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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…
23.これから脱出に挑みます。
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「(チャキッ)ここで口封じしときます?」
「それとも、案内役に誰か連れて行きます?」
「放っておけ。どうせ部屋に鍵が掛かっていて出られやしない。寧ろ迷宮内で逃げられる方が厄介だ。」
「ちな、さっき蹴った感じどうだった?」
「ただのガキだったよ。鍛えてる感じもない。この様子なら、迷宮内には特に危険は無いな。」
「では、私も一緒に行こう。」
「「「は?!」」」
「どうした?何かおかしな事を言ったかな?」
「あの……本気ですか?」
「旦那はここで待ってて貰う方がずっと安全です。」
「本を取りに行くだけなら別に俺たちだけでも……」
「そこだよ。」
「「「へ?」」」
「向こうもそう思っている筈だ。私が降りてくる筈がないとね。」
「そりゃそうでしょう。降りる事でダンナ自身に何のメリットも無いんですから。」
「実際、何かメリットがあるんですか?」
「メリットか……では聞こう。私たちはあの時、殺されててもおかしくなかった。それが今、生きているのは何故だ?」
「……何でって」
「そりゃ……」
「なるほど!」
「「……なるほど?」」
「気付いたか。さっきも言った通り、奴らは貴族とのいざこざを避けている。この場で殺人が起これば、確実に巻き込まれると踏んだのだろう。逆に言えば、私の前で、殺しは出来ないという事だ!!」
「「!!」」
「お前達だけで行けば会った瞬間に皆殺しに遭うだろう。だが、そこで私が一緒ならどうだ?」
「……少なくとも、殺される事はない!」
「貴族とのいざこざを避けるために!」
「おまけに、そのまま撤退するかもしれない!!」
「では行こうか。だが念の為、しっかりと道中の護衛は頼むぞ?」
「「「おう!」」」
そうして男達は、迷宮へと降って行った。
「………」
「………」
「………(ムクッ)」
ほんと、チョロい連中だな。計画通りに行き過ぎてて、これも連中の策なんじゃないかと思えてしまう。
けど、顔を見る限りそんな感じは一切しない。これが術中だって言うなら、大人しく掛かってやるよ。
「(ガコッ)随分上手く行ったな。」
レンガをまた弄り、階段を収める。
〈カチャッ…ガガガガガガガッ〉
仕掛けが作動して、暖炉の出入り口が閉じて行く。
「あの男は酷く疑心暗鬼かつ過度の被害妄想持ちだからな。金塊を出せば必ず一緒に降りると思ったよ。」
「護衛の3人も一緒に降りたのは、金塊をくすねるためだろうな。」
「流石の僕も、全員でいくとは思いませんでした。」
残った見張りを気絶させて叩き落とすつもりだったが、まさか全員で行くとはな。手間が省けて良いな。
「けど、あんな猿芝居に引っかかるとか、程度が知れるな。」
「そうか?中々迫真の演技だったぞ?ダンカ?」
「茶化すなよ。1番セリフ量多かったお前も大概だからな。アイク。」
「ぼくは……殆どセリフ無かったですね。」
「いきなり大役任せるのもどうかと思ってな。悪いな。変な演技なんてさせちまって。」
「いえいえ、中々面白かったですよ?」
〈ガコンッ〉
「よし。完全に閉まったな。」
暖炉は元通りとなった。これであいつらは戻って来れないだろう。
「(コソッ)因みにアレ…ダンカ、扉の向こうって……」
「あぁ、いるな。」
「(コソッ)不味くないか?聞かれてないか?今のやりとり。」
「問題ない。防音がしっかりしてるみたいだからな。」
「何だ。意識して損した。」
「一応、段取りを確認しとくか?」
「いいや?全然いける。なぁ、カルボ?」
「えぇ、てか僕……またセリフ無いですから。」
単純にセリフ考えるのが面倒だっただけなんだよな。ごめん。
「(コホンッ)……では、この時を持って我らは主君の忠実なる僕である。」
「「おう!」」
「これより主君からの命に従い、任務を遂行する。」
「「了解」」
「準備は良いか?」
「「おう!」」
「覚悟は良いか!」
「「おう!!」」
「よし、行くぞ!」
「「おう!!!」」
何か、ちょっと楽しくなって来たな。
「(ガチャガチャッ)……ん?」
「そういえば、鍵が掛かってると言ってたな。」
「では僕が……」
「(ガキッ)」
「「………へ?」」
