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第一章:インスタグラムの向こう側
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32歳のカレンは、結婚して6年目。子供はいない。夫とは穏やかで、時に物足りなさを感じる日々を送っていた。趣味はインスタグラムでのコーディネート投稿。フォロワーはそこそこ多く、コメントやDMが届くのは日常茶飯事だった。
ほとんどが「美人ですね」「スタイルいい」といった、下心が透けて見えるような容姿を褒めるものばかり。彼女はそれに慣れ、むしろ空虚さを感じていた。
そんなある日、一人のユーザーから、いつもと違うコメントが届いた。
晴人:「今日の弁当、彩りが素敵です。きっと手間かけて作られたんですね。器も可愛い。」
弁当? カレンは投稿したコーディネート写真と一緒に撮った手作りのお弁当のほうを真っ先に褒めてくれた!誰も気に留めないような部分も、丁寧に褒めてくれた。珍しい。彼女は思わずプロフィールを覗いた。晴人(かなた)。20歳、大学生。投稿は少なく、風景や読んでいる本の写真が中心。爽やかで、どこか大人びた印象を受けた。
何気なく「ありがとうございます。お弁当作るの、私の癒しなんです」と返信すると、すぐに返事がきた。
晴人:「料理が好きなんですね。僕も最近、自炊を始めました。カレンさんの投稿、いつも楽しみにしています。服のセンスも素敵ですが、そういう生活感のある部分が、とても魅力的だと思います。」
心の琴線が触れた。コーディネートではなく、「カレン」という人間の一部分を見てくれている気がした。
メッセージのやり取りは、日を追うごとに増えていった。料理の話、好きな音楽、読んだ本の感想。彼は驚くほど感受性が豊かで、会話が尽きなかった。
カレンは、久しぶりに心が躍るのを感じた。夫との会話では失われていた「知りたい」という欲求が、晴人とのメッセージの中で甦った。
メッセージだけでは物足りなくなった。会いたい。そう伝えると、晴人もすぐに同意した。
ほとんどが「美人ですね」「スタイルいい」といった、下心が透けて見えるような容姿を褒めるものばかり。彼女はそれに慣れ、むしろ空虚さを感じていた。
そんなある日、一人のユーザーから、いつもと違うコメントが届いた。
晴人:「今日の弁当、彩りが素敵です。きっと手間かけて作られたんですね。器も可愛い。」
弁当? カレンは投稿したコーディネート写真と一緒に撮った手作りのお弁当のほうを真っ先に褒めてくれた!誰も気に留めないような部分も、丁寧に褒めてくれた。珍しい。彼女は思わずプロフィールを覗いた。晴人(かなた)。20歳、大学生。投稿は少なく、風景や読んでいる本の写真が中心。爽やかで、どこか大人びた印象を受けた。
何気なく「ありがとうございます。お弁当作るの、私の癒しなんです」と返信すると、すぐに返事がきた。
晴人:「料理が好きなんですね。僕も最近、自炊を始めました。カレンさんの投稿、いつも楽しみにしています。服のセンスも素敵ですが、そういう生活感のある部分が、とても魅力的だと思います。」
心の琴線が触れた。コーディネートではなく、「カレン」という人間の一部分を見てくれている気がした。
メッセージのやり取りは、日を追うごとに増えていった。料理の話、好きな音楽、読んだ本の感想。彼は驚くほど感受性が豊かで、会話が尽きなかった。
カレンは、久しぶりに心が躍るのを感じた。夫との会話では失われていた「知りたい」という欲求が、晴人とのメッセージの中で甦った。
メッセージだけでは物足りなくなった。会いたい。そう伝えると、晴人もすぐに同意した。
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