎の者がいると言うのは願ってもない事だしな」
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