5 / 13
第五話 怒ってしょげて
しおりを挟む
「聞いて、フィー! ひどいのよ!」
昨日フィーと出会った建物沿いの花畑で、憤慨した私は彼女へ訴えます。
「昨日、私の部屋へ伯爵閣下が運び入れさせたもの、何だと思う? 大量の本よ! 難しい本ばかり!」
私はいい加減、ラポール伯爵へこう言わなければならないかもしれません。
「私は学生じゃないわ! 師として仰いでいるわけじゃなくて、ラポール伯爵には嫁いだの!」
沸々とした怒りというより子ども扱いされてぷんすかしている私は、別に自分の幼さを指摘されて腹が立っているわけではありません。
ただ——私の立場の曖昧さを、誤魔化されているようにも思えたのです。
契約であっても結婚した以上、かりそめでもラポール伯爵夫人として存在したいのに、それを許されていないように感じたから。
フィーは私をなだめつつ、ラポール伯爵の真意をそれとなく語ります。
「まあまあ、伯爵は奥様がそれらを読めると思われてのお心遣いでしょう、きっと」
「ありえないわ。プレゼントならもっと気の利いたものをいただきたかった! せめて、お菓子とか、そういうものを……はあ」
怒りが引っ込み、落ち込みが心に流れ込んできて、私はうつむきます。
ラポール伯爵にレディとして扱われたいという気持ちの結果、アクセサリは高価だから代わりにお菓子とか、などと言ってしまったあたり、私自身幼さは自覚しているのです。
もし私が大人で、貴婦人だったなら、白い結婚だとしてもちゃんと扱われていたかもしれないのに、と。
そんな私へ、フィーは青いジャケットのポケットから取り出した小瓶を手に握らせました。
「代わりと言っては恐縮ですが、こちらを。私の使っているものと同じ、ヘアオイルです」
私は、フィーより小さな手に収まった小瓶をまじまじと眺めます。
ツバキのヘアオイル、とだけ書かれた小さな紙が貼ってある透明なガラス小瓶には、薄い黄金色の液体が詰められていました。金属のボトルキャップには小さなスポイトまで付いていて、慣れない私でも使いやすい形です。
予想外のプレゼントを見た途端に感激し——全然貴婦人らしからぬ現金そのものの態度ですが——とにかく私は、嬉しくてたまりません。
「これを使えば、フィーみたいに美しい髪になれるのね!?」
「肌に合えばよいのですが」
「ありがとう! さっそく試してみるわ!」
善は急げと言います。フィーにお礼を言って、私はそのまま屋敷に引き返しました。
私としては、フィーに自分の欲しいものをくれたこと、私自身を見てもらえたことが純粋に嬉しかったのです。プレゼントそのものもそうですが、困窮した実家では私は何かと後回しにされがちで『誰かが私のことを思って何かをくれる』という経験が少ない生い立ちの私にとって、こんなに幸せなことは滅多にないのです。
ただ、年相応といえば聞こえはいいものの、私は自分の立場や愚かさをまだ十分に理解していなかったのです。
さっき出ていったばかりの私が帰ってきたことに、出迎えた年配の執事長は驚いていました。
手にした小瓶をそっと見せて、「これで髪が美しくなるのですって」と話してしまうくらい、私は浮ついて、スキップしそうなほど上機嫌で廊下を歩いていました。
そこへ、声がかけられます。
「君が、父の新しく迎えた妻かね」
私は声のしたほうへ、振り向きました。
ラポール伯爵に似た、彼よりは若いものの年嵩のいった男性です。伯爵と違い、少し緊張感を含んだ声色をして、厳しそうな印象を受けます。
私は立ち止まり、見知らぬ人物が誰であるかをおおよそ察して、答えました。
「ラポール伯爵の……」
「長男のベルナールだ。初めまして」
王都にいるはずの、ラポール伯爵の長男ベルナール氏が私の目の前に立っていました。
やはり、ラポール伯爵を心配してやってきたのでしょうか。私を映すその鋭い目には、警戒の色が滲んでいます。
