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第一章
第24話 包囲
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「こっちに来るぞ」
「入ってきたら捕まえよう」
小屋に潜んでいると洞窟から二人の男が現れて小屋に近づいてくる。ファバルさんの声にジムさんが答えるとみんな頷いて拘束する準備を始める。
「リーダーが置いていった木があったよな」
「あ~媚薬がしみ込んでる木だっけか?」
「ああ、あの女を手に入れたいとか言って手に入れたやつだよ。結局、あの女には効かなかったみたいだけどな」
小屋の前まで歩いてくる男達の会話が聞こえる。媚薬をしみこませた木はこの人達のリーダーの男が女の人に使おうとしていたみたいだ。
じゃあ、子供達に使ったわけじゃないんだな。よかった。
「子供達の悲鳴ばかり聞いてたから少し休まねえとやってられねえよな」
「ああ、そうだな」
「じゃあ、休めよ」
「「!?」」
小屋の扉を開いて愚痴を呟く二人。すぐにファバルさんとジムさんが二人の顔を抑えてワッタさんが二人を気絶させた。
「子供達の悲鳴とか言ってたな……」
「ん、酷いことしてるみたいだね」
ファバルさんが歯を食いしばって呟くとベルルさんが険しい顔になっていく。
「すぐに行こう!」
「うん!」
「リファはここで待って」
「お兄ちゃん。私も行く! 苦しんでる人を回復させるの!」
ルファーの言葉にリファが答える。リファは冒険者ギルドで回復魔法を使うようになって生きがいみたいなものを感じ始めてる。苦しんでる人がいるってわかったから行きたいみたいだ。最初はリファを置いていこうと思ったけど、レベルも順調に上がっているし、連れて行っても大丈夫なはず。
「フィル、大丈夫かな?」
「うん。大丈夫だよ。ステータスも上がっているし。みんなもいるからね」
ということでみんなで洞窟へと入ることになった。イレレイさんは外から誰か来た時に対応してもらうということで森に潜んでもらうことに。少し不満顔のイレレイさんだったけど、納得してもらいました。
洞窟に入って行くとしばらく一本道が続いていく。人の気配を感じないからかなり深くまで続いているのがわかる。
「こんなに深いとはな。ファバル、先に行って安全を確保しておいてくれ」
「おう、任せろ。レベルも上がって気づかれる気がしねえぜ」
ジムさんの指示でファバルさんが走り出す。僕よりは経験値が低いからレベルの上がり方は弱いけど、それでもラフィーリアさんのおかげでみんな上がってる。
ジムさんが一番上がっていて、レベル62と言った感じ。ちなみに僕の次にあがっているのがルリで64だ。僕はあと少しで99になる。一部のゲームなんかは99レベルが最高なんだけど、この世界はどうだろうな~。早くなってみたいものだ。
「戻ったぜ。奥に一部屋あって盗賊みたいなやつらがいた。更に奥にもう一つ扉が見えた。たぶん、そこに子供かあいつらが言ってたリーダーってやつがいるはずだ」
ファバルさんが戻ってきて報告してくれる。
「そうか……人質を取られると面倒だな。ベルル、何かいい手はないかな?」
「ん、ファバルが影に隠れて奥の部屋かその近くに潜んで私達が騒ぎを起こして注意を引くとか?」
ジムさんがベルルさんに意見を聞く。うちの作戦担当はベルルさんだから頼りになる。
「それで行くか。ワッタが頼りだな」
「うん。おいらに任せて。今ならオーガだって倒せるんだな」
レベルが上がったワッタさんは斧を振り回させたら右に出る人はいないくらいの強さになってる。そんな人が盾まで構えているんだから脅威でしかないよな。
「よし。じゃあ先に行ってるからな」
「ああ、気をつけろよ」
「任せろ」
再度ファバルさんが走っていく。走って言ってるのに足音がたたない。流石の斥候というところかな。
