33 / 191
1章-1節.薬師の名門ブレルスクに入学した私は…
24.退学するまで暴れます。
しおりを挟む
私はアレク。この学園に通う生徒だ。
だが、恐らく今日が最後の登校日になる事だろう。
何故かって?退学するからだ。
先に行っておくが、これは自主退学ではない。
あくまでも、学園側の判断で退学処分が下されるのだから、決して自主退学ではない。
今日は、その退学通知が掲示板に張り出されると聞いたから、それを確認しに来た。
まぁ、悔いはないよ。それなりに充実した学園生活を送れたと思うから。
長い様で短い学園生活だったな。
こうしていると、あの日を思い出す。この王都の学園への入学を決意した1ヶ月前のあの日を。
当たり前だけど、あの時はこうなるとは全然思わなかった。
あれは…確か1ヶ月くらい前だったか。最初は、あんまり乗り気じゃなかったっけな。
「……長い様で、短い1ヶ月だった。」
けど……
「……短い様で、長い1週間だった。」
特に、ここ1週間は尚のこと長く感じた。それまでは、ただただ虚に日々を過ごすばかりだったってことだよな。
「……よし、着いた。」
大荷物を背負ってやっとの事で掲示板の前にたどり着いた。
教室のみんなにこれを渡す前に、確認しておく事にしたからだ。
多分、ここで覚悟を決めないと別れを切り出せない。
「………」
我ながら女々しいもんだ。ここにきて、名残り惜しさを感じてしまうとは……
きっと、あの時に行動しなければこんな名残り惜しさを感じる事はなかっただろう。
だからこそ思う。あの時に行動して良かった……と。
「……ふぅ………よし!」
さて、判決は………
【件アレクを、1ヶ月間の停学処分に処す。】
他の掲示物を押し退け、当てつけの如くやや大きめに張り出された張り紙には、デカデカとそう書かれていた。
「…………」
……どんだけ、退学の決定に時間をかけんだよ。色々と煽ったからその審議についても時間が掛かっているのか?昨日の一件で余計ややこしくなったか??流石にそれは馬鹿すぎる。
「一体、いつになったら退学になるんだよ。」
「(ヒョコッ)それは無いと思うぞ?」
「どういう意味だ?」
「あれ?………驚かないのか?」
「茶化すな。いいから答えろ。『それはない』ってどういう事だ?」
「………」
脅かしが失敗して、少し不服そうにしながらも、テルマは訳を話し始めた。
「退学させるつもりなら、最初からそう書いてる。つまり、今回の件はこれでチャラって事だな。」
「え゛……?」
あんなに色々やったのに、停学を1ヶ月食らうだけ?
「……何が目的なんだ?」
「決まってんだろ。自主退学に追い込む為だ。」
「なっ……」
「気に食わない奴が居ても、退学処分には出来ない。あいつらはプライドが高いから、自分達の手に負えないと認めたく無いんだよ。だから、特に気に食わない奴にはプレッシャーをかけて自主退学に追い込む。それが、ここのやり方だ。」
「……つまり、停学にする事で授業の遅れによるプレッシャーをかけて落第か自主退学させるのが目的って訳か。」
「そういう事だ。」
だとすれば……とんでもない悪手だろう。
停学にされた所で、私には何の圧力も掛からない。学生寮ではないから謹慎状態にならないし、学園の図書館の文書は全て頭に入ってるから授業の遅れも起こらない。
そもそも、代理で授業を行っている事実を確認した時点で、既に授業内容を習熟しているとは考えなかったのだろうか。寧ろ逆効果だ。無意味どころか、さらに自習の時間を与える様なものだからな。
そっちが本命に見せかけて、別の思惑があると考えるのが妥当だろう。
例えば、私を自主退学させるアイデアを見つけるまでの間、これ以上他のクラスメイトが教員以上の教養を身に付けない様に抑え込む為の時間稼ぎとか。じゃなきゃ停学期間中の私にメリットが大きすぎる。
「………」
「どうした?」
「いや……中々手こずりそうだと思ってな。」
そうなると、学校側の裁量による退学は期待出来ないな。
これは、なんとか退学にされる他の方法を考える必要がありそうだ。
まぁ、それはおいおい考える事にしよう。
取り敢えず……
「じゃあテルマ(ドサッ)これよろしく。」
「おう……(ズシッ)っ……!?」
退学するまでに間に合うか些か不安でもあったが、何とか完成が間に合ったそれを手渡す。
「私の代わりに、こいつをクラスのみんなに配ってくれ。」
「な…中身は?」
「私特製のテキストだ。」
そもそも、本来の授業計画では到底間に合うとは思えなかった。私が退学した後、残された彼らに再び苦行が課せられるのも気がかりだった。