「問題ない。どうやら錆びついていただけの様だ。」
「……あぁ、そうみたいだな。」
「……」
「カルボ、どうやら地上ではお前の出番はマジで無さそうだ。」
「……無念。」
「それとも、案内役に誰か連れて行きます?」
「放っておけ。どうせ部屋に鍵が掛かっていて出られやしない。寧ろ迷宮内で逃げられる方が厄介だ。」
「ちな、さっき蹴った感じどうだった?」
「ただのガキだったよ。鍛えてる感じもない。この様子なら、迷宮内には特に危険は無いな。」
「では、私も一緒に行こう。」
「「「は?!」」」
「どうした?何かおかしな事を言ったかな?」
「あの……本気ですか?」
「旦那はここで待ってて貰う方がずっと安全です。」
「本を取りに行くだけなら別に俺たちだけでも……」
「そこだよ。」
「「「へ?」」」
「向こうもそう思っている筈だ。私が降りてくる筈がないとね。」
「そりゃそうでしょう。降りる事でダンナ自身に何のメリットも無いんですから。」
「実際、何かメリットがあるんですか?」
「メリットか……では聞こう。私たちはあの時、殺されててもおかしくなかった。それが今、生きているのは何故だ?」
「……何でって」
「そりゃ……」
「なるほど!」
「「……なるほど?」」
「気付いたか。さっきも言った通り、奴らは貴族とのいざこざを避けている。この場で殺人が起これば、確実に巻き込まれると踏んだのだろう。逆に言えば、私の前で、殺しは出来ないという事だ!!」
「「!!」」
「お前達だけで行けば会った瞬間に皆殺しに遭うだろう。だが、そこで私が一緒ならどうだ?」
「……少なくとも、殺される事はない!」
「貴族とのいざこざを避けるために!」
「おまけに、そのまま撤退するかもしれない!!」
「では行こうか。だが念の為、しっかりと道中の護衛は頼むぞ?」
「「「おう!」」」
そうして男達は、迷宮へと降って行った。
「………」
「………」
「………(ムクッ)」
ほんと、チョロい連中だな。計画通りに行き過ぎてて、これも連中の策なんじゃないかと思えてしまう。
けど、顔を見る限りそんな感じは一切しない。これが術中だって言うなら、大人しく掛かってやるよ。
「(ガコッ)随分上手く行ったな。」
レンガをまた弄り、階段を収める。
〈カチャッ…ガガガガガガガッ〉
仕掛けが作動して、暖炉の出入り口が閉じて行く。
「あの男は酷く疑心暗鬼かつ過度の被害妄想持ちだからな。金塊を出せば必ず一緒に降りると思ったよ。」
「護衛の3人も一緒に降りたのは、金塊をくすねるためだろうな。」
「流石の僕も、全員でいくとは思いませんでした。」
残った見張りを気絶させて叩き落とすつもりだったが、まさか全員で行くとはな。手間が省けて良いな。
「けど、あんな猿芝居に引っかかるとか、程度が知れるな。」
「そうか?中々迫真の演技だったぞ?ダンカ?」
「茶化すなよ。1番セリフ量多かったお前も大概だからな。アイク。」
「ぼくは……殆どセリフ無かったですね。」
「いきなり大役任せるのもどうかと思ってな。悪いな。変な演技なんてさせちまって。」
「いえいえ、中々面白かったですよ?」
〈ガコンッ〉
「よし。完全に閉まったな。」
暖炉は元通りとなった。これであいつらは戻って来れないだろう。
「(コソッ)因みにアレ…ダンカ、扉の向こうって……」
「あぁ、いるな。」
「(コソッ)不味くないか?聞かれてないか?今のやりとり。」
「問題ない。防音がしっかりしてるみたいだからな。」
「何だ。意識して損した。」
「一応、段取りを確認しとくか?」
「いいや?全然いける。なぁ、カルボ?」
「えぇ、てか僕……またセリフ無いですから。」
単純にセリフ考えるのが面倒だっただけなんだよな。ごめん。
「(コホンッ)……では、この時を持って我らは主君の忠実なる僕である。」
「「おう!」」
「これより主君からの命に従い、任務を遂行する。」
「「了解」」
「準備は良いか?」
「「おう!」」
「覚悟は良いか!」
「「おう!!」」
「よし、行くぞ!」
「「おう!!!」」
何か、ちょっと楽しくなって来たな。
「(ガチャガチャッ)……ん?」
「そういえば、鍵が掛かってると言ってたな。」
「では僕が……」
「(ガキッ)」
「「………へ?」」
「問題ない。どうやら錆びついていただけの様だ。」
「……あぁ、そうみたいだな。」
「……」
「カルボ、どうやら地上ではお前の出番はマジで無さそうだ。」
「……無念。」
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