GATEKEEPERS  四神奇譚

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第三部

第六幕 沿岸部研究施設内・地下

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ビリビリするような空気に、暫く前からずっと異変を感じ取っている。室内に家電や何かがなくて本当によかったと思うが、既に唯一のベットは自分が放つ熱で僅かに歪み始めていた。これ以上熱を出すと隔壁にも支障が起こって自分の命が危ないのは充分に分かっていたが、この異変に我慢できる程暢気ではいられない。流石に相剋の隔壁でもここまで近いと気配を遮り切ってはくれないようで、昼過ぎからいきなりジリジリと体の中が焼けつく感覚に槙山忠志の苛立ちが増していく。恐らくは直ぐ近くに大きなゲートか何かが開いたのだと分かっていて、壁をぶち破りたい衝動を押さえる方が難しくなりつつあるのだ。傷の癒えた腕からは、既に抑えきれずにジリッと焔がたち始めている。

腹立つ…………むかつく…………

多分あのいけすかない東条とかいう男が何かをしでかしているんだろうが、ここには毎日姿を見せる宇宙服の看護師もいる筈だし、あの男だけでここを管理できているとは思わない。少なくとも他にも人間がいた筈で、それがここでこの状況なら部屋の外は地獄絵図になりかねない筈だ。誰かがこれはと思って解放してくれれば良いが、それすらも出来ない内に殺されていたら忠志の寝覚めが悪い。
もし監視カメラでちゃんと確認していれば、当に室内の温度計が熱で破裂しているのには気がついただろうが、残念ながら監視カメラの前は無人で室温は上がり続けていた。湿度は既になくなり、室温は七十度近いし、忠志が寄りかかるベットのパイプは既に真っ赤になっている。

「ん?」

不意にブワッと全身に鳥肌が立ち、ゲートの中にでも飲まれたような気分になった。思わず忠志は苦痛の呻きをあげて、堪えきれずにベットに思い切り拳を叩きつける。パイプベットをまるで飴のようにひしゃげさせて、拳が触れたマットレスが熱でスプリングごと焦げ付く。それとほぼ同時に入り口の扉を開いた青年が、室内から吹き出した熱風に飛び上がった。

「あっちいいぃ!!なにここ?!サウナ?!あっつぅ!!燃えるっ!」
「ああ?!」

忠志が不機嫌な声で振り返ると何処かで見たことのあるような自分よりは年上だろう青年が、目を丸くしてまるで弱い動物が肉食獣の威嚇に飛び上がったみたいにピュッと顔を引っ込める。予想と違う来訪者に唖然とした忠志が開けられた扉を見ていると、扉の向こうから何やってんのよと女性の怒鳴る声がして青年がだってーと言い訳めいた声をあげるのが聞こえた。

「俺みたいな間の子じゃないんだって!ねぇさん!あんなに怒ってたら燃やされるよ!俺!!」
「馬鹿言ってんじゃないわよ!助けに来てて、閉じこめてどうするの?ふったち。」

ガンと音をたてて足蹴りで扉を開いて室内に踏み込んだ黒髪を纏め上げた女性は、忠志のことを見て一瞬戸惑うような顔をしてから微笑んで口を開いた。

「…………五代かと思ったわ、あなた。」
「助けにって、本気?」
「半分はね、半分は私怨よ。」

これまた何処かで見たことのあるような綺麗なお姉さんはそう笑いながら言うと忠志が怒りに任せて叩き着けたベットを眺めて、他の二人も早く出さないと危ないかしらと首を捻る。どうやらフラストレーションで部屋を壊される危険性に気がついたらしいが、その言葉に忠志は戸惑うように目を細めた。

