5 / 111
三夜目『こうい』
しおりを挟む
これは、友人から聞いた話なんですがね、そうマスターの久保田は、グラスを磨きながら何気ない気配で口を開く。客足は奇妙なほど途絶えて、その言葉を耳にしたのは自分ただ一人だった。
※※※
貞友晴一は悩みながらゲーム機を見つめた。
横に居る最近できた彼女橋本夏実は、背は低めだが胸の大きい肉感的な体つきだ。性格は少し子供っぽいところがあるのが晴一の気にいりだ。
横に居てもプックリした唇の艶々のグロスが色っぽいし、背のわりに胸がツンとつき出していてそそられる。しかし、未だに晴一はキスまで辿り着けないでいて、ここでいいところを見せたいのだ。
夏実の期待に満ちた眼差しが痛い。晴一は元々クレーンタイプのUFOキャッチャーのようなゲーム機で遊戯に興じる事に楽しみがもてない。どちらかと言えばレースとか戦闘ゲーム派の人種だ。だが、目の前の彼女である夏実はゲームというよりはその景品に惹かれて、それを欲しがっている。男としてはそれを知らないふりをするのもかっこ悪いし、ここまで来て取れないのも尚更かっこ悪い。
「あのぬいぐるみがいい~、あれとってよ、晴一ぃ。」
子供のようにはしゃぐ彼女に、なんとかいいところを見せたかったのは事実。晴一は祈るような思いで500円玉を落とし込み、せめて最後でいいから取れますようにと心の底から祈る。緊張する視線で陽気な音楽が流れるのを耳に、ケースの中に鎮座するクマの形をしたぬいぐるみを穴の開くほどに見つめた。
微かな震えを見せてクレーンが動き、ゆっくりを奥に向かって動き始めていく。憑かれたようにクレーンを見つめる夏実の視線を肌に感じながら、慎重な手つきでボタンを動かし晴一が思う場所まで押しやった。
ゆったりと震えながら止まったクレーンが、カクンと今度は音も立てずに下降を始める。そこで初めてボタンから手を離した晴一は、まだ息を呑んだままじっとその動きを見つめ心中で「頼む」と繰り返した。
一度挟み込まれ、持ち上げたクマのぬいぐるみがクレーンの上昇が止まる僅かな振動で転げ落ちる。その時耳に入った夏実のたいそう大げさな溜息に、晴一は内心痛く傷ついた。取れたと思ったのに、最後にひっくり返されて、しかも女に溜め息をつかれる。本来なら彼女でもない女にこんな媚びを売りたくもないのに、一度も寝ないでダメになるのは真っ平ゴメンだ。
…何でだよ…持ち上がったじゃないか…取れたっていいだろ?
思わず心の中で苦々しく問いかける。
その時不意に微かにそのクマのぬいぐるみのボタンの瞳が自分を見つめ返したような気がした。ぬいぐるみのボタンの瞳の煌めきが、晴一の心に一瞬不安を掻き立てる。何かまるでボタンの瞳に知性が宿っているような不快感。例えようのない不快感に包まれながら、もう一度とねだる夏実に背中を押され最後に一度だけとコインを落としこむ。
これでとれなかったら絶対止める。
心の中でそう宣言して陽気な音楽が流れるのを、無意識に耳で聞き取る。同じ音楽な筈なのに何故か歪に音が割れて、おぞましいホラー映画のサントラ見たいに聞こえ晴一は身震いした。
そのせいかガクンと思わぬ場所でクレーンを止めてしまい、予定よりも早くクレーンが下降し始める。横で再び夏実が聞こえるように溜め息をついたのに、内心捕れなかったことに安堵している自分に気がつく。安堵していたのに、予想外にクレーンの足がぬいぐるみの足のタグの隙間に突き刺さった。ボタンの瞳がジッと晴一を見つめたまま斜めに吊り上げられていく。夏実の大きな歓声を耳に、どうせクレーンが一番持ち上がった途端に転げ落ちるのが頭の中では見えていた。なのに、逆さまになったボタンの瞳は、一時も晴一から離れようとしない。
何で何時までも見てるんだ?
