レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 

第5話 パワーレベリング

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 名前 ティル
 
 レベル 1/5

 HP 128
 MP 80
 
 STR 90
 DEF 95
 DEX 95
 AGI 71
 INT 77
 MND 77

スキル

【解体中級】【剣士下級】【魔法使い下級】

 レベルアップした結果、ステータスが高くなってた。転生も済ませて魔法使いに無事になってしまった。
 これで魔法が使えるのかな? 魔法名は知っているけど、詠唱とかは知らないんだよな~。
 魔法を使うには溜めが必要、大気のマナと自分の中のMPを合成して、火とか風を起こす。
 詠唱を知らないと使えないと思うんだ。恥ずかしいから省略して使いたいけれど、使えるかわからない。
 一度試してみたいけれど、グレンさんもいるので驚かせるのも悪いんだよな~。

「そろそろ洞窟だぞ」

 そんなことを考えながら歩いてるとグレンさんから声がかかる。
 森の中にある横穴型の洞窟、入口に魔物の死骸が捨ててある。死骸はゴブリンっぽいからそれ以上の魔物が住みついているのがわかる。

「シャドウウルフの餌になった魔物だな」

「怖いんですけど」

「大丈夫だ。シャドウウルフは20レベルの魔物。素手でも負けることはない」

 そ、そうなんだ……素手であんなに大きな狼を倒せるなんて、凄いな~。

「よし、いくぞ」

「は、はい」

 グレンさんに続いて洞窟に入って行く。獣の匂いが強い洞窟はすぐに入ったことを後悔させる。
 血の匂いと獣の匂いが混ざった洞窟、道は真っ直ぐしかないからグレンさんの後に続いて歩く。
 グレンさんは槍をメイン武器に持ち替えてる。これだけ狭い洞窟だと槍の方が振り回しやすいみたいだ。
 僕も小太刀をもって警戒することにした。ステータスが上がったおかげで太刀も自由に振り回せるようになった。強くなった実感をこんなに早く感じれるのも転生システムのおかげかな。

「そろそろ近いぞ」

 小声でグレンさんが告げる。
 息を飲んで小太刀を構える。
 中腰で進んでいくグレンさんに同じようついていく。

「いた」

 グルルル!
 あの時解体した大きなウルフがうなり声をあげながら、少し広くなった通路に二体いるのが見える。

「俺がやる。後ろからは誰も来ないと思うが警戒していてくれ」

 グレンさんの言葉に頷いてこたえる。
 
「はあっ!」

「「!?」」

 グレンさんは素早くシャドウウルフに槍を突き入れる。最初の一体は下腹部に槍が貫通して地面にはりつけにされた。続いてグレンさんは大剣でもう一体のシャドウウルフを切り伏せる。

「ガウガウッ!」

 槍で貼り付けにされているシャドウウルフが騒ぎ出す。

「こっちは手加減できなかった。そっちを仕留めてくれ」

「はい」

 なるほど、グレンさんは僕に倒させるためにはりつけにしておいたみたいだ。
 言われた通りはりつけにされたシャドウウルフに小太刀でとどめを刺す。

「!? すぐに出口に行くぞ」

「え!?」

「奥から嫌な気配が近づいてくる。急げ」

 グレンさんが血相を変えて入口へと走り出す。レベルアップも確認しないで僕もついていく。
 
 グルルルァァ!
 しばらくして入口に帰りつくと洞窟の奥から咆哮が聞こえてきた。
 かなり離れているはずなのにびりびりと体に衝撃が伝わる。

「まずいな」

「グレンさん?」

「たぶん上位種のワーウルフだろう。それもワーウルフの支配者級かもしれない」

 グレンさんは冷や汗をかいて告げる。支配者級、ゴブリンやコボルトのような人型に進化した魔物が知恵を持ったもの達。
 支配者というだけあって群れを束ねて人を襲う。大きな群れとなると食料を求めて町を襲い始める。すぐにでも退治しないといけない魔物だ。
 でも、知恵を持つ魔物はかなり強い。グレンさんが冷や汗をかくほどだから、僕じゃ到底かなわないだろうな。
 グレンさんと顔を見合って街に帰ろうと思ったその時、

「まずい! 高速でこっちに向かってきてるぞ! 走れ」

「グルルル」

「「!?」」

 グレンさんの指示ですぐに街へと走った。だけど、遅かった。
 シャドウウルフが後ろ脚で立ち上がったような魔物が、通せんぼするかのように僕たちの前に躍り出てきた。
 うなり声が逃がさないって言っているかのようで僕はかなりビビってる。

「やるしかない! 俺に続け」

「は、はい!」

 大剣を構えるグレンさん。僕も太刀を握りしめて覚悟を決めた。
 
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