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第二章
第43話 ヒーロー
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「おお~こりゃいいや!」
「ああ、一回攻撃したら周りの石がけん制してくれる」
ゴブリン達との戦争が始まって冒険者達が有利に戦闘を開始している。ゴブリン達の攻撃は弾かれて、こちらの攻撃は三倍以上の攻撃になってる。僕のパーティーになっていなくても今回の闘いは多くのみんなに貢献できそうだ。
「うっしゃ~。ジェネラル討伐だ!」
「俺が倒したのに……」
「おいおいジム、小さなこと言ってんなよ。イレレイに嫌われるぞ」
ファバルさんが前に出て声をあげた。ジムさんの横なぎの一撃でジェネラルゴブリンっていう上位の魔物を倒した。ジムさんがファバルさんに呟くとファバルさんがジムさんの肩に手を回して声をかけた。なんでここでイレレイさんが出るのかわからないな~。
「ファ、ファバル何を言って!」
「二人とも! 他のが来てるよ! じゃれてないで早く!」
「イレレイ! あ、ああすぐに行くよ」
顔が赤くなるジムさんにイレレイさんが注意するとそそくさと戦闘へと戻っていった。
「ん、イレレイは見て見ぬふり?」
「……何のこと?」
「ん、イレレイがそれでいいならいいんだけどね」
「だからなんのこと?」
「ん、何でもないよ。フィル、行こ」
ベルルさんがイレレイさんに詰め寄って声をかける。ジムさんがイレレイさんに気があるのはうすうす勘づいてたけど、みんなも分かってたのかな。みるみるイレレイさんの顔が赤くなってく。
ベルルさんは優しいからこれ以上は問い詰めないで僕の手を引っ張ってジムさん達を追いかける。
「次の団体さんが来たぞ。気張れよ~!」
『おう!』
見えていたゴブリンの軍団を一掃して一息ついているとすぐに次の隊列がこっちに向かってくる。見えてきた軍団を見るとトロールと言われる身長が5メートルはある魔物が数体見える。冒険者達は焦りで顔を引きつらせていたけど、すぐに表情が緩む。
「はっ! はっ!」
一瞬で二体のトロールの額に矢が刺さる。ゴブリンの軍団に倒れこむ二体のトロール。ゴブリンを下敷きにしてピクリとも動かなくなった、たぶん死んだんだろうね。
「流石イレレイ」
「うん。ありがとジム」
トロールを一瞬で仕留めた矢はイレレイさんのだった、彼女の弓は今や世界一かもしれないな。ジムさんに褒められて再度顔を赤くするイレレイさん。
「はいはい、イチャイチャしない。次が来るぞ」
「い、イチャイチャしてるわけじゃ」
「さ~続くんだな!」
ファバルさんにからかわれるジムさん。そんな中、ワッタさんが先頭へと走っていく。
「ふふっ」
「ルリどうしたの?」
そんな楽しそうに戦うみんなを見てルリが笑い出す。
「なんか戦ってる感じしなくて面白くて」
「はは、そうだね」
思わず僕も笑ってしまった。これも怪我人が出ないおかげだ。今のところ僕らの回復魔法を使う必要はなさそう。
「ん、二人とも私達も行こ」
「「はい!」」
ベルルさんに引っ張られてみんなに続く。
ゴブリン達との戦いは一日続いた。数が多くて厄介だったけど、とうとうキングを倒すことが出来たみたいだ。またもやグレイドルさんが仕留めたみたいで勝どきが上がった。
「さ~帰るぞ野郎ども」
グレイドルさんの声でみんな帰り支度を始めた。僕らも街へと振り返る。
その時、ゴブリン達がやってきた方角に雷が落ちた。
「な、なんだ?」
「雲なんかねえのに雷か?」
冒険者達からそんな声が上がる。そして、雷がドンドンドン! と足踏みのようにこっちに向かってくる。
「!? 全員散らばれ!」
グレイドルさんの言葉で唖然としていた冒険者達が散らばる。
さっきまでみんながいた場所まで雷が続いてひと際大きな音を立てて落ちると僕と同じくらいの大きさのゴブリンが佇んでいた。
「ち、小さい?」
そんな小さなゴブリンが現れたことで呟きがもれる。僕も思わずつぶやいてしまった。
「ゴブリンヒーロー……」
「ヒーロー!?」
グレイドルさんの言葉が聞こえてくる。ヒーローって英雄? 勇者みたいなものかな?
