残念女子高生、実は伝説の白猫族でした。

具なっしー

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プロローグ

白猫族と聖女

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――いまから百年前。

この大陸の西に、ひとつの国を築いた聖女がいた。
彼女は白猫族。
雪のように白い髪と、月明かりのように輝く耳と尾を持つ、人里には滅多に姿を現さないとされている獣人族だった。
しかし彼女は外の世界への興味を捨てられず、白猫族の巣から離れて暮らしていた。

白猫族は特異な存在とされる。
彼女らの纏う甘やかな**香気（フェロモン）**は、他の獣人たちを抗えぬほど惹きつけ、
さらに――幾つもの秘められた力を授かっていた。

• 世界の理を越えるアイテムボックス
• 時空を渡る転移の術
• 思い描いたものを現実にする想像魔法
• そして、獣人族唯一の回復魔法
• 神に祈りを届ける聖なる歌声

だが白猫族は、自らの魔力を持たぬ。
その器は広大だが、力を振るうには他者の魔力を分け与えてもらわねばならなかった。

――それでも彼女は人々を癒し、導き、国を興し、誰もが「人の世の希望」と讃えた。

しかし、その奇跡の存在は、やがて大陸全土を欲望に駆り立てる。
各国は聖女を我がものとせんと争い、聖女戦争が勃発したのだ。

捕らえられ、縛られ、従わせようとされる彼女。
それでも聖女は涙を浮かべ、こう叫んだ。

「私は私の幸せを奪う者に、決して従いません！」

次の瞬間、まばゆい光に包まれ――彼女は忽然と姿を消した。

怒れる神は、人々に罰を与えた。
女子の出生率を極端に下げるという、あまりに残酷なものを。
以来、世界は「女を巡る歪んだ時代」に突入した。
男女比は20:1一妻多夫が常となり、50年に一度、異世界から女性を召喚せざるを得なくなったのである――。

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はじまりましたー！よろしくお願いします！飽き性なので、頑張って書き終えるためにも、いいね感想お願いします…モチベください

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