「二人?三人じゃねぇの?」
「ここと同じ作りの部屋は全部で四つ。でも、起動してるのは三つだけ。」

ここのは起動停止してあるけど早く出てと促されて、忠志は訝しげな視線で二人を見つめながら部屋から足を踏み出した。部屋を包んでいた強い相剋の気配が消え去っていて、お陰で間近にあるようなゲートらしき気配にジリジリ体の中が軋んでいる。すると彼女は嘘はついていないようだが、ということは悌順は捕まっていないということなのだろうかと一瞬考えてしまう。
院の崩壊したあの場で連れてこられたのは自分を含めて、義人と信哉との三人だけ。でも今の感覚では周囲に三人の気配があるように感じる。そしてかなり忠志の気配にビクビクしている様子で女性の背後に隠れている青年はよく見ればハッキリとした木気を宿していて、目の前の女性は微かだが金気っぽい。自分達のとは基本的には質が違うが、こんな風に世の中には案外ゾロゾロと気をもった人間がいるのかもと忠志は呆れもしてしまう。

「あんたら、なに?」
「え?お、俺?」
「彼はふったち、私はロキ。」

本当の名前でないのは分かりきっているが、自分に害を与えようとしていないのもわかる。ふったちという青年の方が内在する力はかなり大きいが、その分忠志の朱雀の力がハッキリと読み取れるから怯えているのだ。人外というには随分奇妙に穏やかに混じりあう気配だし、目の前の思考や行動は人間や野性動物みたいにも感じる。つまりは忠志の肌には自然にそう生まれついた者のように、特に何故か青年の方は感じるのだ。

「…………後でその力のこと詳しく話は聞くけど、一先ず今はいいや。」

忠志の意識が自分からそれたのに、明らかにホッとした青年に気がつく。起動停止したと話していたが、やはり隔壁の存在は僅かに感知を鈍らせていたようだ。それでもこうして部屋から出てしまえばゲートの気配は如実で、空気は既に膿みきっていて不快感が肌に刺さるように感じていた。一瞬で燃えるように真紅に瞳が光を放ち始めたのに、目の前の青年が再び怯えて震え上がる。
ゲートらしき場所の中心は確りと暗く感じ取れるし、自分達を助けに来たというなら、彼らは上手く他の二人も助け出してくれるに違いない。だったら自分はいち早く先にゲートに向かうのが最善の気がすると忠志は呟く。

「他の仲間も、出してからの方がいいんじゃないの?四人でしょ?」

ロキと名乗った女性が当然のようにそう問いかけたのに、驚いた風に紅玉の瞳が見開かれる。院の人間ではないとしか思えないのに、そんな風に自分達を知っている人間がいるとは思わなかったし、恐らく他の三人もこの女性のことは知らないに違いない。

「あんたは、俺達のこと知ってるの?」
「少しね、知り合いが青龍…………だったわ。」

過去形。それに今の青龍は宇佐川義人で、でも彼女は自分の前の朱雀の五代の名前も知っている。彼女の半分の私怨っていうのは、その前の青龍のことなのかもしれないと薄々感じてしまう。そこまで知っているのならなおのこと、二人を助け出して貰って早々にここから離れてもらいたい。その視線に気がついたように彼女は、仕方がないわと言いたげに一先ず気をつけてと口にする。

「それにこっちも……他にも何人か助けたい人もいるのよ、うちの可愛い姪の彼氏とか。」
「そっか、気をつけて。」

そう告げて振り返らずに駆け出し真紅に翻る異装を纏った忠志の背中を、ロキは溜め息混じりに見つめた。何にも普通のそこら辺にいる青年とかわりなく見えるのに、別名で雷獣とも呼ばれるふったちが怯えるほどの力を持った存在。あの室内の温度やひしゃげたパイプベット、それに昔少しだけ会ったことのある五代武によく似た雰囲気。

恐らくは朱雀なんでしょうけど。

未だにビクビクしたままのふったちをしかりつけて、彼女は端末で次の四神の部屋に向かう経路を確認し始めていた。



※※※



ピクと多賀亜希子が視線を動かしたのに三浦和希も気がつく。少しだけ空気が動いたような気がするが、それが何を示しているのかまでは和希には理解できる範疇じゃない。それでも亜希子は目を細めて、何かを追うような仕草をして足元を見渡す。まるで床や壁を透過して、何かを追いかけて見ているような動き。

