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第一章 ヴォルフ・ガーナイン王国編
第8話 Sランクとの戦い
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こんな土壇場で俺は気づいてしまった。……武器を持っていなかったことに!!
そんな事はお構いなしに、スナッシュは消えたように見えるほどの素早い動きで間合いを詰めてきた。
見える!動きは目で追えるが、武器を持っていないと慌てていた俺は初動が遅れてしまった。
カンッ!!という甲高い音が響き、スナッシュの剣は俺の鎧に弾かれてしまった。
驚いたのかスナッシュは一度距離を取り、剣を構える。
私の一撃を弾くとはなんて丈夫な鎧だ。「……あれは」とスナッシュは何かに気付く。
「ちょっと待って!!」と俺はスナッシュに声をかけた。
「どうした。降伏なら受け入れてやる。カウンターに行ってEランクからやるといい」
「違う、武器をまだ持っていない」
「降伏しないのか。なら俺からも言わせてもらう。お前自身の実力を見極めたい、その鎧を脱げ。鎧が無かったらお前は血だらけで床に這いつくばっていたはずだ」
目は俺の動きを捉えていたな。とスナッシュは眼光を鋭くした。
「その鎧はガエラ金属とミスリルを8:2の割合で錬成して作られたという、レアより希少なエピックアイテム。非常に頑丈だが、確か重さは100キロを優に超える代物だったはずだ」
スナッシュの言葉に場内が大いにざわついた。
「気持ちの悪い奴だ。なぜそんなものを着て何事もないように動ける」
気持ち悪いは酷すぎでしょ。と思いつつ俺は鎧を脱いでいった。
ガエラってのはわからないけどミスリルとかはゲームでも高いイメージがあるし……まさかそんな貴重なものだったの!? メイさんに返せって言われそう。
「兜だけは諸事情で脱げない。許してほしい」
そう伝えるとスナッシュは構わない、と承諾した。
「武器を持ってない奴に斬りかかるとは卑怯なクソ野郎だ!」
ナイルが声を上げると、スナッシュは冷静に言い返した。
「何が卑怯だ? お前は魔物を相手にする時でも武器がないからちょっと待ってくれと言うのか?それに、俺は剣を抜いていた。その時点でもう戦いは始まっている。その時に武器を取らなかったのはそいつの勝手だ」
ナイルはグヌヌッといった表情で「チッ」と舌打ちをした。
荒野の風のオルボイさんが俺の剣を使うといい、と手渡してくれた。
「それでは仕切り直しといこう」
スナッシュはスーッと滑らかな動きで剣を構えた。剣の心得がない俺にもわかる。
とても洗練された美しい動きだ。
俺はド素人なので適当に構えるしかない。でもさっきの動きは目で追えた。
攻撃をかわすくらいはできるかもしれない。
隙だらけだな、罠か?とスナッシュは考えていたが、罠でもなんでもない。
構え方なんて習ったこともないので文字通りただの隙だらけなのだ。
回避に意識を傾けて少し仕掛けてみるか。とスナッシュは動き出した。
ヒュン!と消えるような動き。だが凛人には見えていた。
内から外へ日本刀の抜刀術のように斬り出すスナッシュの斬撃を凛人は体をひねりかわした。
スナッシュの流れるような連撃。剣を素早く左手に持ち変え、右手でグリップの先を押し込みながら今度は腹部をめがけて突きを放つ。
凛人はそれを斜め下から剣で強く払いのける。
一瞬、わずかにスナッシュの体勢が崩れ身体が開いた。
今だ!!
「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
凛人はがむしゃらに剣を斜めに振り下ろす。
速いっ!! スナッシュは紙一重でそれをかわし、けん制するように剣を振り一定の距離を取った。
スナッシュは集中するように「フゥーーーー」っと息を吐いた。危なかった。回避に意識を置いていなければ俺は……
凛人の一振りはそれほど強烈だった。
スナッシュは思考を巡らせる。
一見素人のような構えから繰り出されたあの剣速と威力は異常だ……
それにあいつは目と勘が異常に良いようだ。回避を意識していてはおそらく攻撃は通らない。そう考えたスナッシュは「使うか」と呟いた。
スナッシュは突きのような構えを取り、目つきをさらに鋭く変えた。
「因果視!(フェイトサイト)」
スナッシュの目が青白く光る。この技は0.5秒先の行動予測が出来る彼特有のスキルだ。
チームのウィザード、パナメラのスキル、属性の加護付与(Bless Enchant)を併用すると、S+の剣士にも引けを取らない効果を発揮する奥の手。
まさに消えたような高速で動く彼にとっての0.5秒は、普通の剣士の数秒と同じこと。
敵を打ち損じたことがない必殺の技だ。
スナッシュはさっきより速い俊足で一気に間合いを詰める。
突きの構えから繰り出されたスナッシュの剣。それを右に身体をねじってかわそうとしているのがスナッシュには因果視の効果で見えていた。
スナッシュは剣先を巧みに変え、突きではなく凛人の胸に斬撃を食らわせた。
入った!! スナッシュは確信し、この動きを目で追えていたメイも驚いたように目を見開いた。
衝撃で剣を手放してしまう凛人。 しかし!!
「うあああああああああああああああっっ!!!!!!」
凛人の渾身の拳がスナッシュの顔面にめり込む。スナッシュはこの刹那、自分に何が起きたのかわからずにいた。なぜ致命傷の斬撃を喰らったはずの凛人の拳が自分の顔にあるのかがわからなかった。
スナッシュは広い場内の椅子やテーブルをなぎ倒しながら、壁を突き破りギルドの奥へと吹き飛んで行った。
凛人の拳は四本の指が折れ曲がり、グチャグチャになっていたが、光の粒子を纏い治っていく。
会場は騒然となった。冒険者たちは何が起きたのか理解が遅れて黙り込んでいる。
静まり返った場内で、ナイルが声を上げた。
「うおおおおおおおおおっ!!!! あいつやりやがったぁ!!!!!!!」
その声に呼応するように、場内は割れんばかりの歓声に包まれた。
そんな事はお構いなしに、スナッシュは消えたように見えるほどの素早い動きで間合いを詰めてきた。
見える!動きは目で追えるが、武器を持っていないと慌てていた俺は初動が遅れてしまった。
カンッ!!という甲高い音が響き、スナッシュの剣は俺の鎧に弾かれてしまった。
驚いたのかスナッシュは一度距離を取り、剣を構える。
私の一撃を弾くとはなんて丈夫な鎧だ。「……あれは」とスナッシュは何かに気付く。
「ちょっと待って!!」と俺はスナッシュに声をかけた。
「どうした。降伏なら受け入れてやる。カウンターに行ってEランクからやるといい」
「違う、武器をまだ持っていない」
「降伏しないのか。なら俺からも言わせてもらう。お前自身の実力を見極めたい、その鎧を脱げ。鎧が無かったらお前は血だらけで床に這いつくばっていたはずだ」
目は俺の動きを捉えていたな。とスナッシュは眼光を鋭くした。
「その鎧はガエラ金属とミスリルを8:2の割合で錬成して作られたという、レアより希少なエピックアイテム。非常に頑丈だが、確か重さは100キロを優に超える代物だったはずだ」
スナッシュの言葉に場内が大いにざわついた。
「気持ちの悪い奴だ。なぜそんなものを着て何事もないように動ける」
気持ち悪いは酷すぎでしょ。と思いつつ俺は鎧を脱いでいった。
ガエラってのはわからないけどミスリルとかはゲームでも高いイメージがあるし……まさかそんな貴重なものだったの!? メイさんに返せって言われそう。
「兜だけは諸事情で脱げない。許してほしい」
そう伝えるとスナッシュは構わない、と承諾した。