つい数秒前まで自分が、そのぬいぐるみを取れるように願った事をすっかり忘れていた。逆さまに持ち上がったクマのぬいぐるみは、まるでクレーンに自分からがっしりと掴まったかのように足でぶらさがって奇妙にズリズリ引きずられる。そんなことしたら普通は転げ落ちるのに、クレーンに足をかけたままジリジリ取り出し口に近づいてくる。しかも、ボタンの瞳で何時までも真っ直ぐに晴一を睨み付けるようにして。
何で落ちないんだよ、お前。
晴一の疑問に答えるみたいに、キラリとボタンの瞳が輝く。夏実の口から黄色い歓声を響かせ、クマのぬいぐるみは取り出し口に落ち込んだ。その落ちる最後までボタンの瞳が、晴一から視線を外すことはなかった。
夏実の腕に抱かれたクマのぬいぐるみは、とてもかわいらしい姿をしている。それなのに、そのボタンの瞳がどうしても横の自分を見ているようだ。抱かれて顔がこっちを向いているだけ、そう言い聞かせるのに黒光りするボタンの瞳に意志がある気がする。そう考えた途端、晴一はぬいぐるみを抱いた夏実に目を向けられない。
とらなきゃよかった。
そのぬいぐるみで夏実の彼氏点数が合格ラインに到達したんだろう、やっとのことでその日夏実の部屋に上がり込む。上がり込むのに成功してからは、簡単にベットまで転がり込んで一夜を共にした。
暗がりで好みの体位で交わる二人だけの部屋に、晴一は何か微かな違和感を感じる。夏実を四つん這いにして後ろから突きながら、辺りを何気なく見回して晴一は思わぬ光景にギョッとした。青白い闇の中にキラリと視線が光ったのだ。グンと思わず押し込む動きになって、夏実が可愛らしい喘ぎ声を上げたのに、晴一が見ていたのはその視線だった。
二つの輝くボタンの瞳
ただそこに夏実が置いただけの筈のクマのぬいぐるみが、じっと立ち上がり二人の行為を見据えている。あのぬいぐるみ立ち上がれる作りだったのかと、晴一の心が関係のないことを呟く。夏実が達して腕の中でスヤスヤと眠りについても、晴一の視線はクマの瞳から離れることが出来ないでいた。
※※※
晴一は夏実の部屋を訪れる度、部屋に泊まる度にそのボタンの瞳の視線を感じるようになった。クマのぬいぐるみは常に彼を見つめ、時には立ち上がっているようにも見える。特に夏実とセックスしている時は、可愛らしい顔まで醜く歪ませてこちらを睨み付けているのだ。
一度試しに風呂場で夏実といちゃついてみたら、風呂の戸口のスリ硝子に茶色の影が近づいてベッタリと張り付いた。夏実が目が悪くて気がつかないのをいいことに、スリ硝子に押し付けられた顔にボタンの目が透ける。それを晴一は、鏡越しに背筋が冷える思いで眺めていた。
あのクマなんか、おかしくないか?
いや、既におかしいことは分かっているが、見たのが自分だけと言うことが気になる。自分が疲れているのか、それとも正直なところ夏実の体目的なことが問題なのだろうか。性欲処理目的で夏実を落としたのに、心のどこかに罪悪感があるのかもしれない。そう考えると納得できる気がした。無邪気にゲーセンのクマのぬいぐるみ程度で喜ぶ夏実に、体目的の自分は罪悪感を感じてぬいぐるみのクマに投影しているのだ。
それでも、性欲は溜まる。
何気なく夏実がシャワーに入っているうちや見ていないうちに、クマのぬいぐるみを物陰に押し込む。これは我ながら中々いい方法だった。クマが見える範囲にいないので安心した、晴一は激しく腰を振り立てて夏実の体を堪能する。
「ああっ!今日の晴一、すごぉい!」
夏実の喘ぎも高くなり、激しく打ち付ける晴一の腰の音が室内に淫らに響く。夏実とのセックスも少しマンネリ化してきたから、そろそろ次のステップを考えてもいいかと頭の中でチラリと考える。その時、視界の隅に信じられないものが映った。押し込んだ筈の場所から顔を覗かせているクマのボタンの黒光りする瞳。確かに見えないよう隠したものが、今はこちらをジッと覗いている。
頭の隅に罪悪感と言葉が浮かぶ。あれは俺の罪悪感が見せてるんだ、だったら次のステップなんて考えてたらアイツは何をするんだろう。
※※※
晴一は大分以前から、自分の性的な嗜好が普通と違うのに気がついていた。以前の楽しみはネットカフェでそういう類いの人間が集まるサイトの会話を眺めて妄想に耽る事だった。誰かをいたぶって責める事に興奮する自分と似た性癖を持つ人間は、世の中に案外大勢いるらしい。勿論世の中には同時に、責められるのを喜ぶ人間もいるようだ。時にはチャットで直接晴一が、相手と交流することもあった。そんな時ネットの中ではフィと名乗る男が、晴一に自分の妻になった女を調教してると話してくれたのだ。
《俺は自分の奴隷を妻にしてやったんだ。身の回りのこともするし、看護師もしてるよ。》
そんな事があり得るはずない。本当にこの日本で一人の人間を奴隷にして、日々の生活していくなんて可能なんだろうかと男に興味をもった。そして、時々その男と個人的に話をするうちに、案外その男は近くに住んでいるんじゃないかと思い始めたのだ。話に出てくる公園や沿線の話が晴一にも何処の事なのかが想像できるのが、その一番の証拠だと感じた。だから、ある時メールで直接聞いてみたのだ。
《フィさんって、○○辺りに住んでないすか?》
その答えはイエス。何気なく話しているうちに会って飲むことになった時は、その奴隷妻にやっと会えると心の隙間に考えていた。
出会った男は矢根尾と名乗って、晴一が想像していた男とは正反対だった。もっとゴツい男かと思っていたが、ヒョロッと背が高い細身の糸みたいな目で笑う優男だ。女を縛ったり鞭で打ちすえたり、奴隷を飼って妻にしている男には見えない。でも、案外それが大事なところなのかもしれない。
「ああ、奴隷妻?別れたよ、飽きちゃったから。」
男は平然と飲みながらそう言った。確かに左手の薬指には指輪もないけど、晴一は正直に会ってみたかったと告げる。矢根尾はその飽きたという奴隷妻のプリクラならあるけどと、手帳に以前貼ったんだろう写真を見せてくれた。正直ふっくら卵形の顔をしたパッチリ二重の美人で、チューブトップを着ているが胸も大きくてスタイルもいい。こんな顔した看護師を奴隷にと晴一が驚くと、何でもさせたよと矢根尾は平然と言う。
「何で、別れる前にさせてくんなかったんですか?」
晴一の本心からの言葉に、次のやつはやらせてやるよと初めて矢根尾が見た目に似合わない悪どい顔で嗤う。大人しそうな看護師が目の前の優男に言われるがままに従い交尾する姿を想像して、晴一は内心いたく興奮した。同時に世の中には、本当にそんなことができる奴もいるんだと感嘆した。
何度か酒を酌み交わすうち、矢根尾は晴一の一番の飲み仲間になっていた。やがて同じようにネットで知り合った茂木という男が、新しく加わるようになる。でも正直晴一は一人では矢根尾のように、女を自由にするまでには至らない。
「矢根尾さん、どうしたら俺ステップあがれますかねぇ?」
酔いに任せて矢根尾に聞くと、矢根尾がまたあの悪どい笑顔を浮かべるのが分かる。矢根尾は塾の講師をしていて新しい奴隷になりそうな女を、高校生から探す気だと今話したばかりだ。若い名にも知らない女を探して、自分好みに調教して躾る気なのだという。
「そりゃお前、罪悪感を持たないんだよ。」
罪悪感を持たないなんて出来るのかと、晴一は酔いの中で考える。確かに縛ったり鞭で打つのに女が可哀想とか考えたら、次なんて進めるはすがないよなと密かに納得した。
※※※
あのクマは俺の罪悪感なんだ。
夏実と激しいセックスをしながら、物陰の隅から指のない丸い手で這い出したクマを見下ろし考える。真綿の足で音もなく歩いて、クマは部屋の真ん中から黒光りするボタンの瞳で晴一の顔を見上げた。
次の朝クマのやつは俯いて部屋の中のクローゼットの前に座っていて、晴一はホッと安堵した。影から這い出して歩いて来たような夢を視ただけで、夏実が朝起きて置いたに違いない。矢根尾が言うように罪悪感を捨て去るには、晴一はまだまだ経験が足りないのだろう。
「やだ、足に傷ができてるぅ!」
夏実の声が、微かにシャワーの影に聞こえる。無駄毛処理の時にでも切ったに違いないと考えながら、風呂場に足を向けていた。
クマのぬいぐるみはやっぱり俺が夏実の部屋に来ると、あの底冷えするボタンの瞳で視線を向けている。やがて、堂々と動くようになってきた気がするのは気のせいだろうか。
