46 / 56
第一章 イフィゲニア王都奪還作戦編
第09話 ゲイリーの憂鬱
しおりを挟む
アレックスが覚悟を決めて森に踏み入ったころ。微かに発光した白い体毛を風に揺らす神獣の虎が、暗闇の中から視界に飛び込んでくる木々の合間を縫うようにして突き進む。前進を阻もうと茂る灌木は、あっけなく踏み倒されて後続の者たちのために緑の絨毯となる。
少し離れ、燃えるようなたてがみと尻尾を揺らす漆黒の馬体に跨った数騎の騎兵たちが、置いて行かれまいと鞭を打ち、真新しい道を駆け抜ける。フレイムホースが嘶き、白虎との距離を縮めようと首を落とす。
「クソっ、クソクソクソクソぉおお!」
行き場のない怒りに叫んだゲイリーは、焦点の合わない双眸をギョロギョロとさせ、口元を歪める。
『そこまで悔しがるなら、救い出すべく攻撃を続ければよかったではないか』
頭の中に響く声でハッとなったゲイリーが、苦虫を嚙み潰したようにさらに口を酷く変形させる。神獣。白麗は気付いていた。
「うるさいっ、白麗! 主を失って俺が拾ってやったと言うのに、余計なことにまで口を出すな!」
今回の目的から尤もな理由を白麗が言ったにも拘らず、まるで見当違いな言葉がゲイリーから返ってきた。百麗の見立てでは、襲撃者の力はかなり強者の部類であると評価した。一撃の破壊力や機動力に優れた編成であり、彼女が部隊の壊滅を危惧した程だ。
今、彼女たちが無事なのは、あの襲撃者に迷いがあったからだ。百麗は、彼らの挙動からそれを感じ取っていた。
迷いは、隙を生み。戦場では、最も邪魔な感情である。
百麗は、今のゲイリーに何を言っても無駄だろうと諦め、フンっと軽く鼻息を立てて黙したのだった。
――――――
ゲイリーは、何もかもが思い通りにいかず、怒り心頭だった。それでも、話を逸らすために、べつの話題を口にする。と言うよりも、そのことにも頭にきている。
「なぜっ、ウィンドネア大将軍は、あんな過誤者の味方に付いたんだ!」
「殿下、おそらく、あれは別人かと思われます」
全く想定外の裏切りに憤慨するゲイリーの叫びに、壮年の騎士が反応した。百麗が急に速度を緩めたからか、護衛の騎士たちが四方を固めるように追い付いてきた。
「ハロルド将軍は、何か知っているのか?」
声がした右後方へ首を巡らせ、ゲイリーが胡乱な目をぶつける。
闇夜でもはっきりと見える白く真っ直ぐに渦を巻いた角が、ヘルムの金色に縁取られた隙間から顔を出している。ゲイリーの角ほど立派ではないが、彼もまた、王家に連なる者なのだ。
ゲイリーの視線にチラッと一瞬だけ目を逸らしたハロルドが、馬の速度を上げて並走する。
「はい、私は以前、ウィンドネア殿に会ったことがございます」
「ほーう、それで? 全くの別人だったと言う訳か」
ハロルドの言葉に、「なるほど」というようにゲイリーは大きく頷いた。それに合わせてハロルドも頷き、肯定する。
ゲイリーはそう頷きながらも、あんな規格外の攻撃を放つ魔人が、他にそう易々と存在されてたまるかという思いから、納得はしていない。あの惨状を思い出し、ゲイリーが身震いする。全くもって腹立たしい。
「それにしても、あんな遠くからよく別人と判別できたな。装備からか?」
「別人と申しますか、ウィンドネア殿は……女性です」
「……そ、そうだったのか」
ウィンドネアに会ったことがないゲイリーは、聞こえてくる武勇伝の数々から勝手に男だと思っていた。ハロルドが伝えた事実に苦笑を浮かべ、ゲイリーはこれまでのことを思い返す。
◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
イフィゲニア王国の魔王であるアマデオが討たれたあと、ゲイリーはやっとのことでイフィゲニア王国を取りまとめ、実質その頂点の座を確保した。それに奔走している間、同時に王位継承権を持つシルファの情報も集めていた。
第二王子であるゲイリーが国をまとめられた理由は、シルファを探し出して新国王に即位させ、シヴァ帝国との停戦調停を行うという表向きの名目を前面に押し出したからだった。まさか、べつの思惑がゲイリーにあることなど、親衛隊は知らない。知っているのは、元からゲイリー直属の配下たちだけである。
いずれにせよ、その情報によると、シルファとその配下たちは過誤者たちが身を寄せ合うように暮らす集落に立ち寄ってから、聖地がある森の中へと逃げ込んだとのことだった。その情報で確信を得たゲイリーは、地盤固めが完了するや否や、王都を出立した。
先ずは、シルファが数日滞在したとされるその集落を目指し、より詳細な情報を得るつもりだった。ただそれも、有益な情報が得られないどころか、シルファの姿を見ていないなどと、そこの過誤者たちがゲイリーに知らぬ存ぜぬを通したのだ。
ゲイリーは、それを嘘だとすぐに見抜いた。ゲイリーはヴェルダ王国の兵士を前もってエヴァーラスティングマナシーに伏せさせており、その部隊から戦闘開始の報告を通信魔法で受けていたのだ。その相手は、所属不明とのことだったが、角がないことからその素性は明らかだった。それはつまり、過誤者たちがシルファを援助した証だ。それからヴェルダ兵からの通信が途絶え、シルファたちに負けたのだろうこともゲイリーは理解した。
魔神伝説をそれなりに信じているゲイリーではあるものの、聖域に行ったからといって、そんな簡単に至高の御方が降臨するとは思っていない。聖域付近には聖魔獣が生息しているため危険ではあるが、それを抜ければ魔獣は当然のこと聖魔獣も足を踏み入れない聖域へと至る。そんな立地条件からシルファたちが、ただ単純にそこに潜んで混乱をやり過ごすつもりなのだろうと、ゲイリーは予想した。いくら魔人族でもそこが厳しい環境であることには変わりない。必ず食料などの援助をするために、その集落から人員が割かれているはずだと踏んでいた。
それならばと、ゲイリーは力技に出たのだ。むしろ、何も得られないのならば、過誤者風情が王家に逆らうなど言語道断! と言って、その集落に攻め込んだのだ。
が、もう少しで陥落というところで、味方であるハズのドラゴンに奇襲されて大混乱に陥った。何とか態勢を立て直してからゲイリーは、その責任を問うことにした。
それがこともあろうか、それに答えたのはそのドラゴンではなく、プレートアーマーに身を包んだ赤髪の男だった。華美に装飾が施され漆黒の鎧で、異様な雰囲気を纏っていた。その男はかの魔神である至高の御方と嘯き、シルファの名を出したのである。これ幸いと望んでいた情報を得るために、ゲイリーが胡散臭いその男を捕えようと攻撃を指示するも、遥か上空に逃げられてしまった。
そのことに臍を嚙んだゲイリーは、すぐに口元を緩めることになる。身を翻して上昇するブルードラゴンの背の上に、シルファとラヴィーナらしき姿があるのを見逃さなかった。シルファの性格を知っているゲイリーはほくそ笑み、その集落の民を人質にするべく再び森に入った。
一方が森に隠れれば必然的に戦場は地上となる。相手の有利な条件で戦ってやるつもりなどない。シルファたちの陣営で厄介な魔人は、ブルードラゴンの一人だけと判断した。上空からのブレスを警戒しなければならなかったが、これまでの行動から集落まで辿り着けば、その攻撃は無いことまで想定済み。
事はゲイリーの予想通りに進み、上空からフライングドラゴンたちが舞い降り、次々と兵士たちがその背から飛び降りてきた。指揮官らしき男も含めて他がみな過誤者だったことから、負けることなどあり得ないと余裕の態度で待ち受けることにした。
が、完全に予想外の出来事が起こったのだ。
集落でその軍勢を迎え撃とうとしたところ、双剣を携えた優男風の戦士を前にして、誰も歯が立たなかったのである。さらに、見慣れない青を基調にした鎧兜の男が遅れて現れたのだった。
その男は、竜種族に見られる頭から後方に突き出すような、流線型を帯びた二本の角を有していた。その全身から主張するような青一色の男を見て、ゲイリーはそれがあの凶悪な暴風の攻撃魔法を行使したブルードラゴンだと察した。風魔竜将軍ウィンドネアの名は、八天魔王にも匹敵すると謳われるほどの武勇伝の数々から、大陸中に轟いていた。ゲイリーは、次々と刈り取られる味方の状況に不利を悟り、少数だけでその場から離れることにした。
戦略的撤退だと、ゲイリーは叫んだ――決して、逃げ出した訳ではない。
◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
「明らかに、アイツは男だったな……」
回想を終えて呟いたゲイリーに対し、ハロルドが心配そうな声音で呟く。
「無事、シルファ殿下をお救いできればよいのですが……」
ハロルドの呟きには、心の底からシルファの身を案じている様子が窺えた。それでも、ゲイリーは、それが聞こえなかったとでも言うように、百麗の腹を両足で蹴って無理やり速度を上げさせる。
ゲイリーは、新たな不安材料を抱えたまま、遁走する外なかったのである。
少し離れ、燃えるようなたてがみと尻尾を揺らす漆黒の馬体に跨った数騎の騎兵たちが、置いて行かれまいと鞭を打ち、真新しい道を駆け抜ける。フレイムホースが嘶き、白虎との距離を縮めようと首を落とす。
「クソっ、クソクソクソクソぉおお!」
行き場のない怒りに叫んだゲイリーは、焦点の合わない双眸をギョロギョロとさせ、口元を歪める。
『そこまで悔しがるなら、救い出すべく攻撃を続ければよかったではないか』
頭の中に響く声でハッとなったゲイリーが、苦虫を嚙み潰したようにさらに口を酷く変形させる。神獣。白麗は気付いていた。
「うるさいっ、白麗! 主を失って俺が拾ってやったと言うのに、余計なことにまで口を出すな!」
今回の目的から尤もな理由を白麗が言ったにも拘らず、まるで見当違いな言葉がゲイリーから返ってきた。百麗の見立てでは、襲撃者の力はかなり強者の部類であると評価した。一撃の破壊力や機動力に優れた編成であり、彼女が部隊の壊滅を危惧した程だ。
今、彼女たちが無事なのは、あの襲撃者に迷いがあったからだ。百麗は、彼らの挙動からそれを感じ取っていた。
迷いは、隙を生み。戦場では、最も邪魔な感情である。
百麗は、今のゲイリーに何を言っても無駄だろうと諦め、フンっと軽く鼻息を立てて黙したのだった。
――――――
ゲイリーは、何もかもが思い通りにいかず、怒り心頭だった。それでも、話を逸らすために、べつの話題を口にする。と言うよりも、そのことにも頭にきている。
「なぜっ、ウィンドネア大将軍は、あんな過誤者の味方に付いたんだ!」
「殿下、おそらく、あれは別人かと思われます」
全く想定外の裏切りに憤慨するゲイリーの叫びに、壮年の騎士が反応した。百麗が急に速度を緩めたからか、護衛の騎士たちが四方を固めるように追い付いてきた。
「ハロルド将軍は、何か知っているのか?」
声がした右後方へ首を巡らせ、ゲイリーが胡乱な目をぶつける。
闇夜でもはっきりと見える白く真っ直ぐに渦を巻いた角が、ヘルムの金色に縁取られた隙間から顔を出している。ゲイリーの角ほど立派ではないが、彼もまた、王家に連なる者なのだ。
ゲイリーの視線にチラッと一瞬だけ目を逸らしたハロルドが、馬の速度を上げて並走する。
「はい、私は以前、ウィンドネア殿に会ったことがございます」
「ほーう、それで? 全くの別人だったと言う訳か」
ハロルドの言葉に、「なるほど」というようにゲイリーは大きく頷いた。それに合わせてハロルドも頷き、肯定する。
ゲイリーはそう頷きながらも、あんな規格外の攻撃を放つ魔人が、他にそう易々と存在されてたまるかという思いから、納得はしていない。あの惨状を思い出し、ゲイリーが身震いする。全くもって腹立たしい。
「それにしても、あんな遠くからよく別人と判別できたな。装備からか?」
「別人と申しますか、ウィンドネア殿は……女性です」
「……そ、そうだったのか」
ウィンドネアに会ったことがないゲイリーは、聞こえてくる武勇伝の数々から勝手に男だと思っていた。ハロルドが伝えた事実に苦笑を浮かべ、ゲイリーはこれまでのことを思い返す。
◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
イフィゲニア王国の魔王であるアマデオが討たれたあと、ゲイリーはやっとのことでイフィゲニア王国を取りまとめ、実質その頂点の座を確保した。それに奔走している間、同時に王位継承権を持つシルファの情報も集めていた。
第二王子であるゲイリーが国をまとめられた理由は、シルファを探し出して新国王に即位させ、シヴァ帝国との停戦調停を行うという表向きの名目を前面に押し出したからだった。まさか、べつの思惑がゲイリーにあることなど、親衛隊は知らない。知っているのは、元からゲイリー直属の配下たちだけである。
いずれにせよ、その情報によると、シルファとその配下たちは過誤者たちが身を寄せ合うように暮らす集落に立ち寄ってから、聖地がある森の中へと逃げ込んだとのことだった。その情報で確信を得たゲイリーは、地盤固めが完了するや否や、王都を出立した。
先ずは、シルファが数日滞在したとされるその集落を目指し、より詳細な情報を得るつもりだった。ただそれも、有益な情報が得られないどころか、シルファの姿を見ていないなどと、そこの過誤者たちがゲイリーに知らぬ存ぜぬを通したのだ。
ゲイリーは、それを嘘だとすぐに見抜いた。ゲイリーはヴェルダ王国の兵士を前もってエヴァーラスティングマナシーに伏せさせており、その部隊から戦闘開始の報告を通信魔法で受けていたのだ。その相手は、所属不明とのことだったが、角がないことからその素性は明らかだった。それはつまり、過誤者たちがシルファを援助した証だ。それからヴェルダ兵からの通信が途絶え、シルファたちに負けたのだろうこともゲイリーは理解した。
魔神伝説をそれなりに信じているゲイリーではあるものの、聖域に行ったからといって、そんな簡単に至高の御方が降臨するとは思っていない。聖域付近には聖魔獣が生息しているため危険ではあるが、それを抜ければ魔獣は当然のこと聖魔獣も足を踏み入れない聖域へと至る。そんな立地条件からシルファたちが、ただ単純にそこに潜んで混乱をやり過ごすつもりなのだろうと、ゲイリーは予想した。いくら魔人族でもそこが厳しい環境であることには変わりない。必ず食料などの援助をするために、その集落から人員が割かれているはずだと踏んでいた。
それならばと、ゲイリーは力技に出たのだ。むしろ、何も得られないのならば、過誤者風情が王家に逆らうなど言語道断! と言って、その集落に攻め込んだのだ。
が、もう少しで陥落というところで、味方であるハズのドラゴンに奇襲されて大混乱に陥った。何とか態勢を立て直してからゲイリーは、その責任を問うことにした。
それがこともあろうか、それに答えたのはそのドラゴンではなく、プレートアーマーに身を包んだ赤髪の男だった。華美に装飾が施され漆黒の鎧で、異様な雰囲気を纏っていた。その男はかの魔神である至高の御方と嘯き、シルファの名を出したのである。これ幸いと望んでいた情報を得るために、ゲイリーが胡散臭いその男を捕えようと攻撃を指示するも、遥か上空に逃げられてしまった。
そのことに臍を嚙んだゲイリーは、すぐに口元を緩めることになる。身を翻して上昇するブルードラゴンの背の上に、シルファとラヴィーナらしき姿があるのを見逃さなかった。シルファの性格を知っているゲイリーはほくそ笑み、その集落の民を人質にするべく再び森に入った。
一方が森に隠れれば必然的に戦場は地上となる。相手の有利な条件で戦ってやるつもりなどない。シルファたちの陣営で厄介な魔人は、ブルードラゴンの一人だけと判断した。上空からのブレスを警戒しなければならなかったが、これまでの行動から集落まで辿り着けば、その攻撃は無いことまで想定済み。
事はゲイリーの予想通りに進み、上空からフライングドラゴンたちが舞い降り、次々と兵士たちがその背から飛び降りてきた。指揮官らしき男も含めて他がみな過誤者だったことから、負けることなどあり得ないと余裕の態度で待ち受けることにした。
が、完全に予想外の出来事が起こったのだ。
集落でその軍勢を迎え撃とうとしたところ、双剣を携えた優男風の戦士を前にして、誰も歯が立たなかったのである。さらに、見慣れない青を基調にした鎧兜の男が遅れて現れたのだった。
その男は、竜種族に見られる頭から後方に突き出すような、流線型を帯びた二本の角を有していた。その全身から主張するような青一色の男を見て、ゲイリーはそれがあの凶悪な暴風の攻撃魔法を行使したブルードラゴンだと察した。風魔竜将軍ウィンドネアの名は、八天魔王にも匹敵すると謳われるほどの武勇伝の数々から、大陸中に轟いていた。ゲイリーは、次々と刈り取られる味方の状況に不利を悟り、少数だけでその場から離れることにした。
戦略的撤退だと、ゲイリーは叫んだ――決して、逃げ出した訳ではない。
◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
「明らかに、アイツは男だったな……」
回想を終えて呟いたゲイリーに対し、ハロルドが心配そうな声音で呟く。
「無事、シルファ殿下をお救いできればよいのですが……」
ハロルドの呟きには、心の底からシルファの身を案じている様子が窺えた。それでも、ゲイリーは、それが聞こえなかったとでも言うように、百麗の腹を両足で蹴って無理やり速度を上げさせる。
ゲイリーは、新たな不安材料を抱えたまま、遁走する外なかったのである。
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる