結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

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第一部 第二章 聖騎士

ルカ

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 もうやめて欲しかったのに、諦めない。
 私がもう、王国の王妃ってことが全世界に広まったのに。プランスはなんでかやめない。どうしてか訊いても、

『僕が助けたから』

 と返されて、それ以上何も言えなくなる。
 だって私が何を言ってもプランスは、ハッキリと返してくる。何も応えることができないよ・・・・。

 貴方が嘘をついてないことも分かってさらに息が詰まるの。

 貴方の瞳が事実を訴えていて、私にはもう何も・・・・・言えないくなっちゃった。

 私には反論する言葉がないから、さらに自分が嫌になっちゃう。

「大丈夫だ。一緒に逃げよう・・・・・。どこかに隠れて、シルバーと三人で暮らそう」

 彼が抱きしめて、耳元で囁いて、貴方の存在に今気づいた。

 数秒前まで、見えなくて辛かった世界が彼の言葉で美しい世界に見えた気がした。

 それなのに私はまた、辛い世界に変えた。

 ああ、今まで旦那様のせいで辛い世界だと思って生きてきたのに、まさか自分で作ってしまうなんて、墓穴を掘ることなんてしたくなかったな。

 まあもう終わる・・・・・からいいんだよね?

「三人なら大丈夫。ミア行こう」

 明日目を覚さないで。
 私は願った。

「・・・・・・プランス。感じるでしょ、ここからそう遠くない、ところから発しられる魔力が近づいてきている。それもすごいスピードで」

 私はもう感知していた。

 聖騎士が近づいてきていることを。聖騎士の強さは異次元で、リトルドラゴンなんて余裕で倒せてしまい、一人で王国全騎士よりも強いとされている。

 しかも、聖騎士の最もの強みは魔力。

 ユーニークスキルが強すぎるのだ。
 兵士ももちろん、魔力は使えるものの、聖騎士の魔力はそれを蟻のように扱う。

 それに、ほぼ全ての魔力に耐性があり、よほど珍しい魔力か強力な、魔力でない限り傷一つ与えれない。
 つまりは、プランスは今逃げなければ死んでしまう。

「聖騎士なんか怖くない。だからミア君はここで、大人しく待ってて。聖騎士と話をつけるから」

 プランスは私を家の中に閉じ込めるような言葉をぶつけると、自分は外に出て行った。

 せっかく私を助けてくれた人が死んでしまうのか。いや死ぬんじゃなくて、ただ事情を訊かれるだけだろう。
 ただただ、事情を話せば彼も助かるんだ。彼のことだから多分そうして、聖騎士の隙を見て私とこの村を出るのだろうな。でも、もう諦めてほしいのが本音で貴方に釣り合わなかった私だから、もう屋敷に戻ってまた苦しい日々に戻る・・・・。
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