「戦闘態勢!」
彼の号令で冒険者が剣を構えだす。僕らも構えるとゴブリンヒーローの周囲に雷が嵐のように降り注ぐ。数人が雷に打たれて体を焼かれていく。
「ルリ! すぐにみんなを回復させて!」
「わかった。大精霊アテナ、みんなを回復させて!【エリアハイヒール】」
ルリに指示を出すとすぐに回復魔法がみんなを回復させる。焦げて口から煙を出していた人も一瞬で回復していく。死んでいなければ僕らの魔法で何とかなるはず。
「!? ルリを守れ!」
「やらせないんだな!」
「ギギ!!」
一瞬でルリへと迫ってきたゴブリンヒーロー。それを読んでいたワッタさんが盾で力比べ。
「はっ!」
「ギャ!」
動きが止まったゴブリンに僕の炎の剣が当たって腕を焼き切る。ゴブリンはすぐに後ろに飛んで雷を周りに降らせ始める。
「逃がさないぜ~!」
「ジム! 援護するよ」
「ああ!」
ファバルさんとジムさんが特攻をかける。イレレイさんの矢が雷をかいくぐってゴブリンの足を捉え、二人の剣と短剣がやつの首を切り離す。
「うおっしゃ~!!」
ファバルさんの勝どきが上がる。どうやら、今度こそゴブリンとの戦争が終わったようだ。
まさか、ゴブリンヒーローと遭遇するとは思わなかった。
それにしてもみんなすっごい強いな~。経験もさることながら勘もいいし、心強いパーティーだこと。
『ゴブリンヒーローを倒しました。実績が解除されます』
「へ?」
みんなの強さに感心していると声が聞こえてきた。
「ああ、一回攻撃したら周りの石がけん制してくれる」
ゴブリン達との戦争が始まって冒険者達が有利に戦闘を開始している。ゴブリン達の攻撃は弾かれて、こちらの攻撃は三倍以上の攻撃になってる。僕のパーティーになっていなくても今回の闘いは多くのみんなに貢献できそうだ。
「うっしゃ~。ジェネラル討伐だ!」
「俺が倒したのに……」
「おいおいジム、小さなこと言ってんなよ。イレレイに嫌われるぞ」
ファバルさんが前に出て声をあげた。ジムさんの横なぎの一撃でジェネラルゴブリンっていう上位の魔物を倒した。ジムさんがファバルさんに呟くとファバルさんがジムさんの肩に手を回して声をかけた。なんでここでイレレイさんが出るのかわからないな~。
「ファ、ファバル何を言って!」
「二人とも! 他のが来てるよ! じゃれてないで早く!」
「イレレイ! あ、ああすぐに行くよ」
顔が赤くなるジムさんにイレレイさんが注意するとそそくさと戦闘へと戻っていった。
「ん、イレレイは見て見ぬふり?」
「……何のこと?」
「ん、イレレイがそれでいいならいいんだけどね」
「だからなんのこと?」
「ん、何でもないよ。フィル、行こ」
ベルルさんがイレレイさんに詰め寄って声をかける。ジムさんがイレレイさんに気があるのはうすうす勘づいてたけど、みんなも分かってたのかな。みるみるイレレイさんの顔が赤くなってく。
ベルルさんは優しいからこれ以上は問い詰めないで僕の手を引っ張ってジムさん達を追いかける。
「次の団体さんが来たぞ。気張れよ~!」
『おう!』
見えていたゴブリンの軍団を一掃して一息ついているとすぐに次の隊列がこっちに向かってくる。見えてきた軍団を見るとトロールと言われる身長が5メートルはある魔物が数体見える。冒険者達は焦りで顔を引きつらせていたけど、すぐに表情が緩む。
「はっ! はっ!」
一瞬で二体のトロールの額に矢が刺さる。ゴブリンの軍団に倒れこむ二体のトロール。ゴブリンを下敷きにしてピクリとも動かなくなった、たぶん死んだんだろうね。
「流石イレレイ」
「うん。ありがとジム」
トロールを一瞬で仕留めた矢はイレレイさんのだった、彼女の弓は今や世界一かもしれないな。ジムさんに褒められて再度顔を赤くするイレレイさん。
「はいはい、イチャイチャしない。次が来るぞ」
「い、イチャイチャしてるわけじゃ」
「さ~続くんだな!」
ファバルさんにからかわれるジムさん。そんな中、ワッタさんが先頭へと走っていく。
「ふふっ」
「ルリどうしたの?」
そんな楽しそうに戦うみんなを見てルリが笑い出す。
「なんか戦ってる感じしなくて面白くて」
「はは、そうだね」
思わず僕も笑ってしまった。これも怪我人が出ないおかげだ。今のところ僕らの回復魔法を使う必要はなさそう。
「ん、二人とも私達も行こ」
「「はい!」」
ベルルさんに引っ張られてみんなに続く。
ゴブリン達との戦いは一日続いた。数が多くて厄介だったけど、とうとうキングを倒すことが出来たみたいだ。またもやグレイドルさんが仕留めたみたいで勝どきが上がった。
「さ~帰るぞ野郎ども」
グレイドルさんの声でみんな帰り支度を始めた。僕らも街へと振り返る。
その時、ゴブリン達がやってきた方角に雷が落ちた。
「な、なんだ?」
「雲なんかねえのに雷か?」
冒険者達からそんな声が上がる。そして、雷がドンドンドン! と足踏みのようにこっちに向かってくる。
「!? 全員散らばれ!」
グレイドルさんの言葉で唖然としていた冒険者達が散らばる。
さっきまでみんながいた場所まで雷が続いてひと際大きな音を立てて落ちると僕と同じくらいの大きさのゴブリンが佇んでいた。
「ち、小さい?」
そんな小さなゴブリンが現れたことで呟きがもれる。僕も思わずつぶやいてしまった。
「ゴブリンヒーロー……」
「ヒーロー!?」
グレイドルさんの言葉が聞こえてくる。ヒーローって英雄? 勇者みたいなものかな?
「戦闘態勢!」
彼の号令で冒険者が剣を構えだす。僕らも構えるとゴブリンヒーローの周囲に雷が嵐のように降り注ぐ。数人が雷に打たれて体を焼かれていく。
「ルリ! すぐにみんなを回復させて!」
「わかった。大精霊アテナ、みんなを回復させて!【エリアハイヒール】」
ルリに指示を出すとすぐに回復魔法がみんなを回復させる。焦げて口から煙を出していた人も一瞬で回復していく。死んでいなければ僕らの魔法で何とかなるはず。
「!? ルリを守れ!」
「やらせないんだな!」
「ギギ!!」
一瞬でルリへと迫ってきたゴブリンヒーロー。それを読んでいたワッタさんが盾で力比べ。
「はっ!」
「ギャ!」
動きが止まったゴブリンに僕の炎の剣が当たって腕を焼き切る。ゴブリンはすぐに後ろに飛んで雷を周りに降らせ始める。
「逃がさないぜ~!」
「ジム! 援護するよ」
「ああ!」
ファバルさんとジムさんが特攻をかける。イレレイさんの矢が雷をかいくぐってゴブリンの足を捉え、二人の剣と短剣がやつの首を切り離す。
「うおっしゃ~!!」
ファバルさんの勝どきが上がる。どうやら、今度こそゴブリンとの戦争が終わったようだ。
まさか、ゴブリンヒーローと遭遇するとは思わなかった。
それにしてもみんなすっごい強いな~。経験もさることながら勘もいいし、心強いパーティーだこと。
『ゴブリンヒーローを倒しました。実績が解除されます』
「へ?」
みんなの強さに感心していると声が聞こえてきた。
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