そこで、秘策を用意しておいた。
まず、仮眠の時間を設けた。まともな頭で授業を受けてもらうためだ。
その後、授業概要をざっくりと教えた。あくまでも、効率重視で沿革だけを掻い摘んだ内容だ。
そして、小テストを実施する。順位を決めるためのテストではない。わからない所を洗い出すためのテストだ。
そうして洗い出した各々のわからない所をまとめたのが、このテキストだ。
ただわかりやすい解説を文字に起こしただけではない。各々に合ったわかりやすい解説と表現を用いて読み物として出来るだけ楽しんで読める様に工夫した。
まぁ……その結果、若干重みと厚みのあるテキストになってしまったけれども。
この重厚なテキストで、彼らの空白を少しでも埋められれば良いんだが……
「自分で持って行かないのか?」
「馬鹿言え。私は停学を食らったんだ。ノコノコ教室になんて行けるかよ。」
本当は、気恥ずかしいだけだ。どんな顔して会えば良いかわからない。
「しかし、まぁ……まさか、まだ残る事になるとはな。」
「良かったじゃんかアレク。停学が明けたら、また学園に通えるだろ?」
「良いもんか。上の連中からの注目を無駄に集めただけだよ。」
「何だ?嬉しそうじゃないどころか、随分と不服そうじゃないか?」
「当たり前だ。これから権力闘争に巻き込まれて、てんやわんやになる学園生活が目に見える様だ。そもそも、退学にされる為にわざわざあんな小芝居まで打ったのにとんだ骨折り損だった。」
「……は??何言ってんだ?」
「そもそも、ここに通って学べる事はもう無い。図書館で本を読んだ方がよっぽど勉強になる。」
「あ~、確かにその通りだな。けど、それなら何で入学なんてしたんだ?」
「入学なんてするつもり無かったよ。けど、故郷の……友人に説得されちゃってさ。」
「お~ん?それなら定期テストを白紙で出して落第するか、いっそのことさっさと自主退学したら良かったんじゃねぇか?」
「出来ないんだよ。例の友人から故郷を出る直前に『やるからには全力を尽くせよ?』って釘を刺されてさ。」
「ちゃっかりしてんな。だからって、退学にされたら同じ事じゃないか?」
「全力を尽くせって言われただけだ。つまり、全力を尽くした行動の結果が退学になったなら言い訳が出来る。『やるだけやったけど、ダメだった』って。」
「……なるほど?」
「それなのにあの腰抜け共が……体裁なんて気にせずさっさと退学にしろってんだ全く。」
退学になると思って色々準備してた私がバカみたいじゃないか。
「けど、俺的にはアレクとまた通えるってのは嬉しいがな。」
「………」
「お?照れてんのか??」
「………別に。」
「の割には、声がうわずっていないか?」
「………(テクテクテク)」
「あっおい!待てって!悪かった!!流石に言い過ぎたよ!だから無言でどっか行こうとするな!!」
それにしても、入学して1ヶ月もしない内に停学処分を食らうとはな。
けど、これでやる事は決まった。
これからどんどん停学を喰らいまくろう。授業の遅れは気にしなくて良いからどんどん教員達のミスを指摘して、今回と同じ様に停学を受けまくろう。そうすれば、流石に厄介払いの為に退学にされるだろ。
「1ヶ月後、再び戻るまで私の授業は休講だ。」
「っ!」
「だが、約束する。私が戻った時、まだ教員達が無知を奮っていたならば、私は再び教壇に立つ。」
こうなったら、とことん暴れてやろうじゃないか。
「それまで、渡したテキストを熟読して予習と復習をする様に……そう、彼らに伝えてくれ。」
彼らに進む意欲があるのならば、例え私が学園を去ろうとも、今度は彼らの手によって教員共の思惑は打ち砕かれる事になるだろう。その瞬間を目の当たりに出来ないのは……非常に残念だが。
「……わかった。必ず伝える。」
「じゃ、また1ヶ月後にな。」
「あぁ、またな!」
……てな訳で
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。
だからカイル…もう少しだけ待っててくれ。土産話をたくさん持って帰るからな。
そう胸に誓った私は、学園を去り薬慈院へ…
「おいアレク!」
「……なんだ?(クルッ)」
「…手伝ってくんね?俺には…その……(ググッ)…荷が、重いわ。物理的に。」
「………」
一応節目なんだから、カッコ良く立ち去らせてくれないかな?
「………教室の前までで良いか?」
「…すまん。」
今度から、もっと薄く作るか。
そんなこんなで、私の学園生活はもう少し続きそうです。
1章.入学編………end.
