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第二章 オルディア王国編
第39話 知らない美女
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このエルフの少女には、俺が星の大地と繋がっていることがわかるんだろうか。
「そう、この大きな力で、君を守ってあげるから安心して」
「……うん。 本当に酷いこと……しない?」
「しないよ、約束する」
少女は薄く微笑んでくれた。
でも、まだどこかぎこちないというか、その笑顔も朧げに見える。
余程つらい目に遭ったんだろう、こんな子が可哀想に。
とりあえず一安心だけど、この人数の奴隷紋を付けた人間をぞろぞろと引き連れて街を練り歩くわけにはいかないよな。
馬車を手に入れないといけない。
そのことをラジャンベリさんに相談したところ、この馬車を金貨1枚で売ってくれるとのことだ。
馬二頭と荷台が金貨1枚というのは、高いのか安いのかわからないけど助かった。
甘えついでに、どこか間借りできる借家などはないかと聞いてみた。
俺達はベルセフォネを探すためにここへ来た。
その旅の間この人たちを連れて歩くわけにはいかないので、宿屋ではなくどこかこの人たちが安心できる場所が必要だ。
その要望にもラジャンベリはすぐに応えてくれた。
悪人には違いないが、商人としての腕は一流のようだ。
誰も使っていない売り物の屋敷があるということなので、そこを借してもらうことになった。
借りものだけど、オルディアにも拠点が出来たことで心にも少し余裕が出来た気がする。
********
屋敷の場所を聞きラジャンベリと別れた俺たちは、デレノバの街を馬車で走っていた。
馬の扱い方がわからないので、フェリドゥーンに馬車の御者をしてもらって俺は歩いている。
セレイナはフェリドゥーンと一緒に御者台に乗ってもらった。
私も歩きますと断ってきたが、ここは主の前に一人の男として、女性を立てるレディファーストの精神だ。これは譲れない。
まだ数区画しか通っていないが、この国の現状がダイレクトに目に飛び込んでくる。
裕福そうな人たちが着飾って歩いている一方、道端には物乞いをしている人、建物の隙間でうな垂れている人や寝ている人が大勢いる。
違和感が凄い。
この街には"中流層"と呼べる人たちの姿がほとんどいないことに気付いた。金持ちか極貧かの二極化している。
――歩いていると、一人のぼろを着た少年が足元に走って来て、俺の靴を磨きだした。
「ねえ君、磨いてくれなんてお願いしてないんだけど」
「へへ、いいからいいから!」
真剣な少年顔に、俺は馬車を止めてもらった。
「よし、綺麗になった!はい!」少年は笑顔で手を出してきた。
お金をくれということだろう。まだ所々乳歯が抜けていて、歯の生えそろっていないあどけない笑顔だ。
こんな幼い少年が……
「ありがとう、すごく綺麗になったよ!」
俺は少年に銀貨二枚を手渡した。
「え!? こ、こんなに…… いいの!?」
「ああ。それで美味しいものでも食べれば、もっとピカピカに磨けるようになるぜ」
「妹たちにパンとお肉とお菓子と、えーと、果実ジュース買ってあげられるよ!喜ぶだろうなぁ!ありがとうお兄ちゃん!」
少年は太陽のような笑顔で手を振りながら走って行った。
「行こうか」馬車を走らせようとしたその時、あの少年の叫び声が聞こえた。
声の方を見ると、少年が道に倒れている。
「どうした!? 大丈夫か?」俺は慌てて少年へと駆け寄った。
「い、いてて…… お金、取られちゃった…… ふえぇ……」
建物の間へと走り去っていく影が見えた。
「待ってろ、すぐに取り返して来てやるからな」
俺は疾風のごとく男の後を追った。
「はぁ!はぁ! へへ、これでひと月以上は好きなだけ飲み食いできるぜ! ――うおっ!!」
俺は男の襟首をつかみ、後ろへと引き倒した。
「そのお金はあの少年にあげたものだ、返してもらうぞ」
「くっ! うるせえ!! 死ねぇ金持ちが!!!!」
男はナイフを取り出し向かってきたが、俺はその腕を掴み、男の額にデコピンを一撃。男は気絶して仰向けに倒れ込んだ。
「ふう、やれやれ」銀貨を拾い帰ろうとすると、路地にいた人たちが這い寄ってきた。
「子供にお金をあげたって本当かい? 頼む、俺にも……頼む」
「俺たちにも、恵んでくれ……」
「もう10日以上なにも食べてないの……お願い、せめてこの子にだけでも」
血肉を求めるゾンビの群れのように、人々は俺にすがりついてくる。
「……わかりました。みなさん落ち着いてください」
俺は、地に膝をつき必死に懇願する人々の姿に酷くいたたまれなくなり、その場にいた10人ほどに銀貨を一枚ずつ渡した。
「あ、ありがとうございます」
「ああ、神よ……これでまた生きることが出来ます」
か細く寄せられる感謝の言葉たちに、俺の心は諸手を挙げて喜べなかった。
路地から出ると、フェリドゥーンとセレイナが待っていた。
フェリドゥーンたちは俺にいう。
「リント様、あのような行為はあまり望ましいものではないかと」
「凛人さん、私もそう思います。お辛いでしょうが」
「――うん。そうだね……」
二人は間違っていない。
その場しのぎのことをしても何も解決しない。逆に半端な善意がその人を苦しめることもある。
あの人たちは、そのうちまた飢えて苦しむんだ。
俺は少年に銀貨を渡し、屋敷へと向かった。
********
ラジャンベリの屋敷はなかなかのものだった。
エブンズダールの屋敷ほどではないけど、これならみんなの仮住まいとしては十分だ。
「みなさん、ここでしばらくの間過ごしてもらうことになると思います。自由にしていてください」
奴隷のみんなは屋敷を見て驚いている。
街の情勢を見るに、きっとこの人たちも裕福な出ではないのだろう。
「ほ、本当にここに住んでていいんですかい?」
30代ほどの男性が信じられないといった声でいった。
「はい。必要なものは揃えますので、何でも言ってくださって結構です」
女性たちも身を寄せ合って屋敷を見上げている。
あとは、夕食の ――ん?
気づくと、エルフの少女が俺のフードマントの裾を掴んで横に立っていた。
とりあえず信用はしてもらえてる様だ。俺は娘が出来たようでなんだかうれしかった。
「もうすぐ夕方なので、夕食の買い出しに行こうと思うんですが何か食べたいものは――」
そういうと、先ほどの男性が「それなら」と前へ出てきた。
「こう見えて私は元料理人でして。夕食なら私が作りましょう」
「そうなんですか!それは助かります!」
女性陣にはキッチンの手伝いをお願いして、俺は夕食の買い出しに街へと向かうことにした。
エルフの少女がなぜか俺から離れないので、一緒に連れて行くことになった。
「そういえば名前聞いてなかったね、俺は凛人」
「――セフィリア……です」
セフィリア。彼女にとても似合っていて綺麗な名前だ。
「それじゃあ行こうか、セフィリア」
エルフの耳は目立つ。念のため、俺のフードマントをセフィリアに着せて俺たちは街へ向かった。
********
―――夕日が顔を隠し、この国で初めての夜を迎えた。
元料理人の男性の料理がテーブルへと並ぶ。
「おかわりはたーんとありますから、じゃんじゃん食べてくだせえ!」
大量に並ぶ料理を見て、女性陣たちもナイフとフォークを持って固まっている。
「遠慮せずに食べてください。これは命令ですよ」俺は冗談交じりにいった。
「――で、では、ありがたくごちそうになります」
料理を口に運んだ瞬間、女性たちの顔が驚きと歓喜に包まれた。
人はやっぱり美味しいものを食べている時が一番いい顔になる。
さて、俺もごちそうになるかな。これは鶏肉かな?
チキンソテーを食べた瞬間、俺は何かに気付きかけた。
「あれ? これって」
「ご主人、お気に召しましたか?それは私の得意料理で、テレスバードの香草焼きでさぁ」
テレスバードの香草焼き?どこかで聞いたことがあるような……
まあいいか。俺はテーブルに並ぶ料理を心行くまで堪能した。
――賑やかな夕食も終わり、夜も更けてきた。
明日はベルセフォネを探しに旅に出るから、少し早いけど寝ることにしよう。
セレイナの話しだと、ここから南東の方角に反応があるらしい。アルマの動向も気になるし、持ってきた通信魔導具で一度連絡を取ってみようか――
ベッドの中でそんなことを考えてると、ドアの開く音が部屋に響いた。
「――だれだ!」
俺が布団から飛び起きると、セフィリアが立っていた。
「ご、ごめんなさい…… 1人だと嫌な夢を見て眠れなくて……」
「なんだセフィリアか。1人で眠れないならこっちへおいで。セレイナもいるけど、俺でいいのかい?」
「――うん。 ここがいい」
ベッドに、俺とセフィリアは横たわった。
2人でも大きすぎるキングサイズのベッドだけど、セフィリアは俺にくっつくようにして目を閉じた。
年齢は23でも、見た目はまだ子供だ。エルフの年感覚はよくわからないけど、まだ親が恋しい年ごろなんだろう。
背中から伝わる人肌のおかげか、俺もまぶたが重くなってきていつの間にか眠りに落ちて行った。
――鳥のさえずる声が聞こえる。もう朝か。
セフィリアのぬくもりのおかげか、いつもより深い眠りが出来た気がする。
「うーん、起きるか」 ムニュ
ん? ムニュ…………??
横に投げた俺の手が、何か柔らかいものに触れた。
ああ……なんと心地いい感触。 セフィリアか?
「あ、ごめん。セフィリ……アアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
なんということでしょう。
俺の横にはそれはそれは美しい、見ず知らずの女性が無防備な姿で横たわっていたそうな……
「そう、この大きな力で、君を守ってあげるから安心して」
「……うん。 本当に酷いこと……しない?」
「しないよ、約束する」
少女は薄く微笑んでくれた。
でも、まだどこかぎこちないというか、その笑顔も朧げに見える。
余程つらい目に遭ったんだろう、こんな子が可哀想に。
とりあえず一安心だけど、この人数の奴隷紋を付けた人間をぞろぞろと引き連れて街を練り歩くわけにはいかないよな。
馬車を手に入れないといけない。
そのことをラジャンベリさんに相談したところ、この馬車を金貨1枚で売ってくれるとのことだ。
馬二頭と荷台が金貨1枚というのは、高いのか安いのかわからないけど助かった。
甘えついでに、どこか間借りできる借家などはないかと聞いてみた。
俺達はベルセフォネを探すためにここへ来た。
その旅の間この人たちを連れて歩くわけにはいかないので、宿屋ではなくどこかこの人たちが安心できる場所が必要だ。
その要望にもラジャンベリはすぐに応えてくれた。
悪人には違いないが、商人としての腕は一流のようだ。
誰も使っていない売り物の屋敷があるということなので、そこを借してもらうことになった。
借りものだけど、オルディアにも拠点が出来たことで心にも少し余裕が出来た気がする。
********
屋敷の場所を聞きラジャンベリと別れた俺たちは、デレノバの街を馬車で走っていた。
馬の扱い方がわからないので、フェリドゥーンに馬車の御者をしてもらって俺は歩いている。
セレイナはフェリドゥーンと一緒に御者台に乗ってもらった。
私も歩きますと断ってきたが、ここは主の前に一人の男として、女性を立てるレディファーストの精神だ。これは譲れない。
まだ数区画しか通っていないが、この国の現状がダイレクトに目に飛び込んでくる。
裕福そうな人たちが着飾って歩いている一方、道端には物乞いをしている人、建物の隙間でうな垂れている人や寝ている人が大勢いる。
違和感が凄い。
この街には"中流層"と呼べる人たちの姿がほとんどいないことに気付いた。金持ちか極貧かの二極化している。
――歩いていると、一人のぼろを着た少年が足元に走って来て、俺の靴を磨きだした。
「ねえ君、磨いてくれなんてお願いしてないんだけど」
「へへ、いいからいいから!」
真剣な少年顔に、俺は馬車を止めてもらった。
「よし、綺麗になった!はい!」少年は笑顔で手を出してきた。
お金をくれということだろう。まだ所々乳歯が抜けていて、歯の生えそろっていないあどけない笑顔だ。
こんな幼い少年が……
「ありがとう、すごく綺麗になったよ!」
俺は少年に銀貨二枚を手渡した。
「え!? こ、こんなに…… いいの!?」
「ああ。それで美味しいものでも食べれば、もっとピカピカに磨けるようになるぜ」
「妹たちにパンとお肉とお菓子と、えーと、果実ジュース買ってあげられるよ!喜ぶだろうなぁ!ありがとうお兄ちゃん!」
少年は太陽のような笑顔で手を振りながら走って行った。
「行こうか」馬車を走らせようとしたその時、あの少年の叫び声が聞こえた。
声の方を見ると、少年が道に倒れている。
「どうした!? 大丈夫か?」俺は慌てて少年へと駆け寄った。
「い、いてて…… お金、取られちゃった…… ふえぇ……」
建物の間へと走り去っていく影が見えた。
「待ってろ、すぐに取り返して来てやるからな」
俺は疾風のごとく男の後を追った。
「はぁ!はぁ! へへ、これでひと月以上は好きなだけ飲み食いできるぜ! ――うおっ!!」
俺は男の襟首をつかみ、後ろへと引き倒した。
「そのお金はあの少年にあげたものだ、返してもらうぞ」
「くっ! うるせえ!! 死ねぇ金持ちが!!!!」
男はナイフを取り出し向かってきたが、俺はその腕を掴み、男の額にデコピンを一撃。男は気絶して仰向けに倒れ込んだ。
「ふう、やれやれ」銀貨を拾い帰ろうとすると、路地にいた人たちが這い寄ってきた。
「子供にお金をあげたって本当かい? 頼む、俺にも……頼む」
「俺たちにも、恵んでくれ……」
「もう10日以上なにも食べてないの……お願い、せめてこの子にだけでも」
血肉を求めるゾンビの群れのように、人々は俺にすがりついてくる。
「……わかりました。みなさん落ち着いてください」
俺は、地に膝をつき必死に懇願する人々の姿に酷くいたたまれなくなり、その場にいた10人ほどに銀貨を一枚ずつ渡した。
「あ、ありがとうございます」
「ああ、神よ……これでまた生きることが出来ます」
か細く寄せられる感謝の言葉たちに、俺の心は諸手を挙げて喜べなかった。
路地から出ると、フェリドゥーンとセレイナが待っていた。
フェリドゥーンたちは俺にいう。
「リント様、あのような行為はあまり望ましいものではないかと」
「凛人さん、私もそう思います。お辛いでしょうが」
「――うん。そうだね……」
二人は間違っていない。
その場しのぎのことをしても何も解決しない。逆に半端な善意がその人を苦しめることもある。
あの人たちは、そのうちまた飢えて苦しむんだ。
俺は少年に銀貨を渡し、屋敷へと向かった。
********
ラジャンベリの屋敷はなかなかのものだった。
エブンズダールの屋敷ほどではないけど、これならみんなの仮住まいとしては十分だ。
「みなさん、ここでしばらくの間過ごしてもらうことになると思います。自由にしていてください」
奴隷のみんなは屋敷を見て驚いている。
街の情勢を見るに、きっとこの人たちも裕福な出ではないのだろう。
「ほ、本当にここに住んでていいんですかい?」
30代ほどの男性が信じられないといった声でいった。
「はい。必要なものは揃えますので、何でも言ってくださって結構です」
女性たちも身を寄せ合って屋敷を見上げている。
あとは、夕食の ――ん?
気づくと、エルフの少女が俺のフードマントの裾を掴んで横に立っていた。
とりあえず信用はしてもらえてる様だ。俺は娘が出来たようでなんだかうれしかった。
「もうすぐ夕方なので、夕食の買い出しに行こうと思うんですが何か食べたいものは――」
そういうと、先ほどの男性が「それなら」と前へ出てきた。
「こう見えて私は元料理人でして。夕食なら私が作りましょう」
「そうなんですか!それは助かります!」
女性陣にはキッチンの手伝いをお願いして、俺は夕食の買い出しに街へと向かうことにした。
エルフの少女がなぜか俺から離れないので、一緒に連れて行くことになった。
「そういえば名前聞いてなかったね、俺は凛人」
「――セフィリア……です」
セフィリア。彼女にとても似合っていて綺麗な名前だ。
「それじゃあ行こうか、セフィリア」
エルフの耳は目立つ。念のため、俺のフードマントをセフィリアに着せて俺たちは街へ向かった。
********
―――夕日が顔を隠し、この国で初めての夜を迎えた。
元料理人の男性の料理がテーブルへと並ぶ。
「おかわりはたーんとありますから、じゃんじゃん食べてくだせえ!」
大量に並ぶ料理を見て、女性陣たちもナイフとフォークを持って固まっている。
「遠慮せずに食べてください。これは命令ですよ」俺は冗談交じりにいった。
「――で、では、ありがたくごちそうになります」
料理を口に運んだ瞬間、女性たちの顔が驚きと歓喜に包まれた。
人はやっぱり美味しいものを食べている時が一番いい顔になる。
さて、俺もごちそうになるかな。これは鶏肉かな?
チキンソテーを食べた瞬間、俺は何かに気付きかけた。
「あれ? これって」
「ご主人、お気に召しましたか?それは私の得意料理で、テレスバードの香草焼きでさぁ」
テレスバードの香草焼き?どこかで聞いたことがあるような……
まあいいか。俺はテーブルに並ぶ料理を心行くまで堪能した。
――賑やかな夕食も終わり、夜も更けてきた。
明日はベルセフォネを探しに旅に出るから、少し早いけど寝ることにしよう。
セレイナの話しだと、ここから南東の方角に反応があるらしい。アルマの動向も気になるし、持ってきた通信魔導具で一度連絡を取ってみようか――
ベッドの中でそんなことを考えてると、ドアの開く音が部屋に響いた。
「――だれだ!」
俺が布団から飛び起きると、セフィリアが立っていた。
「ご、ごめんなさい…… 1人だと嫌な夢を見て眠れなくて……」
「なんだセフィリアか。1人で眠れないならこっちへおいで。セレイナもいるけど、俺でいいのかい?」
「――うん。 ここがいい」
ベッドに、俺とセフィリアは横たわった。
2人でも大きすぎるキングサイズのベッドだけど、セフィリアは俺にくっつくようにして目を閉じた。
年齢は23でも、見た目はまだ子供だ。エルフの年感覚はよくわからないけど、まだ親が恋しい年ごろなんだろう。
背中から伝わる人肌のおかげか、俺もまぶたが重くなってきていつの間にか眠りに落ちて行った。
――鳥のさえずる声が聞こえる。もう朝か。
セフィリアのぬくもりのおかげか、いつもより深い眠りが出来た気がする。
「うーん、起きるか」 ムニュ
ん? ムニュ…………??
横に投げた俺の手が、何か柔らかいものに触れた。
ああ……なんと心地いい感触。 セフィリアか?
「あ、ごめん。セフィリ……アアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
なんということでしょう。
俺の横にはそれはそれは美しい、見ず知らずの女性が無防備な姿で横たわっていたそうな……
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