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第三章 白と黒
第72話 見参!
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ズン! ズン!
とっても暗い中、そんな音が聞こえてきたの。アイ達は天井が崩れて来たから埋まっちゃってるの。精霊さんにお願いしてすぐに外に出て空を飛ぶと首のない巨人さんが国境の砦の方へ歩いていっているの。
「すぐに追いかけましょう! うっ」
「大丈夫なの?」
「こんな傷……」
「無茶しないでください。ウテナさんからもらったエリクサーです」
「え! エリクサー?」
お父さんがエリクサーをインクさんに渡したの。インクさんは知らなかったみたいで目をまん丸くして驚いているの。すぐにエリクサーを飲み干して元気になったの。
「エリクサーを持っているなんて、さすが宰相家」
「ははは、これもアイが原因なんだけどね」
「それよりも追いかけるの!」
「ああ、そうでした」
お父さんもアイがエリクサーを生むのを知っているて自慢げに話しているの。そんなことよりも早く巨人さんを追いかけるの。アイ達はすぐに空を飛んで追いかけ始めたの。
「メイギスはどこに?」
「メイギスお姉ちゃんは巨人の肩にいたの」
チラっとメイギスお姉ちゃんが見えたと思うの。首のない巨人さんの肩に座っていたの。
「マナを巨人に吸われているのかもしれませんね。グランダークが巨人だったとは思いませんでしたけど」
「グランダークはダークエルフっていう設定だったんだけどな」
「設定?」
「あ~、こっちの話です」
お父さんはみんなに漫画の話はしていないの、話をしてしまうと歴史が変わってしまうかもしれないからって言っていたの。既に変わっているから意味ないんだけどねって言っていたけど、用心に越したことはないって言っていたの。お父さんは色々考えていて凄いの。
「あらあら、無事だったのね。良かったわ~」
巨人さんに追いつくとメイギスお姉ちゃんが喜んでいるの。
「その首なし巨人がグランダークなのか!」
「ふふふ、そうよ~。ゴルグィードに負けた時は人サイズだったけど、それに打ち勝つ為に大きく生まれ変わったのよ」
強くなって復活してきたみたいなの。
「かなり歴史が変わってるな」
お父さんが呟いているの。完全に変わってしまっているみたいなの。
「メイギスよ。我の復活を済ませよ」
「分かっているわよ。お父様」
「お父様!?」
顔だけの人が空から舞い降りてきたの。メイギスお姉ちゃんがお父様って言ったからアイ達は驚いちゃったの。顔だけなのにお父さんなの?
「させますか!」
「ちょっと、エルフ。今は本調子じゃないんだから後にしてよ」
「うるさい!」
インクさんがメイギスお姉ちゃんに肉薄したの。細い剣を突き付けたんだけど、お姉ちゃんは素手で掴んでいるの。
「シーク、出番よ」
「分かっている」
メイギスお姉ちゃんが座っていた肩とは逆の肩にいつの間にか座っている人がいたの。黒い服を着てて髪がお侍さんみたいなちょんまげさんなの。
「シーク!? インクさん、離れて!」
「遅い!」
「!?」
一瞬でシークっていう人がインクさんに刀を横なぎに切りつけたの。アイはそれをガードしたの。精霊さんが天井が崩れた時みたいに膜を張ってくれたの。
「なんだこの子供は!? いつの間に」
「ふふ、シーク、油断しないで。その子が一番強いから」
「なぜおまえが自慢げなんだ!」
シークが驚いているとメイギスお姉ちゃんが自慢気に話しているの。お姉ちゃんは楽しそうにしているの。
「我らも忘れてもらっては困るぞ」
「だれ?」
急に誰かの声が聞こえたの、メイギスお姉ちゃんが反応して周りをキョロキョロと見始めているの。アイ達も周りを見るんだけど、巨人さんの肩だから、周りには誰もいないように見えるの。
「名を聞かれれば名乗らなければ紫炎の里の名が廃る! 儂は里の長、ダイジロウ」
「同じく、イチ!」
「同じく、ジロウ!」
ダイジロウさんが来てくれたの。知らないお姉さんとお兄さんも来て名乗っているの。
「紫炎の里ですって! なぜここに」
「巫女様が大変なことになっているとなれば我らはやってくるんじゃ。イチ! ジロウ! 二人でインク殿を援護せよ。儂はこやつの相手をする」
「親父、一人で大丈夫かよ」
「ジロウ! 誰に言って居る! 儂は里の長じゃぞ」
ジロウってお兄さんとダイジロウおじさんが言い合いしているの。何だか親子って感じなの。
「こちらを無視するとはいい度胸だ。死ね!」