だが、恐らく今日が最後の登校日になる事だろう。
何故かって?退学するからだ。
先に行っておくが、これは自主退学ではない。
あくまでも、学園側の判断で退学処分が下されるのだから、決して自主退学ではない。
今日は、その退学通知が掲示板に張り出されると聞いたから、それを確認しに来た。
まぁ、悔いはないよ。それなりに充実した学園生活を送れたと思うから。
長い様で短い学園生活だったな。
こうしていると、あの日を思い出す。この王都の学園への入学を決意した1ヶ月前のあの日を。
当たり前だけど、あの時はこうなるとは全然思わなかった。
あれは…確か1ヶ月くらい前だったか。最初は、あんまり乗り気じゃなかったっけな。
「……長い様で、短い1ヶ月だった。」
けど……
「……短い様で、長い1週間だった。」
特に、ここ1週間は尚のこと長く感じた。それまでは、ただただ虚に日々を過ごすばかりだったってことだよな。
「……よし、着いた。」
大荷物を背負ってやっとの事で掲示板の前にたどり着いた。
教室のみんなにこれを渡す前に、確認しておく事にしたからだ。
多分、ここで覚悟を決めないと別れを切り出せない。
「………」
我ながら女々しいもんだ。ここにきて、名残り惜しさを感じてしまうとは……
きっと、あの時に行動しなければこんな名残り惜しさを感じる事はなかっただろう。
だからこそ思う。あの時に行動して良かった……と。
「……ふぅ………よし!」
さて、判決は………
【件アレクを、1ヶ月間の停学処分に処す。】
他の掲示物を押し退け、当てつけの如くやや大きめに張り出された張り紙には、デカデカとそう書かれていた。
「…………」
……どんだけ、退学の決定に時間をかけんだよ。色々と煽ったからその審議についても時間が掛かっているのか?昨日の一件で余計ややこしくなったか??流石にそれは馬鹿すぎる。
「一体、いつになったら退学になるんだよ。」
「(ヒョコッ)それは無いと思うぞ?」
「どういう意味だ?」
「あれ?………驚かないのか?」
「茶化すな。いいから答えろ。『それはない』ってどういう事だ?」
「………」
脅かしが失敗して、少し不服そうにしながらも、テルマは訳を話し始めた。
「退学させるつもりなら、最初からそう書いてる。つまり、今回の件はこれでチャラって事だな。」
「え゛……?」
あんなに色々やったのに、停学を1ヶ月食らうだけ?
「……何が目的なんだ?」
「決まってんだろ。自主退学に追い込む為だ。」
「なっ……」
「気に食わない奴が居ても、退学処分には出来ない。あいつらはプライドが高いから、自分達の手に負えないと認めたく無いんだよ。だから、特に気に食わない奴にはプレッシャーをかけて自主退学に追い込む。それが、ここのやり方だ。」
「……つまり、停学にする事で授業の遅れによるプレッシャーをかけて落第か自主退学させるのが目的って訳か。」
「そういう事だ。」
だとすれば……とんでもない悪手だろう。
停学にされた所で、私には何の圧力も掛からない。学生寮ではないから謹慎状態にならないし、学園の図書館の文書は全て頭に入ってるから授業の遅れも起こらない。
そもそも、代理で授業を行っている事実を確認した時点で、既に授業内容を習熟しているとは考えなかったのだろうか。寧ろ逆効果だ。無意味どころか、さらに自習の時間を与える様なものだからな。
そっちが本命に見せかけて、別の思惑があると考えるのが妥当だろう。
例えば、私を自主退学させるアイデアを見つけるまでの間、これ以上他のクラスメイトが教員以上の教養を身に付けない様に抑え込む為の時間稼ぎとか。じゃなきゃ停学期間中の私にメリットが大きすぎる。
「………」
「どうした?」
「いや……中々手こずりそうだと思ってな。」
そうなると、学校側の裁量による退学は期待出来ないな。
これは、なんとか退学にされる他の方法を考える必要がありそうだ。
まぁ、それはおいおい考える事にしよう。
取り敢えず……
「じゃあテルマ(ドサッ)これよろしく。」
「おう……(ズシッ)っ……!?」
退学するまでに間に合うか些か不安でもあったが、何とか完成が間に合ったそれを手渡す。
「私の代わりに、こいつをクラスのみんなに配ってくれ。」
「な…中身は?」
「私特製のテキストだ。」
そもそも、本来の授業計画では到底間に合うとは思えなかった。私が退学した後、残された彼らに再び苦行が課せられるのも気がかりだった。
そこで、秘策を用意しておいた。
まず、仮眠の時間を設けた。まともな頭で授業を受けてもらうためだ。
その後、授業概要をざっくりと教えた。あくまでも、効率重視で沿革だけを掻い摘んだ内容だ。
そして、小テストを実施する。順位を決めるためのテストではない。わからない所を洗い出すためのテストだ。
そうして洗い出した各々のわからない所をまとめたのが、このテキストだ。
