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二夜目『宝物』
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これも聞いた話ですけどねと久保田は自分に声を潜めて呟く。『茶樹』の中は何時もと同じ心地よい音楽と、芳しい珈琲と紅茶の茶葉の香りに満ちている。
※※※
干物女の宝物なんて決まってる。
バツイチになって数年、独り身を覚悟したのは三十路後半のことだ。覚悟を決めた私が、まず何より最優先で確保したのは老後の為の預金。
それまでに彼氏は何人かいたものの、なにせ最初の男がロクデナシだった。最初の男の話をすれば、聞いた100人が100人ともロクデナシだねと答える自信がある。嘘だと思われるのも癪なので、その男の話を先にしておこう。
最初の旦那になった男はネットで出会って、2年ほど遠距離恋愛をした。遠距離恋愛の間、会うために動くのは常に私。遠方から男の元にイソイソと通い、男の部屋を掃除し洗濯し、料理を作ってやった。ホテルも食事も、長距離の交通費も電話代も、全て支払いは私。やがて、一緒になろうと絆されて同棲したけど、引っ越し代金も部屋の頭金も全部私が支払ってやった。家事なんて一つもやりもしない男のために、必死に家事をこなして仕事をして。
やっと尽くしていたかいあって結婚にゴールイン。でも実は、そこからが更に地獄だなんて考えもしなかった。嫁姑の関係も上手くいかない上に、同棲期間のあと結婚生活を始めた途端男が無職になって何にもしないヒモになっても私は頑張った。終いには男に貯金を丸々使い込まれて借金までされて、何に使ったの?って聞いた時。なんて答えたと思う?ロクデナシは。
分かんない、気がついたらこうなってたんだ。
これよ?まだ、女とかギャンブルとか理由があったら止めさせるって考えも出来るけど、分からないものは治る筈がない。草臥れてボロボロになった私に暢気にそう言ったロクデナシを平手うちしてやったけど、今になったらもっと殴っておけばよかったって正直思ってる。
兎も角、最初が大外れのロクデナシだったせいか、私の男運は外れ籤ばかり。ここまで当たらないってことは既に使い果たしてるのか、男運を母親の体内で忘れてきたんだと思った。だから、結婚はもう三十路後半で、完全に諦めることにした。そんな私の宝物は額面の増えていく貯蓄だけでも、仕方がないことだって分かって貰えると思う。
※※※
そんな一般的な人生の幸せを諦めた干物女の私の何を見初めたのか、この世にも奇妙なイケメンが付きまとい始めたのはつい最近の話だ。
「おネエさん、一人ですか?」
そう初めに声をかけてきたのは、駅の構内を足早に歩いている時だった。まず考えたのは、キャッチにしては若すぎるし服装も爽やか過ぎる。大体にして目の前の青年は、キャッチするよりされる方が充分似合っている栗毛の柔らかい若い爽やか笑顔。私は声をかけ間違ったんだと爽やかにスルーしようとしたのに、彼は私の横に並んで歩いた。
「あの、おネエさん、僕と結婚しませんか?」
「はあ?」
思わず呆れた声が溢れる私に、青年はニコニコ笑いながら眺めている。呆れた私が思わず立ち止まったのに、何を思ったか嬉しそうに微笑みながら私を見下ろす。私は女にしては背が高い方で170あるけど、彼はゆうに10センチは高い。顔が良くって背も高い、身なりを見ても裕福な家の子だってことぐらい一目で分かる。そんな彼がまるでお茶しませんか位の勢いで、結婚しませんかときた。
「冗談は顔だけにして。」
「冗談いってる顔に見えますか?」
見える見えないじゃなくて、冗談としか思えないし。大体にしてこれで冗談じゃないなら、彼の頭が残念なことにおかしいと思っても仕方がない。私は視線を外すとその場に彼を残して、さっさと立ち去った。だって、若者の冗談なんかに、四十路のおばさんがつきあってられないって思って当然でしょう?
