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第一章
第20話 潜入
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「金の像……悪趣味だな~」
無事に屋敷の天井から屋根裏部屋に入った。
床の隙間から中を見ると金で出来た像や裸の女性の絵画とかが飾ってある。
絵画の場合は芸術だからいいとは思うけれど、金で出来た剣とか盾って無駄だと思うんだよな~。金じゃ重くて持てないでしょって感じだ。
「アライア様。子供達の搬送が済みました」
「うむ、そうか。では手筈通り進めよ」
「はっ」
床下からそんな会話が聞こえてくる。物置である天井裏はなにも警戒されていないみたいだな。
しかし、子供達を搬送って思っていた通り、別の屋敷があるみたいだな。
「ふはは。しかし、笑いが止まらんな。あんな子供の奴隷が高値で売れるのだから」
ワインを一口飲んで笑い出すアライア。ちょび髭のおじんって感じでいやらしい笑みを浮かべてる。
「子供を何に使っているのかわからんが変な客もいたものだ。貴族である私に取引を持ち掛けてきたのも変だしな。まあいい、私は金さえもらえればいいのだからな」
取引相手のことを呟くアライア。ふ~ん、変なやつもいたもんだね。もしや、僕と同じように孤児院を作ろうとしてるとかかな?
ってそんなわけないか、それなら奴隷を買わずに屋敷を買って孤児を集めるもんな。
「子供を仕入れてはまた子供を集めさせる。流石に奴隷の在庫が足りんぞ。次は孤児でも集めるか……。しかし、最近の孤児は仕事をしているものが多い。いなくなったら目立ってしまう。忌々しい冒険者ギルドめ。孤児への依頼は最小限にするように提案しているというのに無駄にしおって」
憤りを露わにしてアライアが声を荒らげる。
孤児だったころに冒険者ギルドで仕事が出来ることを知っていたら確かにすぐに飛びついたと思う。宣伝していなかったのはこいつらのせいってことか。
ラフィーリアさんが独断で僕に教えてくれたってことなのかもしれないな。改めて、ラフィーリアさんには感謝だな。
「ギルドには釘を刺しておいたほうが良いがそれはまた今度だな。今は取引相手を知ることだろう。子供を連れて行くと森に入って行くと報告があったのが気になる。盗賊と手を組んで人員を確保しているのか? いや、それなら大人の奴隷を確保して戦力にするだろう。このあたりも調べさせる必要がありそうだ……。……ふむ、侵入者か」
「!?」
アライア男爵が呟いていると急に腰に差していた剣を抜いて天井に突き刺してきた。僕の頬をかすめた剣が戻ると再度突き刺される。
どうやら、実力も兼ね備えているみたいだ。僕はすぐに立ちあがって逃げようとすると床が崩れて階下に落ちてしまった。
「子供!?」
「あら。ははは……」
苦笑いをしてアライア男爵と対峙した。僕は剣を持っていないからかなり不利……と思っていたけど、
「これはちょうどいい! 子供が必要なのだ。縛り上げてやる」
声と共に剣を振り下ろしてくるアライア。すっごい攻撃が遅くて見てから回避が余裕だった。
ステータスに差がありすぎて時間がゆっくりになっている錯覚が発生してる。これが強者の目線なのかもな。
「な!? 貴様!」
「こんな危ないものはいらないよね」
回避して剣を奪う。握りが甘いから余裕で奪えた。
「ぐぐぐ、侵入者だ! 兵士どもすぐにこい!」