「なんか見えんの?」
「…………見えるというよりは、感じてるだけ。」

横にいる怯えきった看護師は自分達の会話の意味が理解できない様子で、できることなら今にも脱兎のごとく駆け出しそうになっている。まあ和希としては駆け出しても構わないが、できればスライムとおっかけっこはしたくはない。なるべくなら見つけたときと同じくヒッソリと息を殺していて貰いたいところだ。それに亜希子がまるで当然のように穏やかに微笑む。

「他に何人かまだ病室にいるみたいだけど……看護師さんなら部屋が分かるわよね?申し訳ないけど助けるのに、力を借りたいの。お願いできるかしら。」

こんな状況なのに穏やかで理性的な亜希子の声に、怯えきっていた看護師が一瞬で惹き付けられるのがわかる。相手の看護師のプライドと、職業的な倫理観、そんなものを知り尽くした言葉に、彼女は僅かだが目を丸くして亜希子を見つめた。こういう部分が亜希子に自分も勝てないところで、やっぱり亜希子なんだよなぁと和希は溜め息混じりの吐息をつく。
恐らくはここで和希が他人を助けないという選択をすると亜希子は穏やかに笑って、なら和希は先にお帰りという。自分が危ないとか、自分の身を守るということは別に二の次でも構わないから、一先ず他にも助けられそうな人は助ける。お人好しとも言えるけど、結局は亜希子は自分のことを軽くみていて、身を守るという選択肢を後に回しているだけ。それをどんなに指摘しても私は一度死んでるからと暢気に笑うだけで決めたことは覆しもしないから、結局は和希の方が折れるしかない。

…………母親みたいなんだよなぁ。

と言っても和希は既に自分の母親の顔は思い出せないし、かといって本当に彼女が母親だとしたら正直困る。彼女は利津の次くらいに好きで傍にいるのは穏やかで心地良いから、彼女が母親だと困ったことになってしまうのだ。とは言え好きだと言っても彼女はにこやかに笑って、若いんだから若い子にいいなさいなんて稀代の殺人鬼に暢気に答える有り様だ。

「和希、和希も行く?」
「はいはい、行くよ。亜希子さぁ病院の服で歩く気なの?」
「仕方ないでしょ?着替えないんだもの。」

え?下着着てないのと即時に聞いたら、亜希子に呆れたように下は履いてますと怒られてしまった。服の着替えはなくても、流石に下着は替えが貰えていたらしい。なんだ裸にパジャマじゃないんだと残念がったら、馬鹿じゃないのと呆れられてしまった。二人の暢気な会話にお陰で少しだけ気が楽になった様子の看護師の先導で、三人は音をたてないようにソロソロと壁づたいに歩き始めている。



※※※



素晴らしい…………

貪欲に欠片を飲み下して、腹の中に石が落ちるのがわかる。そうしてジワリと体の中に満ちてくる力の感覚に、口角が自然と上がっていくのが感じられた。結晶が体内でピシピシと砕けて細胞に染み渡って行くのを感じると、急激に細胞が活性化するのを感じている。まるで原初の細胞分裂が再び体の中で起き始めているみたいに、全身の隅々でバチバチと弾け古い細胞が体表面に押し上がっていく。

これは、何て素晴らしい……

細胞の一つ一つが組み上がっている感触が手に取るように感じられて、新たな細胞が膨れて分裂して古い細胞が表面で死んで剥がれ落ちる。そしてそれは体内の脳細胞にも生じて、神経細胞が新たな刺激をそれぞれに結びつけあう。
そして、不意にどっと流れ込んでくる奔流のような知識。
ゾロリと脳内を撫でてから脱落していく不快な過去の細胞の代わりに、新たに膨れ上がる細胞に遺伝子として蓄積された情報が知識として次々と流れ込む。新たな知識を得られる感覚に口は更に端をつり上げて、もっとよく知るために自分の内面を覗きこむ。