※※※
ところがそれを発端に、ことある毎に青年は私の前に姿を見せるようになった。しかも、さも偶然のタイミングで出くわしたみたいに、然り気無くあれ?みたいな顔で繰り返し出会う。
「おネエさん。こんにちわ。」
何でここでも出会うの。
水族館にお一人様で来るのは、私の唯一の気晴らしだ。干物女が一人で水を泳ぐ活きてる魚を見て癒されるくらい、神様だって涙を脱ぐって許してくれると思う。なのに、何故か目の前にはあの青年が嬉しそうに、立ち尽くした私を見てニコニコしている。
「あんた、何でここにいるの?」
「あんたじゃないですよ、僕は香坂衛。」
泳ぎ回る魚の水槽を横に、私は何故か彼の名前の漢字を丁寧に説明される。青年の名前を初めて聞いたけど、時代ががった名前。そう思った通り正直に呟くと、何が嬉しいんだか彼はニコニコしながら横に並び私を見下ろす。
「私、魚見に来てるんだけど。」
「はい、見てていいですよ?」
意味が分からない。なんでこの男は私の横に立ってニコニコしながら、私の事を眺めているだか理由もはっきりしない。中々顔はイケメンなのに、やっぱり頭の中が残念なイケメンなのかしらと正直考える。でも、残念な人のわりには、普段の会話はしっかりしてるし横で非常識な動きもない。
「神出鬼没なのは非常識か。」
「は?」
「いえ、こちらの話です。」
一人で彼が呟いて、一人で納得している。訳が分からないが、支払った入館料分は少なくとも癒されておきたい私は彼を考えないようにして泳ぎ回る魚を見上げた。
「狭くても自由に泳いでていいですね。」
思わぬ言葉に私は目を丸くして、背後の青年を見上げる。最初の旦那になった男は、水族館の魚を見てこんな狭い水槽に押し込まれて死んでも誰かが食うわけじゃなし無意味だよなと鼻で嗤った。次の男は魚は目が怖いし狭い水槽に暗い通路は息が詰まりそうだから、水族館は行きたくないと断られたっけ。それから彼氏を水族館に誘うのは止めた。狭い水槽でも必死に泳ぎ続ける魚を眺めているだけで、私は癒されるし少しだけ頑張れる気がするのに。
「頑張って泳いでるの見るのいいですね。おネエさん、元気になりますね。」
何でか分からないけど、躊躇いながらも私はその声に思わず小さく頷いた。同じように感じる人間がいたのがホンの少し嬉しかったんだと思う。
※※※
「おネエさん、こんにちは」
私はその言葉に呆れ混じりの視線を向けた。看護師の私の生活は不規則だけど、サイクルが決まっている。ここまでタイミングよく現れるとなると、相手も同業者なのか暇をもて余しているかのどちらかだ。
「あんた、何歳?」
「あんたじゃないです、衛です。」
確かに名前は聞いたけどこちらは教えたわけでもないし、大体にして名前を呼びあう仲ではないと思う。
「わかってるわよ、で?何歳なの?」
「この間二十歳になりました。」
二十歳だあ?!何だ暇をもてあましている方だったかと思わず、私は自分が呆れに力が抜けるのを感じた。何が楽しくて二回りも年上の女を追い回してるんだか、こんなにイケメンなんだから同じ歳くらいの可愛い子なんて掃いて捨てるほどいるだろうに。その思いがどう伝わったのか、彼はションボリとするのが分かる。
「何よ?」
「せっかく少し仲良くなれたのに、歳を言ったらまたおネエさんが仲良くしてくれなくなりますね。」
いや最初から全然仲良くしてないと突っ込みたくなるのに、彼があんまりにもションボリした顔で俯くので私は思わず可哀想になってしまう。
「宇野静子。」
「宇野静子さん?」
「あんたは、衛でしょ?」
つい名前を教えてしまった私に、彼は嬉しそうに微笑んだ。どうせ、直ぐ四十路のおばさんの相手なんて飽きるに違いないんだし、名前くらいなら教えてもたいして害はない。
「衛は学生?」
「大学生です。静子さんは?」
「会社員よ。」
看護師は職業を聞かれて正直に答える派か答えない派に別れる。私は答えない派だ。答えない派の看護師は、大概職業のせいで面倒な事に巻き込まれた経験があると思う。私の経験はやっぱり最初の旦那の母親で、病気になると電話を掛けてきて散々症状をあげ連ねるのだ。どんなに風邪だと思っていても散々症状をあげ連ね、大病ではないかと疑い続ける。それでいて病院にかかって風邪と診断されると「風邪ですってよ、静子さんがあんなこと言うから心配したじゃない。」と宣う。風邪って最初に言っただろうと突っ込みたくなるが、嫁の立場では言うこともできないのだ。