シークが刀を振ると風が吹いたの。ダイジロウおじさんとジロウさんが小刀で受け止めて同じ笑顔でシークを睨んだの。親子っていう感じで何だか楽しそうなの。
とっても暗い中、そんな音が聞こえてきたの。アイ達は天井が崩れて来たから埋まっちゃってるの。精霊さんにお願いしてすぐに外に出て空を飛ぶと首のない巨人さんが国境の砦の方へ歩いていっているの。
「すぐに追いかけましょう! うっ」
「大丈夫なの?」
「こんな傷……」
「無茶しないでください。ウテナさんからもらったエリクサーです」
「え! エリクサー?」
お父さんがエリクサーをインクさんに渡したの。インクさんは知らなかったみたいで目をまん丸くして驚いているの。すぐにエリクサーを飲み干して元気になったの。
「エリクサーを持っているなんて、さすが宰相家」
「ははは、これもアイが原因なんだけどね」
「それよりも追いかけるの!」
「ああ、そうでした」
お父さんもアイがエリクサーを生むのを知っているて自慢げに話しているの。そんなことよりも早く巨人さんを追いかけるの。アイ達はすぐに空を飛んで追いかけ始めたの。
「メイギスはどこに?」
「メイギスお姉ちゃんは巨人の肩にいたの」
チラっとメイギスお姉ちゃんが見えたと思うの。首のない巨人さんの肩に座っていたの。
「マナを巨人に吸われているのかもしれませんね。グランダークが巨人だったとは思いませんでしたけど」
「グランダークはダークエルフっていう設定だったんだけどな」
「設定?」
「あ~、こっちの話です」
お父さんはみんなに漫画の話はしていないの、話をしてしまうと歴史が変わってしまうかもしれないからって言っていたの。既に変わっているから意味ないんだけどねって言っていたけど、用心に越したことはないって言っていたの。お父さんは色々考えていて凄いの。
「あらあら、無事だったのね。良かったわ~」
巨人さんに追いつくとメイギスお姉ちゃんが喜んでいるの。
「その首なし巨人がグランダークなのか!」
「ふふふ、そうよ~。ゴルグィードに負けた時は人サイズだったけど、それに打ち勝つ為に大きく生まれ変わったのよ」
強くなって復活してきたみたいなの。
「かなり歴史が変わってるな」
お父さんが呟いているの。完全に変わってしまっているみたいなの。
「メイギスよ。我の復活を済ませよ」
「分かっているわよ。お父様」
「お父様!?」
顔だけの人が空から舞い降りてきたの。メイギスお姉ちゃんがお父様って言ったからアイ達は驚いちゃったの。顔だけなのにお父さんなの?
「させますか!」
「ちょっと、エルフ。今は本調子じゃないんだから後にしてよ」
「うるさい!」
インクさんがメイギスお姉ちゃんに肉薄したの。細い剣を突き付けたんだけど、お姉ちゃんは素手で掴んでいるの。
「シーク、出番よ」
「分かっている」
メイギスお姉ちゃんが座っていた肩とは逆の肩にいつの間にか座っている人がいたの。黒い服を着てて髪がお侍さんみたいなちょんまげさんなの。
「シーク!? インクさん、離れて!」
「遅い!」
「!?」
一瞬でシークっていう人がインクさんに刀を横なぎに切りつけたの。アイはそれをガードしたの。精霊さんが天井が崩れた時みたいに膜を張ってくれたの。
「なんだこの子供は!? いつの間に」
「ふふ、シーク、油断しないで。その子が一番強いから」
「なぜおまえが自慢げなんだ!」
シークが驚いているとメイギスお姉ちゃんが自慢気に話しているの。お姉ちゃんは楽しそうにしているの。
「我らも忘れてもらっては困るぞ」
「だれ?」
急に誰かの声が聞こえたの、メイギスお姉ちゃんが反応して周りをキョロキョロと見始めているの。アイ達も周りを見るんだけど、巨人さんの肩だから、周りには誰もいないように見えるの。
「名を聞かれれば名乗らなければ紫炎の里の名が廃る! 儂は里の長、ダイジロウ」
「同じく、イチ!」
「同じく、ジロウ!」
ダイジロウさんが来てくれたの。知らないお姉さんとお兄さんも来て名乗っているの。
「紫炎の里ですって! なぜここに」
「巫女様が大変なことになっているとなれば我らはやってくるんじゃ。イチ! ジロウ! 二人でインク殿を援護せよ。儂はこやつの相手をする」
「親父、一人で大丈夫かよ」
「ジロウ! 誰に言って居る! 儂は里の長じゃぞ」
ジロウってお兄さんとダイジロウおじさんが言い合いしているの。何だか親子って感じなの。
「こちらを無視するとはいい度胸だ。死ね!」
シークが刀を振ると風が吹いたの。ダイジロウおじさんとジロウさんが小刀で受け止めて同じ笑顔でシークを睨んだの。親子っていう感じで何だか楽しそうなの。
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