生き物の根源と人外と呼ばれるものの根源

それは大した差ではなかった。ただの表と裏にしかすぎなくて、一歩間違えば自分達が裏で人外が表だったかもしれない。そんな簡単なことで、長い年月をかけて地の底の主は、それを覆そうとしているだけなのだ。覆れば新しい世界に変わるだけで、今度は人外が表になって裏の人間が闇に這いずるだけ。

自分は新たなものを得たから、今度も表になって、あれらを統治をするに違いない

自分は沢山の知識と力を得たから、裏に潜むには役不足だ。これほどまでに鮮やかに人間を越えて別な存在になろうとしているのだから、それは当然のこととしか思えない。結晶が這い出した跡からは心地よい地の底からの風が吹き上げていて辺りを満たし始めているし、この穴を開くための人間の血も心地よい芳しい臭いだ。ミチミチと細胞が更に膨らみ既に肩の肉が盛り上がって、優雅に着ていた着物の糸がプツプツと少しずつ弾け出している。

これ以上体を大きくするのはよくないな……。

細胞の動きが理解できるのだから、それを制御するのは容易い。そしてこれこそが四神の再生能力の根源で、四神が早く死ぬ大きな理由だと言うのも既に知っている。人間の体の細胞分裂の回数は有限で、それを傷を治すために彼らはフル回転させていて、同時に戦うための若い体を維持していた。だから彼らは若々しく屈強で素晴らしい身体能力を示すが、大概はそれは三十代迄で限界を迎えて体がもたなくなる。だから急激に衰え、人外との戦いでアッサリと死ぬのだ。死んだ後の体から採取した精子が死滅しているのもそのせいだろうし、子供が作れないのもできても大概は死産するのも、恐らくはそれで説明ができる。ネズミのように高速で心臓を動かし続け、あっという間に寿命となるだけなのだ。もし四神になってから長生きしたければ、力を使わず大人しく籠の鳥で生きれば良いのだ。もしくはある地方に存在する特殊な『間の子』と呼ばれる存在のように、ヒッソリと最低限の能力だけで生きてみれば少しは長生きできるに違いない。

だが自分はそれを乗り越えて、細胞を制御するまでの知識を得た。

グニグニと細胞を縮めて、盛り上がった肩を押さえ込みながら笑う。そしてと思い出したように呟く。それにあれを腹に納めれば、尚更自分は新たな知識を得られるに違いないと感じている。あれは稀に見る巨大な結晶を宿した体で、恐らくは今までの四神では稀有な存在だ。意識がないままでも自分を拒絶する程の力を持った結晶を内在した存在。それに他の四神達も今までとは比較にならない結晶の大きさだ。何故それに今まで気がつかなかったのか。結晶が大きければ大きいほど、多量の力を得られるし、知恵を得る事ができる。

空腹だ…………

知識を得るために細胞を新しく作り替えるのには、たんぱく質が必要で…………そう考えた瞬間、何故か違和感を感じていた。人間のように空腹は感じなくなったし、眠りも不要になったと喜んだ気がするのに、何故か今になって空腹と共に強い眠気も感じ始めている。それに四神と等しい存在を自分が産み出す筈なのに、何故四神を喰う等と言う思考に辿り着くのだろう。子ネズミのようにあっという間に死ぬ運命の者を、喰わなければならない理由はなんなのだろう。それを疑問に感じるのに、同時にそんな疑問を感じることが馬鹿馬鹿しいとも考えている。やっとこうして式読となり、院も掌握し、院の人間の大半を生け贄にして、一緒に要石を願い通り喰ったのに。

空腹で堪らない……この臭いの元をを口一杯に頬張りたい……

酷く矛盾しているのに、それがもう分からない。ググッと押さえ込んだ筈の細胞が逆らって、空腹を満たしたいという欲望に一気に膨れ上がる。そうして既に東条巌の意識は深く眠り始めているが、その体は違うものに見る間に満たされ明らかに人間ではないものに変貌しようとしていた。
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