「な、なんだお前たちは!」
「もう逃げられないぞ!」
僕たちはワッタさんを先頭に部屋に入って行く。部屋に入ると盗賊みたいに外套を目深にかぶった男達が僕らに気づいて短剣を構えた。
ジムさんの威圧でたじろぐのを見ると完全に僕らの方がステータスで勝っているのがわかる。
この世界のステータスは結構素直に出るんだよな~。特に出やすいのがこういった場面の威圧だ。STRとVITの数値で優っている相手にはどうしても気圧されてしまうんだ。威圧を受けずに素早さであるAGIの数値でどうにかしないといけないわけだけど、それは戦闘経験がものをいいそうだ。
そんなことを考えている間に盗賊たちを仕留めていくジムさん達。ベルルさんの炎の鎖の魔法はかなり強くて無残に盗賊が焼けて行ってる。洞窟で炎の魔法はきついんだけど、部屋は結構広かったから大丈夫みたいだ。
「皆さん強いですね」
「ん、盗賊相手は結構経験あるからね」
「や、やっぱり、人と戦うこともあるんですね」
「ああ、少しでも隙を見せると人相手だと危ないからね。みんな気をつけるように」
リファの疑問にベルルさんとジムさんが答えた。あまり人と戦うことはしたくないよな。
魔物と違って同じ人だからね。
「しばらくはおいらたちに任せるんだな」
「フィルはともかく、ルリやルファー達はまだ人を殺めなくていい」
ワッタさんの言葉を肯定してジムさんも話す。そうだね、子供のみんなにはまだ人を殺めるべきじゃないかもね……って僕はいいんですか? なんだかジムさん達から見て僕は特別なようだ。もうちょっと子供っぽく振舞ったほうがいいかな?
ドン! そんな不満を感じているとファバルさんが入っていったと思われる奥の部屋から大きな音が聞こえてきた。ファバルさんに何か起きたと思ってワッタさんが駆けていく。
扉を開いて入るとうさぎ耳の少女の耳を掴んだ男がいた。それを睨みつけるファバルさん。
少女は服を着てる。よかったけど、外にあった服は必要なくなった方だったってことか。やるせない。
「入ってきたら捕まえよう」
小屋に潜んでいると洞窟から二人の男が現れて小屋に近づいてくる。ファバルさんの声にジムさんが答えるとみんな頷いて拘束する準備を始める。
「リーダーが置いていった木があったよな」
「あ~媚薬がしみ込んでる木だっけか?」
「ああ、あの女を手に入れたいとか言って手に入れたやつだよ。結局、あの女には効かなかったみたいだけどな」
小屋の前まで歩いてくる男達の会話が聞こえる。媚薬をしみこませた木はこの人達のリーダーの男が女の人に使おうとしていたみたいだ。
じゃあ、子供達に使ったわけじゃないんだな。よかった。
「子供達の悲鳴ばかり聞いてたから少し休まねえとやってられねえよな」
「ああ、そうだな」
「じゃあ、休めよ」
「「!?」」
小屋の扉を開いて愚痴を呟く二人。すぐにファバルさんとジムさんが二人の顔を抑えてワッタさんが二人を気絶させた。
「子供達の悲鳴とか言ってたな……」
「ん、酷いことしてるみたいだね」
ファバルさんが歯を食いしばって呟くとベルルさんが険しい顔になっていく。
「すぐに行こう!」
「うん!」
「リファはここで待って」
「お兄ちゃん。私も行く! 苦しんでる人を回復させるの!」
ルファーの言葉にリファが答える。リファは冒険者ギルドで回復魔法を使うようになって生きがいみたいなものを感じ始めてる。苦しんでる人がいるってわかったから行きたいみたいだ。最初はリファを置いていこうと思ったけど、レベルも順調に上がっているし、連れて行っても大丈夫なはず。
「フィル、大丈夫かな?」
「うん。大丈夫だよ。ステータスも上がっているし。みんなもいるからね」
ということでみんなで洞窟へと入ることになった。イレレイさんは外から誰か来た時に対応してもらうということで森に潜んでもらうことに。少し不満顔のイレレイさんだったけど、納得してもらいました。
