異世界転移! 幼女の女神が世界を救う!?

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 学校

第42話 イチャイチャするの~

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「はぁ~、それで? 何があったの?」

「...怒らないでほしいの」

「怒ってないわよ。それでなんなの?」

 屋敷に帰ってくるまでルナちゃんは聞かないでいてくれたの。屋敷に入ったとたん、ルナちゃんは大きなため息と共に疑問をぶつけてきたの。怒られるから言いたくないけど、ルナちゃんはアイの親友だから教えるの。

「精霊さん達がアイテムを手に入れたの」

「アイテム?」

「そうなの。みんなそれぞれ別々のアイテムをあの部屋から持ってきたの」

「精霊がアイテムを持つなんて聞いたことないわよ」

 ルナちゃんが考え込んでいるの。精霊さんは今もアイの周りをアイテムを持ったまま漂っているの。みんなアイテムが大事みたいで頬ずりしているの。アイも宝物欲しいの。

「あっ、ラルクお兄ちゃんが帰ってきた~」

「ちょっとアイ! まだ話は~。もう!」

 ルナちゃんの部屋の窓から外を見るとラルクお兄ちゃん達が帰ってきてるのが見えたの。アイはすぐに窓から飛び降りて飛んでいくの。オットセイさんが飛ぶのをサポートしてくれるから自由に飛べるの。

「ラルクお兄ちゃ~ん。おかえり~」 

「ははは、アイちゃん。ただいま」

 ラルクお兄ちゃんに飛びつくとラルクお兄ちゃんは抱きしめてくれたの。あ~安心するの~。

「普通に飛んできてるな」

「飛んでるな」

 レザーお兄ちゃんとレッグお兄ちゃんはアイが普通に飛んでるから呆れているの。早く慣れてほしいの、アイは飛べるし透明になれるの。

「お兄ちゃん達はどこに行ってたの?」

「ん? ああ、ギルドにいっていたんだよ。依頼を見て町から遠ざからずに出来るものを探していたんだ?」

「見つかったの?」

「ああ、魔物の間引きだよ。定期的に魔物を狩らないと群れになって危ないんだ。ほら、この町に来る途中にあった狼達みたいな群れの事さ」

 お兄ちゃんはこの町の周辺を平和にする仕事を探してきたみたいなの。ラルクお兄ちゃんは凄いの。

「おいおい、ラルク。ギルドに行ったのはそれだけじゃないだろ」

「オーリーちゃんの事を言った方がいいんじゃないのか?」

「オーリーちゃんなの?」

 レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんがニヤニヤしてラルクお兄ちゃんをツンツンしているの。ラルクお兄ちゃんは二人の指を払っているの。

「今言おうと思ったんだよ。ウテナさんにも言わないといけないだろ」

「本当か~?」

「本当だよ! 仲間が増えるかもしれないんだから人が増える事を言わないといけないだろ」

 ラルクお兄ちゃんは二人に揶揄われながらも説明しているの。

「そこら辺はラルクに感謝だな。イデアちゃんとフランちゃんが来てくれるんだからな」

「そうだな。俺もフランちゃんをゲットしてやるぜ」

 レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんが空を見ながら呟いているの。男の子はこんなものなの。

「オーリーちゃんがどうしたの?」

「オーリーに連絡をしてもらう為に手紙をギルドで出したんだよ」

「お手紙はギルドで送れるの?」

「ああ、手紙を配達する専門の冒険者がいるんだよ。その人が配達してくれるんだ」

 冒険者さんは郵便屋さんみたいな事もするみたいなの。冒険者さんは凄いの。

「それでオーリー達をこの町に招待したんだよ。同じチームになって、この町で暮らさないかって」

「わ~、凄いの~。恋文さんなの~」

「恋文!? ち、違うよ。そんな大それたことじゃないよアイちゃん」

 ラルクお兄ちゃんの手紙の内容を聞いて、アイは顔を抑えたの。お母さんと一緒に見ていたテレビで聞いたことがあるの、暮らさないかって完璧なプロポーズなの。

「ははは、ラルクは可愛いな~」

「それがプロポーズじゃないなんてお前くらいしか思わないぞ!」

「なっ!? お前達がその内容でいいって言ったんじゃねえか!」

「それは嘘だ...」

「はははは」

「お前ら~!」

 お兄ちゃん達が追いかけっこを始めてしまったの。どうやら、ラルクお兄ちゃんはレッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんの罠に嵌められたみたいなの。だけど、三人は楽しそうだから良い事だと思うの。

「はぁはぁ、お前達のせいで疲れちまっただろ」

「はぁはぁ、お前が追いかけてくるからだろ」

「ははは、お前たちは鍛え方が足りないな」

「「お前は隠れてただけだろ」」

「はっはっは、斥候職を舐めるなよ。隠れるのも実力の一つさ」

 お兄ちゃん達は楽しそうだったの。レザーお兄ちゃんは斥候職って言うものみたいなの。素早さに定評があるみたいでアイの透明化を見破ったのもそのせいみたいなの。

「じゃ、じゃあ俺はウテナさんに報告に行くからな。大人しくしてろよ」

「ああ、今日は町にはいかねえよ」

「ラルクお兄ちゃんと一緒に帰るの」

「手を繋ぐかい?」

「繋ぐの~」

 ラルクお兄ちゃんはウテナさんの元に行くみたいなの。アイも一緒に行くって言うと手をつないでくれたの。

「親子だな」

「ああ」

 レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんのつぶやきが聞こえたけどラルクお兄ちゃんとアイの耳には届かないの。ここに愛があるから無駄なの。
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