結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

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第四部二章 会議

アン

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 私はアンの元へと歩く。プランスはシルバーの元へ行くらしく、私とプランスは一時的に離れた。
 私がアンに訊きたいことは、これからどうするかだ。

 魔界に残りたいのならば、それでも良いし、ついてきたいのならついてこれば良い。
 
 強要はしないから、あんの自由である。まあ妹を戦場に向かわしたくないのは、姉として普通だけどアンの望みを今は叶えてあげたい。
 今までは私のために頑張ってきてくれていたのだから。

「あ、ミア様ではありませぬか?」

 この顔は、多分フリートでは? フリートとは歴代の英雄である。私は本でしか見たことがないけど、一応願ってみたら本当に生き返っているなんて?
 
 フリートの死因女神族が攻めてきたからだと思う? 
 
「フリート様なんでしょうか?」

 私は咄嗟に言った。少し驚いた声だったので、フリートは少し眉を顰めた。

「まあ、そうですが。様は要りませんよう?」

 フリートの手にはブランデーを持っていた。私はガラス製のコップにエールを入れている。
 
 ブランデーは美味しいけど私はそこまで飲まない。
 理由は味という単純な部分もあるけど、アルコールが強い場合がほとんどだからだ。たまにおいしくてアルコール分が弱いブランデーもあるが今日はないようだ。
 プランスはブランデーも飲む。そしてアンはどんなお酒でも飲むくらいお酒が好きだ。
 まあ旅人系の人に勇気を与えるのがお酒だから、旅が好きなアンには今は癒しの時間だろう。

「そういうわけにはいきませんよ、歴代の英雄様に・・・」

 フリートとは微笑みながら「かしこまりました。では私はここで」っと言ってどこへと行ってしまった。
 もしかしたら、魔界で出会うことはできないかもしれない。これだけ膨大な数の魔族の名前を全員覚えることは不可能だし、これだけ広い魔界で会いたいと思っても出会えることはほぼ不可能だろう。
 まあ連絡手段画あればまた別なのだが、ほとんど連絡手段はないからたまたま出くわすという愛の出会いはパーティーでしか無理だ。
 でも、私とプランスの出会いは本当に奇跡そのものだった。

 あ、そうだったアンの元へと話を聞きにいかないと。

 私は再びアンの方向へと歩く。魔力でアンの場所が分かるのだ。
 迷子にならないのも魔力探知のいいところだ。

 そしてアンの元に着くと。一人でお酒を飲んでいた。
 一人でお酒を飲むとは、知り合いがいなったのかもしれない。確かにアンは内気なところがあるから、そうなるのも分かる。

「お姉ちゃん、どうしたの?」

「アン、少し話がしたくてね。」

 私は席に座り、アンの表情をじっと見つめる。彼女は普段、内気で自分から何かを話すことは少ないが、今日は少し様子が違った。彼女が持っているグラスはすでに半分ほど空いていて、少し頬が赤く染まっている。

「酔ってるの?」

 私は軽く尋ねたが、アンは笑顔で首を振った。

「大丈夫よ、まだそこまで飲んでないから。お姉ちゃんこそ、今日は楽しんでる?」

 彼女の無邪気な質問に少し驚いた。アンはこんなにリラックスした様子を見せることがあまりない。今日は特別な日だからかもしれない。だが、私は本題に戻るため、彼女の瞳を見つめ続けた。

「アン、これからどうするのか決めたの?」

 私の問いに、アンは一瞬困惑したような顔をしたが、すぐに視線を外してグラスの中を見つめた。

「うーん…実はまだ迷ってるの。お姉ちゃんと一緒にいたいけど、魔界で何が待ち受けているのか分からないし、それに…私、役に立つかな?」

 彼女の声はいつものように小さく、しかしどこか不安が滲み出ていた。私の妹が自信を持てないことは昔から知っている。でも、そんな彼女を無理に引っ張って行くわけにはいかない。

「アン、無理に決める必要はないよ。魔界に残りたければそれでいいし、一緒に来たいなら私はいつでも歓迎する。ただ、私はアンが自分で決めて欲しいの。」

 アンは少しだけ驚いたような顔をして、私の顔を見た。そして、少し黙って考え込んだ後、小さく頷いた。

「分かった、もう少し考えてみる。でも…たぶん、お姉ちゃんと一緒に行きたいかも。」

 その言葉に、私は心の中でほっとした。アンが私と共に旅を続けたいと思ってくれることは嬉しいが、彼女自身の選択が何より大事だ。

「そう。アンがどんな選択をしても、私は応援するからね。」

 そう言って私は微笑んだ。アンも小さく笑い返してくれたが、その笑顔にはまだ少し迷いが残っているようだった。それでも、彼女が少しずつ自分の道を見つけようとしているのが感じられて、私はそれを信じることにした。

「さて、エールを持ってきたから、乾杯しようか?」

 私は彼女にエールを注ぎ、二人で軽くグラスを合わせた。その瞬間、周囲の賑やかなパーティーの音が一層大きく感じられ、まるで祝福されているかのようだった。
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