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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
18.従魔契約に割り込まれます。
しおりを挟む迷宮に迷い込んだ私たちは、攻略する最中に鬼火の群れに遭遇した。
一触即発ではあったものの、色々あって鬼火達を従魔として迎え入れることとなった。
まぁ、従魔として契約すれば転移陣で一緒に移動出来るだろうし、地上に出た後に頃合いを見て契約解除すれば良いだろう。
というか、なんだかこの階層に来て6日くらい経っている様な気がするけど……気のせいだよな?
とにかく、今は従魔契約だ。後で解除するし、適当な呼び名をつけるか。
「よし、まずお前の名は……」
「「(ガシッ)ちょっとその契約待った。」」
「………ん?」
止められた。
「えっと……何かな?」
「お前……まさか、ここにいる鬼火全員と従魔契約するつもりか……?」
「えっ?……ダメなのか?」
「いやダメとかそういう問題じゃなくてですね……ちょっと、そこの鬼火さん?」
《ソレガシの事ですかな?》
「はい。簡潔に申しまして……従魔契約をするのは、あなただけにして貰えませんか?」
《はて?ソレガシだけですか?》
「えぇ。見たところ、他の皆さんはあなたの指示には従っている様ですし、あなたが同胞の皆さんを束ねる長にあたるのでは?」
《いかにも、ソレガシがここの同胞達を束ねております。》
「では、指示系統の構築という点でもあなたを介した方が都合が良いでしょうし、そもそも人族にとってあなた方は脅威です。それを大勢従えているとなるとアレクさんの王都内での立ち位置は相当危なくなってしまいます。」
《危ないと言いますと?》
「まず、国家に反逆する因子と誤解されかねません。他にも王都内の貴族が難癖をつけてきたり、籠絡しようとするでしょう。さらに、アレクさんは冒険者として冒険者ギルドに登録しておりますが、まだ階級はあまり高くないです。故に、確実に他の冒険者達に絡まれるでしょう。」
《なんと……それは厄介ですな。》
「えぇ。人の世とは厄介なものなんです。」
《しかし、そうなるとソレガシと契約する事も同じ事なのでは?》
「いえ、人の世では鬼火が群れを成す事は知られていますが、明確な上下関係を構築している事までは周知されていません。冒険者ギルド……いえ、人の世ではあなたのことを1体の鬼火としてしか捉えませんのであなただけならさして問題にはなりません。」
《なるほど……しかし、言っては何ですがそもそも秘匿すれば済む話では?》
「それが出来れば1番良いのですが………人族には鑑定というスキルがありましてね。高度な鑑定だと契約している従魔まで開示されることがあるんです。万が一の事態を考えると、あなただけの方が良いのではないかと思います。」
《確かに………わかりました。従魔契約を行うのは、ソレガシだけに致します。数々の助言、誠にありがとうございました。》
「いえ、お役に立てて良かったです。」
なんだろう。契約する本人を差し置いて、話が進められていく。まぁ、正直助かるけど。
それにしても、相変わらずオルブは頭がキレるな。けど、重大な問題が残っている。
「けどオルブ?従魔契約してない鬼火達はどうやって迷宮から連れ出すんだ?お前言ってたよな?触れてでも居ない限り魔物は転移陣の判定に入らないって。」
「えぇ、そうです。しかし、装備品なら判定に入ります。」
「というと………?」
「こちらの皆さんは休眠状態に入れるって言ってましたよね?休眠して貰った上で次元鍵に入れれば良いんです。」
「……入るかな?生き物は入らないんじゃ無かったっけ?」
「通常のマジックバックにも気絶ないしは仮死状態の魔物を入れる事がありますから問題ないですよ。まぁ、その場合は身柄がアレクさんの預かりになりますのでそこは信用して貰うしかないですが……」
《了解致しました。皆よ、休眠の準備だ。》
“「「「「「「(ボボボッボッボッ……シュゥゥゥ……)」」」」」」“
良いんだ……そして従うんだ……本当に潔いな。
「それじゃ、早速回収しちゃってください。」
「あ…あぁ、わかった。」
オルブに促されて収納を開始する。
それにしても、さっきのオルブの発言はあながち無視出来ない。鑑定スキルか……リーシャさんにも勘繰られたし、より一層気をつけないとな。
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