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末期
132.★
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ヤネオシュンイチはあれからもう何年もアキコのような女をまた見つけることはできないまま、一人きりで過ごしていた。アキコのようなという表現は実はあまり正しくなく、シュンイチが求めているのはまさに過去のアキコ当人でしかない。何でもいうことを聞き公私共にシュンイチの全ての世話をして、尚且つ性的にも奴隷となり苦痛を喜ぶ人間はそういるものではない。何しろ日常的な全てを何もかもやって、閨の中で殴られ蹴られ犯されるのを喜べと押し付けられて、それでよしと出来るだろうか?そういう意味ではアキコはとてつもなく特殊で、シュンイチにとっては唯一無二の存在だったと今更ながらに認めないわけにはいかない。
結局料理はマトモにすることがなくなったのは、努力するのもめんどうになったからで長い間コンビニや出来合いの弁当の世話になる生活が続いて、それが当然のようになってくる。いつの間にか長く付き合っていた大学時代からの友人達は悉くシュンイチのもとを去り、最気がつくと近になって出来た新しい友人とばかり付き合うようになっていた。
『ヤネオさーん、今度飲みに行きましょうよ。また調教の話聞かせてください。』
彼らはネット上のSMサイトでシュンイチの話を羨望の眼差しで聞いていた人間で、今は奴隷はいないがシュンイチの調教としての手腕はかってもいる気の良い男だ。そういう意味では大学時代の友人達とは違って性癖を隠すことなく対応できるから、シュンイチとしても気が楽なのだった。それにたまには若い彼らと一緒に、SMサイトで呼び出し最初の調教で写真をとってある女を呼び出しシュンイチの調教済みの奴隷として回すこともある。写真をばらまくと言えば大概の女は大人しくやってきて、言うなりに服を脱ぎ項垂れるのに気がついたのだ。勿論ちゃんと時間をかけてアキコのように調教したわけではないから慣れない痛みに悲鳴をあげて泣き叫ぶのが常だが、そういう風に躾るのがシュンイチの好みだと思っている二人は気にする筈もない。無理矢理に組み敷かれ乱暴にレイプされ始めて、リコだかマコだかいう女が悲鳴をあげ始めた。
「いいぃいい!!ひぎぃいいい!!いたいっ!!」
「ほら、我慢我慢。ご主人様の前なんだからさぁ?」
「血が出たか、すんません。フィさん。」
「別にいい、テイもコウも楽しんどけ、それはそろそろ飽きたからこれで最後だ。」
「流石フィさん。」
「いいいいぃ!!いだいいぃ!!やぁあ!」
テイとコウはハンドルネーム。モギとサダトモという本名はさておき彼らのようにハンドルネームを使いながら、複数調教は好まなかった自分がこうして新たな方法を学んだのは経験のなせる技だ。自分が身元不明としてたいして慣らしてもいない雌犬を犯すのに、本名を名乗らなくて良いのはやはり安堵する。そう考えながらも奥歯を噛み歯を剥き出し快楽に浸りながら、頭に浮かべるのは格別な奴隷であったアキコのことばかりだ。
アキコなら、こうして犯されても穴を濡らして懇願しながら喘ぎまくったろう…………
当然この犯されている雌犬は上下も前後ろも男で埋められ、無様に鼻水を滴し、涙で顔ぐちゃぐちゃにしていてみっともない。しかも痛みのせいなのか、えずきながら苦痛ばかり訴え続けて聞いていても煩いし面倒になる。どうせ写真があるから文句を言うことも出来ないようにはしてあるんだからその女の訴えは無視して、二人に好きに犯してやれと言い放つと女は絶望に満ちた目でシュンイチを睨む。二人の内サディスティックな面の強いサダトモが後穴を無理矢理ギチギチと貫通してやったのに、モギも一緒になって前に埋め込むのを眺めるだけ。
「あー、きっつー、ケツアナさいこーぉ。」
「あぎきいいぃいいい!ぐうぅう!!」
「チンポ気持ちいいでーす、は?奴隷ちゃん。マンコぬるぬるだよ?おら。おら、締めろってー。」
滅茶苦茶に突き上げて掻き回され無様な獣めいた悲鳴をあげる現実の雌に、シュンイチの頭の中は歓喜で腰をくねらせる淫靡なアキコが浮かんでいる。頭の中のアキコは穴に逸物を目一杯捩じ込まれ締め付けながら、必死に主の逸物に手を伸ばしてしゃぶりついてきた。そして妄想の中でアキコは滑らかな白磁の肌に何度犯されたかマジックで書き込まれ、乳首と陰核にピアスをつけられ紐で結ばれて裸のまま外を引きずられるようにして歩く。
ほら、見せろ
そうシュンイチが命令すれば完璧な雌犬奴隷のアキコは、頭で手を組み全身を周囲にさらして見せる。大きな乳房の突端と股座の雌チンポを貫通しているピアスがよく見える様に足を広げるのは調教の賜物で、まだ触れもしないのに糸に責められ、周囲の視線に興奮した雌奴隷のマンコからは粘り気のあるマンコ汁が糸を引いていく。
あふぅ!
