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73.婚約者の本性は絶倫巨根でした②※
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もう少しで、気持ちいいのが弾けそうだったのに。それでも快楽は続いて、膣口がピクピクと痙攣する。彼がわたしの頭を撫でて、汗ばんだ額にキスを落とした。
「アリス。頼むから、俺の理性を壊さないでくれ」
――グラシアンの弱った顔。……珍しいわ。なんか、可愛い。
わたしは本能のままに、彼の頬を両手で挟んだ。さらさらして気持ちがいい。ルビーの瞳のなかに、陶然とほほ笑む女の顔が映っていた。
「グラシアン、……大好き」
自分からキスをするのはあの夜の薔薇園以来だけど、今は彼にどう思われるとか恥ずかしいとか、そういう感情は一切湧かなかった。多分、ぼんやりして頭が働いてない。ただ、彼が与えてくれる気持ちよさに酔いしれて、自分のしたいことをするだけ。
――その瞬間。
「く……ぅ」
グラシアンが、わたしを痛いくらいに抱きしめながら吐精する。
「ふぁ……っ!」
わたしも再び視界が白く塗りつぶされた。気持ちいいのに飲み込まれ、四肢が痙攣する。どうしよう。幸せと快楽が溢れて、どうしたらいいかわからない。グラシアンはいつまでもわたしを放さなかった。
しばらくして、彼はわたしを横たえると、バスルームから持ってきた手拭いで身体を拭いてくれた。正気に戻ると普通に恥ずかしいけれど、これから夫婦になるという感じがして、嬉しくもある。彼は私の身体を拭き終えて毛布を被せると、ようやく自分の身体を拭きだした。
「ありがとう、グラシアン」
「当たり前のことだ」
汗で額に張り付いた前髪をかきあげるグラシアンの艶っぽいことときたら、何と言葉にしていいかわからない。わたしはそれを見上げながら、しっとりとした気怠い余韻に浸っていた。愛された記憶がいつまでも留まり、身体のなかから熱が抜けないのだ。
グラシアンはわたしの髪を一房掬って、そこにキスを落とした。
「アリスの泣き顔を、独占したい」
思わぬことを言われ、わたしは笑う。
「もうしてるわ」
グラシアンの前では、泣いてばかりだ。普段はめったに泣かないのに。
思い返せば、お父様が亡くなったときも、ずっと泣くのを我慢していた。泣き崩れるお母様はいつものお母様のようではなかったし、当時はわたしまで泣いたら皆が困ると思ったのだ。だけど結局、お父様がこの世にいないということがあまりにも悲しくて、薔薇園の生垣に逃げ込んだ。小さなわたしは、そこまでくれば大人には見つからないと知っていた。
だが、誰かが探しに来てしまって――。その人のまえで大泣きした記憶があるけれど、それが誰だったか思い出せない。あのとき涙が枯れるほど思う存分泣いて、それ以来ずっと泣いたことなどなかったのに。
その話をグラシアンにすると、彼は寝ていたわたしの上半身に覆いかぶさってきて、ぎゅっと抱きしめた。愛おしいとばかりに、わたしの髪にキスを落とす。
「アリスは、もっと泣いてもいいぞ。二回目で満足し合えるなんて、俺たちの身体の相性も抜群のようだ」
「え……? それはちょっと……」
彼の言わんとするところを察して、わたしは唖然としてしまった。
――終わったと思ったのに、まだ終わってなかった!
グラシアンはわたしをうつ伏せに寝かせるや、腰を掴んで持ち上げる。火祭りの日に取らされたポーズを思い出して、あれは予行練習でこれが本番なのだと納得してしまった。だとしても。
――絶対無理よ。
「ま、まだやるの……? ちょっと待って、続きは明日に……」
「頼む、アリス」
わたしのお尻にまだまだ元気なアレをこすりつけて、懇願してくる。両方の親指でお尻の肉を持ち上げるので、濡れそぼつ膣口に亀頭が今にも挿りそうだった。くちゅっと体液をこねる音に、治まりかけていた下腹の熱が一気に燃え上がる。
「ひゃ……っ」
「悪い。アリスを前にすると、理性が効かないんだ。この十年、どうやって耐えてきたかもうわからない。アリスは休んでいても大丈夫だから」
そう言われても、到底休めるとは思えなかった。まさか、こんなに求められるなんて、想像もしていない。わたしはようやく、十年待ち続けたという言葉の意味を知ったのだ。
「好きだ。アリスの優しさが、俺を野獣に変えるんだ。……頼む、許すと言ってくれ」
懊悩を帯びた言葉をうなじに吹きかけられては、わたしは何も言えない。
「あと、一回だけなら……」
おずおずと頷きながら、寝台に両肘をついて挿入に備える。わたしはこれが終わったら、誰が何と言おうとも、本気で寝ると心に決めた。
「アリス、愛している」
喜色を含んだ男らしい声とともに、わたしは飛び上がりそうなほどの衝撃を身体の奥で受け止めた。それからどれだけ泣かされたか、分かっていたら絶対No! と言ったのに。
「アリス。頼むから、俺の理性を壊さないでくれ」
――グラシアンの弱った顔。……珍しいわ。なんか、可愛い。
わたしは本能のままに、彼の頬を両手で挟んだ。さらさらして気持ちがいい。ルビーの瞳のなかに、陶然とほほ笑む女の顔が映っていた。
「グラシアン、……大好き」
自分からキスをするのはあの夜の薔薇園以来だけど、今は彼にどう思われるとか恥ずかしいとか、そういう感情は一切湧かなかった。多分、ぼんやりして頭が働いてない。ただ、彼が与えてくれる気持ちよさに酔いしれて、自分のしたいことをするだけ。
――その瞬間。
「く……ぅ」
グラシアンが、わたしを痛いくらいに抱きしめながら吐精する。
「ふぁ……っ!」
わたしも再び視界が白く塗りつぶされた。気持ちいいのに飲み込まれ、四肢が痙攣する。どうしよう。幸せと快楽が溢れて、どうしたらいいかわからない。グラシアンはいつまでもわたしを放さなかった。
しばらくして、彼はわたしを横たえると、バスルームから持ってきた手拭いで身体を拭いてくれた。正気に戻ると普通に恥ずかしいけれど、これから夫婦になるという感じがして、嬉しくもある。彼は私の身体を拭き終えて毛布を被せると、ようやく自分の身体を拭きだした。
「ありがとう、グラシアン」
「当たり前のことだ」
汗で額に張り付いた前髪をかきあげるグラシアンの艶っぽいことときたら、何と言葉にしていいかわからない。わたしはそれを見上げながら、しっとりとした気怠い余韻に浸っていた。愛された記憶がいつまでも留まり、身体のなかから熱が抜けないのだ。
グラシアンはわたしの髪を一房掬って、そこにキスを落とした。
「アリスの泣き顔を、独占したい」
思わぬことを言われ、わたしは笑う。
「もうしてるわ」
グラシアンの前では、泣いてばかりだ。普段はめったに泣かないのに。
思い返せば、お父様が亡くなったときも、ずっと泣くのを我慢していた。泣き崩れるお母様はいつものお母様のようではなかったし、当時はわたしまで泣いたら皆が困ると思ったのだ。だけど結局、お父様がこの世にいないということがあまりにも悲しくて、薔薇園の生垣に逃げ込んだ。小さなわたしは、そこまでくれば大人には見つからないと知っていた。
だが、誰かが探しに来てしまって――。その人のまえで大泣きした記憶があるけれど、それが誰だったか思い出せない。あのとき涙が枯れるほど思う存分泣いて、それ以来ずっと泣いたことなどなかったのに。
その話をグラシアンにすると、彼は寝ていたわたしの上半身に覆いかぶさってきて、ぎゅっと抱きしめた。愛おしいとばかりに、わたしの髪にキスを落とす。
「アリスは、もっと泣いてもいいぞ。二回目で満足し合えるなんて、俺たちの身体の相性も抜群のようだ」
「え……? それはちょっと……」
彼の言わんとするところを察して、わたしは唖然としてしまった。
――終わったと思ったのに、まだ終わってなかった!
グラシアンはわたしをうつ伏せに寝かせるや、腰を掴んで持ち上げる。火祭りの日に取らされたポーズを思い出して、あれは予行練習でこれが本番なのだと納得してしまった。だとしても。
――絶対無理よ。
「ま、まだやるの……? ちょっと待って、続きは明日に……」
「頼む、アリス」
わたしのお尻にまだまだ元気なアレをこすりつけて、懇願してくる。両方の親指でお尻の肉を持ち上げるので、濡れそぼつ膣口に亀頭が今にも挿りそうだった。くちゅっと体液をこねる音に、治まりかけていた下腹の熱が一気に燃え上がる。
「ひゃ……っ」
「悪い。アリスを前にすると、理性が効かないんだ。この十年、どうやって耐えてきたかもうわからない。アリスは休んでいても大丈夫だから」
そう言われても、到底休めるとは思えなかった。まさか、こんなに求められるなんて、想像もしていない。わたしはようやく、十年待ち続けたという言葉の意味を知ったのだ。
「好きだ。アリスの優しさが、俺を野獣に変えるんだ。……頼む、許すと言ってくれ」
懊悩を帯びた言葉をうなじに吹きかけられては、わたしは何も言えない。
「あと、一回だけなら……」
おずおずと頷きながら、寝台に両肘をついて挿入に備える。わたしはこれが終わったら、誰が何と言おうとも、本気で寝ると心に決めた。
「アリス、愛している」
喜色を含んだ男らしい声とともに、わたしは飛び上がりそうなほどの衝撃を身体の奥で受け止めた。それからどれだけ泣かされたか、分かっていたら絶対No! と言ったのに。
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