異世界転移! 幼女の女神が世界を救う!?

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 愛

第23話 魔法は怖いの

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 ルナちゃんとお空で遊んでいると、村に光が灯っていったの。アイ達は遊びを切り上げて村長さんの家の屋根に降りたの。

「ドラゴンの炎を見たんじゃ~。ドラゴンが来るんじゃ~」

「ポガーさん、落ち着いてください」

「「....」」

 村長のポガーさんに見られていたみたいなの。

「ふふふ」

「ルナちゃん笑っちゃダメなの」

「だって、ふふふ」

「プフ~、ルナちゃんが笑うからアイも笑っちゃうの~」

 村長さんの家からラルクお兄ちゃんが泊まっている家を見ているの。ポガーさんを落ち着かせようと抱き着いているの。レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんはあくびしながら見ているだけなの。ラルクお兄ちゃんはいい人なの~。

「中に入っていくの」

「もう大丈夫ね」

 しばらくしたらポガーさんが落ち着いて家に入っていったの。

「私達も寝ましょ」

「は~いなの」

 アイちゃんと家に入るの。ウテナさんとレイお姉ちゃんが迎えてくれて、すぐにベッドに入っていくの。二つのベッドがあるからウテナさんが一つとアイとルナちゃんで一つなの。レイお姉ちゃんはベッドを使わないみたいなの。自分の背丈よりも大きな刀を抱えて眠っているの。くノ一さんはやっぱりカッコいいの。





「ポガーさんありがとうございました」

「いえいえ、こちらこそ、ドラゴンが来た時に皆さんがいたから心強かったです」

 次の日、アイ達はすぐに旅立つ事になったの。ポガーさんとウテナさんの話が終わると、みんな馬車に入っていくの。

「では出発します」

 メイド長のメイルさんの合図で馬が走り出したの。

「あと何日でつくの?」

「そうね~。一週間かしら」

「一週間って三日なの?」

「三日の二倍と一日よ」

「そんなにかかるの! 退屈なの~、つまらないの~」

 ウテナさんにこれから何日かかるのか聞いたら一週間って言ったの。そんなにかかるのは知らなかったの。どうしようなの!

「大丈夫よ。途中で村にもよるんだもの。退屈はしないわよ」

「馬車でガタゴトはもう飽きたの~。お空飛んでビュンっていきたいの~。飛行機が欲しいの」

「何よ。飛行機って...。確かに昨日の夜みたいにアイが飛ばしてくれるんなら一瞬で行けるかもね。でも、ダメよ。ラルクさん達が驚いてしまうから」

「む~。ルナちゃんのイケズなの~」

 アイはすぐに飛んでいきたいの。馬車の旅はもう飽きたの~。
 ラルクお兄ちゃん達もすぐに終わらせたいと思っているはずなの。

「とにかく、辛抱しなさい。私達の別荘のある国には魔法学校があるの。そこで私と一緒に魔法の基礎を学びましょう」

「魔法学校!? それは凄いの! パトローナムなの!」

「パト?」

 アイのお母さんが好きな映画の魔法なの。幸せな事を想像するとそれが光魔法になるの。とっても強い魔法なの。
 ルナちゃんは首を傾げているけど、この魔法は特別な魔法なの。知らなくて当たり前なの。

「アイも魔法が使えるの~。やったの~」

「使う為には基礎を学ばないといけないから学校に行かなくちゃいけないのよ」

「そうだったの? だから、ウテナさんとルナちゃんはアイに魔法は使えないって言ってたの。納得なの」

 ルナちゃんの言葉に納得したの。アイを見てレイお姉ちゃんも含めて三人がホッと胸をなで下ろしているの。何かに安心しているみたいなの。何かあったの?

「基礎を学ぶまでは絶対に魔法を使っちゃダメよ」

「大丈夫よお母様、詠唱を覚えなければ使えないんだから」

 詠唱なの? そう言えば、ルナちゃんが魔法を使う前に何か言っていたの。火の精霊よ 力を貸しなさいって言ってからファイアって言っていたの。あれが詠唱なの?

「火の精霊よ 力を貸してほしいの~ってやつなの?」

「...そう言えば、私が使うの見せていたんだった」

「その後の言葉は言わないようにねアイちゃん」

「わかったなの~。ファイアって言わないの~」

 ボンッ!
 アイは両手をあげてウテナさんに言わないって言ったの。だけど、ファイアって言っちゃってたの。アイの両手から大きな炎が柱になって空高く上がったの。馬車の屋根がなくなっちゃったの。ルナちゃんとウテナさんのお目目がすっごくでっかくなって驚いているの。ごめんなさいなの。
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