残念女子高生、実は伝説の白猫族でした。

具なっしー

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どうやら私、伝説の存在らしい

2人目の夫

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「おっはよー!」
「ルシアンさんおはようございます!今日はよろしくお願いします!」
「はーい、よろしくー」
「じゃ、僕は仕事に行くね。ルシアン頼んだよ!」
「うん、頼まれた!空ちゃんは俺が責任持って面倒見るから安心してー、いってらっしゃい!」
「アルト!お仕事頑張ってね!いってらっしゃい!!」
「いってきます!」

ちゅっ…

私は理解した瞬間ボフンっと真っ赤になった。そんな私を見て良い笑顔になったアルトは軽やかな足取りで仕事へと向かっていった…

「それじゃ、空ちゃん見学に行く前にこれつけて、これを飲んで。」

そう言って肌馴染みの良いピンクゴールドの細い鎖に小さなルビーのような赤い宝石が蕾のように揺れている控えめだけど可憐なネックレスとカプセルに入った薬を渡された。粉薬は苦手なのでありがたい!

「ネックレス!!ちょーーかわいいです!!!てっきり魔道具っていうくらいだからもっとごてごてした派手なのだと思ってました!」

「凄いでしょ!これ特別に空ちゃんのためにデザインして作ったんだー!だいたいの魔道具は空ちゃんが想像してるような感じだよー」

「ええ!作ったって1日くらいしかなかったですよね!?」

「そうだねー、でも空ちゃん見た瞬間にパッと思いついちゃってさーどうしても作りたくなっちゃったんだぁ!俺、頑張ったよぉ~褒めて!」

「とっても嬉しいです!こんな可愛いネックレスはじめてです!!一生大事にしますね!ありがとうございます!」

「くぅーーーー!さいっこう!!(徹夜で)頑張った甲斐あったよぉ~」

そう言ったルシアンさんの美形な顔にはうっすらとクマが浮かんでいた。
私の為に作ってくれたなんて嬉しいな。
ぽやぽやした気持ちになりながらコップに水をくんで薬を飲んだ。

「うん!空ちゃん準備できたね!薬は5時間で効き目がきれちゃうから、昼食後くらいにまた飲めば安心だね。」

「わかりました。本当にルシアンさんがいてくれて良かったです!」

「ありがとう!空ちゃんのその笑顔見る為なら俺なんでもできちゃう気がするなぁ…それじゃ出発しようか!」

「は、はい!」
まっすぐな言葉にしどろもどろになる私。
それを見て絶対面白がってるルシアンさん。
そんな調子で私達の城内夫探し社会見学(?)は幕をあけた…

「アルトから職人とか魔法関連に興味があるって聞いたよぉ、だからまず、王立工房から行こうかなって思ってるんだ。どうかな」

「ルシアンさんにお任せします!1ヶ月1人でうろうろ見学してたけど王立工房は行ったことなかったです…騎士団、魔導士団、錬金魔術師団、文官局…だったかな、にしかいったことないです。」

「りょうかーい、ちなみにその見学行ったところでアルト以外に良い人はいなかった?」

「それが、その見学期間、色々ショックで悩んでてそれどころじゃなかった…というかその疲れをアルトのもふもふを見て癒してたっていうか…魔法が不思議すぎて人にまで目がいかなかったっていうか………そんな感じです。」

「なるほどぉ、じゃあ今日は一通り全部回っちゃおうか!いずれ10人で領地も空ちゃんの警備も回さないといけないからね」

「りょ、領地…ですか?」

「あれ?聞いてなかった?最初に召喚された時にセバスチャン様が説明したはずだけど…」

「あの時はショックで全然きけてなかったです」

「そかそか、あのね、この国では女性が領地をおさめることになってるんだ。聖女様達にも領地が与えられるよぉ、」

「で、でも私領地おさめるとか無理ですーー!!わかんない!!」

「そう、だから夫が必要なんだ。女性はみんな夫達に全て運営を任せているよ。」

「えええっ、夫ってそんな役割があったんだ…ちなみに私の領地はどこですか?」

「領地はねー、夫10人揃った人から先着順で決めるんだよね…それに早く結婚しないと優秀な男はとられちゃうからね、だから1ヶ月たって1人も夫がいない空ちゃんはかなり目立ってたんだぁ。」

「ええぇ、そんなぁ!だからみんな結婚が早かったのかぁ、で、でもどうしよう…私…アルトと結婚できて安心してた…10人探すのはゆっくりじっくり…て考えてたよ。え、どうしよう!」

「だ、大丈夫…だよ。うん、30人の聖女様で10人できた人はまだ10人しかいないし…う、うん。大丈夫。(空ちゃん以外は5人以上いるんだけどね)」

「も、もう10人!?おわった、やばい…アルトはたまたま私を好きになってくれたけどあと9人!?無理でしょこんな地味なちんちくりんに優秀な9人は無理!どうしよう!!」

「空ちゃん、安心してよ。ぼくを忘れてるよ?あーと8人…でしょ?」

「あ、ルシアンさん。あの、ほんとに良いんですか…?私なんかで…?私が言うのもなんですけど多分もっと良い人いますよ、?」

「(この子はなんでこんなに自己評価が低いんだろう…今期の聖女様の中で、いや、歴代で競っても空ちゃんに勝てる人なんかいないのになぁ…だからめちゃくちゃ狙われてるんだよね。アルトとかいじめられてないと良いけど…)いや!そんなのいないから!ぜーーーーーったい空ちゃんがいい!空ちゃんしかいない!一目惚れなんだ。空ちゃん!愛してます、大好きです!一生幸せにします!結婚してください」

「あ、あの、あの、私!ルシアンさんのこと、と、とってもかっこいいし素敵だと思ってます。私、まだこの世界の価値観に馴染めなくて、複数の人と交際するのって不誠実な気がして、、でもこちらでは誰かに肩入れする方が不誠実…なんだってわかってます。だから、その、まだ同じだけの愛は返せないかもしれないけど、ルシアンさんと出会った昨日より今日の方がもっと好きです。私も大切にします。よろしくお願いします!」

「そ、空ちゃん…!!ありがとう!ありがとう!超嬉しいよ。君が俺を愛してなくても俺は空ちゃんを愛し続けるよ。一緒にいられるだけで幸せなんだ。どうしよう、嬉しすぎて今日の見学すっぽかしたい!でもなーーー空ちゃん以外の聖女様みんな5人以上と結婚してるから、結構ピンチなんだよねぇこのままじゃ魔物まみれの領地押し付けられそうで…」

「え!そうだったんですか!そんなの聞いてないです!!」

「ほんとごめん、あんまり焦らせても可哀想かなって思って言ってなかった。」

「だから今日から1週間でとりあえずあと3人は増やすのを目標にしようね」

「うぅ、頑張ります」

「大丈夫だよ、空ちゃんは歴代の聖女様1可愛いからね。俺が保証するよ!」

「ありがとう…それは絶対ないと思うけどルシアンさんにそう言われると嬉しい」

「いつでも言うからね、なんならここで叫んでも良いんだよ!すーーーーーーっここにいる俺の妻歴代の聖女いちかわ」

「あぁああーー!!やめてやめてほんとにやめてーーーー!」

こうして2人目の夫ができました。
これからあと3人…いや8人…作らないといけないと思うとかーーーなり憂鬱ですが、が、がんばります…


余談「年齢」

「そういえばルシアンさんって何歳なんですか?」

「俺は23だよぉ、空ちゃんは12歳くらい?」

「え!違います。17歳です!」

「ええええ!そうなんだ…じゃあ、それが完成…形……」

「!!!!????しつれいな!まだ若いから発展途上ですよ!これからもーーーっと凄くなってルシアンさんなんか腰抜けのへにょへにょになっちゃうんですからね!覚悟しといてください!!!」

「ははっ、わかった。楽しみにしてるよ(これ以上進化されたら俺の理性がかなりまずい)」

「そういえば!ルシアンさんってロリコンですか?」

「ろ、ろり?なにそれ」

「幼児性愛者って意味です!12歳だと思ってたって…」

「ち!ちがうから!!断じてちがうから!!俺は空ちゃんだったから好きになったの!どんな姿形をしていようが空ちゃんだったらすきなの!」

「ほんとにー?」

「ほんとだから!もう!!次そんなこと言ったら本気で怒るからね!!」

「はーい」

いつも飄々と揶揄ってくるルシアンさんのたじたじな姿が可愛くてによによしていた私でした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
見てくれてありがとうございます!
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お気に入りありがとうございます!!
なかなか、見学の方まで進みません…


ちなみに作者は窓から入ってきて連れ出してくれる系男子が大好物です。そのうち出そうかなって思ってます。あと8人もかかないといけないのでなにか理想とかあったら教えてください!それではまた次回~!


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