「あら……」
アライアが叫びだす。すぐに兵士達が部屋に入ってきて僕を囲んできた。
「子供だからと油断するな!」
アライアの指示で兵士達が剣を振り下ろしてくる。一つ一つ綺麗に躱して一本一本折っていく。見てから回避が余裕だと簡単にこなせるな。
「ば、バケモノ!」
「失礼だな」
アライアの呟きに文句を言う。兵士達も含めて僕に畏怖を感じてるみたいだ。
「さて、男爵様。子供を売っているそうですがそれは大丈夫ですか?」
「な、何のことだ……」
ずっと聞かれていたとは知らないアライアはしらを切る。
「兵士ども! 早くこのガキを!」
「剣を持っているのは僕だけ。命を握られているってわからないの?」
まだあきらめていないアライア。子供が剣を持っていても怖くないって感じか。でも、兵士達は死にたくないみたいで顔を見合って動かなくなってる。
「取引のことを洗いざらい話してもらいます」
腹黒い取引のことを聞きだして、その取引相手も一挙に検挙だ。一網打尽にしてやる。
「へ、平民風情が! 不敬罪で殺してやる」
「は~。不敬をされるのが悪いでしょ。もっといい貴族になってよね」
不敬なんてやられる方がおかしいと思うけどね。だって、平民は貴族とか王族とかとは無縁の暮らしをしている。悪口を言う機会なんてないでしょ。普通はね。
言われるってことは貴族から近づいてきて、失礼なことをしないとならないことだと思うよ。
「ぐぬぬ」
「はいはい。それでは皆さんを縛り上げますよ。大地よ、この者たちを縛って【アースチェイン】」
歯ぎしりして悔しがるアライアと兵士達を土の鎖で縛り上げる。魔法って便利、適性さえあれば何でもできちゃうよ。
「この書類を全部もらうからね~」
机や棚に入っている紙を全部マジックバッグに詰め込んでいく。
中身を見ると他にもやばいことをやっているのが伺える。
まったく、碌な貴族じゃないな~。
「き、貴様! 顔は覚えたぞ!」
「は~。うるさいな~。水よ。この者に眠りを与えたまえ【スリープ】」
アライアがまだまだ言い足りないみたいで叫んできた。うるさいから眠らせることにしました。魔法で作った水が霧状になってアライアと兵下たちを包んで全員眠らせる。
「さて、他の部屋も探しますか」
誰もいなくなった屋敷を探索。
紙と言う紙を全部収納して無事にギルドに帰還。簡単なお仕事でした。
無事に屋敷の天井から屋根裏部屋に入った。
床の隙間から中を見ると金で出来た像や裸の女性の絵画とかが飾ってある。
絵画の場合は芸術だからいいとは思うけれど、金で出来た剣とか盾って無駄だと思うんだよな~。金じゃ重くて持てないでしょって感じだ。
「アライア様。子供達の搬送が済みました」
「うむ、そうか。では手筈通り進めよ」
「はっ」
床下からそんな会話が聞こえてくる。物置である天井裏はなにも警戒されていないみたいだな。
しかし、子供達を搬送って思っていた通り、別の屋敷があるみたいだな。
「ふはは。しかし、笑いが止まらんな。あんな子供の奴隷が高値で売れるのだから」
ワインを一口飲んで笑い出すアライア。ちょび髭のおじんって感じでいやらしい笑みを浮かべてる。
「子供を何に使っているのかわからんが変な客もいたものだ。貴族である私に取引を持ち掛けてきたのも変だしな。まあいい、私は金さえもらえればいいのだからな」
取引相手のことを呟くアライア。ふ~ん、変なやつもいたもんだね。もしや、僕と同じように孤児院を作ろうとしてるとかかな?
ってそんなわけないか、それなら奴隷を買わずに屋敷を買って孤児を集めるもんな。
「子供を仕入れてはまた子供を集めさせる。流石に奴隷の在庫が足りんぞ。次は孤児でも集めるか……。しかし、最近の孤児は仕事をしているものが多い。いなくなったら目立ってしまう。忌々しい冒険者ギルドめ。孤児への依頼は最小限にするように提案しているというのに無駄にしおって」
憤りを露わにしてアライアが声を荒らげる。
孤児だったころに冒険者ギルドで仕事が出来ることを知っていたら確かにすぐに飛びついたと思う。宣伝していなかったのはこいつらのせいってことか。
ラフィーリアさんが独断で僕に教えてくれたってことなのかもしれないな。改めて、ラフィーリアさんには感謝だな。
「ギルドには釘を刺しておいたほうが良いがそれはまた今度だな。今は取引相手を知ることだろう。子供を連れて行くと森に入って行くと報告があったのが気になる。盗賊と手を組んで人員を確保しているのか? いや、それなら大人の奴隷を確保して戦力にするだろう。このあたりも調べさせる必要がありそうだ……。……ふむ、侵入者か」
「!?」
アライア男爵が呟いていると急に腰に差していた剣を抜いて天井に突き刺してきた。僕の頬をかすめた剣が戻ると再度突き刺される。
どうやら、実力も兼ね備えているみたいだ。僕はすぐに立ちあがって逃げようとすると床が崩れて階下に落ちてしまった。
「子供!?」
「あら。ははは……」
苦笑いをしてアライア男爵と対峙した。僕は剣を持っていないからかなり不利……と思っていたけど、
「これはちょうどいい! 子供が必要なのだ。縛り上げてやる」
声と共に剣を振り下ろしてくるアライア。すっごい攻撃が遅くて見てから回避が余裕だった。
ステータスに差がありすぎて時間がゆっくりになっている錯覚が発生してる。これが強者の目線なのかもな。
「な!? 貴様!」
「こんな危ないものはいらないよね」
回避して剣を奪う。握りが甘いから余裕で奪えた。
「ぐぐぐ、侵入者だ! 兵士どもすぐにこい!」
「あら……」
アライアが叫びだす。すぐに兵士達が部屋に入ってきて僕を囲んできた。
「子供だからと油断するな!」
アライアの指示で兵士達が剣を振り下ろしてくる。一つ一つ綺麗に躱して一本一本折っていく。見てから回避が余裕だと簡単にこなせるな。
「ば、バケモノ!」
「失礼だな」
アライアの呟きに文句を言う。兵士達も含めて僕に畏怖を感じてるみたいだ。
「さて、男爵様。子供を売っているそうですがそれは大丈夫ですか?」
「な、何のことだ……」
ずっと聞かれていたとは知らないアライアはしらを切る。
「兵士ども! 早くこのガキを!」
「剣を持っているのは僕だけ。命を握られているってわからないの?」
まだあきらめていないアライア。子供が剣を持っていても怖くないって感じか。でも、兵士達は死にたくないみたいで顔を見合って動かなくなってる。
「取引のことを洗いざらい話してもらいます」
腹黒い取引のことを聞きだして、その取引相手も一挙に検挙だ。一網打尽にしてやる。
「へ、平民風情が! 不敬罪で殺してやる」
「は~。不敬をされるのが悪いでしょ。もっといい貴族になってよね」
不敬なんてやられる方がおかしいと思うけどね。だって、平民は貴族とか王族とかとは無縁の暮らしをしている。悪口を言う機会なんてないでしょ。普通はね。
言われるってことは貴族から近づいてきて、失礼なことをしないとならないことだと思うよ。
「ぐぬぬ」
「はいはい。それでは皆さんを縛り上げますよ。大地よ、この者たちを縛って【アースチェイン】」
歯ぎしりして悔しがるアライアと兵士達を土の鎖で縛り上げる。魔法って便利、適性さえあれば何でもできちゃうよ。
「この書類を全部もらうからね~」
机や棚に入っている紙を全部マジックバッグに詰め込んでいく。
中身を見ると他にもやばいことをやっているのが伺える。
まったく、碌な貴族じゃないな~。
「き、貴様! 顔は覚えたぞ!」
「は~。うるさいな~。水よ。この者に眠りを与えたまえ【スリープ】」
アライアがまだまだ言い足りないみたいで叫んできた。うるさいから眠らせることにしました。魔法で作った水が霧状になってアライアと兵下たちを包んで全員眠らせる。
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