バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan

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第10話 黄金の約束と、冬を溶かす鉄の箱

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季節は巡り、バーンズ領に秋が訪れた。
かつて、ひび割れ、乾ききっていた大地は今、黄金色に染め上げられていた。
「……すげえ」
「本当に、これがあの痩せた土地かよ……」
領都近郊の農地。
集まった農民たちは、目の前の光景に言葉を失っていた。
見渡す限りの小麦畑。その穂は重たげに頭を垂れ、秋風にさわさわと揺れている。
一粒一粒が大きく、艶やかだ。
マイルズが開発した「特製肥料(バイオ堆肥)」と、ガントたち職人が打ち直した鋭い鋤(すき)による深耕、そして適切な水管理が生み出した奇跡だった。
「約束通りだ」
マイルズは、黄金の波の中に立っていた。
「言っただろう。この畑を埋め尽くしてみせると」
「若様……いや、マイルズ様!」
古参農夫のハンスが、泥だらけの手で顔を覆い、男泣きに泣いた。
「長生きはするもんだ……。こんな豊作、生まれて初めて見ましただ。これで……今年の冬は誰も死なねえ」
周囲の農民たちも、歓声を上げ、あるいは祈るようにマイルズに感謝を捧げている。
「泣いている暇はないぞ、ハンス」
マイルズは苦笑しながら、農夫の肩を叩いた。
「収穫は大仕事だ。雨が降る前に、すべて刈り取るぞ」

収穫作業は、戦いだった。
だが、嬉しい悲鳴の上がる戦いだ。
農民たちは、ガントたちが赤錆山の鋼で作った「新型の鎌」を手に、驚くべき速度で麦を刈り取っていく。
切れ味が違う。以前の脆い鉄鎌なら数回で刃こぼれしていたが、マイルズ印の鋼鎌は、一日中振るっても切れ味が落ちない。
だが、マイルズの内政はそこで終わらない。
刈り取った麦は、脱穀しなければならない。従来は、千歯扱き(せんばこき)のような原始的な道具か、棒で叩いて粒を落としていた。重労働であり、時間がかかる。
「そこで、これの出番だ」
マイルズが広場に持ち込んだのは、木と鉄でできた奇妙な機械だった。
足踏み式のペダルと、ドラム状の回転部がついている。
「『足踏み式脱穀機』だ」
マイルズがペダルを踏むと、ブォン、ブォンと唸りを上げてドラムが回転する。
そこに麦の束を当てると、バラバラバラッ! と小気味よい音を立てて、瞬く間に粒だけが弾き飛ばされた。
「なっ……!?」
見ていた農民たちが目を剥いた。
「一瞬だ! 今までの十倍……いや、二十倍は速いぞ!」
「魔法道具か!?」
「ただの歯車と回転運動だ。ガントたちに作らせた」
マイルズは汗を拭いながら説明した。
赤錆山の鉄と職人の技術があったからこそ、回転軸やギアといった精密部品が作れたのだ。
「さあ、交代だ。どんどん回せ! 子供たちにも手伝わせろ!」
文明の利器が投入されたことで、収穫作業は劇的に効率化した。
広場には脱穀された麦の山ができ、子供たちが笑いながらその周りを走り回る。
豊穣の喜びが、領地全体を包み込んでいた。

夕暮れ時。
作業を終えたマイルズは、領主館の大浴場にいた。
一日の汗と、藁屑(わらくず)を洗い流すためだ。
広々とした湯船には、マイルズ一人。
彼は湯に浸かりながら、ふぅ、と大きく息を吐いた。
「……ふう。肉体労働は堪えるな」
十歳の体は、適度に引き締まってきている。
毎日の剣術修行と、現場での作業のおかげだろう。
彼は無意識に、湯の中で自分の下腹部に視線を落とした。
(……それにしても)
十歳にしては、やはり発育が良すぎる。
前世の記憶と照らし合わせても、日本人成人男性の平均に迫る勢いだ。
『生命』スキルの影響だろうか。常に魔力で細胞が活性化されているため、成長ホルモンの分泌も異常なのかもしれない。
「……まあ、悪いことじゃないが」
将来、妻を娶った時に困らせないか、と少し要らぬ心配をしつつ、マイルズはタオルで体を洗った。
「失礼します、マイルズ様」
脱衣所から、シンシアの声がした。
「着替えを置いておきます」
「ああ、ありがとう」
シンシアは最近、マイルズの秘書業務だけでなく、身の回りの世話も焼きたがるようになっていた。
彼女はマイルズが湯から上がる気配を感じて、扉の向こうで待機しているようだ。
(……彼女も、随分と表情が柔らかくなったな)
マイルズは湯船から上がり、体を拭いた。
鏡に映る、完璧な容姿と、アンバランスなほど逞しい「象徴」。
マイルズは苦笑しながら、新しい服に袖を通した。

収穫の後、新たな問題が発生した。
「豊作貧乏」の危機だ。
小麦は保存が効くが、同時に収穫された野菜や果物が、大量に余ってしまったのだ。
市場価格が暴落し、このままでは腐らせてしまう。
「もったいない」
マイルズは、食堂で大量のトマトと桃を見つめて呟いた。
「若様、贅沢な悩みですな。家畜の餌にするしか……」
セバスが困り顔で言うが、マイルズは首を振った。
「冬になれば、新鮮な野菜は手に入らなくなる。ビタミン不足で壊血病や風邪が流行る原因だ。……これを、冬まで取っておく」
「氷室でも使いますか? しかし維持費が……」
「いや。『瓶詰め』にする」
マイルズは、ガラス工房に作らせた広口のガラス瓶と、エリーゼの商会から取り寄せた天然ゴム(南方の樹液から加工させたもの)を用意した。
「煮沸密閉法(パスチャライゼーション)だ」
マイルズは調理場の料理人たちを集め、実演した。
瓶を煮沸消毒し、そこに加熱調理したトマトピューレや、桃のコンポートを詰める。
ゴムパッキンを挟んで蓋をし、さらに湯煎して中の空気を抜く。
冷めれば内部が真空状態になり、腐敗菌が繁殖しなくなる。
「これで、常温でも一年は持つ」
「い、一年ですと!?」
料理長が驚愕する。
「冬の間に、桃が食べられるなんて……王族のような贅沢ですぞ!」
「これを量産する。余った野菜は全て加工だ。冬の間の貴重な栄養源になるし、王都へ輸出すれば高く売れる」
ここでも、工業化の恩恵が生きた。
正確な寸法のガラス瓶と、機密性の高い留め具(金具)。
赤錆山の鉄と、バーンズ領のガラス産業が融合し、新たな特産品「バーンズ保存食(キャニング・フード)」が誕生した瞬間だった。

そして、冬への備えは「食」だけではなかった。
マイルズは、ガントの工房を訪れた。
「親方、頼んでいた『アレ』はできたか?」
「おうよ、若旦那」
ガントは煤けた顔で、誇らしげに一台の鉄塊を指差した。
それは、黒く重厚な鋳鉄(ちゅうてつ)で作られた、ダルマのような形状の箱だった。
「設計図通りだ。……本当にこんなもんで、部屋が暖まるのか?」
「『鋳鉄製ストーブ』だ」
マイルズは、その鉄の扉を開けた。
中には、コークスを燃やすための火格子がある。
従来の暖炉は、熱の七割が煙突から逃げてしまう非効率なものだった。
だが、このストーブは、鉄全体が熱を放射し(輻射熱)、部屋全体を均一に暖める。
さらに、燃焼効率の良いコークスを使えば、少量の燃料で長時間燃え続ける。
「試してみよう」
マイルズが火を入れると、しばらくして鉄のボディがチン、チンと音を立てて熱を帯び始めた。
じわじわと、骨の髄まで温まるような熱気が工房に広がる。
「おお……こいつはすげえ」
職人の一人が手をかざす。
「暖炉の比じゃねえ。背中まで暖かいぞ」
「これがあれば、バーンズ領の厳しい冬も怖くない。それに、上で煮炊きもできる」
マイルズはストーブの天板を叩いた。
「ガント、これを量産してくれ。まずは学校と病院、そして老人たちの家に配る」
「へっ。人使いの荒い旦那だ。……だが、悪くねえ仕事だ。鉄が人を暖めるなんてな」
ガントはニヤリと笑った。
かつて人を傷つける武器しか作らなかった彼らが、今、人の命を守る道具を作っている。その誇りが、彼らの腕をさらに冴え渡らせていた。

数週間後。
収穫祭(ハーベスト・フェスティバル)の日がやってきた。
領都の広場には、溢れんばかりの屋台と、笑顔の人々が集まっていた。
焼き立てのパン、トマト煮込みのスープ、そして甘い果実酒。
すべて、この領地で採れたものだ。
「領主代行、マイルズ様のお成りだ!」
広場にマイルズが現れると、割れんばかりの歓声が上がった。
「マイルズ様! ありがとう!」
「俺たちの救世主だ!」
花びらが舞い、子供たちが駆け寄ってくる。
マイルズは照れくさそうに手を振りながら、檀上へと上がった。
その横には、父ロッシュ、母マリア、妹リリア。
そして、来賓として招かれたエリーゼと、記録係として控えるシンシアの姿もあった。
「皆、よく働いてくれた」
マイルズの演説は短かった。
「この豊作は、私が魔法で出したものではない。君たちが汗を流し、土を耕し、信じてついてきてくれた結果だ。……誇ってほしい。君たちの手で勝ち取った、黄金の秋だ」
わぁぁぁぁっと、再び歓声が上がる。
宴が始まった。
マイルズは、人々の輪に入り、共にパンをちぎり、スープを飲んだ。
「マイルズ様」
シンシアが、温かいスープの入ったカップを渡してくれた。
「……暖かいですね」
彼女は、広場に設置されたストーブの周りで暖を取る老人たちを見て言った。
「貧民区の冬は、いつも寒くて、ひもじくて……死ぬのが当たり前でした。でも、今年は誰も凍えない」
彼女の瞳が、炎の光で潤んでいた。
「貴方が、変えてくれたんです」
「まだだ」
マイルズは、スープを一口飲んだ。トマトの酸味と肉の旨味が染み渡る。
「もっと豊かになれる。誰もが、腹一杯食べて、暖かく眠れる。それを当たり前にするまでは、私の仕事は終わらない」
「……はい。どこまでも、お供します」
シンシアは、忠誠と、それ以上の淡い感情を込めて微笑んだ。
その反対側から、エリーゼが優雅にワイングラスを持って近づいてきた。
「相変わらず、熱心ですわね。……でも、少しは商売の話もしませんこと?」
彼女の頬はほんのりと赤い。酔っているのか、それとも広場の熱気のせいか。
「この瓶詰めとストーブ。王都で売れば、石鹸以上の利益になりますわ。……独占販売権、また交渉させていただけます?」
「手強いな、エリーゼ殿は」
マイルズは苦笑しつつ、グラスを合わせた。
「いいだろう。だが、今夜は仕事の話は無しだ。純粋に、この酒を楽しもう」
「ふふ。……では、ダンスのお相手くらいは願えますか? 若き英雄殿」
平和で、幸福な夜だった。
農業、工業、経済。全てが噛み合い、バーンズ領は黄金期を迎えようとしていた。
だが。
その宴の最中、一通の早馬が領主館に到着していたことを、マイルズはまだ知らなかった。
宴の後、執務室に戻ったマイルズを待っていたのは、深刻な顔をした父ロッシュだった。
手には、王家の紋章が入った封蝋の手紙。
「……マイルズ。王都からだ」
「姉上からですか?」
「いや。……国王陛下からだ」
ロッシュは重々しく告げた。
「『新年の祝賀会に、バーンズ伯爵およびその長男マイルズを招待する』……事実上の召喚命令だ」
マイルズの眉がピクリと動いた。
石鹸、肥料、そして経済戦争での勝利。
辺境の領地が急激に力をつけすぎた。
中央が、王家が、この「異物」を無視できなくなったのだ。
「……なるほど。出る杭は打たれる、というわけですか」
マイルズは手紙を受け取った。
「あるいは、品定めか」
「どうする、マイルズ。王都は古狸の巣窟だ。不用意に行けば、骨までしゃぶられるぞ」
父の心配に、マイルズは不敵に笑って答えた。
「望むところです。……バーンズ領の製品を売り込む、絶好のプレゼンの場じゃありませんか」
黄金の収穫を終えたマイルズ。
次なる戦場は、華やかで、そして毒に満ちた魔都――王都「ロイヤル・ニース」。
十歳の天才領主は、ついに国の中心へと足を踏み入れることになる。
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