グイグイと糸をシュンイチが乱暴に引くと淫らな腰ふりダンスをして見せるアキコの姿に周囲の視線が惹き付けられ、やがてはアキコはその場にいる多人数によって犯されるのだ。街の大通りの中を歩いている男という男が、淫らなアキコの身体に手を伸ばして乳房を握り、尻肉を掴み、豪棒を捩じ込み白濁液をぶっかけていく。それでもアキコは自分の雌奴隷でやれと言われれば、見ず知らずの男の逸物にだって奉仕する。
ああぁ!いいっ!いいぃ!沢山、おチンポぉ!!すごいい!!
そんな歓喜の声をあげながら滅茶苦茶な輪姦に晒されボロボロにされるアキコは、それこそが幸せであると言いたげに快楽に狂った目でヘラヘラと笑っている。それを現実の女でやろうにもそうはならないのは、三人係りで何度顔やマンコの中に大量に射精しても女によっては全く歓喜に狂いもしないのが分かってしまったからだった。
やはりアキコが特別だ……後の女はその場だけなら兎も角、雌奴隷にはならないんだな。
そんな妄想に浸る日々を続けていくせいだろうか、ほんの少し以前のように体臭がキツくなった気がするとシュンイチは無意識に思う。昔も体臭がキツいと彼女に言われて深く傷ついたことがあったけれど、それと同じかと思い不安に感じつつもある。
………………弁当ばっかだからか?
そう思うが結論としてはシュンイチが自分で作れないなら、食べるものなんて変えようのない事だ。それに獣臭いと言われると、まるでそれは自分があの土蔵の中の神にでもなったような気すらする。
※※※
今の新しい住みかにシュンイチが移ったのは、つい最近の事だった。
アキコと離婚した後に移住したのは数ヶ所。この前の住みかは何回か家賃を入れるのが遅くなっただけで、契約更新をしないと突然通達された。しかも敷金も礼金もゴミ屋敷になっていた部屋をゴミはシュンイチが退去時に片付けたにも拘らず、リフォームして床を張り替えるとかクロスを張り替えるとか片付けるとか言われて丸々とられてしまったのが忌々しい。しかも両親に転居の費用を頼んだが、父親からはすげなく拒否されコッソリと母親に何とか工面して貰って新たな場所で暮らし始めているのだ。そして意図も容易く月日は経過していくが、アキコは相変わらず何一つシュンイチに連絡をすることもない。
何でだ……
自分から電話をすれば変わるだろうかと、何度もアキコの電話番号を見下ろすしメールを打とうともする。それでも自分からするのは敗けだと意味もなく考えてしまうから、悶々と番号だけを見下ろしていたのにある時ついに電話をかけた。
あの被災の時だ。
怪我とかしていないだろうかと気にかけたのは事実だし、心配もしたからかけてやった。そう、こちらからわざわざかけてやったのに、向こうは取らなかった。アキコの実家は内陸だから被災で死んだりはしないはずだが、電話や何かは繋がりにくいというからそのせいだろうと思う。
一度かけておけば、着信に気がつくだろうし、心配してやってるんだ
二年も連絡してなかったが、ここから再びアキコと交流が持てるかもと期待していた。それに丁度コバヤカワと喧嘩をした後で、コバヤカワが激怒したのはアキコを中絶させたことだったし、ここでアキコが中絶に関してシュンイチの言う通りだった口にすれば状況は大きく変わる。そんなことを考えたのに、現実はもっと最悪だった。
メールアドレスも変えたし、電話番号も…………繋がらなくなった……
もしかしたら、あの被災で何かあって死んだのかもしれない。沿岸部の津波の映像は何度も繰り返し放送されていて唖然としたものだが、アキコが住んでいる筈の土地は内陸部だから関係ない筈。そう思ってもいたのだが、まるで連絡がとれないのだからとそう考えもするようになっていく。
もしかしたら、事故で死んだとか、沿岸に引っ越していたとか…………
