孤児による孤児のための孤児院経営!!! 異世界に転生したけど能力がわかりませんでした

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 

第7話 魔物の群れ

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「みんなご飯の準備出来たよ~」

 何事もなく夜が終わって朝ごはん。マジックバッグに入れていた狼の魔物を解体して新鮮なお肉を焼いただけのものだけど、とっても美味しい。筋が気になるけどそれだけで、結構噛み切れる。

「新鮮だから結構うまいな」

「そうだね! 店とかで出るウルフの肉は美味しくないんだけどね」

 ファバルさんが話すとイレレイさんも声をあげる。鮮度ってやっぱり重要なんだな~。マジックバッグの中は時間が進まないから便利すぎるな。

「食事も終えたし、周りのみんなも動き出した。僕らも行こうか」

 ジムさんの声で動き出す。荷物を全部僕のマジックバッグに入れて歩き出した。

「おい! 魔物のランクが上がったぞ」

「ええ!? 早くない?」

 ファバルさんが先行していて、戻ってきて報告してきた。見えない位置にいる冒険者達が戦っているのをみたみたい。すぐに加勢に行こうと走り出す。

「二人はゆっくりって!?」

「おいらより早い……」

 イレレイさんの言葉よりも早くジムさんの後ろをルリと一緒に走る。ワッタさんが驚いてるとみんな唖然と僕たちを見つめた。

「実は結構な実力者だったり?」

「ん、そうかも」

 ジムさんの言葉にベルルさんが同意した。僕とルリはハハハと笑ってごまかす。
 流石に7歳が40レベルに近いですなんていったら驚くを通り越しちゃいそうだからね。ここは黙っておこう。
 実はこの一日でも結構ラフィーリアさんは魔物と戦っていたみたいです。じゃんじゃかレベルが上がってしまって起こされたりもしました。迷惑なんだけどありがたいので文句もいえません。

 因みにこのくらいのレベルまで上がった。

名前 フィル 
 
 レベル 41

 HP 660
 MP 600
 
 STR 90
 DEF 90
 DEX 87
 AGI 95
 INT 82
 MND 82

 パーティーリーダー  【ラフィーリア】
 メンバー

【フィル】      
【ルリ】

 一気に十レベルも上がってしまった。ヒールを一回使うとMPが5程なくなるけど、百回は使っても枯渇しない……凄いのかもしれないな。僕らは。

「とにかく、やばいと思ったら逃げてくれよ二人とも」

「「はい!」」

「見えた! 他のパーティーも参戦してるな」

 魔物数体に三パーティーが一緒に戦っている。結構怪我してる人も見える。

「ランクが上がってるってもんじゃない」

「ん、ミノタウロス」

 牛の頭をした巨人。身長3メートル程のミノタウロスが5体以上……明らかにやばい状況だ。

「ワッタ! 抑えろ」

「あいよ~」

 ファバルさんが指示を出すとワッタさんが大きな盾と斧でミノタウロスに突進をかける。その背からミノタウロスの首にファバルさんが乗ると首を切りつけて一体を一瞬で絶命させていく。

「はん! 思ったよりも柔いぜ」

「ミノタウロスでも経験が浅いみたいだね」

 戦闘経験の浅い魔物はランクやレベルとは関係なく弱い。戦闘経験が多いってことはレベルも高いってことだから同じことだけどね。

「よっしゃ! 今日はミノタウロス鍋だ!」

 ファバルさんはそういって残りのミノタウロスへと駆けていった。
 草原に横一列が戦場となっていく。隣でもミノタウロスとの戦闘。大規模な群れと言っても統率されていないから大勢で襲ってくることもないのか。

「おお~! キングを仕留めたぞ~」

「お、群れのリーダーが死んだか?」

 しばらく戦っていると別の戦場で勝どきが上がった。魔物達がそれに気づいて逃げていく。追撃をしながらも全部は仕留めきれない。
 それでもなかなかの戦果になったみたいでみんな嬉しそうにしてるよ。

「怪我をした人はこっちに来てください」

「ん? 子供が回復魔法を使うのか?」

 回復魔法が使えるようになったから怪我人をルリと二人で回復してる。すると往年の男性が声をかけてきた。

「はい。どこか怪我は?」

「あ、ああ。キングの斧を横っ腹にな。おかげで鎧がおじゃんだ」

 包帯を外すとべったりと押しつぶされた傷が胴体に広がっていた。キレない刃物で押しつぶしたような裂傷だ。
 すぐに回復魔法をかけて回復させると驚いた顔をされた。

「おいおい。どんな回復力だよ。こんな回復量の高い魔法は今まで受けたことがないぞ」

「ん、フィルは規格外。あまり口外しないでね」

「あ、ああ。冒険者なんてできなくなるだろうからな。それは俺達も困る」

 ん? それってどういうこと? 回復魔法が使えるって有名になると冒険者が出来ない? なんかおかしな話だな~。

「教会の野郎たちが独占しようと手を伸ばしてくるはずだ。そうだ、何か困ったことがあったら俺達にも相談してくれ。俺はクラン【クレイモア】の団長、グレイドルだ」

「あ、はい……」

 自己紹介をしてくれるグレイドルさん。教会って回復魔法が使える人を独占しようとしてるのか。
 そんなことしたら本当に困った人に行き渡らないじゃないか……。

「僕はフィル。この子はルリです」

「よ、よろしくお願いします」

「お、おう。ってそっちの子も使えるのかよ。いきなり二人も回復魔法の使えるのが増えるとはな。こりゃ忙しくなるぜ」

 僕らも自己紹介をすると嬉しそうに鼻をすするグレイドルさん。実はこの【クレイモア】の人達がミノタウロスキングを倒したらしい。あんな魔物の王様を倒すなんて凄いな~。
 怪我を治してあげるとみんな嬉しそうに街に戻っていった。
 群れを作っていた魔物を倒すと群れはなくなる。逃げる魔物だけになって追撃できればかなり美味しいんだってさ。
 ジムさん達は擦り傷程度の怪我だけで終わってホクホクらしい。

「フィル君のマジックバッグのおかげでホックホク~」

「ん、本当に見学を受けてよかった」

「でも、本当にいいのかい? 回復魔法にお金を取らなくて?」

 イレレイさんが嬉しそうに話すとベルルさんも嬉しそうにしてる。
 回復魔法をお金で使う人がいるみたいだけど、僕らはそれをやらなかった。ジムさんはそれを心配してるみたいだけど、原価がかからないことにお金をかけてもな~。なんだか申し訳ないよ。それにここはまだ戦場だし。戦力になる人がすぐに戦闘に戻れたらかなり有利になるからね。

「よし。じゃあ、僕らも帰ろう」

 町に向かって歩き出す。初めての討伐も無事に終わって大満足。
 夜までには帰れる距離らしいから、夜冒険者ギルドの酒場で宴だってさ。うん、お金が溜まらないのはこのせいかな?

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