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第二部 マスター、私は少し寂しいです
怜央の正体
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天界から地上に降り、怜央さんはまず近くの角を曲がった。確かこの先には、人間界で言う空港や漁船のデータがあった筈だ。
「何で態々ここに?」
ここから行くであろう可能性がある場所といえば、飛行機か漁船のコンピューターにアクセスして国外へか或いは、海へか。
「あれは……ドイツ行きの飛行機?」
怜央さんが向かっている先にはドイツ行きの飛行機のデータがあった。そして、怜央さんはその飛行機のコンピューターにアクセスし、中へと入っていった。
——おかしい、国の飛行機のコンピューターはハッキング対策が厳重にされていて、そう簡単にアクセスなんて出来ない。それをこうも簡単にアクセスするなんて……。
「兎も角、どうにかして私もあの飛行機にアクセスしないと……」
ゆっくりとアクセス方法を探りたいところだが、飛行機のデータは少しずつ動き始めているのを見ると、もう出発し始めているのだろう。
「くっ」
私は急いで飛行機に向かう。ここまで来てそう簡単に見失ってたまるか!
「トゥワッショォォイッ!」
私はら今までに出したことの無い声を出して飛行機のデータに掴まる。
少し強引だが、怜央さんを見失わない為には無理にでもあの飛行機に乗らなければならない。
「怜央さんのアクセスした痕跡からパスワードを解析して、自分がウイルスでは無いという情報を書き込んでと……」
この技術は、マスターがあまりにも構ってくれないから暇潰しにウイルスバスターを解除した上でコンピューターに侵入する遊びをしていた。パスワードの解析もその遊びから得た技術だ。
犯罪じゃないか、と言われればこう返してやろう。
——バレなきゃ犯罪じゃないんですよ、と。
「アクセス完了!」
飛行機のコンピューターに無事アクセスすると、私は怜央さんと同じように飛行機のコンピューター内に入った。
コンピューター内に怜央さんはいた。しかし、場所は人が乗る客席ではなく乗客の荷物を置いておく場所だった。
「………あと五分」
「——?」
荷物のデータに身を隠していると、怜央さんがそう言った。あと五分とは一体何が五分なのだろうか。
兎も角、この様子だと怜央さんは、五分経たないと動かないだろう。
「それにしても、今日はやけに視線を感じるな……」
「ッ……!」
「俺にもモテ期再来か?」
勘が良いのか、何処かいつもと違うということに怜央さんは気が付いている。ここから更に気を引き締めないと……。
そして、五分後の少し前である四分五十五秒になると、怜央さんは「よしっ」と意気込みを入れた後に何かのスイッチを押した。
すると、怜央さんの目の前に小さな電波が発生し、怜央さんはその電波の中へと入っていった。
「あれは!?」
小さな電波なので飛行機に障害はないと思うが、何故このタイミングで電波を発生させたのか。それに、この電波。どうやら、上や横にでは無く真下にある海の中に向かって発生している。
そう考えている内に、怜央さんが発生させた電波がどんどん小さくなっていく。
「まずい!」
私は急いで電波の所へと向かい、電波が消滅する寸前に中へと入った。
電波の道を通って行き、道を抜けるとそこには、先程の飛行機程の大きさのデータがあった。
いや、この場合沈んでいたという方が正しいか?
「何故海底にこんなものが……」
それに、何故か海中だと言うのに呼吸が出来る。
「 ここは一体……!」
周りを見渡していると、飛行機のデータに向かって歩いて行く怜央さんを発見した。
兎も角、今は怜央さんの追跡が目的。ここの観光はまた後でだ。
暫く歩き飛行機のデータに到着すると、アクセスする素振りを見せずにデータの中に入って行った。
恐らく、この飛行機のコンピューターが故障しており態々アクセスする必要がないか、そもそもデータ自体に欠損かあってその隙間から入ったか。怜央さんの入る様子を見ると、恐らく後の方だろう。
そして、私は怜央さんが入った場所と同じところから入る。入れた原因は予想通りデータの欠損によるものだった。
「おかえりなさい。これから作業?」
「ああ、当分はな」
中に入った途端に、怜央さんともう一人——女性の声がした。それも、とても聞き覚えのある声だった。
「そう……。そう言えば、切刃の様子はどうだった?」
「……ッ!?」
身を隠して聞いていたが、突然自分の本名が出てきたのでつい反応してしまった。しかし、どうやら二人は気付いていないようだ。
「心配するな、元気だった。まあ、かなり精神の女性化は進んでいたが」
「体は女性だからね。仕方ないわよ」
一体どういうことだ。何故この二人は私の正体を知っているんだ。それに、精神の女性化って……私はただ演技をしているだけだ。
「それよりも、早く私も成長した切刃の顔を見てみたいわ」
「……ああ、そうだな」
「まだ、子供の時の顔しか見た事ないから……」
私の子供の頃を見た事があるということは、この二人は私にとってとても身近な人という事だ。
だが、身近な人である両親なら事故で他界したし祖父母ももうこの世にはいない。
——この二人は一体誰なんだ?
「切刃に私達がこっちの世界で生きてるなんて言ったら驚くかしら?」
「そりゃ、死んだ筈の実の両親が生きてたら驚くだろ」
「ッ!?」
——……今、怜央さんは、なんと言った……?
実の両親がこの二人で、死んだ筈なのに生きている?
「早く会いたいなぁ」
何で……。
「向こうに行くのはこれが完成してからだ」
なんで……。
「なんで……教えて、くれなかったの……?」
「「——!?」」
つい声を出してしまった。見つかってしまった。
だけど、そんなことはどうでもいい。この際、心の奥底から叫んでやろう。
「なんで生きてるって、教えてくれなかったの!?」
この時の私は、悲しみや怒り、嬉しさ、疑問などの感情が混じり、複雑な心境にあった。
「何で態々ここに?」
ここから行くであろう可能性がある場所といえば、飛行機か漁船のコンピューターにアクセスして国外へか或いは、海へか。
「あれは……ドイツ行きの飛行機?」
怜央さんが向かっている先にはドイツ行きの飛行機のデータがあった。そして、怜央さんはその飛行機のコンピューターにアクセスし、中へと入っていった。
——おかしい、国の飛行機のコンピューターはハッキング対策が厳重にされていて、そう簡単にアクセスなんて出来ない。それをこうも簡単にアクセスするなんて……。
「兎も角、どうにかして私もあの飛行機にアクセスしないと……」
ゆっくりとアクセス方法を探りたいところだが、飛行機のデータは少しずつ動き始めているのを見ると、もう出発し始めているのだろう。
「くっ」
私は急いで飛行機に向かう。ここまで来てそう簡単に見失ってたまるか!
「トゥワッショォォイッ!」
私はら今までに出したことの無い声を出して飛行機のデータに掴まる。
少し強引だが、怜央さんを見失わない為には無理にでもあの飛行機に乗らなければならない。
「怜央さんのアクセスした痕跡からパスワードを解析して、自分がウイルスでは無いという情報を書き込んでと……」
この技術は、マスターがあまりにも構ってくれないから暇潰しにウイルスバスターを解除した上でコンピューターに侵入する遊びをしていた。パスワードの解析もその遊びから得た技術だ。
犯罪じゃないか、と言われればこう返してやろう。
——バレなきゃ犯罪じゃないんですよ、と。
「アクセス完了!」
飛行機のコンピューターに無事アクセスすると、私は怜央さんと同じように飛行機のコンピューター内に入った。
コンピューター内に怜央さんはいた。しかし、場所は人が乗る客席ではなく乗客の荷物を置いておく場所だった。
「………あと五分」
「——?」
荷物のデータに身を隠していると、怜央さんがそう言った。あと五分とは一体何が五分なのだろうか。
兎も角、この様子だと怜央さんは、五分経たないと動かないだろう。
「それにしても、今日はやけに視線を感じるな……」
「ッ……!」
「俺にもモテ期再来か?」
勘が良いのか、何処かいつもと違うということに怜央さんは気が付いている。ここから更に気を引き締めないと……。
そして、五分後の少し前である四分五十五秒になると、怜央さんは「よしっ」と意気込みを入れた後に何かのスイッチを押した。
すると、怜央さんの目の前に小さな電波が発生し、怜央さんはその電波の中へと入っていった。
「あれは!?」
小さな電波なので飛行機に障害はないと思うが、何故このタイミングで電波を発生させたのか。それに、この電波。どうやら、上や横にでは無く真下にある海の中に向かって発生している。
そう考えている内に、怜央さんが発生させた電波がどんどん小さくなっていく。
「まずい!」
私は急いで電波の所へと向かい、電波が消滅する寸前に中へと入った。
電波の道を通って行き、道を抜けるとそこには、先程の飛行機程の大きさのデータがあった。
いや、この場合沈んでいたという方が正しいか?
「何故海底にこんなものが……」
それに、何故か海中だと言うのに呼吸が出来る。
「 ここは一体……!」
周りを見渡していると、飛行機のデータに向かって歩いて行く怜央さんを発見した。
兎も角、今は怜央さんの追跡が目的。ここの観光はまた後でだ。
暫く歩き飛行機のデータに到着すると、アクセスする素振りを見せずにデータの中に入って行った。
恐らく、この飛行機のコンピューターが故障しており態々アクセスする必要がないか、そもそもデータ自体に欠損かあってその隙間から入ったか。怜央さんの入る様子を見ると、恐らく後の方だろう。
そして、私は怜央さんが入った場所と同じところから入る。入れた原因は予想通りデータの欠損によるものだった。
「おかえりなさい。これから作業?」
「ああ、当分はな」
中に入った途端に、怜央さんともう一人——女性の声がした。それも、とても聞き覚えのある声だった。
「そう……。そう言えば、切刃の様子はどうだった?」
「……ッ!?」
身を隠して聞いていたが、突然自分の本名が出てきたのでつい反応してしまった。しかし、どうやら二人は気付いていないようだ。
「心配するな、元気だった。まあ、かなり精神の女性化は進んでいたが」
「体は女性だからね。仕方ないわよ」
一体どういうことだ。何故この二人は私の正体を知っているんだ。それに、精神の女性化って……私はただ演技をしているだけだ。
「それよりも、早く私も成長した切刃の顔を見てみたいわ」
「……ああ、そうだな」
「まだ、子供の時の顔しか見た事ないから……」
私の子供の頃を見た事があるということは、この二人は私にとってとても身近な人という事だ。
だが、身近な人である両親なら事故で他界したし祖父母ももうこの世にはいない。
——この二人は一体誰なんだ?
「切刃に私達がこっちの世界で生きてるなんて言ったら驚くかしら?」
「そりゃ、死んだ筈の実の両親が生きてたら驚くだろ」
「ッ!?」
——……今、怜央さんは、なんと言った……?
実の両親がこの二人で、死んだ筈なのに生きている?
「早く会いたいなぁ」
何で……。
「向こうに行くのはこれが完成してからだ」
なんで……。
「なんで……教えて、くれなかったの……?」
「「——!?」」
つい声を出してしまった。見つかってしまった。
だけど、そんなことはどうでもいい。この際、心の奥底から叫んでやろう。
「なんで生きてるって、教えてくれなかったの!?」
この時の私は、悲しみや怒り、嬉しさ、疑問などの感情が混じり、複雑な心境にあった。
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