そう思うが同時にそんなはずがないと思うのは、シュンイチが時々みる夢の中の土蔵のアキコが未だに存在するからだった。時々だが記憶に残る方の土蔵には、白無垢姿のアキコが居てシュンイチの餌のようにその身体を影に捧げもする。以前に比べてみたらその夢をみる頻度は少なくなってしまっていたが、その夢を見るのはシュンイチの楽しみの一つで、夢の中でアキコは四つ足の獣の影に言葉もない程に無惨に犯し尽くされるのだ。
本当なら…………俺が犯してやりたい…………
白無垢の着物の裾をまくりあげ真っ白な尻を付き出して犯されるアキコを、自身の逸物を硬くはち切れんばかりに膨らませて眺めるだけの夢。何故それでアキコは生きていると信じてしまうのかは答えが出せないのだが、どうしても土蔵の夢はアキコと繋がっているとシュンイチは 信じ続けている。白無垢のアキコそっくりの女は、シュンイチの頭の中では完全にアキコと同一人物、あれはアキコで自分と結び付いたものなのだ。
そして時に見る土蔵の中にいる子供達のことはシュンイチの中ではまるで説明も出来ないし、起きてしまえば直ぐに忘れてしまうから気にもとめない。
湿った土の臭いと畳の臭い、湿度に黴でも生えたのか湿った気配の中にシュンイチは扉の方を向いて立ち尽くしていて。こちらを向いて立つ夢は確実に子供の夢だと、最近では理解しつつある。背後には畳の上で座ってこちらを見あげている子供が二人。増えることもなく減ることもなく、しかも二人の顔立ちは変わらないのに、自分に向ける硝子玉の瞳が闇の中に煌めいている。不意に訳の分からない恐怖に包まれてどんなに出してくれと叫んでも格子戸の向こうは、こことは違って目映い日差しに白く塗り込められていて物の影すら判別できない。ただ格子の向こうにむけて叫び続けているシュンイチの頭の中が次第に、その恐怖に慣れ始めているのも事実なのだ。勿論夢の中で近付いてくる子供達の放つ冷気には震え上がるし、怯えるし、恐怖に叫ぶ。だが、頭の中はどうせ繰り返しだと諦めもしている。そして慣れ始めていたから格子戸の外を眺めることも出来るようになって、目映い日差しの中に誰かひっそりと人影が佇んでいるのに気がついた。
誰だ?そこにいるのは?なんで、こんなに悲鳴をあげてるのに助けないんだ。
心の中でそう考えながらガタガタと格子戸を揺さぶる。固くきつく、作りつけられた古めかしい土蔵の扉は、シュンイチ一人の力ではびくともしない。そして背後の子供達は既に畳の縁まで歩み寄って来ていて、クスクスと酷く歪な笑い声が微かに肩越しに溢れてくる。
……………………ヒョー……………………ゥ……
微かな弱い悲し気な鳴き声。それが格子戸の中なのか外なのかは一瞬では分からなかった。格子戸に指を折り引っ掻けるようにして揺らすが、まるで左右にすら扉が動かないのを感じながら、シュンイチは日差しの中に佇んでいる影に向かって叫ぶ。それが無駄なことだと理解していて、変わらないと知っていて叫び続けている。
そういう意味では土蔵の中の夢は何一つ変わらなかった。
何時まで立っても何も変わらない夢でしかないのに、夢の中の白無垢と現実のアキコと何故か繋がっていると信じきってもいる。というよりも背後の白無垢のアキコが本物のアキコで、現実の世界にいるアキコは偽物ではないのかとすら思うことまであるのだ。
そうじゃなきゃ、俺の調教なしにアキコが生きていけるわけがない
そう考えながら独りでに硬くなる逸物を握り、シュンイチはニヤニヤと奥歯を噛みながら歯を剥き出して笑い続けている。それがどんなに歪な笑いなのか全く分からずにシュンイチは頭は夢の中だというのに、眠りながら逸物を扱き始めていた。
結局料理はマトモにすることがなくなったのは、努力するのもめんどうになったからで長い間コンビニや出来合いの弁当の世話になる生活が続いて、それが当然のようになってくる。いつの間にか長く付き合っていた大学時代からの友人達は悉くシュンイチのもとを去り、最気がつくと近になって出来た新しい友人とばかり付き合うようになっていた。
『ヤネオさーん、今度飲みに行きましょうよ。また調教の話聞かせてください。』
彼らはネット上のSMサイトでシュンイチの話を羨望の眼差しで聞いていた人間で、今は奴隷はいないがシュンイチの調教としての手腕はかってもいる気の良い男だ。そういう意味では大学時代の友人達とは違って性癖を隠すことなく対応できるから、シュンイチとしても気が楽なのだった。それにたまには若い彼らと一緒に、SMサイトで呼び出し最初の調教で写真をとってある女を呼び出しシュンイチの調教済みの奴隷として回すこともある。写真をばらまくと言えば大概の女は大人しくやってきて、言うなりに服を脱ぎ項垂れるのに気がついたのだ。勿論ちゃんと時間をかけてアキコのように調教したわけではないから慣れない痛みに悲鳴をあげて泣き叫ぶのが常だが、そういう風に躾るのがシュンイチの好みだと思っている二人は気にする筈もない。無理矢理に組み敷かれ乱暴にレイプされ始めて、リコだかマコだかいう女が悲鳴をあげ始めた。
「いいぃいい!!ひぎぃいいい!!いたいっ!!」
「ほら、我慢我慢。ご主人様の前なんだからさぁ?」
「血が出たか、すんません。フィさん。」
「別にいい、テイもコウも楽しんどけ、それはそろそろ飽きたからこれで最後だ。」
「流石フィさん。」
「いいいいぃ!!いだいいぃ!!やぁあ!」
テイとコウはハンドルネーム。モギとサダトモという本名はさておき彼らのようにハンドルネームを使いながら、複数調教は好まなかった自分がこうして新たな方法を学んだのは経験のなせる技だ。自分が身元不明としてたいして慣らしてもいない雌犬を犯すのに、本名を名乗らなくて良いのはやはり安堵する。そう考えながらも奥歯を噛み歯を剥き出し快楽に浸りながら、頭に浮かべるのは格別な奴隷であったアキコのことばかりだ。
アキコなら、こうして犯されても穴を濡らして懇願しながら喘ぎまくったろう…………
当然この犯されている雌犬は上下も前後ろも男で埋められ、無様に鼻水を滴し、涙で顔ぐちゃぐちゃにしていてみっともない。しかも痛みのせいなのか、えずきながら苦痛ばかり訴え続けて聞いていても煩いし面倒になる。どうせ写真があるから文句を言うことも出来ないようにはしてあるんだからその女の訴えは無視して、二人に好きに犯してやれと言い放つと女は絶望に満ちた目でシュンイチを睨む。二人の内サディスティックな面の強いサダトモが後穴を無理矢理ギチギチと貫通してやったのに、モギも一緒になって前に埋め込むのを眺めるだけ。
「あー、きっつー、ケツアナさいこーぉ。」
「あぎきいいぃいいい!ぐうぅう!!」
「チンポ気持ちいいでーす、は?奴隷ちゃん。マンコぬるぬるだよ?おら。おら、締めろってー。」
滅茶苦茶に突き上げて掻き回され無様な獣めいた悲鳴をあげる現実の雌に、シュンイチの頭の中は歓喜で腰をくねらせる淫靡なアキコが浮かんでいる。頭の中のアキコは穴に逸物を目一杯捩じ込まれ締め付けながら、必死に主の逸物に手を伸ばしてしゃぶりついてきた。そして妄想の中でアキコは滑らかな白磁の肌に何度犯されたかマジックで書き込まれ、乳首と陰核にピアスをつけられ紐で結ばれて裸のまま外を引きずられるようにして歩く。
ほら、見せろ
そうシュンイチが命令すれば完璧な雌犬奴隷のアキコは、頭で手を組み全身を周囲にさらして見せる。大きな乳房の突端と股座の雌チンポを貫通しているピアスがよく見える様に足を広げるのは調教の賜物で、まだ触れもしないのに糸に責められ、周囲の視線に興奮した雌奴隷のマンコからは粘り気のあるマンコ汁が糸を引いていく。
あふぅ!
グイグイと糸をシュンイチが乱暴に引くと淫らな腰ふりダンスをして見せるアキコの姿に周囲の視線が惹き付けられ、やがてはアキコはその場にいる多人数によって犯されるのだ。街の大通りの中を歩いている男という男が、淫らなアキコの身体に手を伸ばして乳房を握り、尻肉を掴み、豪棒を捩じ込み白濁液をぶっかけていく。それでもアキコは自分の雌奴隷でやれと言われれば、見ず知らずの男の逸物にだって奉仕する。
ああぁ!いいっ!いいぃ!沢山、おチンポぉ!!すごいい!!
そんな歓喜の声をあげながら滅茶苦茶な輪姦に晒されボロボロにされるアキコは、それこそが幸せであると言いたげに快楽に狂った目でヘラヘラと笑っている。それを現実の女でやろうにもそうはならないのは、三人係りで何度顔やマンコの中に大量に射精しても女によっては全く歓喜に狂いもしないのが分かってしまったからだった。
やはりアキコが特別だ……後の女はその場だけなら兎も角、雌奴隷にはならないんだな。
そんな妄想に浸る日々を続けていくせいだろうか、ほんの少し以前のように体臭がキツくなった気がするとシュンイチは無意識に思う。昔も体臭がキツいと彼女に言われて深く傷ついたことがあったけれど、それと同じかと思い不安に感じつつもある。
………………弁当ばっかだからか?
そう思うが結論としてはシュンイチが自分で作れないなら、食べるものなんて変えようのない事だ。それに獣臭いと言われると、まるでそれは自分があの土蔵の中の神にでもなったような気すらする。
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アキコと離婚した後に移住したのは数ヶ所。この前の住みかは何回か家賃を入れるのが遅くなっただけで、契約更新をしないと突然通達された。しかも敷金も礼金もゴミ屋敷になっていた部屋をゴミはシュンイチが退去時に片付けたにも拘らず、リフォームして床を張り替えるとかクロスを張り替えるとか片付けるとか言われて丸々とられてしまったのが忌々しい。しかも両親に転居の費用を頼んだが、父親からはすげなく拒否されコッソリと母親に何とか工面して貰って新たな場所で暮らし始めているのだ。そして意図も容易く月日は経過していくが、アキコは相変わらず何一つシュンイチに連絡をすることもない。
何でだ……
自分から電話をすれば変わるだろうかと、何度もアキコの電話番号を見下ろすしメールを打とうともする。それでも自分からするのは敗けだと意味もなく考えてしまうから、悶々と番号だけを見下ろしていたのにある時ついに電話をかけた。
あの被災の時だ。
怪我とかしていないだろうかと気にかけたのは事実だし、心配もしたからかけてやった。そう、こちらからわざわざかけてやったのに、向こうは取らなかった。アキコの実家は内陸だから被災で死んだりはしないはずだが、電話や何かは繋がりにくいというからそのせいだろうと思う。
一度かけておけば、着信に気がつくだろうし、心配してやってるんだ
二年も連絡してなかったが、ここから再びアキコと交流が持てるかもと期待していた。それに丁度コバヤカワと喧嘩をした後で、コバヤカワが激怒したのはアキコを中絶させたことだったし、ここでアキコが中絶に関してシュンイチの言う通りだった口にすれば状況は大きく変わる。そんなことを考えたのに、現実はもっと最悪だった。
メールアドレスも変えたし、電話番号も…………繋がらなくなった……
もしかしたら、あの被災で何かあって死んだのかもしれない。沿岸部の津波の映像は何度も繰り返し放送されていて唖然としたものだが、アキコが住んでいる筈の土地は内陸部だから関係ない筈。そう思ってもいたのだが、まるで連絡がとれないのだからとそう考えもするようになっていく。
もしかしたら、事故で死んだとか、沿岸に引っ越していたとか…………
そう思うが同時にそんなはずがないと思うのは、シュンイチが時々みる夢の中の土蔵のアキコが未だに存在するからだった。時々だが記憶に残る方の土蔵には、白無垢姿のアキコが居てシュンイチの餌のようにその身体を影に捧げもする。以前に比べてみたらその夢をみる頻度は少なくなってしまっていたが、その夢を見るのはシュンイチの楽しみの一つで、夢の中でアキコは四つ足の獣の影に言葉もない程に無惨に犯し尽くされるのだ。
本当なら…………俺が犯してやりたい…………
白無垢の着物の裾をまくりあげ真っ白な尻を付き出して犯されるアキコを、自身の逸物を硬くはち切れんばかりに膨らませて眺めるだけの夢。何故それでアキコは生きていると信じてしまうのかは答えが出せないのだが、どうしても土蔵の夢はアキコと繋がっているとシュンイチは 信じ続けている。白無垢のアキコそっくりの女は、シュンイチの頭の中では完全にアキコと同一人物、あれはアキコで自分と結び付いたものなのだ。
そして時に見る土蔵の中にいる子供達のことはシュンイチの中ではまるで説明も出来ないし、起きてしまえば直ぐに忘れてしまうから気にもとめない。
湿った土の臭いと畳の臭い、湿度に黴でも生えたのか湿った気配の中にシュンイチは扉の方を向いて立ち尽くしていて。こちらを向いて立つ夢は確実に子供の夢だと、最近では理解しつつある。背後には畳の上で座ってこちらを見あげている子供が二人。増えることもなく減ることもなく、しかも二人の顔立ちは変わらないのに、自分に向ける硝子玉の瞳が闇の中に煌めいている。不意に訳の分からない恐怖に包まれてどんなに出してくれと叫んでも格子戸の向こうは、こことは違って目映い日差しに白く塗り込められていて物の影すら判別できない。ただ格子の向こうにむけて叫び続けているシュンイチの頭の中が次第に、その恐怖に慣れ始めているのも事実なのだ。勿論夢の中で近付いてくる子供達の放つ冷気には震え上がるし、怯えるし、恐怖に叫ぶ。だが、頭の中はどうせ繰り返しだと諦めもしている。そして慣れ始めていたから格子戸の外を眺めることも出来るようになって、目映い日差しの中に誰かひっそりと人影が佇んでいるのに気がついた。
誰だ?そこにいるのは?なんで、こんなに悲鳴をあげてるのに助けないんだ。
心の中でそう考えながらガタガタと格子戸を揺さぶる。固くきつく、作りつけられた古めかしい土蔵の扉は、シュンイチ一人の力ではびくともしない。そして背後の子供達は既に畳の縁まで歩み寄って来ていて、クスクスと酷く歪な笑い声が微かに肩越しに溢れてくる。
……………………ヒョー……………………ゥ……
微かな弱い悲し気な鳴き声。それが格子戸の中なのか外なのかは一瞬では分からなかった。格子戸に指を折り引っ掻けるようにして揺らすが、まるで左右にすら扉が動かないのを感じながら、シュンイチは日差しの中に佇んでいる影に向かって叫ぶ。それが無駄なことだと理解していて、変わらないと知っていて叫び続けている。
そういう意味では土蔵の中の夢は何一つ変わらなかった。
何時まで立っても何も変わらない夢でしかないのに、夢の中の白無垢と現実のアキコと何故か繋がっていると信じきってもいる。というよりも背後の白無垢のアキコが本物のアキコで、現実の世界にいるアキコは偽物ではないのかとすら思うことまであるのだ。
そうじゃなきゃ、俺の調教なしにアキコが生きていけるわけがない
そう考えながら独りでに硬くなる逸物を握り、シュンイチはニヤニヤと奥歯を噛みながら歯を剥き出して笑い続けている。それがどんなに歪な笑いなのか全く分からずにシュンイチは頭は夢の中だというのに、眠りながら逸物を扱き始めていた。
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