洞窟に入って行くとしばらく一本道が続いていく。人の気配を感じないからかなり深くまで続いているのがわかる。
「こんなに深いとはな。ファバル、先に行って安全を確保しておいてくれ」
「おう、任せろ。レベルも上がって気づかれる気がしねえぜ」
ジムさんの指示でファバルさんが走り出す。僕よりは経験値が低いからレベルの上がり方は弱いけど、それでもラフィーリアさんのおかげでみんな上がってる。
ジムさんが一番上がっていて、レベル62と言った感じ。ちなみに僕の次にあがっているのがルリで64だ。僕はあと少しで99になる。一部のゲームなんかは99レベルが最高なんだけど、この世界はどうだろうな~。早くなってみたいものだ。
「戻ったぜ。奥に一部屋あって盗賊みたいなやつらがいた。更に奥にもう一つ扉が見えた。たぶん、そこに子供かあいつらが言ってたリーダーってやつがいるはずだ」
ファバルさんが戻ってきて報告してくれる。
「そうか……人質を取られると面倒だな。ベルル、何かいい手はないかな?」
「ん、ファバルが影に隠れて奥の部屋かその近くに潜んで私達が騒ぎを起こして注意を引くとか?」
ジムさんがベルルさんに意見を聞く。うちの作戦担当はベルルさんだから頼りになる。
「それで行くか。ワッタが頼りだな」
「うん。おいらに任せて。今ならオーガだって倒せるんだな」
レベルが上がったワッタさんは斧を振り回させたら右に出る人はいないくらいの強さになってる。そんな人が盾まで構えているんだから脅威でしかないよな。
「よし。じゃあ先に行ってるからな」
「ああ、気をつけろよ」
「任せろ」
再度ファバルさんが走っていく。走って言ってるのに足音がたたない。流石の斥候というところかな。
「な、なんだお前たちは!」
「もう逃げられないぞ!」
僕たちはワッタさんを先頭に部屋に入って行く。部屋に入ると盗賊みたいに外套を目深にかぶった男達が僕らに気づいて短剣を構えた。
ジムさんの威圧でたじろぐのを見ると完全に僕らの方がステータスで勝っているのがわかる。
この世界のステータスは結構素直に出るんだよな~。特に出やすいのがこういった場面の威圧だ。STRとVITの数値で優っている相手にはどうしても気圧されてしまうんだ。威圧を受けずに素早さであるAGIの数値でどうにかしないといけないわけだけど、それは戦闘経験がものをいいそうだ。
そんなことを考えている間に盗賊たちを仕留めていくジムさん達。ベルルさんの炎の鎖の魔法はかなり強くて無残に盗賊が焼けて行ってる。洞窟で炎の魔法はきついんだけど、部屋は結構広かったから大丈夫みたいだ。
「皆さん強いですね」
「ん、盗賊相手は結構経験あるからね」
「や、やっぱり、人と戦うこともあるんですね」
「ああ、少しでも隙を見せると人相手だと危ないからね。みんな気をつけるように」
リファの疑問にベルルさんとジムさんが答えた。あまり人と戦うことはしたくないよな。
魔物と違って同じ人だからね。
「しばらくはおいらたちに任せるんだな」
「フィルはともかく、ルリやルファー達はまだ人を殺めなくていい」
ワッタさんの言葉を肯定してジムさんも話す。そうだね、子供のみんなにはまだ人を殺めるべきじゃないかもね……って僕はいいんですか? なんだかジムさん達から見て僕は特別なようだ。もうちょっと子供っぽく振舞ったほうがいいかな?
ドン! そんな不満を感じているとファバルさんが入っていったと思われる奥の部屋から大きな音が聞こえてきた。ファバルさんに何か起きたと思ってワッタさんが駆けていく。
扉を開いて入るとうさぎ耳の少女の耳を掴んだ男がいた。それを睨みつけるファバルさん。
少女は服を着てる。よかったけど、外にあった服は必要なくなった方だったってことか。やるせない。
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