時には朝に目が覚めると俺の真横に居たり、俺の顔を覗き込んでたりする。流石に一度目が覚めて目の前に黒光りのボタンを見上げた時、ベットで悲鳴をあげそうになった。しかも、クマは何処から忍ばせたのか、一緒に抱き合って寝る夏実の手に画ビョウを突き刺した。突然甲高い夏実の悲鳴で叩き起こされた上に、跳ね起きた俺の顔にクマの顔が当たって床に跳ね落ちる。正直クマの奴が、寝ている晴一にキスでもする気だったみたいに感じてゾッとした。画ビョウが深々と刺さった手を悲鳴を上げながら突き出す夏実に、クマのぬいぐるみの話をしようにも聞く耳がないのは仕方がない。
その後段々とクマのぬいぐるみは、セックスの真っ最中に堂々と邪魔をするようになった。突然氷水を持ち出して真っ最中に頭からかけられた時は、二人とも悲鳴ではすまなかった。
どんなにクマの事を説明しても夏実は晴一を不審そうに見つめるだけで、信じようとしなかった。当然かもしれない、罪悪感でクマが動くなんて言えないし、クマが動くこと自体信じられない。夏実はやがて晴一の事を気持ち悪そうに見ながら、別れの言葉を切り出したのだ。正直なところ晴一も罪悪感から動くのだろうとは思っていたけど、あんなクマの邪魔の中でセックスするのは面倒くさくもあった。クマの行動に変に気を使うくらいなら、体は惜しいが夏実と別れた方が安心だ。
※※※
「どう思います?罪悪感でクマが動くって。」
酔いに任せて矢根尾に問いかけると、彼はおかしそうに嗤う。茂木は居酒屋の女の子に、追加注文をしながら電話番号を聞き出そうと盛り上がっている。
「うまい話だな、女を引っ掻けるのに使えそうだぞ。」
「いや、マジな話ですよ?体はいい女だったのになぁ、夏実は。」
別れた女の話は空しいだけだが、確かに夏実の体は晴一の好みだった。小さめの体にふかふかの胸、手足も適度に肉感的で、手で掴むと指が食い込む感じが最高だったのに。そう深酒しながら言うと、茂木が横から唐突に話に割り込んで来る。
「なに?今の話、クッション?ぬいくるみ?」
何でだよと茂木の頭を殴って、今の話が何で茂木の言葉になるのか酩酊した頭で考える。
小さめの、ふかふかの、適度に肉感的、手で掴むと指が食い込む感じ
ああ、ここだけ聞き取ると確かにぬいぐるみに聞こえなくもないと酩酊しながら納得した。まるであのクマは女みたいだなと酔っ払いながら笑う晴一に、矢根尾が笑いながらじゃあ晴一に女ができるとクマが来るなと追い討ちをかける。そんな筈はないのに一気に酔いが覚めて、あのクマと暮らしている夏実は今頃どうしているんだろうと頭の中が冷静に呟いた。
※※※
夢の中ではあのクマが何故か人間サイズに変わって、台所に立っている。普通に人間みたいに、まるで晴一の彼女みたいにエプロンをつけて、台所で料理をしているのだ。
ダンダン!ドン!バツン!
普通の人間みたいに動いているのに、そのまな板の上は血だらけで力任せの包丁は何か固いものを断ち切るみたいに振り下ろされる。ベットの上から晴一はそれを横になりながら、ボンヤリと眺めていた。
女みたいだな。
エプロン一枚でそう見えるのは、人間の刷り込みなのだろうか。振り返らなくてもあのクマの口元が血で真っ赤なのが、背中からでも何故か分かる。ボタンの瞳はその体に合わせて巨大になって、ギラギラと黒光りしてまな板を見据えていた。まな板の上の食材は、何の事はないクマと住んでいる夏実だ。
そう言えばアイツは晴一が夏実を抱いていると、動き出したんだっけ。そして、晴一には何もしなかったけど、夏実の手には女が同級生を虐めるみたいに陰湿に画ビョウを突き刺した。
そうか、中身が女がだったから、嫉妬したのか。
晴一の罪悪感だと思っていたが、クマの奴にあるのは女の嫉妬心だったのかと頭の中で呟く。嫉妬かそれは怖いなと頭がボンヤリと夢の中で呟くのを聞きながら、晴一は何処かでドアか開く微かな音を聞いた気がした。
※※※
橋本夏実とは別れを告げられてから連絡を取ってなかったが、晴一は朝起きて今連絡をするべきかどうかを真剣に悩んでいる。
玄関のドアは閉じられていた。でも、晴一の靴が乱暴に脱ぎ捨てられた中に、こっちをジッと見ている一つの瞳がある。片方のボタンの瞳は何処かで千切れたのか、糸がダラリと垂れ下がっていた。茶色の愛嬌のある顔は、黒く歪な斑に塗られ別なモノに変わっていた。ドアノブに飛び付いたのか、ノブには擦れたような赤い筋が走っている。何かをたっぷり吸い込んだような重たげなクマのぬいぐるみが、確かにポツンとそこに座っていた。
