宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】

赤い獅子舞のチャァ

文字の大きさ
269 / 368
冒険の旅

ただいま。

しおりを挟む
 -MkⅢ-
 厳かに結婚式のプログラムがすすみ、いよいよ両名の宣誓が始まった。
 誓いの口づけの瞬間を迎えようとする。
 私の隣に居る王様はどうなったかと心配に成って様子を窺って見ると、予想を見事に裏切って号泣して居た。
 思わず少し驚いて聞いてしまった。
「あの、王様?大丈夫ですか?」
「ああ、大賢者殿、心配召されるな、ワシはこのセレナには並々ならない思い入れがあってな。
 本当にこの子にだけは申し訳の無い事をしてしもうたと後悔しておるのだよ。
 元々、この子は私の片腕と言っても良い友人の息子、セドリックに嫁がせるつもりであったのだ、しかし情勢的にランクル帝国へと言う具合に嫁ぎ先の予定を変えざるを得なくなった・・・
 そこからがこの子の悲劇であった。
 直後に学園へ入学、そこでセドリックと同級生となってしまい、セレナはセドリックに惹かれて行ってしまった。
 だがワシは、政略の為にこの子を利用する以外に考えが至らなかった。
 本来の嫁ぎ先へと嫁がせてやりたい気持ちもあったが、出来なかった。
 そうこうしておる内にワシが病気になって寝込んでしまった。
 そこへ、ランクル帝国の不穏な動きが表沙汰になってしまってこの有様。
 そもそもランクルに嫁いでもセレナは幸せにはなれんかっただろう、何故ならあそこの第一王子はまだ若すぎる、つまり皇帝の側室として嫁がねば成らなかったのだから、本当にセレナには辛い思いを強いてしまった。
 此度の戦争、セドリックのお陰で、其方のお陰で全てが治まる所へと治まった。
 本当に感謝して居る、セレナ共々、大賢者殿には脚を向けて寝られんと思うて居るよ、本当に、ありがとう。」
 又しても、今度は泣きながら頭を下げられてしまった。
 ここまで低姿勢に出られて悪い気はしないのも心情よね。
 ストレージから、ネクロノミコン最新改定版第三版を取り出した私は、王様に手渡した。
「これを差し上げます、恐らくは、親和性の無い方には一切読めない内容となって居りますが、読める方にとっては、これは魔導書です。
 木、火、土、水、風の章と、その上位
 森、炎、地、氷、雷の章、
 そして光、闇の12章、それに、無属性魔法を含む特殊な魔法の全13章から構成された魔導書になって居ます。
 読める方に読める章を写本して貰って広めて下さい。
 これで魔導士が生まれる筈です。」
「聖女殿の使った薬等はどの章の産物になるのですかな?」
「それは、闇の章と無属性の章の巻末にある医学知識の複合ですね。
 解毒は又少し違って、光属性と医学知識の複合、若しくは水属性と医学知識の複合の何れかに成ります。」
「成程、複雑なのですな。
 では、有り難く頂戴しよう。
 所でこの本を写本して教会やギルドへは、流しても?」
「構いませんよ。
 むしろ広めて貰った方が良いです。
 冒険者や騎士達の力になると思いますし、生存率を上げる手助けにもなる筈なので。」
「その様に視野を広く持っておられるのか、流石は大賢者殿。」
 こうして、私は何故か王様にすっかり懐かれていたけど、結婚式は終了、セレナの投げたブーケを手に出来たのがクリスで、そのままやっちゃえって事でクリスとキースの結婚式やって貰ったりした。
 この教会の神父さんは孤児だったキース達を育てた人だから、キースとクリスの結婚には涙流して喜んでたよ。
 もうクリスのお腹にはキースの子が居るって私がコッソリ教えといたけどね。
 でも、覆面して無い私を見て聖女様って何で判ったのよ、もしかしてバレてた?
 まぁ良いけどな、今更。
 --------
 二つの結婚式も終わって、ジ・アースと共に冒険者ギルドに。
 扉を開けるとともに大声で「たっだいま~!」
 とか言って見た。
 一斉に視線が集中する。
 賢者殿だ、とか、聖女様が戻って来た、等とすっげえ勢いでざわつくギルド。
「エリーさぁ~~~ん!」
 涙声で叫んでカウンターから身を乗り出して大騒ぎを始めるサリー・デルタ・・・
 あ、そうか、この子このカウンターの外に出られないんだっけか。
「よっ、デルタ久しぶり。」
 かるぅ~い感じで挨拶してやったら、つれないとか、私とエリーさんの中なのに酷いとか意味不明な不満を宣ってる。
 カウンターに乗り出したままジタバタするデルタに一言。
「なぁ、あんたさ、ホムンクルスって自覚も有るんだろうけど、自我が芽生えて何年になるの?」
「え?私、ですか?」
「他に誰が居るのよ、判ってるわよ、自我が有る位見てれば判るし、それに、ホムンクルスって事で色々諦めてるのも判ってる。」
「そう・・・でしたか・・・もうずっと前に諦めました、エヘッ。
 そうですねぇ、100年位前ですかねぇ~・・・」
 能天気キャラのデルタの顔が曇るのが判る。
「そ、お洒落とか、したく無い?」
「そりゃぁ~・・・ずっと、したいとは思ってますけど・・・」
「んじゃお買い物行ってみようか?」
「無理です、出られませんから・・・」
「私に任せなさい、出られるように改良してあげるっつってんの。」
「え?」
「それともこのままで腐って居たいの? いやでしょう?」
 むしろこのタイプは聖書に出会って本当の意味で腐りそうなんだけどな・・・w
「私が??? お外に出られるの??? どうやって??? え?え?え?」
 何か勝手に混乱はじめたけれど、だな。
「あのね、良い事教えちゃる、私は、ハイエルフに本当になっちゃったのだ。 ほら。」
 と、耳を見せてやると。
「あ・・・」
「で、だね、その時にスキルも進化してね、ホムンクルスを作れるようになったの、だから貴女の改造も出来ると言う訳、どうする??」
「エリー様、本当に良いんですか? それが本当なら、お願いしたいです。」
「だよね、容姿はお年頃の女の子だから、精神は肉体に引っ張られると言うのを私自身で証明出来た訳だし、あんたもそうなんじゃ無いかなぁと思ったのよね。」
 やっぱホルモンバランスとかで、精神は変化する。
 それは、あの時の女子魔人ちゃんにも言える所だったのでホムンクルスにも適応されるんじゃ無いかと思ったのよ。
「おし、じゃあやろうか、今すぐ。」
「え?今??」
「そ、今。」
「えぇぇ~???」
「ほい、完了。」
「え?今、何かしてましたか??」
「うん、もう魔力で。
 さ、もう貴方はこの場所に縛られてはいないわよ、出て見なさいな?」
「・・・はぁ、本当かなぁ。」
 カウンターの内側から、バネ扉を開いて一歩踏み出すサリー・デルタ。
 そして、これ迄の限界位置をあっさり超えて次の一歩を踏み出す事に成功した。
 サリーの目に涙が込み上げる。
「え・・・エリーさぁん・・・うぇっ・・・うえぇぇぇぇ~・・・」
 泣き出しちゃったよ、よっぽど出て見たかったんだねぇ、たった一歩でこんなじゃ外に出たらどうなっちゃう事やら。
 序でだから対応年数が大分減ってたので後500年位増やして置いた。
 もう200年以上生きてる訳だし今更500年位増えても普通でしょう。
「おう、帰って来たか、お前ら。」
「あ、ギルマス・・・一時的に帰って来ただけよ、セドリック君の結婚式だったからね。」
「成程そう言う事か。
 で、ザインはどうしたんだ?」
「じつは・・・「まさか、お前「誤解しないようにね、今のザインは、これ。」
 かぶされたのでかぶせ返してやって写真を見せると。
「なんだこりゃ、どんな状況なんだ?」
 そこからギルマスの部屋に呼ばれて、ここまでの経緯を、ジ・アースの面々と一緒に冒険譚として語って聞かせた。
「さて、カイエン、キース、お前らも今日は疲れたろ、まだ少し時間は早めだが飛空艇に戻って休め。」
「エリーは?」
「私は商業ギルドにシーサーペントの素材を卸して来る。
 すぐ戻るから先に戻っててくれ。」
「判った、じゃあそうさせて貰おう。」
 その後、商業ギルドで色々と収めて大金貨400枚程を手に入れた私は、不足し始めて居た植物紙を仕入れてもう一度冒険者ギルドに戻り、食堂の本棚にこっそりと魔導書を並べて帰って来た。
 何でわざわざ紙を買うのかって?
 だってさぁ、紙って未だあんまり一般的じゃ無いからさ、私が立ち上げさせた企業でも売れなきゃ潰れるでしょう?
 200ロットほど注文して10ロットその場で買い付けたのだった。
 同じく私が立ち上げた企業、エリークシール製のお化粧品もまとめ買いして帰って来ました。
 これからもっと沢山の不遇女子を救う為にw
 さぁ、明日はセドリックさんの先回りをして王都だ!
 飛空艇のAI、イーグルちゃん自動操縦よろしくね~w
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜

駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。 しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった─── そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。 前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける! 完結まで毎日投稿!

乙女ゲームの隠れチートモブ〜誰も知らないキャラを転生者は知っていた。〜

浅木永利 アサキエイリ
ファンタジー
異世界に転生した主人公が楽しく生きる物語 その裏は、、、自分の目で見な。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

【流血】とある冒険者ギルドの会議がカオスだった件【沙汰】

一樹
ファンタジー
とある冒険者ギルド。 その建物内にある一室、【会議室】にてとある話し合いが行われた。 それは、とある人物を役立たずだからと追放したい者達と、当該人物達との話し合いの場だった。

処理中です...