ただわかりやすい解説を文字に起こしただけではない。各々に合ったわかりやすい解説と表現を用いて読み物として出来るだけ楽しんで読める様に工夫した。
まぁ……その結果、若干重みと厚みのあるテキストになってしまったけれども。
この重厚なテキストで、彼らの空白を少しでも埋められれば良いんだが……
「自分で持って行かないのか?」
「馬鹿言え。私は停学を食らったんだ。ノコノコ教室になんて行けるかよ。」
本当は、気恥ずかしいだけだ。どんな顔して会えば良いかわからない。
「しかし、まぁ……まさか、まだ残る事になるとはな。」
「良かったじゃんかアレク。停学が明けたら、また学園に通えるだろ?」
「良いもんか。上の連中からの注目を無駄に集めただけだよ。」
「何だ?嬉しそうじゃないどころか、随分と不服そうじゃないか?」
「当たり前だ。これから権力闘争に巻き込まれて、てんやわんやになる学園生活が目に見える様だ。そもそも、退学にされる為にわざわざあんな小芝居まで打ったのにとんだ骨折り損だった。」
「……は??何言ってんだ?」
「そもそも、ここに通って学べる事はもう無い。図書館で本を読んだ方がよっぽど勉強になる。」
「あ~、確かにその通りだな。けど、それなら何で入学なんてしたんだ?」
「入学なんてするつもり無かったよ。けど、故郷の……友人に説得されちゃってさ。」
「お~ん?それなら定期テストを白紙で出して落第するか、いっそのことさっさと自主退学したら良かったんじゃねぇか?」
「出来ないんだよ。例の友人から故郷を出る直前に『やるからには全力を尽くせよ?』って釘を刺されてさ。」
「ちゃっかりしてんな。だからって、退学にされたら同じ事じゃないか?」
「全力を尽くせって言われただけだ。つまり、全力を尽くした行動の結果が退学になったなら言い訳が出来る。『やるだけやったけど、ダメだった』って。」
「……なるほど?」
「それなのにあの腰抜け共が……体裁なんて気にせずさっさと退学にしろってんだ全く。」
退学になると思って色々準備してた私がバカみたいじゃないか。
「けど、俺的にはアレクとまた通えるってのは嬉しいがな。」
「………」
「お?照れてんのか??」
「………別に。」
「の割には、声がうわずっていないか?」
「………(テクテクテク)」
「あっおい!待てって!悪かった!!流石に言い過ぎたよ!だから無言でどっか行こうとするな!!」
それにしても、入学して1ヶ月もしない内に停学処分を食らうとはな。
けど、これでやる事は決まった。
これからどんどん停学を喰らいまくろう。授業の遅れは気にしなくて良いからどんどん教員達のミスを指摘して、今回と同じ様に停学を受けまくろう。そうすれば、流石に厄介払いの為に退学にされるだろ。
「1ヶ月後、再び戻るまで私の授業は休講だ。」
「っ!」
「だが、約束する。私が戻った時、まだ教員達が無知を奮っていたならば、私は再び教壇に立つ。」
こうなったら、とことん暴れてやろうじゃないか。
「それまで、渡したテキストを熟読して予習と復習をする様に……そう、彼らに伝えてくれ。」
彼らに進む意欲があるのならば、例え私が学園を去ろうとも、今度は彼らの手によって教員共の思惑は打ち砕かれる事になるだろう。その瞬間を目の当たりに出来ないのは……非常に残念だが。
「……わかった。必ず伝える。」
「じゃ、また1ヶ月後にな。」
「あぁ、またな!」
……てな訳で
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。
だからカイル…もう少しだけ待っててくれ。土産話をたくさん持って帰るからな。
そう胸に誓った私は、学園を去り薬慈院へ…
「おいアレク!」
「……なんだ?(クルッ)」
「…手伝ってくんね?俺には…その……(ググッ)…荷が、重いわ。物理的に。」
「………」
一応節目なんだから、カッコ良く立ち去らせてくれないかな?
「………教室の前までで良いか?」
「…すまん。」
今度から、もっと薄く作るか。
そんなこんなで、私の学園生活はもう少し続きそうです。
1章.入学編………end.
4
あなたにおすすめの小説
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
婚約破棄して廃嫡された馬鹿王子、冒険者になって自由に生きようとするも、何故か元婚約者に追いかけて来られて修羅場です。
平井敦史
ファンタジー
公爵令嬢ヘンリエッタとの婚約破棄を宣言した王太子マルグリスは、父王から廃嫡されてしまう。
マルグリスは王族の身分も捨て去り、相棒のレニーと共に冒険者として生きていこうと決意するが、そんな彼をヘンリエッタが追いかけて来て……!?
素直になれない三人の、ドタバタ冒険ファンタジー。
※「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる