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28.メイドが好きなら、王太女はなんなの?※①
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グラシアンは身をかがめ、再びわたしの唇をふさいだ。
「はぁ……は、ぁぁ……ん、や……っ」
うまく息継ぎが出来ないわたしのために、唇を付けては離し、離して付ける。ちゅっちゅっと耳朶を打つ音が恥ずかしくて、わたしは瞼をぎゅっと閉じた。口づけが深くなるにつれ、彼の空いていた右手が胸に添えられ、分量を推し量るように持ちあげてくる。
「……んんんっ、なにするのっ!」
「暴れるな。今の俺に、今できる最大限の譲歩だ。処女を喪失しないだけありがたく思えよ」
「なによ、それ……っ」
居丈高な言い方に、腹が立つ。ここで魔法を仕掛けて火の魔法で反撃されると、せっかくの薔薇園が荒れてしまう。だからといって力では到底かなわず、ろくに抵抗ができない。わたしは、この男の人となりを見破れなかったことが悔しくてたまらなかった。
目の前でさして大きくもない胸を揉まれ、必死に顔を背ける。だが、ちょうど上向きになった耳朶を舐められ、わたしは逃げ場を失った。腕で払いのけようとしたが、あっけなく抑えられる。グラシアンの熱い吐息が耳の中に入って来て、こそばゆい。お腹の奥をきゅんっと締めるような感覚がして、例えようもないもどかしさに襲われた。
「ひゃ……っ、触らないで……っ、いやっ」
「触られて嫌なのは胸か耳か、どっちだ?」
バリトンボイスで囁かれ、耳や胸どころか頭の中まで弄られているような錯覚に陥った。わたしはまともに考えられなくなり、自分が誰になりきっているのかすっかり忘れてしまっていた。
「んんっ、……どっちも、嫌なのっ、……離して……っ」
「ああ。感じやすい身体なんだな。これはうれしい誤算だ」
「あ……んっ、いや……ぁっ」
布地のうえから胸の先を指ではじかれ、全身が悶える。グラシアンはわたしの反応に気をよくして、親指と人差し指で乳頭を摘まみ、指の腹でこすり上げてくる。入浴するときにしか触らない場所を丹念にいじくられ、どうしてか関係のない股の間がきゅうっと切なくなってしまった。
硬い指先の感触が夜着ごしに伝わり、自分の無防備さにいまさらながら怖くなる。グラシアンの顔はいつもの柔和さを捨て、餌を前にした肉食獣のような飢餓感を漂わせていた。興奮して息が荒い。
彼は目を閉じて、熱いため息をこぼした。
「ここも勃たせて、かわいいな。大きさも俺の手にちょうどいい。今は芯がある硬さだが、毎日揉みこめばいずれは柔らかくなるはずだ」
「やめて……っ、触らないでっ」
「そうはいっても、気持ちよくなってきただろ? ほら、その証拠に乳房が張ってきた」
夜着越しに、硬い蕾を作った乳輪を人差し指で押し込んでくる。ピリッと腰に甘い疼きが走った。
「ひゃあんっ」
たまらず漏らした声がとうてい自分のものだとは思えなくて、泣きたくなる。この男、まるで私が小さくて弱い生き物であるかのように扱うのだ。どうかしている。
「服の上からでもこの感度だ。直接触れるときがたのしみでたまらない。他の奴には、触らせてないだろうな。例えば、この屋敷の男どもには?」
こめかみに湿っぽい感触を受けながら、何故かぞわりとする。わたしは慌てて首を振った。
「誰も触らないわっ」
自分の使用人たちになんて無礼なことを言うのだろう。カニア侯爵家の使用人たちは優秀なうえに人柄もできている。当初心配していた新人いじめにも遭っていないし、忙しい最中であっても皆笑顔で仕事を教えてくれるのだ。
わたしがねめつけると、グラシアンは不敵に笑う。警戒する間もなく、大きな手が白い夜着の裾をめくりあげてきた。はしたなくも太腿が月光に晒されて、驚愕する。
「どこに手を入れて……っ!?」
「寝ている男にキスするっていうのは、こういうことだ。覚悟もないのに、二度と同じことするなよ」
さも自分が譲ってやっているといわんばかりの態度に、わたしはどうしようもなく腹が立つ。
「ちょっ……!」
「同僚たちに気づかれたくなかったら、静かにしろ」
まるでごろつきのような台詞だ。あまりの変わり身におどろきと怒りしかない。
「……ああ。ここもサラサラだな」
耳元で恍惚とした声で囁かれる。大きな手で太腿を撫でられ、わたしの心情に反して背筋がぞくぞくした。せめてもの抵抗に太ももをぎゅっと締めると、グラシアンが嫌な笑いをこぼした。
「ふっ」
「きゃあっ」
下着があらわになるほど裾をめくられ、外気にさらされた下腹部がひんやりした。木綿の下着の上から手を入れられて、柔毛をかき回される。
「やめて、そんなところ触らないでっ」
「静かにしろ」
「ん……んんっ」
彼は私の両手首を強く握ると、唇でわたしを黙らせた。夜のバラ園でキス。ロマンチックな一瞬なのに、グラシアンの右手の動きが卑猥すぎて、自分の身に起きていることが信じられない。結婚前に秘所を触らせたと女王陛下に知られたら、わたしへの信頼は砂山のように崩れてしまう。
「はぁ……は、ぁぁ……ん、や……っ」
うまく息継ぎが出来ないわたしのために、唇を付けては離し、離して付ける。ちゅっちゅっと耳朶を打つ音が恥ずかしくて、わたしは瞼をぎゅっと閉じた。口づけが深くなるにつれ、彼の空いていた右手が胸に添えられ、分量を推し量るように持ちあげてくる。
「……んんんっ、なにするのっ!」
「暴れるな。今の俺に、今できる最大限の譲歩だ。処女を喪失しないだけありがたく思えよ」
「なによ、それ……っ」
居丈高な言い方に、腹が立つ。ここで魔法を仕掛けて火の魔法で反撃されると、せっかくの薔薇園が荒れてしまう。だからといって力では到底かなわず、ろくに抵抗ができない。わたしは、この男の人となりを見破れなかったことが悔しくてたまらなかった。
目の前でさして大きくもない胸を揉まれ、必死に顔を背ける。だが、ちょうど上向きになった耳朶を舐められ、わたしは逃げ場を失った。腕で払いのけようとしたが、あっけなく抑えられる。グラシアンの熱い吐息が耳の中に入って来て、こそばゆい。お腹の奥をきゅんっと締めるような感覚がして、例えようもないもどかしさに襲われた。
「ひゃ……っ、触らないで……っ、いやっ」
「触られて嫌なのは胸か耳か、どっちだ?」
バリトンボイスで囁かれ、耳や胸どころか頭の中まで弄られているような錯覚に陥った。わたしはまともに考えられなくなり、自分が誰になりきっているのかすっかり忘れてしまっていた。
「んんっ、……どっちも、嫌なのっ、……離して……っ」
「ああ。感じやすい身体なんだな。これはうれしい誤算だ」
「あ……んっ、いや……ぁっ」
布地のうえから胸の先を指ではじかれ、全身が悶える。グラシアンはわたしの反応に気をよくして、親指と人差し指で乳頭を摘まみ、指の腹でこすり上げてくる。入浴するときにしか触らない場所を丹念にいじくられ、どうしてか関係のない股の間がきゅうっと切なくなってしまった。
硬い指先の感触が夜着ごしに伝わり、自分の無防備さにいまさらながら怖くなる。グラシアンの顔はいつもの柔和さを捨て、餌を前にした肉食獣のような飢餓感を漂わせていた。興奮して息が荒い。
彼は目を閉じて、熱いため息をこぼした。
「ここも勃たせて、かわいいな。大きさも俺の手にちょうどいい。今は芯がある硬さだが、毎日揉みこめばいずれは柔らかくなるはずだ」
「やめて……っ、触らないでっ」
「そうはいっても、気持ちよくなってきただろ? ほら、その証拠に乳房が張ってきた」
夜着越しに、硬い蕾を作った乳輪を人差し指で押し込んでくる。ピリッと腰に甘い疼きが走った。
「ひゃあんっ」
たまらず漏らした声がとうてい自分のものだとは思えなくて、泣きたくなる。この男、まるで私が小さくて弱い生き物であるかのように扱うのだ。どうかしている。
「服の上からでもこの感度だ。直接触れるときがたのしみでたまらない。他の奴には、触らせてないだろうな。例えば、この屋敷の男どもには?」
こめかみに湿っぽい感触を受けながら、何故かぞわりとする。わたしは慌てて首を振った。
「誰も触らないわっ」
自分の使用人たちになんて無礼なことを言うのだろう。カニア侯爵家の使用人たちは優秀なうえに人柄もできている。当初心配していた新人いじめにも遭っていないし、忙しい最中であっても皆笑顔で仕事を教えてくれるのだ。
わたしがねめつけると、グラシアンは不敵に笑う。警戒する間もなく、大きな手が白い夜着の裾をめくりあげてきた。はしたなくも太腿が月光に晒されて、驚愕する。
「どこに手を入れて……っ!?」
「寝ている男にキスするっていうのは、こういうことだ。覚悟もないのに、二度と同じことするなよ」
さも自分が譲ってやっているといわんばかりの態度に、わたしはどうしようもなく腹が立つ。
「ちょっ……!」
「同僚たちに気づかれたくなかったら、静かにしろ」
まるでごろつきのような台詞だ。あまりの変わり身におどろきと怒りしかない。
「……ああ。ここもサラサラだな」
耳元で恍惚とした声で囁かれる。大きな手で太腿を撫でられ、わたしの心情に反して背筋がぞくぞくした。せめてもの抵抗に太ももをぎゅっと締めると、グラシアンが嫌な笑いをこぼした。
「ふっ」
「きゃあっ」
下着があらわになるほど裾をめくられ、外気にさらされた下腹部がひんやりした。木綿の下着の上から手を入れられて、柔毛をかき回される。
「やめて、そんなところ触らないでっ」
「静かにしろ」
「ん……んんっ」
彼は私の両手首を強く握ると、唇でわたしを黙らせた。夜のバラ園でキス。ロマンチックな一瞬なのに、グラシアンの右手の動きが卑猥すぎて、自分の身に起きていることが信じられない。結婚前に秘所を触らせたと女王陛下に知られたら、わたしへの信頼は砂山のように崩れてしまう。
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