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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
25.テルマの提案を聞きます。
しおりを挟む〈ヴォン〉
迷宮に迷い込んだ私たちは、順調に攻略を進めていたが、門限が迫っているので急遽迷宮RTAに切り替える事にした。
けど、迷宮RTAと言いつつ、大分手間取っているな。
「テルマ」
「オッケー(スン)」
話が早くて助かる。
「……わかったぞ。こっから1キロ先、ここのも何かが居座ってるみたいだ。」
今回は大分近いんだな。しかも魔物有りか。
2人を抱えたままの戦闘は避けたい。となると、一旦ここに置いていく方が良いか。カンデラを護衛につければ、ほとんどの魔物は撃退出来るだろうし、何だったらテルマのハクエンでも対処は可能だろう。
まず、私が先行して転移陣前の魔物を討伐。
その後、ここまで戻って来て2人とカンデラを携えて再び転移陣まで直行する。
転移後も同様のやりとりをしていけば、回りくどいが安全且つ確実に各階層を踏破出来るだろう。
となると、先に説明しておくか。
「テルマ、オルブ、カンデラ。話が…」
「待て。俺に提案がある。先に聞いてくれ。」
「提案?」
「俺がオルブを背負って追いかける。お前はカンデラを連れて先行してくれ。」
「えっ?」
「魔物との戦闘が避けられない以上、俺らを抱えたままだと戦い辛いだろ?それとも、またカンデラを咥えて運ぶつもりか?」
「いや、その提案は有り難いんだけど……着いて来れるか?」
「アレク?お前は忘れているかもだけど、1週間前に火災現場へ直行したお前に追いついたのは誰だ?何なら、今日オルブを助ける為に一緒に駆け出して並走してたのは誰だ?」
あー……そういえば、割と速度を出してたのに余裕で着いてきてたし、走りながら救出のやりとりもしてたな。
「俺は、いつまでもお前に運ばれる御荷物って訳じゃない。任せて貰おうか。」
「………そうだな。よし、頼む。」
テルマのお陰で大分楽になりそうだ。
「というか……どっちにしろ僕って運ばれる前提なんですね。」
《ソレガシに至っては、文字通りの御荷物でありますな。》
「………」
う~ん、今のやりとり……ちょっと配慮が足りなかったみたいだな。
「誰にでも得手不得手はある。気にするな。」
「あ…はい。」
《承知致しました。》
幸い、テルマがフォローしてくれたけど……今度からは気をつけよう。
「それじゃ……オルブ、負ぶされろ。」
「はい、宜しくです。(ヒシッ)」
《さてさて、ソレガシはどう致しましょうか?》
「それなんだけどよぉ?出番が来るまで、カンデラも休眠状態になってアレクのポケットかどっかに入っとけば良いんじゃね?」
「いや、それは流石に…」
《承知致しました。》
“「(フッ……ポトッ)」“
そうだった。そういえばコイツは、潔い奴だったな。
「………(ヒョイッ)」
改めて見ると、休眠状態の鬼火ってビー玉ぐらいのサイズなんだよなぁ。
「………(スッ)」
次元鍵に入れるのは……何というか、違う気がするので、服のポケットに入れる。
「……さて、じゃあ……行くぞ!」
「おう!」
さてさて……この階層には、何がいるのやら。
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