私は努めてゆっくりと、会釈をしました。
「これは失礼いたしました。私、アルビナと申します。ラポール伯爵にはお世話になっておりますが……決して、とても私のような若輩者が伯爵閣下の妻など名乗れはしないと心得ております」
それは私の本心でした。
白い結婚で、老伯爵に嫁いだだけの若い妻。結婚という契約をした以上、お飾りの『ラポール伯爵夫人』という身分は黙っていても付けられるはずなのに、ラポール伯爵以外の人々にも認められなければならないという暗黙の了解はそこにあったのです。
もし伯爵の子息たちが新しい『ラポール伯爵夫人』である私の存在にNOを突きつけても、すでに公的書類にも記されている以上、公的身分に問題ありません。
しかし、家族の問題には、次世代のラポール伯爵家を継ぐ立場として強い異議を唱えられるのです。場合によっては『自分たちの了解もなく父の後妻となった女』を認めない、すなわち貴族としてラポール伯爵家の一員としての私の存在を、彼らはラポール伯爵が隠居したあとは一切消してしまえるわけです。
私としては最悪それでもかまわないのですが、わざわざグリフィン伯爵家を支援するために結婚してくれたラポール伯爵に迷惑をかけないためにも、波風立たせず平身低頭、伯爵の子息たちの機嫌を損ねるわけにはいきません。
幸い、ベルナール氏は多少は話の分かる紳士でした。
「なるほど、自分の立場を分かっているようで安心したよ。いや、別に君を悪く思っているわけではないんだ。父の戦友の家が困っていたのだと聞けば、結婚や援助のことも仕方のないことだとこちらも理解している。無論、私だけでなく弟もね」
「お気遣い痛み入ります。ベルナール様や弟君を差し置いて何かをしようなどとは思っておりませんので、そのあたりのことは……もし伯爵閣下が何か言われても、その」
「ああ、うん、分かっているとも。父も老齢だ、何かおかしなことを言いはじめないとも限らない」
「私は実家への援助だけで十分、尽力していただけたと思っております。それ以上を求めるつもりは毛頭なく、身を慎み暮らしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」
ベルナール氏は不必要に嫌味を言うたちではないらしく、事務的にいくつか会話をして、すぐに私は解放されました。
とはいえ、さっきまで浮かれていた分、現実に引き戻されるとつらいものです。
部屋に戻って、誰もいないことを確認してから、私は床に向けて嘆息しました。
(はあ。これでいいはず。睨まれるなんてまっぴらごめんだわ。大人しくしていないと疑われて、理由をつけてひどいことになってしまうかも……どうせしばらく家には帰れないし、じっとしていよう)
ラポール伯爵もお年です。ご病気の有無はさておき、いつ異変が起きるか分かりません。
そうなると、ラポール伯爵家を追い出された私は実家に戻ることになりそうですが、果たしてあのグリフィン伯爵家に私の居場所は残っているでしょうか。
真面目な話、王都かどこか都市部で仕事を見つけたほうがまだマシかもしれません。
もっとも、私にできることといえば家事手伝いでメイドくらいです。貴族令嬢としてのラベルがなければ、実際のところそんなものです。
それが私へさらに追い撃ちをかけ、ため息を吐かせるのです。
ふと、私は手のひらに収まる小瓶を思い出しました。
せっかくフィーがくれたものです。気分転換のためにも、ドレッサーで髪を解いてから付けてみましょう。
昨日フィーと出会った建物沿いの花畑で、憤慨した私は彼女へ訴えます。
「昨日、私の部屋へ伯爵閣下が運び入れさせたもの、何だと思う? 大量の本よ! 難しい本ばかり!」
私はいい加減、ラポール伯爵へこう言わなければならないかもしれません。
「私は学生じゃないわ! 師として仰いでいるわけじゃなくて、ラポール伯爵には嫁いだの!」
沸々とした怒りというより子ども扱いされてぷんすかしている私は、別に自分の幼さを指摘されて腹が立っているわけではありません。
ただ——私の立場の曖昧さを、誤魔化されているようにも思えたのです。
契約であっても結婚した以上、かりそめでもラポール伯爵夫人として存在したいのに、それを許されていないように感じたから。
フィーは私をなだめつつ、ラポール伯爵の真意をそれとなく語ります。
「まあまあ、伯爵は奥様がそれらを読めると思われてのお心遣いでしょう、きっと」
「ありえないわ。プレゼントならもっと気の利いたものをいただきたかった! せめて、お菓子とか、そういうものを……はあ」
怒りが引っ込み、落ち込みが心に流れ込んできて、私はうつむきます。
ラポール伯爵にレディとして扱われたいという気持ちの結果、アクセサリは高価だから代わりにお菓子とか、などと言ってしまったあたり、私自身幼さは自覚しているのです。
もし私が大人で、貴婦人だったなら、白い結婚だとしてもちゃんと扱われていたかもしれないのに、と。
そんな私へ、フィーは青いジャケットのポケットから取り出した小瓶を手に握らせました。
「代わりと言っては恐縮ですが、こちらを。私の使っているものと同じ、ヘアオイルです」
私は、フィーより小さな手に収まった小瓶をまじまじと眺めます。
ツバキのヘアオイル、とだけ書かれた小さな紙が貼ってある透明なガラス小瓶には、薄い黄金色の液体が詰められていました。金属のボトルキャップには小さなスポイトまで付いていて、慣れない私でも使いやすい形です。
予想外のプレゼントを見た途端に感激し——全然貴婦人らしからぬ現金そのものの態度ですが——とにかく私は、嬉しくてたまりません。
「これを使えば、フィーみたいに美しい髪になれるのね!?」
「肌に合えばよいのですが」
「ありがとう! さっそく試してみるわ!」
善は急げと言います。フィーにお礼を言って、私はそのまま屋敷に引き返しました。
私としては、フィーに自分の欲しいものをくれたこと、私自身を見てもらえたことが純粋に嬉しかったのです。プレゼントそのものもそうですが、困窮した実家では私は何かと後回しにされがちで『誰かが私のことを思って何かをくれる』という経験が少ない生い立ちの私にとって、こんなに幸せなことは滅多にないのです。
ただ、年相応といえば聞こえはいいものの、私は自分の立場や愚かさをまだ十分に理解していなかったのです。
さっき出ていったばかりの私が帰ってきたことに、出迎えた年配の執事長は驚いていました。
手にした小瓶をそっと見せて、「これで髪が美しくなるのですって」と話してしまうくらい、私は浮ついて、スキップしそうなほど上機嫌で廊下を歩いていました。
そこへ、声がかけられます。
「君が、父の新しく迎えた妻かね」
私は声のしたほうへ、振り向きました。
ラポール伯爵に似た、彼よりは若いものの年嵩のいった男性です。伯爵と違い、少し緊張感を含んだ声色をして、厳しそうな印象を受けます。
私は立ち止まり、見知らぬ人物が誰であるかをおおよそ察して、答えました。
「ラポール伯爵の……」
「長男のベルナールだ。初めまして」
王都にいるはずの、ラポール伯爵の長男ベルナール氏が私の目の前に立っていました。
やはり、ラポール伯爵を心配してやってきたのでしょうか。私を映すその鋭い目には、警戒の色が滲んでいます。
私は努めてゆっくりと、会釈をしました。
「これは失礼いたしました。私、アルビナと申します。ラポール伯爵にはお世話になっておりますが……決して、とても私のような若輩者が伯爵閣下の妻など名乗れはしないと心得ております」
それは私の本心でした。
白い結婚で、老伯爵に嫁いだだけの若い妻。結婚という契約をした以上、お飾りの『ラポール伯爵夫人』という身分は黙っていても付けられるはずなのに、ラポール伯爵以外の人々にも認められなければならないという暗黙の了解はそこにあったのです。
もし伯爵の子息たちが新しい『ラポール伯爵夫人』である私の存在にNOを突きつけても、すでに公的書類にも記されている以上、公的身分に問題ありません。
しかし、家族の問題には、次世代のラポール伯爵家を継ぐ立場として強い異議を唱えられるのです。場合によっては『自分たちの了解もなく父の後妻となった女』を認めない、すなわち貴族としてラポール伯爵家の一員としての私の存在を、彼らはラポール伯爵が隠居したあとは一切消してしまえるわけです。
私としては最悪それでもかまわないのですが、わざわざグリフィン伯爵家を支援するために結婚してくれたラポール伯爵に迷惑をかけないためにも、波風立たせず平身低頭、伯爵の子息たちの機嫌を損ねるわけにはいきません。
幸い、ベルナール氏は多少は話の分かる紳士でした。
「なるほど、自分の立場を分かっているようで安心したよ。いや、別に君を悪く思っているわけではないんだ。父の戦友の家が困っていたのだと聞けば、結婚や援助のことも仕方のないことだとこちらも理解している。無論、私だけでなく弟もね」
「お気遣い痛み入ります。ベルナール様や弟君を差し置いて何かをしようなどとは思っておりませんので、そのあたりのことは……もし伯爵閣下が何か言われても、その」
「ああ、うん、分かっているとも。父も老齢だ、何かおかしなことを言いはじめないとも限らない」
「私は実家への援助だけで十分、尽力していただけたと思っております。それ以上を求めるつもりは毛頭なく、身を慎み暮らしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」
ベルナール氏は不必要に嫌味を言うたちではないらしく、事務的にいくつか会話をして、すぐに私は解放されました。
とはいえ、さっきまで浮かれていた分、現実に引き戻されるとつらいものです。
部屋に戻って、誰もいないことを確認してから、私は床に向けて嘆息しました。
(はあ。これでいいはず。睨まれるなんてまっぴらごめんだわ。大人しくしていないと疑われて、理由をつけてひどいことになってしまうかも……どうせしばらく家には帰れないし、じっとしていよう)
ラポール伯爵もお年です。ご病気の有無はさておき、いつ異変が起きるか分かりません。
そうなると、ラポール伯爵家を追い出された私は実家に戻ることになりそうですが、果たしてあのグリフィン伯爵家に私の居場所は残っているでしょうか。
真面目な話、王都かどこか都市部で仕事を見つけたほうがまだマシかもしれません。
もっとも、私にできることといえば家事手伝いでメイドくらいです。貴族令嬢としてのラベルがなければ、実際のところそんなものです。
それが私へさらに追い撃ちをかけ、ため息を吐かせるのです。
ふと、私は手のひらに収まる小瓶を思い出しました。
せっかくフィーがくれたものです。気分転換のためにも、ドレッサーで髪を解いてから付けてみましょう。
26
あなたにおすすめの小説
氷の王妃は跪かない ―褥(しとね)を拒んだ私への、それは復讐ですか?―
柴田はつみ
恋愛
亡国との同盟の証として、大国ターナルの若き王――ギルベルトに嫁いだエルフレイデ。
しかし、結婚初夜に彼女を待っていたのは、氷の刃のように冷たい拒絶だった。
「お前を抱くことはない。この国に、お前の居場所はないと思え」
屈辱に震えながらも、エルフレイデは亡き母の教え――
「己の誇り(たましい)を決して売ってはならない」――を胸に刻み、静かに、しかし凛として言い返す。
「承知いたしました。ならば私も誓いましょう。生涯、あなたと褥を共にすることはございません」
愛なき結婚、冷遇される王妃。
それでも彼女は、逃げも嘆きもせず、王妃としての務めを完璧に果たすことで、己の価値を証明しようとする。
――孤独な戦いが、今、始まろうとしていた。
記憶喪失の婚約者は私を侍女だと思ってる
きまま
恋愛
王家に仕える名門ラングフォード家の令嬢セレナは王太子サフィルと婚約を結んだばかりだった。
穏やかで優しい彼との未来を疑いもしなかった。
——あの日までは。
突如として王都を揺るがした
「王太子サフィル、重傷」の報せ。
駆けつけた医務室でセレナを待っていたのは、彼女を“知らない”婚約者の姿だった。
貴方が私を嫌う理由
柴田はつみ
恋愛
リリー――本名リリアーヌは、夫であるカイル侯爵から公然と冷遇されていた。
その関係はすでに修復不能なほどに歪み、夫婦としての実態は完全に失われている。
カイルは、彼女の類まれな美貌と、完璧すぎる立ち居振る舞いを「傲慢さの表れ」と決めつけ、意図的に距離を取った。リリーが何を語ろうとも、その声が届くことはない。
――けれど、リリーの心が向いているのは、夫ではなかった。
幼馴染であり、次期公爵であるクリス。
二人は人目を忍び、密やかな逢瀬を重ねてきた。その愛情に、疑いの余地はなかった。少なくとも、リリーはそう信じていた。
長年にわたり、リリーはカイル侯爵家が抱える深刻な財政難を、誰にも気づかれぬよう支え続けていた。
実家の財力を水面下で用い、侯爵家の体裁と存続を守る――それはすべて、未来のクリスを守るためだった。
もし自分が、破綻した結婚を理由に離縁や醜聞を残せば。
クリスが公爵位を継ぐその時、彼の足を引く「過去」になってしまう。
だからリリーは、耐えた。
未亡人という立場に甘んじる未来すら覚悟しながら、沈黙を選んだ。
しかし、その献身は――最も愛する相手に、歪んだ形で届いてしまう。
クリスは、彼女の行動を別の意味で受け取っていた。
リリーが社交の場でカイルと並び、毅然とした態度を崩さぬ姿を見て、彼は思ってしまったのだ。
――それは、形式的な夫婦関係を「完璧に保つ」ための努力。
――愛する夫を守るための、健気な妻の姿なのだと。
真実を知らぬまま、クリスの胸に芽生えたのは、理解ではなく――諦めだった。
とある伯爵の憂鬱
如月圭
恋愛
マリアはスチュワート伯爵家の一人娘で、今年、十八才の王立高等学校三年生である。マリアの婚約者は、近衛騎士団の副団長のジル=コーナー伯爵で金髪碧眼の美丈夫で二十五才の大人だった。そんなジルは、国王の第二王女のアイリーン王女殿下に気に入られて、王女の護衛騎士の任務をしてた。そのせいで、婚約者のマリアにそのしわ寄せが来て……。
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
居場所を失った令嬢と結婚することになった男の葛藤
しゃーりん
恋愛
侯爵令嬢ロレーヌは悪女扱いされて婚約破棄された。
父親は怒り、修道院に入れようとする。
そんな彼女を助けてほしいと妻を亡くした28歳の子爵ドリューに声がかかった。
学園も退学させられた、まだ16歳の令嬢との結婚。
ロレーヌとの初夜を少し先に見送ったせいで彼女に触れたくなるドリューのお話です。
番など、今さら不要である
池家乃あひる
恋愛
前作「番など、御免こうむる」の後日談です。
任務を終え、無事に国に戻ってきたセリカ。愛しいダーリンと再会し、屋敷でお茶をしている平和な一時。
その和やかな光景を壊したのは、他でもないセリカ自身であった。
「そういえば、私の番に会ったぞ」
※バカップルならぬバカ夫婦が、ただイチャイチャしているだけの話になります。
※前回は恋愛要素が低かったのでヒューマンドラマで設定いたしましたが、今回はイチャついているだけなので恋愛ジャンルで登録しております。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる