辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー

文字の大きさ
200 / 208
第十一章 新大陸ウエストディザイア

第362話 その時セリーヌ達は 2

しおりを挟む
「先に結論から言うわね。私とグランとソフィアでウエストディザイアの場所を見つけたわ。」

「本当なの!?ならクリフさんに会いにいけるの?」

「落ち着いてユーナ。残念ながら場所はわかったけど、行き方はまだ見つかってないわ。」

「そう・・・」

「でもこれは大きな前進よ。安心してユーナ。きっと会いに行く方法も見つかるわ。それに・・・私もグランから話を聞いた時はユーナと同じ事を言ったわ。」

「話を続けるわね。私達はまず、本当にこの世界に別の大陸があるのかを調べたの。神様からおおよその地図はもらったけど、目にみえないんじゃ信じようがないから、自分達でも調べる事にしたの。経過はちょくちょく報告してるから皆も知ってると思うけど、ようやくこの世界の地図が完成したの。」

ジャンヌがそう言うと、ソフィアが地図を広げた。

「ここが、王国で、こったが聖国、帝国がこの辺で、魔国がこの辺りね。直接グランに飛んで確かめてもらったから間違いないと思うわ。他にも小さな島は無数にあるけど、大まかな世界の地図だから そこは理解してね。」

「改めて見ると、世界に比べて、あたし達のいる大陸はそれ程大きくないのね。海の方が格段に大きいわ。」

「ウエストディザイアを入れてないからそう見えるだけで、ここにウエストディザイアを入れるとこんな感じになるわ。」

「なるほど。私達のいる大陸よりは小さいのね。で、どうやって大陸の場所を割り出したの。そこに行っても見えないんでしょ。」

「簡単な話じゃ。ウエストディザイアが存在する場所と、存在しない場所で、我がぐるっと世界を一周してみたのじゃ。大陸のある場所を通って一周すると、ない場所に比べてかなり早く一周できたのじゃ。」

「え~っとどう言う事?」

「この地図で説明するわね。地図は四角になっかるけど、世界は端がある訳じゃないから、地図の一番左に行ったら、それは地図の一番右端にいるのと同じなのはわかるわよね?」

「うん。」

「ならサラサ。この地図を右端から左端に移動するとして、移動時間に差は出ると思う?あっ、地形の事は無視していいわ。あくまで地図上で。そうね指で地図の上を右端から左端まで移動して見て。」

サラサは言われたように、上から地図の右端から左端まで、指を移動させては、下に下がり同じ事を繰り返した。

「ちなみにサラサ。どの場所でも右から左に移動する時間は一緒ですか?」

「そりゃそうでしょ。全く同じ距離なんだから当たり前の事でしょ?」

「そうですね。ですが、これが実際に移動してみると違うのです。いいですか?よく見ててくださいね。実際にウエストディザイアのある場所を移動しようとすると・・・」

ソフィアは、サラサと同じように地図上の右端から左端へ指を進めていくが、ウエストディザイアのあるであろう所で指を止めて、ジャンプするかのように地図上をショートカットした。

「とまあこんな風に、ウエストディザイアの場所は海としての認識ではなく、ないモノとして逆側に一瞬で移動してしまうのです。結果世界一周の距離が短くなってるという事です。」

「これは本当なの?ソフィア。」

「ええ。グランとジャンヌと一緒に確かめましたから。それに・・・実際に行って確かめてみれば面白い事が起きました。なので、よければ今から皆さんも一緒に境界線を見に行きませんか?」

ソフィアの一言で定例会は一旦ストップし、グランの転移魔法でウエストディザイアがある場所へと移動した。ちなみにクリフの嫁達は結婚指輪のお陰で皆が転移魔法が使える。そして、これはクリフも知らない事だが、飛行魔法も全員が使える。これがクリフに伝わるとお姫様抱っこをしてもらえなくなる可能性があるので、クリフには黙っているのだ。

「ここにウエストディザイアがあるのね。」

「セリーヌ達はまだわからないと思う。我とジャンヌとソフィアはすでに境界線が見えておる。これから皆にも境界線が見えるようになると思うから心の準備をしておるのじゃぞ。」

ジャンヌとソフィアがグランの元を離れた。グランは一人その場で待機し、ジャンヌはセリーヌ、ユーナ、ナリアと共に10m程後方へ、ソフィアはサラサとライシャとユイとともに、50m先へと移動した。

「それでは、始めるのじゃ。」

グランはそう言うと、ジャンヌ達の所からゆっくりとソフィア達の所へ向かって進みだした。5メートル程進むと、いきなり姿が消えた。

「えっ消えた!」

「よく見て。ソフィア達の所を。」

「えっ!なんであんな所に?」

「ウエストディザイアがあった場所を移動したから、一瞬で向こうに移動したのよ。さっきも言ったでしょ。この場所はないモノとしてみなされてるって。」

ジャンヌ達の前では、グランは一瞬でソフィア達の元へ移動したように見えたのだ。当然、ソフィア達の側でも同じ驚きがあった。

だが、驚くのは更にここからだった。

「待って!!さっきまで何の変哲もない海だったのに・・・白い壁みたいなのが見えるわ。それも目の前いっぱいに。」

セリーヌの声に皆が同じ声を上げた。

「そうなのじゃ。この大陸の原理を理解すると見えるようになるみたいじゃ。これがウエストディザイアの境界線じゃ。我達が先ほどから見ていたモノじゃな。」

大陸を認識した事で、セリーヌ達には、境界線がはっきりと見えるようになった。といっても大陸が見えるのではなく、目の前が白くなっているだけではあるが。

「これをグルっと見てまわって、さっきの地図に書いたのがウエストディザイアの詳細じゃ。未だ中に入る方法は見つかっておらんが、今後の検証次第では、ここにある大陸に行く事も可能になるじゃろ。」

「すごいわグラン、ジャンヌ、ソフィア。これは大発見よ。」

世紀の大発見を果たしたセリーヌ達は、大いに喜んだ。クリフへの道が一歩前進した事に。

今後もクリフがいなくなったイーストディザイアでは、クリフの嫁を中心にウエストディザイアの研究が進んで行く事となったのだった。
しおりを挟む
感想 122

あなたにおすすめの小説

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~

月神世一
ファンタジー
紹介文 「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」 そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。 失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。 ​「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」 ​手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。 電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。 さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!? ​森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、 罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、 競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。 ​これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。 ……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。