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第一章 愛
第18話 ウルランブルグを旅立つの
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レイお姉ちゃんがお供になってから次の日、とうとうウルランブルグを旅立つ日が来たの。
「俺は冒険者のラルクだ。こっちは仲間のレッグとレザー」
「やあ」「ども~」
朝になって馬車の前に三人のお兄さんたちが立っていたの。三人のお兄さんたちはそれぞれお辞儀をして、挨拶をしてくれたの。
「よろしく頼むぞ」
「アイゼン様、任せてください。必ず無傷で皆さんを北のホワイトランスへ送り届けます」
アイゼンさんが軽くお辞儀をしてお願いしているの。ラルクお兄ちゃんは胸に手を当てて言っているの。男らしくてカッコいいの。
「それで護衛が一人多いみたいですが?」
「私は護衛してもらわなくて結構です。私はアイ様の護衛なので」
「は、はぁ?」
「まあ、そう言う事だ。彼女の心配はしなくていい」
お兄さんがレイお姉ちゃんの顔を見て、首を傾げていたの。お姉ちゃんはそっぽを向いて言い放っているの。くノ一のお姉さんに護衛は不要なの。アイゼンさんが呆れたように息をもらしていたラルクお兄ちゃんの肩を叩いて慰めているの。
「では、皆さん、準備はいいですか?」
「は~いなの!」
「アイちゃんは元気がいいね。ではしゅっぱーつ」
ラルクお兄ちゃんがアイを褒めて頭を撫でてくれたの。それから馬車が二台列をなして、町を出ていくの。何だか、寂しくなるの。
「キリンさんとリスさんが喧嘩しているの」
「精霊が喧嘩?」
なんでか、黄色のキリンさんと青色のリスさんが喧嘩しているの。ポカポカ叩いたり掴んで足でけったりしているの。その様子を呟くとルナちゃんが首を傾げているの。
「精霊って喧嘩するのね」
「いつもは仲がいいの。キリンさんとリスさん、喧嘩しちゃメなの!」
ウテナさんも首を傾げて呟くの。でも、精霊さんはいつもは仲良しなの。アイが寝ている時とかは、みんなで固まって寝ているの。とっても仲良しなの。
しばらく、静かに道を進んでいくの。真っ白なお馬さんと、茶色のお馬さんが馬車をそれぞれ引いていて、アイ達は真っ白なお馬さんの馬車でレイお姉ちゃんとメイドさん達は後ろの茶色のお馬さんの馬車なの。
「雨だ」
冒険者のラルクお兄ちゃんが呟いているの。馬車を護衛しているから外で馬車の横を歩いているラルクお兄ちゃん達はどんどん濡れていくの。
「可哀そうなの...」
「大丈夫よ。あの人達も中堅と言われているCランクの冒険者ですもの。こんなこといつもの事よ」
ルナちゃんがそう言っているけど、アイはそうは思わないの。やっぱり、みんな濡れるのは嫌なの。濡れるのが好きなのはカピバラさんだけなの、温泉は気持ちいいの。
「精霊さん、雨が避けるようにしてほしいの」
アイが精霊さんにお願いするの。
緑のオットセイさんが頭から角を生やして応えてくれたの。オットセイさんは一角獣さんだったの?
オットセイさんがその角に緑色の風みたいなのを纏わせると三人のお兄さんたちだけ雨が当たらなくなったの。お兄さんたちは首を傾げていて、ペンギンさんみたいに空を眺めているの。周りは雨が降っているのに当たらないから驚いているみたいなの。何だか楽しいの。
「ではここで野営にします」
雨がやんで夕日が落ちてきているの。ラルクお兄ちゃんが馬車を止めて野営の準備をするらしいの。やったの、キャンプなの!
「キャンプなの~」
「はは、アイちゃんはキャンプ好きなの?」
「好きなの~。お肉焼いたりするのが楽しいの」
「そうか~、アイちゃんは元気だね。でも、火の近くに行っちゃダメだよ。火傷しちゃうからね」
「は~いなの。ラルクお兄ちゃん優しいの。何だか、初めてあった気がしないの」
「ははは、僕もだよ。アイちゃんとは兄妹みたいな感じがするよ」
ラルクお兄ちゃんに抱き着いて話すの。何だか、ラルクお兄ちゃんはとっても好きなの。お父さんみたいなそんな感じがするの。お父さんよりも身長はないけど、変な感じなの。
「ラルク、焚火の準備は出来たぞ」
「あいよ。レザー、火打石をくれ」
「ほいっと」
「サンキュ。じゃあつけるか」
三人のお兄さんたちは手際よく準備しているの。焚火をつけるために石を打ち付けているの。めんどくさいの、チャッカサンがあれば一発なの。
「この! この! よし、ついた」
ラルクお兄ちゃんは石を打ち付けて火花を出していたの。それが燃えやすいボツマックリについて火が強くなっていくの。
「アイもやってみるの!」
「ははは、そう簡単にはできないよ。コツがあるんだ」
「えいえい!」
「ははは、ケガしないようにね」
ラルクお兄ちゃんは優しく注意してくれたの。だけど、アイは子供じゃないの!
「ついたの~」
「ええっ!」
お兄ちゃんが自分たちの焚火で料理を作る為のカマドを作ってたの。その間に、アイは自分の焚火を作ってしまったの。やっぱり、アイは大人なの。
「小枝しかないのに...アイちゃんは凄いな~」
ラルクお兄ちゃんは感心しているの。えっへんなの! でも本当はズルなの、赤いお猿さんが息を吹きかけてつけてくれたの。みんないい子なの。
「俺は冒険者のラルクだ。こっちは仲間のレッグとレザー」
「やあ」「ども~」
朝になって馬車の前に三人のお兄さんたちが立っていたの。三人のお兄さんたちはそれぞれお辞儀をして、挨拶をしてくれたの。
「よろしく頼むぞ」
「アイゼン様、任せてください。必ず無傷で皆さんを北のホワイトランスへ送り届けます」
アイゼンさんが軽くお辞儀をしてお願いしているの。ラルクお兄ちゃんは胸に手を当てて言っているの。男らしくてカッコいいの。
「それで護衛が一人多いみたいですが?」
「私は護衛してもらわなくて結構です。私はアイ様の護衛なので」
「は、はぁ?」
「まあ、そう言う事だ。彼女の心配はしなくていい」
お兄さんがレイお姉ちゃんの顔を見て、首を傾げていたの。お姉ちゃんはそっぽを向いて言い放っているの。くノ一のお姉さんに護衛は不要なの。アイゼンさんが呆れたように息をもらしていたラルクお兄ちゃんの肩を叩いて慰めているの。
「では、皆さん、準備はいいですか?」
「は~いなの!」
「アイちゃんは元気がいいね。ではしゅっぱーつ」
ラルクお兄ちゃんがアイを褒めて頭を撫でてくれたの。それから馬車が二台列をなして、町を出ていくの。何だか、寂しくなるの。
「キリンさんとリスさんが喧嘩しているの」
「精霊が喧嘩?」
なんでか、黄色のキリンさんと青色のリスさんが喧嘩しているの。ポカポカ叩いたり掴んで足でけったりしているの。その様子を呟くとルナちゃんが首を傾げているの。
「精霊って喧嘩するのね」
「いつもは仲がいいの。キリンさんとリスさん、喧嘩しちゃメなの!」
ウテナさんも首を傾げて呟くの。でも、精霊さんはいつもは仲良しなの。アイが寝ている時とかは、みんなで固まって寝ているの。とっても仲良しなの。
しばらく、静かに道を進んでいくの。真っ白なお馬さんと、茶色のお馬さんが馬車をそれぞれ引いていて、アイ達は真っ白なお馬さんの馬車でレイお姉ちゃんとメイドさん達は後ろの茶色のお馬さんの馬車なの。
「雨だ」
冒険者のラルクお兄ちゃんが呟いているの。馬車を護衛しているから外で馬車の横を歩いているラルクお兄ちゃん達はどんどん濡れていくの。
「可哀そうなの...」
「大丈夫よ。あの人達も中堅と言われているCランクの冒険者ですもの。こんなこといつもの事よ」
ルナちゃんがそう言っているけど、アイはそうは思わないの。やっぱり、みんな濡れるのは嫌なの。濡れるのが好きなのはカピバラさんだけなの、温泉は気持ちいいの。
「精霊さん、雨が避けるようにしてほしいの」
アイが精霊さんにお願いするの。
緑のオットセイさんが頭から角を生やして応えてくれたの。オットセイさんは一角獣さんだったの?
オットセイさんがその角に緑色の風みたいなのを纏わせると三人のお兄さんたちだけ雨が当たらなくなったの。お兄さんたちは首を傾げていて、ペンギンさんみたいに空を眺めているの。周りは雨が降っているのに当たらないから驚いているみたいなの。何だか楽しいの。
「ではここで野営にします」
雨がやんで夕日が落ちてきているの。ラルクお兄ちゃんが馬車を止めて野営の準備をするらしいの。やったの、キャンプなの!
「キャンプなの~」
「はは、アイちゃんはキャンプ好きなの?」
「好きなの~。お肉焼いたりするのが楽しいの」
「そうか~、アイちゃんは元気だね。でも、火の近くに行っちゃダメだよ。火傷しちゃうからね」
「は~いなの。ラルクお兄ちゃん優しいの。何だか、初めてあった気がしないの」
「ははは、僕もだよ。アイちゃんとは兄妹みたいな感じがするよ」
ラルクお兄ちゃんに抱き着いて話すの。何だか、ラルクお兄ちゃんはとっても好きなの。お父さんみたいなそんな感じがするの。お父さんよりも身長はないけど、変な感じなの。
「ラルク、焚火の準備は出来たぞ」
「あいよ。レザー、火打石をくれ」
「ほいっと」
「サンキュ。じゃあつけるか」
三人のお兄さんたちは手際よく準備しているの。焚火をつけるために石を打ち付けているの。めんどくさいの、チャッカサンがあれば一発なの。
「この! この! よし、ついた」
ラルクお兄ちゃんは石を打ち付けて火花を出していたの。それが燃えやすいボツマックリについて火が強くなっていくの。
「アイもやってみるの!」
「ははは、そう簡単にはできないよ。コツがあるんだ」
「えいえい!」
「ははは、ケガしないようにね」
ラルクお兄ちゃんは優しく注意してくれたの。だけど、アイは子供じゃないの!
「ついたの~」
「ええっ!」
お兄ちゃんが自分たちの焚火で料理を作る為のカマドを作ってたの。その間に、アイは自分の焚火を作ってしまったの。やっぱり、アイは大人なの。
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