「武器を持ってない奴に斬りかかるとは卑怯なクソ野郎だ!」
ナイルが声を上げると、スナッシュは冷静に言い返した。
「何が卑怯だ? お前は魔物を相手にする時でも武器がないからちょっと待ってくれと言うのか?それに、俺は剣を抜いていた。その時点でもう戦いは始まっている。その時に武器を取らなかったのはそいつの勝手だ」
ナイルはグヌヌッといった表情で「チッ」と舌打ちをした。
荒野の風のオルボイさんが俺の剣を使うといい、と手渡してくれた。
「それでは仕切り直しといこう」
スナッシュはスーッと滑らかな動きで剣を構えた。剣の心得がない俺にもわかる。
とても洗練された美しい動きだ。
俺はド素人なので適当に構えるしかない。でもさっきの動きは目で追えた。
攻撃をかわすくらいはできるかもしれない。
隙だらけだな、罠か?とスナッシュは考えていたが、罠でもなんでもない。
構え方なんて習ったこともないので文字通りただの隙だらけなのだ。
回避に意識を傾けて少し仕掛けてみるか。とスナッシュは動き出した。
ヒュン!と消えるような動き。だが凛人には見えていた。
内から外へ日本刀の抜刀術のように斬り出すスナッシュの斬撃を凛人は体をひねりかわした。
スナッシュの流れるような連撃。剣を素早く左手に持ち変え、右手でグリップの先を押し込みながら今度は腹部をめがけて突きを放つ。
凛人はそれを斜め下から剣で強く払いのける。
一瞬、わずかにスナッシュの体勢が崩れ身体が開いた。
今だ!!
「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
凛人はがむしゃらに剣を斜めに振り下ろす。
速いっ!! スナッシュは紙一重でそれをかわし、けん制するように剣を振り一定の距離を取った。
スナッシュは集中するように「フゥーーーー」っと息を吐いた。危なかった。回避に意識を置いていなければ俺は……
凛人の一振りはそれほど強烈だった。
スナッシュは思考を巡らせる。
一見素人のような構えから繰り出されたあの剣速と威力は異常だ……
それにあいつは目と勘が異常に良いようだ。回避を意識していてはおそらく攻撃は通らない。そう考えたスナッシュは「使うか」と呟いた。
スナッシュは突きのような構えを取り、目つきをさらに鋭く変えた。
「因果視!(フェイトサイト)」
スナッシュの目が青白く光る。この技は0.5秒先の行動予測が出来る彼特有のスキルだ。
チームのウィザード、パナメラのスキル、属性の加護付与(Bless Enchant)を併用すると、S+の剣士にも引けを取らない効果を発揮する奥の手。
まさに消えたような高速で動く彼にとっての0.5秒は、普通の剣士の数秒と同じこと。
敵を打ち損じたことがない必殺の技だ。
スナッシュはさっきより速い俊足で一気に間合いを詰める。
突きの構えから繰り出されたスナッシュの剣。それを右に身体をねじってかわそうとしているのがスナッシュには因果視の効果で見えていた。
スナッシュは剣先を巧みに変え、突きではなく凛人の胸に斬撃を食らわせた。
入った!! スナッシュは確信し、この動きを目で追えていたメイも驚いたように目を見開いた。
衝撃で剣を手放してしまう凛人。 しかし!!
「うあああああああああああああああっっ!!!!!!」
凛人の渾身の拳がスナッシュの顔面にめり込む。スナッシュはこの刹那、自分に何が起きたのかわからずにいた。なぜ致命傷の斬撃を喰らったはずの凛人の拳が自分の顔にあるのかがわからなかった。
スナッシュは広い場内の椅子やテーブルをなぎ倒しながら、壁を突き破りギルドの奥へと吹き飛んで行った。
凛人の拳は四本の指が折れ曲がり、グチャグチャになっていたが、光の粒子を纏い治っていく。
会場は騒然となった。冒険者たちは何が起きたのか理解が遅れて黙り込んでいる。
静まり返った場内で、ナイルが声を上げた。
「うおおおおおおおおおっ!!!! あいつやりやがったぁ!!!!!!!」
その声に呼応するように、場内は割れんばかりの歓声に包まれた。
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