外の通路はどうなってんのかな、歩いてきた跡があるんだったらどうしようか
晴一は呆然とクマのぬいぐるみを見つめながら考えた。
※※※
ぬいぐるみとか、人形って結構怖いですよね。
自分の声に久保田はそうですか?と、微笑みながら問いかける。ゲームセンターみたいな沢山の人間に渇望される景品の方が、実は何かを渇望してたらと考えると実は少し不安になる。
ゲームセンターで時間潰しするの怖くなりそうですね。
自分が笑うと、久保田はそうですねとグラスを磨きながら同意する。
店の中に女子高生らしい女の子の一団が、近くのゲームセンターのビニール袋に有名なクマのキャラクターのぬいぐるみを詰め込んでキャアキャア言いながら深碧のドアをカランと開く。そのぬいぐるみのボタンのような瞳が、陽射しを反射してこっちを見た気がして自分は思わず震え上がっていた。
※※※
貞友晴一は悩みながらゲーム機を見つめた。
横に居る最近できた彼女橋本夏実は、背は低めだが胸の大きい肉感的な体つきだ。性格は少し子供っぽいところがあるのが晴一の気にいりだ。
横に居てもプックリした唇の艶々のグロスが色っぽいし、背のわりに胸がツンとつき出していてそそられる。しかし、未だに晴一はキスまで辿り着けないでいて、ここでいいところを見せたいのだ。
夏実の期待に満ちた眼差しが痛い。晴一は元々クレーンタイプのUFOキャッチャーのようなゲーム機で遊戯に興じる事に楽しみがもてない。どちらかと言えばレースとか戦闘ゲーム派の人種だ。だが、目の前の彼女である夏実はゲームというよりはその景品に惹かれて、それを欲しがっている。男としてはそれを知らないふりをするのもかっこ悪いし、ここまで来て取れないのも尚更かっこ悪い。
「あのぬいぐるみがいい~、あれとってよ、晴一ぃ。」
子供のようにはしゃぐ彼女に、なんとかいいところを見せたかったのは事実。晴一は祈るような思いで500円玉を落とし込み、せめて最後でいいから取れますようにと心の底から祈る。緊張する視線で陽気な音楽が流れるのを耳に、ケースの中に鎮座するクマの形をしたぬいぐるみを穴の開くほどに見つめた。
微かな震えを見せてクレーンが動き、ゆっくりを奥に向かって動き始めていく。憑かれたようにクレーンを見つめる夏実の視線を肌に感じながら、慎重な手つきでボタンを動かし晴一が思う場所まで押しやった。
ゆったりと震えながら止まったクレーンが、カクンと今度は音も立てずに下降を始める。そこで初めてボタンから手を離した晴一は、まだ息を呑んだままじっとその動きを見つめ心中で「頼む」と繰り返した。
一度挟み込まれ、持ち上げたクマのぬいぐるみがクレーンの上昇が止まる僅かな振動で転げ落ちる。その時耳に入った夏実のたいそう大げさな溜息に、晴一は内心痛く傷ついた。取れたと思ったのに、最後にひっくり返されて、しかも女に溜め息をつかれる。本来なら彼女でもない女にこんな媚びを売りたくもないのに、一度も寝ないでダメになるのは真っ平ゴメンだ。
…何でだよ…持ち上がったじゃないか…取れたっていいだろ?
思わず心の中で苦々しく問いかける。
その時不意に微かにそのクマのぬいぐるみのボタンの瞳が自分を見つめ返したような気がした。ぬいぐるみのボタンの瞳の煌めきが、晴一の心に一瞬不安を掻き立てる。何かまるでボタンの瞳に知性が宿っているような不快感。例えようのない不快感に包まれながら、もう一度とねだる夏実に背中を押され最後に一度だけとコインを落としこむ。
これでとれなかったら絶対止める。
心の中でそう宣言して陽気な音楽が流れるのを、無意識に耳で聞き取る。同じ音楽な筈なのに何故か歪に音が割れて、おぞましいホラー映画のサントラ見たいに聞こえ晴一は身震いした。
そのせいかガクンと思わぬ場所でクレーンを止めてしまい、予定よりも早くクレーンが下降し始める。横で再び夏実が聞こえるように溜め息をついたのに、内心捕れなかったことに安堵している自分に気がつく。安堵していたのに、予想外にクレーンの足がぬいぐるみの足のタグの隙間に突き刺さった。ボタンの瞳がジッと晴一を見つめたまま斜めに吊り上げられていく。夏実の大きな歓声を耳に、どうせクレーンが一番持ち上がった途端に転げ落ちるのが頭の中では見えていた。なのに、逆さまになったボタンの瞳は、一時も晴一から離れようとしない。
何で何時までも見てるんだ?
つい数秒前まで自分が、そのぬいぐるみを取れるように願った事をすっかり忘れていた。逆さまに持ち上がったクマのぬいぐるみは、まるでクレーンに自分からがっしりと掴まったかのように足でぶらさがって奇妙にズリズリ引きずられる。そんなことしたら普通は転げ落ちるのに、クレーンに足をかけたままジリジリ取り出し口に近づいてくる。しかも、ボタンの瞳で何時までも真っ直ぐに晴一を睨み付けるようにして。
何で落ちないんだよ、お前。
晴一の疑問に答えるみたいに、キラリとボタンの瞳が輝く。夏実の口から黄色い歓声を響かせ、クマのぬいぐるみは取り出し口に落ち込んだ。その落ちる最後までボタンの瞳が、晴一から視線を外すことはなかった。
夏実の腕に抱かれたクマのぬいぐるみは、とてもかわいらしい姿をしている。それなのに、そのボタンの瞳がどうしても横の自分を見ているようだ。抱かれて顔がこっちを向いているだけ、そう言い聞かせるのに黒光りするボタンの瞳に意志がある気がする。そう考えた途端、晴一はぬいぐるみを抱いた夏実に目を向けられない。
とらなきゃよかった。
そのぬいぐるみで夏実の彼氏点数が合格ラインに到達したんだろう、やっとのことでその日夏実の部屋に上がり込む。上がり込むのに成功してからは、簡単にベットまで転がり込んで一夜を共にした。
暗がりで好みの体位で交わる二人だけの部屋に、晴一は何か微かな違和感を感じる。夏実を四つん這いにして後ろから突きながら、辺りを何気なく見回して晴一は思わぬ光景にギョッとした。青白い闇の中にキラリと視線が光ったのだ。グンと思わず押し込む動きになって、夏実が可愛らしい喘ぎ声を上げたのに、晴一が見ていたのはその視線だった。
二つの輝くボタンの瞳
ただそこに夏実が置いただけの筈のクマのぬいぐるみが、じっと立ち上がり二人の行為を見据えている。あのぬいぐるみ立ち上がれる作りだったのかと、晴一の心が関係のないことを呟く。夏実が達して腕の中でスヤスヤと眠りについても、晴一の視線はクマの瞳から離れることが出来ないでいた。
※※※
晴一は夏実の部屋を訪れる度、部屋に泊まる度にそのボタンの瞳の視線を感じるようになった。クマのぬいぐるみは常に彼を見つめ、時には立ち上がっているようにも見える。特に夏実とセックスしている時は、可愛らしい顔まで醜く歪ませてこちらを睨み付けているのだ。
一度試しに風呂場で夏実といちゃついてみたら、風呂の戸口のスリ硝子に茶色の影が近づいてベッタリと張り付いた。夏実が目が悪くて気がつかないのをいいことに、スリ硝子に押し付けられた顔にボタンの目が透ける。それを晴一は、鏡越しに背筋が冷える思いで眺めていた。
あのクマなんか、おかしくないか?
いや、既におかしいことは分かっているが、見たのが自分だけと言うことが気になる。自分が疲れているのか、それとも正直なところ夏実の体目的なことが問題なのだろうか。性欲処理目的で夏実を落としたのに、心のどこかに罪悪感があるのかもしれない。そう考えると納得できる気がした。無邪気にゲーセンのクマのぬいぐるみ程度で喜ぶ夏実に、体目的の自分は罪悪感を感じてぬいぐるみのクマに投影しているのだ。
それでも、性欲は溜まる。
何気なく夏実がシャワーに入っているうちや見ていないうちに、クマのぬいぐるみを物陰に押し込む。これは我ながら中々いい方法だった。クマが見える範囲にいないので安心した、晴一は激しく腰を振り立てて夏実の体を堪能する。
「ああっ!今日の晴一、すごぉい!」
夏実の喘ぎも高くなり、激しく打ち付ける晴一の腰の音が室内に淫らに響く。夏実とのセックスも少しマンネリ化してきたから、そろそろ次のステップを考えてもいいかと頭の中でチラリと考える。その時、視界の隅に信じられないものが映った。押し込んだ筈の場所から顔を覗かせているクマのボタンの黒光りする瞳。確かに見えないよう隠したものが、今はこちらをジッと覗いている。
頭の隅に罪悪感と言葉が浮かぶ。あれは俺の罪悪感が見せてるんだ、だったら次のステップなんて考えてたらアイツは何をするんだろう。
※※※
晴一は大分以前から、自分の性的な嗜好が普通と違うのに気がついていた。以前の楽しみはネットカフェでそういう類いの人間が集まるサイトの会話を眺めて妄想に耽る事だった。誰かをいたぶって責める事に興奮する自分と似た性癖を持つ人間は、世の中に案外大勢いるらしい。勿論世の中には同時に、責められるのを喜ぶ人間もいるようだ。時にはチャットで直接晴一が、相手と交流することもあった。そんな時ネットの中ではフィと名乗る男が、晴一に自分の妻になった女を調教してると話してくれたのだ。
《俺は自分の奴隷を妻にしてやったんだ。身の回りのこともするし、看護師もしてるよ。》
そんな事があり得るはずない。本当にこの日本で一人の人間を奴隷にして、日々の生活していくなんて可能なんだろうかと男に興味をもった。そして、時々その男と個人的に話をするうちに、案外その男は近くに住んでいるんじゃないかと思い始めたのだ。話に出てくる公園や沿線の話が晴一にも何処の事なのかが想像できるのが、その一番の証拠だと感じた。だから、ある時メールで直接聞いてみたのだ。
《フィさんって、○○辺りに住んでないすか?》
その答えはイエス。何気なく話しているうちに会って飲むことになった時は、その奴隷妻にやっと会えると心の隙間に考えていた。
出会った男は矢根尾と名乗って、晴一が想像していた男とは正反対だった。もっとゴツい男かと思っていたが、ヒョロッと背が高い細身の糸みたいな目で笑う優男だ。女を縛ったり鞭で打ちすえたり、奴隷を飼って妻にしている男には見えない。でも、案外それが大事なところなのかもしれない。
「ああ、奴隷妻?別れたよ、飽きちゃったから。」
男は平然と飲みながらそう言った。確かに左手の薬指には指輪もないけど、晴一は正直に会ってみたかったと告げる。矢根尾はその飽きたという奴隷妻のプリクラならあるけどと、手帳に以前貼ったんだろう写真を見せてくれた。正直ふっくら卵形の顔をしたパッチリ二重の美人で、チューブトップを着ているが胸も大きくてスタイルもいい。こんな顔した看護師を奴隷にと晴一が驚くと、何でもさせたよと矢根尾は平然と言う。
「何で、別れる前にさせてくんなかったんですか?」
晴一の本心からの言葉に、次のやつはやらせてやるよと初めて矢根尾が見た目に似合わない悪どい顔で嗤う。大人しそうな看護師が目の前の優男に言われるがままに従い交尾する姿を想像して、晴一は内心いたく興奮した。同時に世の中には、本当にそんなことができる奴もいるんだと感嘆した。
何度か酒を酌み交わすうち、矢根尾は晴一の一番の飲み仲間になっていた。やがて同じようにネットで知り合った茂木という男が、新しく加わるようになる。でも正直晴一は一人では矢根尾のように、女を自由にするまでには至らない。
「矢根尾さん、どうしたら俺ステップあがれますかねぇ?」
酔いに任せて矢根尾に聞くと、矢根尾がまたあの悪どい笑顔を浮かべるのが分かる。矢根尾は塾の講師をしていて新しい奴隷になりそうな女を、高校生から探す気だと今話したばかりだ。若い名にも知らない女を探して、自分好みに調教して躾る気なのだという。
「そりゃお前、罪悪感を持たないんだよ。」
罪悪感を持たないなんて出来るのかと、晴一は酔いの中で考える。確かに縛ったり鞭で打つのに女が可哀想とか考えたら、次なんて進めるはすがないよなと密かに納得した。
※※※
あのクマは俺の罪悪感なんだ。
夏実と激しいセックスをしながら、物陰の隅から指のない丸い手で這い出したクマを見下ろし考える。真綿の足で音もなく歩いて、クマは部屋の真ん中から黒光りするボタンの瞳で晴一の顔を見上げた。
次の朝クマのやつは俯いて部屋の中のクローゼットの前に座っていて、晴一はホッと安堵した。影から這い出して歩いて来たような夢を視ただけで、夏実が朝起きて置いたに違いない。矢根尾が言うように罪悪感を捨て去るには、晴一はまだまだ経験が足りないのだろう。
「やだ、足に傷ができてるぅ!」
夏実の声が、微かにシャワーの影に聞こえる。無駄毛処理の時にでも切ったに違いないと考えながら、風呂場に足を向けていた。
クマのぬいぐるみはやっぱり俺が夏実の部屋に来ると、あの底冷えするボタンの瞳で視線を向けている。やがて、堂々と動くようになってきた気がするのは気のせいだろうか。
時には朝に目が覚めると俺の真横に居たり、俺の顔を覗き込んでたりする。流石に一度目が覚めて目の前に黒光りのボタンを見上げた時、ベットで悲鳴をあげそうになった。しかも、クマは何処から忍ばせたのか、一緒に抱き合って寝る夏実の手に画ビョウを突き刺した。突然甲高い夏実の悲鳴で叩き起こされた上に、跳ね起きた俺の顔にクマの顔が当たって床に跳ね落ちる。正直クマの奴が、寝ている晴一にキスでもする気だったみたいに感じてゾッとした。画ビョウが深々と刺さった手を悲鳴を上げながら突き出す夏実に、クマのぬいぐるみの話をしようにも聞く耳がないのは仕方がない。
その後段々とクマのぬいぐるみは、セックスの真っ最中に堂々と邪魔をするようになった。突然氷水を持ち出して真っ最中に頭からかけられた時は、二人とも悲鳴ではすまなかった。
どんなにクマの事を説明しても夏実は晴一を不審そうに見つめるだけで、信じようとしなかった。当然かもしれない、罪悪感でクマが動くなんて言えないし、クマが動くこと自体信じられない。夏実はやがて晴一の事を気持ち悪そうに見ながら、別れの言葉を切り出したのだ。正直なところ晴一も罪悪感から動くのだろうとは思っていたけど、あんなクマの邪魔の中でセックスするのは面倒くさくもあった。クマの行動に変に気を使うくらいなら、体は惜しいが夏実と別れた方が安心だ。
※※※
「どう思います?罪悪感でクマが動くって。」
酔いに任せて矢根尾に問いかけると、彼はおかしそうに嗤う。茂木は居酒屋の女の子に、追加注文をしながら電話番号を聞き出そうと盛り上がっている。
「うまい話だな、女を引っ掻けるのに使えそうだぞ。」
「いや、マジな話ですよ?体はいい女だったのになぁ、夏実は。」
別れた女の話は空しいだけだが、確かに夏実の体は晴一の好みだった。小さめの体にふかふかの胸、手足も適度に肉感的で、手で掴むと指が食い込む感じが最高だったのに。そう深酒しながら言うと、茂木が横から唐突に話に割り込んで来る。
「なに?今の話、クッション?ぬいくるみ?」
何でだよと茂木の頭を殴って、今の話が何で茂木の言葉になるのか酩酊した頭で考える。
小さめの、ふかふかの、適度に肉感的、手で掴むと指が食い込む感じ
ああ、ここだけ聞き取ると確かにぬいぐるみに聞こえなくもないと酩酊しながら納得した。まるであのクマは女みたいだなと酔っ払いながら笑う晴一に、矢根尾が笑いながらじゃあ晴一に女ができるとクマが来るなと追い討ちをかける。そんな筈はないのに一気に酔いが覚めて、あのクマと暮らしている夏実は今頃どうしているんだろうと頭の中が冷静に呟いた。
※※※
夢の中ではあのクマが何故か人間サイズに変わって、台所に立っている。普通に人間みたいに、まるで晴一の彼女みたいにエプロンをつけて、台所で料理をしているのだ。
ダンダン!ドン!バツン!
普通の人間みたいに動いているのに、そのまな板の上は血だらけで力任せの包丁は何か固いものを断ち切るみたいに振り下ろされる。ベットの上から晴一はそれを横になりながら、ボンヤリと眺めていた。
女みたいだな。
エプロン一枚でそう見えるのは、人間の刷り込みなのだろうか。振り返らなくてもあのクマの口元が血で真っ赤なのが、背中からでも何故か分かる。ボタンの瞳はその体に合わせて巨大になって、ギラギラと黒光りしてまな板を見据えていた。まな板の上の食材は、何の事はないクマと住んでいる夏実だ。
そう言えばアイツは晴一が夏実を抱いていると、動き出したんだっけ。そして、晴一には何もしなかったけど、夏実の手には女が同級生を虐めるみたいに陰湿に画ビョウを突き刺した。
そうか、中身が女がだったから、嫉妬したのか。
晴一の罪悪感だと思っていたが、クマの奴にあるのは女の嫉妬心だったのかと頭の中で呟く。嫉妬かそれは怖いなと頭がボンヤリと夢の中で呟くのを聞きながら、晴一は何処かでドアか開く微かな音を聞いた気がした。
※※※
橋本夏実とは別れを告げられてから連絡を取ってなかったが、晴一は朝起きて今連絡をするべきかどうかを真剣に悩んでいる。
玄関のドアは閉じられていた。でも、晴一の靴が乱暴に脱ぎ捨てられた中に、こっちをジッと見ている一つの瞳がある。片方のボタンの瞳は何処かで千切れたのか、糸がダラリと垂れ下がっていた。茶色の愛嬌のある顔は、黒く歪な斑に塗られ別なモノに変わっていた。ドアノブに飛び付いたのか、ノブには擦れたような赤い筋が走っている。何かをたっぷり吸い込んだような重たげなクマのぬいぐるみが、確かにポツンとそこに座っていた。
外の通路はどうなってんのかな、歩いてきた跡があるんだったらどうしようか
晴一は呆然とクマのぬいぐるみを見つめながら考えた。
※※※
ぬいぐるみとか、人形って結構怖いですよね。
自分の声に久保田はそうですか?と、微笑みながら問いかける。ゲームセンターみたいな沢山の人間に渇望される景品の方が、実は何かを渇望してたらと考えると実は少し不安になる。
ゲームセンターで時間潰しするの怖くなりそうですね。
自分が笑うと、久保田はそうですねとグラスを磨きながら同意する。
店の中に女子高生らしい女の子の一団が、近くのゲームセンターのビニール袋に有名なクマのキャラクターのぬいぐるみを詰め込んでキャアキャア言いながら深碧のドアをカランと開く。そのぬいぐるみのボタンのような瞳が、陽射しを反射してこっちを見た気がして自分は思わず震え上がっていた。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる