【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。

五月ふう

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46. 一緒に…眠ろうか? Side ポール

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【Side ポール】

 「……ふわぁぁあ。」

 深夜の騎士団長室。休まず手紙を書き続けたマティアは大きくあくびをした。マティアの目は閉じかけていて、今にも眠ってしまいそうだ。

 「そろそろ、眠ろうか?」

 「でも……。」

 「明日も朝から書こう。そのために、今日は眠らなくちゃだめだろう?」

 「……そうね。」

 しぶしぶと言った顔で、マティアは立ち上がった。

 ーーーー今夜はどこで眠ろうか。
 
 テオがいなくなったため、今夜マティアは部屋で一人になってしまう。今までひどく傷つけたことを謝罪し、一応の仲直りをした。今、マティアが眠っている部屋は元々皇太子夫妻のための部屋だ。一緒に眠っても何もおかしいことはない。だが、今はまだ、マティアと共に夜を過ごすべきではないと感じていた。

 「行こう。」
 
 「え?」

 部屋まで一人で帰るつもりだったらしいマティアはきょとんとした顔をした。

 「部屋まで送るよ。」

 「ありがとう。ポール。」
 
 弾んだ声で、マティアが答える。

 ーーーーきっと同じ部屋で眠ったら、我慢できなくなってしまうから。
 
 ポールはまだ、サラとの決着をつけていない。それに、マティアに愛していると伝えられていなかった。

 ーーーーマティアが好きな男は誰だ?

 もしかしたらもうすでに、マティアの心はテオのものなのかもしれない。どんな結果になったとしても、ポールはマティアに愛していると伝える必要がある。そして叶うならば、マティアと思いを通じ合わせてから、彼女に触れたい。

 ポールはマティアを部屋の前まで送り届け、微笑みをうかべた。

「ゆっくり休んでくれ。お休み。マティア。」

「お休み。ポール。……ドントール王女の私を……信じてくれてありがとう。絶対に、貴方を守るわ。」

 そう言って笑うマティアがあまりにもいじらしくて、ポールはマティアの額に軽くキスをした。

「ありがとう。僕も……君を守るよ。」

 立ち去ってくポールをマティアは呆然と見つめていた。その頬は真っ赤に染まっている。

「ぽ、っポール?!」

 マティアの動揺した声が聞こえたが、ポールは振り返ることができなかった。ポールの顔も真っ赤だったから。
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