しかし、何が楽しくて四十路のおばさんを二十歳の艶々でピカピカ、ピチピチの肌の男の子が追っかけているのか。肌なんか白くてキメが細かいし、睫毛も長いって睫毛?!何で睫毛?!思わず手を翳すと、その手のひらに柔らかな頬と唇が当たった。
「何やってんのよ!」
「えー?いいかなって思ったんですけど。」
前言撤回。人が少し物思いに耽って黙りこんだ途端、キスしようと顔を覗きこんで来た彼の顔を力ずくで手で押し退けて私はさっさと歩き出した。
※※※
「は?」
看護師の通用口から出た途端、目の前の植え込みのコンクリートに腰を掛けた栗色の髪に立ち尽くした。真夜中2時にもなろうという時間に、仕事終わりで着替えて出てきたら通用口に男がいたら正直怖い。普通だったら悲鳴もので通報されてもおかしくないのだが、しゃがみこんだ彼に私は呆れ半分で歩み寄る。
「ちょっと、不審者。」
「不審者ではないです。」
頭をつつかれて答える声は、本当に偶然に具合が悪くて病院まで来て力尽きていたという訳ではなさそうだ。
「分かってるわよ、衛。通用口なのよ?通報されてもおかしくないわよ?早く立ちなさいよ。」
夜の風に栗色の髪を揺らしながら、夜の闇にキラキラ輝く瞳が私を膝の上から見上げた。名前を初めて呼んだだけで、何でそんなに嬉しそうな顔をするんだと戸惑う。
「怒りませんか?」
「何を?」
「静子さん、看護師さんなのは秘密だったでしょう?」
そう言われれば看護師だとは教えていない。でも、彼のいうように、隠していたというのも少し語弊がないわけでもない。
「聞かないとわかんないわよ。何で知ってたの?」
しゃがんだままの目がウルウルしながら、捨てられた子犬みたいに私の事を見上げる。そんな目で見たって騙されないわよと言うと、ションボリしながら立ち上がった彼が小さな声で呟く。私の前にも何人か通用口から看護師は出入りしている筈だが、騒ぎにもならなかったところを見ると今来たばかりなのかもしれないと考える。
「前に静子さんに助けてもらったんです。だから、ここの看護師さんだって最初から知ってたんです。」
「何時?」
「3年位前。」
何だ、答えは単純だったと、心の中で呟く。
3年前というと20歳の彼が17歳で高校2年位か。残念だが記憶にはない、当然だろう?総合病院で1日に看護師が接する病棟勤務でも患者は50人前後。1日50と考えて、月の出入りを計算に入れると200人近い。それほど患者は果てしない数なのだ。しかも、今これくらい元気そうだということは、入院したとしても軽い病気だったに違いない。つまりは看護師として私が接したとしても短期間な上にほんの僅かの可能性が高い。あの時期何科の病棟だったかしら。
「怒りましたか?」
「なあんだって、思ったわね。」
何を答えて欲しかったのか私自身もよく分からないで答えると、怒られなかったのがそんなに嬉しいのかホッとしたように彼が笑う。何で私は少しガッカリしたのかしら、何か特別な答えを彼に求めたのかしらと自分でも思わず首を傾げる。思っていたよりずっと冷えた彼の手がスルリと延びてきて、黙ったままの私の手を握りこむ。
「一緒に帰りましょ?女の人一人で危ないです。」
「あんたに家知られるのヤダ。」
「えー?」
えー?じゃないと思うけど、何でか衛がもう私の家はとっくに知っているような気がする。所謂ストーカーってやつなのかとも考えてはみたんだけど、何故かそれほど危機感を感じない。私が彼より二回りも年上なせいなのかもしれないと気がついて、私は更に首を傾げてしまう。
歳がどうこうって問題でもないのよね、実際つけ回されてるみたいだし。
手を繋いで歩いている四十路のおばさんと二十歳のイケメン。どう見たって傍目には年増が金にものを言わせてイケメンをツバメに囲ってるとしか見えない筈で、それも癪に触らないわけではない。
「衛。」
「はい。静子さん。」
「何であたしなの?」
何気ない言葉に衛の足が唐突に止まって、私の手が衛の腕に引かれる。何でかその腕に引かれるのが嫌じゃないし、手の温度も不快には感じない。人は本気で嫌いになると、臭いも温度も嫌いになるものだ。好きだった時には好ましく思えるタバコの残り香だって、相手を嫌いになった途端吐き気を催す。温度だって隣に座るだけでも、空気を伝わる温度に嫌悪する。でも、衛にはそれが感じられない。温度だって隣にいるといつの間にか、馴染んでしまっている気がする。
「静子さん。」
掠れた衛の声が私の名前を呼ぶ。通りすがりの誰かに見られるかもなんて、チラッと頭の中を掠める。シャッターの閉じた店が並ぶ街の人気のない通りの真ん中で、自分が身動きもしないで手を繋いだまま相手が少し屈んでキス。なんてドラマの中みたいなんだろうと正直考える。
※※※
「宇野さん、彼氏できたの?」
職場の同僚に何気なく聞かれて、正直返答に戸惑う。確かに一度キスはしたけど、結局それ以外に何かあったわけではない。ただ手を繋いで家まで送って貰って、家の前で別れただけ。その後だって何度も家の前まで送ってもらっているが、時々キスはするけど好きだと言われたこともない。大体にしてこれは付き合うとか言う話でもなく、ただ一緒に帰っているだけだ。
何でそんな質問と問い返すと、同僚はニヤニヤ笑う。
「何か最近潤ってるように見えたから。」
女職場はこれだからと内心溜め息が漏れる。自分が直接関係ないことでも、事色恋沙汰には女の目は鋭い。干物女がほんの少し色めいただけでお見通しか。
「そんなわけないでしょ?」
「そりゃそうか、何、宝くじでも当たった?」
女同士って本当に気を使わないっていうか、相手が傷つくって気がつかない言葉を使うの平気なのよねと内心が呟く。自分が家庭を持って安定しているから、私みたいな失敗した女に平気で女らしくなったとか、そんなわけないか何て言えるんだ。しかも、色めいたのは金かとまで言う。私は愛想笑いで誤魔化しながら、衛が何故私に付きまとうのか考える。目の前の同僚の旦那より、ずっとイケメンで若い香坂衛。しかも、大学生といった彼は私の仕事が終わる時間帯に、帰途の途中で必ずと言っていいほど出くわす。
「静子さん。お仕事お疲れ様。」
「あんた、学校ちゃんといってるの?」
思わず口からでる嫌味混じりの私の言葉なのに、衛は自分を心配してくれると素直に喜んで罪悪感を感じる。
「単位は落としてません、大丈夫です。」
「そっか。」
私が何気なく言った一言に、衛は微かに心配したような視線を向けた。何でこんなにアッサリと何気ない一言なのに、私の事を彼は見抜いてしまうんだろう。
「何か嫌なこと言われました?」
「別に。」
素直じゃない上に空元気な私の言葉。それを見抜いた筈の衛は、顔を覗きこむようにして子供のように微笑みかける。
「今度、デートしましょう、静子さん。」
「デート?」
「はい、水族館に一緒に行きましょう。」
嫌と答えるのは簡単なのに、つい笑顔に絆されてしまう私は愚かな年増女だ。こんなに若い子に乗せられて、その気になるなんて馬鹿げているって分かってるのに。若い女の子みたいに可愛い子ぶることも出来ないし、素直に喜ぶこともできない。なのに何で衛はこんなにも私に構うのか理由が分からないのだ。
「何で?」
「僕が静子さんと行きたいからです。行ってお魚が元気に泳ぎ回るのを、隣で見たい。」
ああ、何でだろう?私はもうこんなのは望まない筈なのに、何でこんなに彼の言葉に動揺してしまうのだろう。そんなことを考えていた私を、衛の腕が唐突に引き寄せると胸の中にスッポリと抱き寄せてしまった。
「静子さん、二人でノンビリお魚見ましょう、ね?」
頭を撫でながら衛が泣かないでと囁いてきて、初めて自分が泣いていたのに気がつく。若い女の子との涙なら兎も角、年増の涙なんてと分かっているのに人の肌の温度が心地よくて涙が溢れる。
私だって本当はあの人と結婚して、幸せに暮らしてたかったし子供だって欲しかった。でも、相手がそうさせなかったから別れたし、その後だって彼氏を作りたくない訳じゃない。ただ、何もかも上手くいかなくて、独りで生きていく決断をしただけだった。それを同僚に鼻で笑われて、こうして息子にいてもおかしくない年の男の腕で泣いている。
「静子さん。」
「何よ?」
四十路のおばさんには可愛い答え方もできやしない。どうして放っておいてくれなかったのかしら。衛が声もかけずに私を放っておいてくれたら、今こんなに脆い姿は衛に見せなくて済んだのに。
「静子さんは静子さん自身が思ってるような人じゃありません。」
「どういう意味よ?」
「静子さんは、綺麗で可愛い。」
涙で崩れてる筈のメイクが頭に不安をよぎらせるのに、その言葉に唖然として視線をあげる。この子は四十路のおばさんに何を言っているのとあげた視線の先には、全く怯みもしない視線があった。衛が何をまかり間違ったか、本気でそう思ってるのが瞳で分かる。何をいってるのと笑い飛ばさなきゃいけないとわかっているのに、私には何も言えなくなってしまう。この若い子は何をとちくるっているのかと思っているのに、そう言えない私は本当に愚かな干物女だ。
※※※
干物女の宝物なんて決まってる。
バツイチになって数年、独り身を覚悟したのは三十路後半のことだ。覚悟を決めた私が、まず何より最優先で確保したのは老後の為の預金。
それまでに彼氏は何人かいたものの、なにせ最初の男がロクデナシだった。最初の男の話をすれば、聞いた100人が100人ともロクデナシだねと答える自信がある。嘘だと思われるのも癪なので、その男の話を先にしておこう。
最初の旦那になった男はネットで出会って、2年ほど遠距離恋愛をした。遠距離恋愛の間、会うために動くのは常に私。遠方から男の元にイソイソと通い、男の部屋を掃除し洗濯し、料理を作ってやった。ホテルも食事も、長距離の交通費も電話代も、全て支払いは私。やがて、一緒になろうと絆されて同棲したけど、引っ越し代金も部屋の頭金も全部私が支払ってやった。家事なんて一つもやりもしない男のために、必死に家事をこなして仕事をして。
やっと尽くしていたかいあって結婚にゴールイン。でも実は、そこからが更に地獄だなんて考えもしなかった。嫁姑の関係も上手くいかない上に、同棲期間のあと結婚生活を始めた途端男が無職になって何にもしないヒモになっても私は頑張った。終いには男に貯金を丸々使い込まれて借金までされて、何に使ったの?って聞いた時。なんて答えたと思う?ロクデナシは。
分かんない、気がついたらこうなってたんだ。
これよ?まだ、女とかギャンブルとか理由があったら止めさせるって考えも出来るけど、分からないものは治る筈がない。草臥れてボロボロになった私に暢気にそう言ったロクデナシを平手うちしてやったけど、今になったらもっと殴っておけばよかったって正直思ってる。
兎も角、最初が大外れのロクデナシだったせいか、私の男運は外れ籤ばかり。ここまで当たらないってことは既に使い果たしてるのか、男運を母親の体内で忘れてきたんだと思った。だから、結婚はもう三十路後半で、完全に諦めることにした。そんな私の宝物は額面の増えていく貯蓄だけでも、仕方がないことだって分かって貰えると思う。
※※※
そんな一般的な人生の幸せを諦めた干物女の私の何を見初めたのか、この世にも奇妙なイケメンが付きまとい始めたのはつい最近の話だ。
「おネエさん、一人ですか?」
そう初めに声をかけてきたのは、駅の構内を足早に歩いている時だった。まず考えたのは、キャッチにしては若すぎるし服装も爽やか過ぎる。大体にして目の前の青年は、キャッチするよりされる方が充分似合っている栗毛の柔らかい若い爽やか笑顔。私は声をかけ間違ったんだと爽やかにスルーしようとしたのに、彼は私の横に並んで歩いた。
「あの、おネエさん、僕と結婚しませんか?」
「はあ?」
思わず呆れた声が溢れる私に、青年はニコニコ笑いながら眺めている。呆れた私が思わず立ち止まったのに、何を思ったか嬉しそうに微笑みながら私を見下ろす。私は女にしては背が高い方で170あるけど、彼はゆうに10センチは高い。顔が良くって背も高い、身なりを見ても裕福な家の子だってことぐらい一目で分かる。そんな彼がまるでお茶しませんか位の勢いで、結婚しませんかときた。
「冗談は顔だけにして。」
「冗談いってる顔に見えますか?」
見える見えないじゃなくて、冗談としか思えないし。大体にしてこれで冗談じゃないなら、彼の頭が残念なことにおかしいと思っても仕方がない。私は視線を外すとその場に彼を残して、さっさと立ち去った。だって、若者の冗談なんかに、四十路のおばさんがつきあってられないって思って当然でしょう?
※※※
ところがそれを発端に、ことある毎に青年は私の前に姿を見せるようになった。しかも、さも偶然のタイミングで出くわしたみたいに、然り気無くあれ?みたいな顔で繰り返し出会う。
「おネエさん。こんにちわ。」
何でここでも出会うの。
水族館にお一人様で来るのは、私の唯一の気晴らしだ。干物女が一人で水を泳ぐ活きてる魚を見て癒されるくらい、神様だって涙を脱ぐって許してくれると思う。なのに、何故か目の前にはあの青年が嬉しそうに、立ち尽くした私を見てニコニコしている。
「あんた、何でここにいるの?」
「あんたじゃないですよ、僕は香坂衛。」
泳ぎ回る魚の水槽を横に、私は何故か彼の名前の漢字を丁寧に説明される。青年の名前を初めて聞いたけど、時代ががった名前。そう思った通り正直に呟くと、何が嬉しいんだか彼はニコニコしながら横に並び私を見下ろす。
「私、魚見に来てるんだけど。」
「はい、見てていいですよ?」
意味が分からない。なんでこの男は私の横に立ってニコニコしながら、私の事を眺めているだか理由もはっきりしない。中々顔はイケメンなのに、やっぱり頭の中が残念なイケメンなのかしらと正直考える。でも、残念な人のわりには、普段の会話はしっかりしてるし横で非常識な動きもない。
「神出鬼没なのは非常識か。」
「は?」
「いえ、こちらの話です。」
一人で彼が呟いて、一人で納得している。訳が分からないが、支払った入館料分は少なくとも癒されておきたい私は彼を考えないようにして泳ぎ回る魚を見上げた。
「狭くても自由に泳いでていいですね。」
思わぬ言葉に私は目を丸くして、背後の青年を見上げる。最初の旦那になった男は、水族館の魚を見てこんな狭い水槽に押し込まれて死んでも誰かが食うわけじゃなし無意味だよなと鼻で嗤った。次の男は魚は目が怖いし狭い水槽に暗い通路は息が詰まりそうだから、水族館は行きたくないと断られたっけ。それから彼氏を水族館に誘うのは止めた。狭い水槽でも必死に泳ぎ続ける魚を眺めているだけで、私は癒されるし少しだけ頑張れる気がするのに。
「頑張って泳いでるの見るのいいですね。おネエさん、元気になりますね。」
何でか分からないけど、躊躇いながらも私はその声に思わず小さく頷いた。同じように感じる人間がいたのがホンの少し嬉しかったんだと思う。
※※※
「おネエさん、こんにちは」
私はその言葉に呆れ混じりの視線を向けた。看護師の私の生活は不規則だけど、サイクルが決まっている。ここまでタイミングよく現れるとなると、相手も同業者なのか暇をもて余しているかのどちらかだ。
「あんた、何歳?」
「あんたじゃないです、衛です。」
確かに名前は聞いたけどこちらは教えたわけでもないし、大体にして名前を呼びあう仲ではないと思う。
「わかってるわよ、で?何歳なの?」
「この間二十歳になりました。」
二十歳だあ?!何だ暇をもてあましている方だったかと思わず、私は自分が呆れに力が抜けるのを感じた。何が楽しくて二回りも年上の女を追い回してるんだか、こんなにイケメンなんだから同じ歳くらいの可愛い子なんて掃いて捨てるほどいるだろうに。その思いがどう伝わったのか、彼はションボリとするのが分かる。
「何よ?」
「せっかく少し仲良くなれたのに、歳を言ったらまたおネエさんが仲良くしてくれなくなりますね。」
いや最初から全然仲良くしてないと突っ込みたくなるのに、彼があんまりにもションボリした顔で俯くので私は思わず可哀想になってしまう。
「宇野静子。」
「宇野静子さん?」
「あんたは、衛でしょ?」
つい名前を教えてしまった私に、彼は嬉しそうに微笑んだ。どうせ、直ぐ四十路のおばさんの相手なんて飽きるに違いないんだし、名前くらいなら教えてもたいして害はない。
「衛は学生?」
「大学生です。静子さんは?」
「会社員よ。」
看護師は職業を聞かれて正直に答える派か答えない派に別れる。私は答えない派だ。答えない派の看護師は、大概職業のせいで面倒な事に巻き込まれた経験があると思う。私の経験はやっぱり最初の旦那の母親で、病気になると電話を掛けてきて散々症状をあげ連ねるのだ。どんなに風邪だと思っていても散々症状をあげ連ね、大病ではないかと疑い続ける。それでいて病院にかかって風邪と診断されると「風邪ですってよ、静子さんがあんなこと言うから心配したじゃない。」と宣う。風邪って最初に言っただろうと突っ込みたくなるが、嫁の立場では言うこともできないのだ。
しかし、何が楽しくて四十路のおばさんを二十歳の艶々でピカピカ、ピチピチの肌の男の子が追っかけているのか。肌なんか白くてキメが細かいし、睫毛も長いって睫毛?!何で睫毛?!思わず手を翳すと、その手のひらに柔らかな頬と唇が当たった。
「何やってんのよ!」
「えー?いいかなって思ったんですけど。」
前言撤回。人が少し物思いに耽って黙りこんだ途端、キスしようと顔を覗きこんで来た彼の顔を力ずくで手で押し退けて私はさっさと歩き出した。
※※※
「は?」
看護師の通用口から出た途端、目の前の植え込みのコンクリートに腰を掛けた栗色の髪に立ち尽くした。真夜中2時にもなろうという時間に、仕事終わりで着替えて出てきたら通用口に男がいたら正直怖い。普通だったら悲鳴もので通報されてもおかしくないのだが、しゃがみこんだ彼に私は呆れ半分で歩み寄る。
「ちょっと、不審者。」
「不審者ではないです。」
頭をつつかれて答える声は、本当に偶然に具合が悪くて病院まで来て力尽きていたという訳ではなさそうだ。
「分かってるわよ、衛。通用口なのよ?通報されてもおかしくないわよ?早く立ちなさいよ。」
夜の風に栗色の髪を揺らしながら、夜の闇にキラキラ輝く瞳が私を膝の上から見上げた。名前を初めて呼んだだけで、何でそんなに嬉しそうな顔をするんだと戸惑う。
「怒りませんか?」
「何を?」
「静子さん、看護師さんなのは秘密だったでしょう?」
そう言われれば看護師だとは教えていない。でも、彼のいうように、隠していたというのも少し語弊がないわけでもない。
「聞かないとわかんないわよ。何で知ってたの?」
しゃがんだままの目がウルウルしながら、捨てられた子犬みたいに私の事を見上げる。そんな目で見たって騙されないわよと言うと、ションボリしながら立ち上がった彼が小さな声で呟く。私の前にも何人か通用口から看護師は出入りしている筈だが、騒ぎにもならなかったところを見ると今来たばかりなのかもしれないと考える。
「前に静子さんに助けてもらったんです。だから、ここの看護師さんだって最初から知ってたんです。」
「何時?」
「3年位前。」
何だ、答えは単純だったと、心の中で呟く。
3年前というと20歳の彼が17歳で高校2年位か。残念だが記憶にはない、当然だろう?総合病院で1日に看護師が接する病棟勤務でも患者は50人前後。1日50と考えて、月の出入りを計算に入れると200人近い。それほど患者は果てしない数なのだ。しかも、今これくらい元気そうだということは、入院したとしても軽い病気だったに違いない。つまりは看護師として私が接したとしても短期間な上にほんの僅かの可能性が高い。あの時期何科の病棟だったかしら。
「怒りましたか?」
「なあんだって、思ったわね。」
何を答えて欲しかったのか私自身もよく分からないで答えると、怒られなかったのがそんなに嬉しいのかホッとしたように彼が笑う。何で私は少しガッカリしたのかしら、何か特別な答えを彼に求めたのかしらと自分でも思わず首を傾げる。思っていたよりずっと冷えた彼の手がスルリと延びてきて、黙ったままの私の手を握りこむ。
「一緒に帰りましょ?女の人一人で危ないです。」
「あんたに家知られるのヤダ。」
「えー?」
えー?じゃないと思うけど、何でか衛がもう私の家はとっくに知っているような気がする。所謂ストーカーってやつなのかとも考えてはみたんだけど、何故かそれほど危機感を感じない。私が彼より二回りも年上なせいなのかもしれないと気がついて、私は更に首を傾げてしまう。
歳がどうこうって問題でもないのよね、実際つけ回されてるみたいだし。
手を繋いで歩いている四十路のおばさんと二十歳のイケメン。どう見たって傍目には年増が金にものを言わせてイケメンをツバメに囲ってるとしか見えない筈で、それも癪に触らないわけではない。
「衛。」
「はい。静子さん。」
「何であたしなの?」
何気ない言葉に衛の足が唐突に止まって、私の手が衛の腕に引かれる。何でかその腕に引かれるのが嫌じゃないし、手の温度も不快には感じない。人は本気で嫌いになると、臭いも温度も嫌いになるものだ。好きだった時には好ましく思えるタバコの残り香だって、相手を嫌いになった途端吐き気を催す。温度だって隣に座るだけでも、空気を伝わる温度に嫌悪する。でも、衛にはそれが感じられない。温度だって隣にいるといつの間にか、馴染んでしまっている気がする。
「静子さん。」
掠れた衛の声が私の名前を呼ぶ。通りすがりの誰かに見られるかもなんて、チラッと頭の中を掠める。シャッターの閉じた店が並ぶ街の人気のない通りの真ん中で、自分が身動きもしないで手を繋いだまま相手が少し屈んでキス。なんてドラマの中みたいなんだろうと正直考える。
※※※
「宇野さん、彼氏できたの?」
職場の同僚に何気なく聞かれて、正直返答に戸惑う。確かに一度キスはしたけど、結局それ以外に何かあったわけではない。ただ手を繋いで家まで送って貰って、家の前で別れただけ。その後だって何度も家の前まで送ってもらっているが、時々キスはするけど好きだと言われたこともない。大体にしてこれは付き合うとか言う話でもなく、ただ一緒に帰っているだけだ。
何でそんな質問と問い返すと、同僚はニヤニヤ笑う。
「何か最近潤ってるように見えたから。」
女職場はこれだからと内心溜め息が漏れる。自分が直接関係ないことでも、事色恋沙汰には女の目は鋭い。干物女がほんの少し色めいただけでお見通しか。
「そんなわけないでしょ?」
「そりゃそうか、何、宝くじでも当たった?」
女同士って本当に気を使わないっていうか、相手が傷つくって気がつかない言葉を使うの平気なのよねと内心が呟く。自分が家庭を持って安定しているから、私みたいな失敗した女に平気で女らしくなったとか、そんなわけないか何て言えるんだ。しかも、色めいたのは金かとまで言う。私は愛想笑いで誤魔化しながら、衛が何故私に付きまとうのか考える。目の前の同僚の旦那より、ずっとイケメンで若い香坂衛。しかも、大学生といった彼は私の仕事が終わる時間帯に、帰途の途中で必ずと言っていいほど出くわす。
「静子さん。お仕事お疲れ様。」
「あんた、学校ちゃんといってるの?」
思わず口からでる嫌味混じりの私の言葉なのに、衛は自分を心配してくれると素直に喜んで罪悪感を感じる。
「単位は落としてません、大丈夫です。」
「そっか。」
私が何気なく言った一言に、衛は微かに心配したような視線を向けた。何でこんなにアッサリと何気ない一言なのに、私の事を彼は見抜いてしまうんだろう。
「何か嫌なこと言われました?」
「別に。」
素直じゃない上に空元気な私の言葉。それを見抜いた筈の衛は、顔を覗きこむようにして子供のように微笑みかける。
「今度、デートしましょう、静子さん。」
「デート?」
「はい、水族館に一緒に行きましょう。」
嫌と答えるのは簡単なのに、つい笑顔に絆されてしまう私は愚かな年増女だ。こんなに若い子に乗せられて、その気になるなんて馬鹿げているって分かってるのに。若い女の子みたいに可愛い子ぶることも出来ないし、素直に喜ぶこともできない。なのに何で衛はこんなにも私に構うのか理由が分からないのだ。
「何で?」
「僕が静子さんと行きたいからです。行ってお魚が元気に泳ぎ回るのを、隣で見たい。」
ああ、何でだろう?私はもうこんなのは望まない筈なのに、何でこんなに彼の言葉に動揺してしまうのだろう。そんなことを考えていた私を、衛の腕が唐突に引き寄せると胸の中にスッポリと抱き寄せてしまった。
「静子さん、二人でノンビリお魚見ましょう、ね?」
頭を撫でながら衛が泣かないでと囁いてきて、初めて自分が泣いていたのに気がつく。若い女の子との涙なら兎も角、年増の涙なんてと分かっているのに人の肌の温度が心地よくて涙が溢れる。
私だって本当はあの人と結婚して、幸せに暮らしてたかったし子供だって欲しかった。でも、相手がそうさせなかったから別れたし、その後だって彼氏を作りたくない訳じゃない。ただ、何もかも上手くいかなくて、独りで生きていく決断をしただけだった。それを同僚に鼻で笑われて、こうして息子にいてもおかしくない年の男の腕で泣いている。
「静子さん。」
「何よ?」
四十路のおばさんには可愛い答え方もできやしない。どうして放っておいてくれなかったのかしら。衛が声もかけずに私を放っておいてくれたら、今こんなに脆い姿は衛に見せなくて済んだのに。
「静子さんは静子さん自身が思ってるような人じゃありません。」
「どういう意味よ?」
「静子さんは、綺麗で可愛い。」
涙で崩れてる筈のメイクが頭に不安をよぎらせるのに、その言葉に唖然として視線をあげる。この子は四十路のおばさんに何を言っているのとあげた視線の先には、全く怯みもしない視線があった。衛が何をまかり間違ったか、本気でそう思ってるのが瞳で分かる。何をいってるのと笑い飛ばさなきゃいけないとわかっているのに、私には何も言えなくなってしまう。この若い子は何をとちくるっているのかと思っているのに、そう言えない私は本当に愚かな干物女だ。
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